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2005年10月 アーカイブ

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レース回顧(10/15〜10/17)

2005年10月18日(火)

 北見開催も2週目を迎えましたが、今年は接戦がかなり多いように見受けられます。特に後述する網走湖特別などは、ゴール前でもつれにもつれ、白熱した好レースとなりました。そのほかのレースも、ゴール前での逆転劇が多く見られ、今年の北見は“ばんえいの醍醐味”を十分に堪能することができそうです。
 15日(土)の網走湖特別(650万円未満)は、ヨシノウンリュウが優勝。ゴール前の接戦を制して、今季2勝目を挙げました。残り20メートル付近から4頭が横並びとなる大接戦。チヨノキングがわずかに先頭でゴールしたかに見えましたが、ゴール線上で詰まってしまい、その隙をついてヨシノウンリュウが一気に差し切りました。2着争いもハヤテショウリキが抜け出したかに見えましたが、ゴール上でストップ。立て直したチヨノキングが2着入線しました。
 この日の第10レース(勝入550万円未満)は、ホクショウファイトが優勝して、2着にヤマノミントと、人気サイドでの決着。同日の第12レース(勝入390万円未満)フクイズミが人気にこたえました。
 16日(日)はメインレースに石北特別(3歳以上オープン)が行われました。サダエリコが回避、ミサイルテンリュウが出走を取り消して8頭立て。これを制したのはシンエイキンカイで、第2障害を3番手で抜けると、しぶとくしぶとく脚を伸ばして、先頭でゴールしました。各馬が重い馬場に苦戦するなか、一度も止まらなかったのは、さすが歴戦の猛者。一線級で戦い続ける底力を見せつけた格好でした。2着はグレートサンデー。1番人気のアンローズは7着に敗れました。
 そのほか、第8レース(勝入470万円未満)ミスターハヤサキが優勝、以下ギャンブラークイン、トカチタカラと続き、好調馬が結果を残しています。第9レース(勝入混合650万円未満)キングファラオ、プリンセスサクラコの順で入線。人気サイドでの決着となりました。第10レース(2歳オープン)は、ゴール前でマルミシュンバが転倒するアクシデント。9番人気のウィナーハリケンが優勝して、波乱を演出しました。
 17日(月)に行われた摩周湖特別(650万円未満)イシノドラゴンが優勝。3番手で障害を下るとジワジワ脚を伸ばし、先に抜けていたトミサトクイーンをあっさりと交わしました。混戦の2着争いはゴール前でトミサトクイーン、シチフクが詰まったところを、ヤマノトップレディが強襲して2着を確保しました。

今週のみどころ(10/15〜10/17)

2005年10月14日(金)

 今週の15日(土)・16日(日)はイベントレースとして「全道祭典ばん馬1歳馬決勝大会」が行われます。サカノタイソンやグレイトジャイナー、アキバオーショウなどの産駒が出走する予定で、15日は牝馬戦、16日は牡馬戦が組まれています。発走はいずれも14時05分。超若駒のフレッシュなレースに期待しましょう。
 15日(土)に行われるのは網走湖特別(650万円未満)コウリュウオーザを中心とした一戦となりそうです。収得賞金の関係上、規定より10キロ増となりますが、ここは実力でカバーしてくれるでしょう。ほかではハヤテショウリキなども争覇圏と言えそうです。
 16日(日)のメインレースは石北特別(3歳以上オープン)サダエリコアンローズの牝馬2強が登録しています。ただ、規定重量よりそれぞれ20キロ、15キロ多く課せられるのが気になるところ。ただ岩見沢記念を見る限り2頭とも充実しており、ここもアッサリの可能性は否定できません。ほかでは、障害巧者ミサイルテンリュウが早めに抜け出して、どこまで辛抱できるかが焦点となりそうです。
 17日(月)は摩周湖特別(650万円未満)が行われます。混戦が予想されますが、大崩れの少ないヤマノトップレディが有力視されるでしょう。前走の混合800万戦で、5番人気ながら勝利。この路線の実績馬コウリュウオーザが2着だっただけに、十分評価できます。そのほかでは、マコトファイヤーも好勝負が期待できそうです。
 ほか注目のレースは、16日の第10レース(2歳オープン)。メダマをはじめ、前走のA-1戦を快勝したマルミシュンバ、2歳オープン戦線の常連エメラルドなど、トップクラスが出走する予定です。勝入戦では、15日の第10レース(550万円未満)にホクショウファイトやタカラリュウヒメなどが出走予定。以下未定ながら、16日の第8レース(470万円未満)にはトカチタカラやギャンブラークイン、ミスターハヤサキなど、同日の第9レース(650万円未満)にはプリンセスサクラコ、ニシキダイジンやキングファラオなどの実績馬・好調馬が出走する可能性があります。

やっぱり馬が好き(第9回)  旋丸 巴

ばんえいの極意

 馬という動物に魅入られて三十数年。軽種馬については人並みの知識を得たように思うけれど、重種について、と言うと、これは甚だ心許ない。それで、ここ数年、ばんえい競馬や重種馬に詳しい御仁を探し回っていたけれど、二ヶ月前、ついに、そんな重種の達人に巡り合うことが出来た。

 実名は挙げられないけれど、何しろ、ばんえい記念を制した馬だけでも5頭も手がけたという名伯楽。だから、そう簡単に極意なぞご教授いただけるはずもなく、最初は、気難しい顔で、そっぽを向いておられたけれど、恐る恐る「サラブレッドは、こういう体型を良しとしますが……」などと質問を投げかけるうちに私を信頼して下さったのか、ゆるゆると、ばんえいの真髄を語り始められた。

 以降、私は、この名人を師と仰いで、ばんえい競走馬について、体型、飼育管理、血統など、様々なことを教わりつつあるのである。

 という次第で、未だ修行中の身であれば、偉そうなことは書けないけれど、それでも、一つだけ確信できたことがあって、それが「サラブレッドも重種馬も、良馬の基本理念は同じ」ということ。特に、「柔軟性」は、どんな馬にも必要不可欠な資質だということを、この師に巡り合って再確認できた。

 ただし、サラブレッドの見方とは全く逆、ということだって稀には存在する。

 その珍しい例外というのが「踏み込み」。

 ご承知の通り、サラブレッドは力強い踏み込みこそが「好走」の条件。私も、パドックで踏み込みの良い馬は必ずマークする。

 それが、しかし、我が師曰く、「ばんえいでは踏み込みの浅い馬の方が走る」。理由は、「坂を登る時に大股だと疲れるから」とのこと。

 人間でも、登山では小刻みなステップで登坂するのが常識。だから、ばんえいでは、パドックで大股で歩いているような馬はペケ。小股でチョコチョコ歩いている馬の方が、障害を登るのに有利、というのである。

 この話を聞いて、私は、「そうか、それで、私は今まで、ばんえいの馬券が取れなかったんだ」と反省し、「これからは、馬券をガッポガッポといただくぞー」と皮算用した。

 かくて、「ばんえいの知識を深める」という高潔なる向学心は、「馬券的中」という俗な野心となり果てたのでした。嗚呼、情けなや。

レース回顧(10/8〜10/10)

2005年10月11日(火)

 いよいよ北見開催が始まりました。本格的な冬を迎える直前の11月28日まで、24日間の開催が予定されています。今回から一般戦の規定重量が10キロ増え、各馬にとっては試練の秋。それだけにレースにも調教にも熱が入ることでしょう。迫り来る寒さを吹き飛ばすような熱戦を期待しましょう。
 8日(土)に行われた阿寒湖特別(混合800万円未満)は、2番人気に推されたレオユウホーが優勝。2着に1番人気のトモエパワーが入り、人気サイドでの決着となりました。ゴール前はナリタビッグマンも含めた激しい追い比べ。トモエパワーは止まることなくジワジワ伸びたものの、レオユウホーの切れに屈した印象でした。ナリタビッグマンは障害を先頭で抜け出しましたが、末が甘くなってしまったのが残念なところ。
 9日(日)のメインレースは、北見えぞまつ特別(3歳以上オープン)。エンジュオウカンが第2障害を先頭でクリアし、ひとり旅と思われたところ、残り30メートルで1回、15メートル付近で1回、そして10メートル付近でさらにもう1回止まり、結局3着に敗れました。勝ったのは5番人気の伏兵キタノコクホー。スピードカザンと並んで2番手で障害をクリアすると、ゴール前でサンデーブライアンの追い込みを制して優勝。残り30メートル付近でいったん止まりましたが、そこからはしぶとく脚を伸ばしており、阿部武臣騎手のペース配分が功を奏した勝利と言えそうです。なおエンジュオウカンと並んで単勝2.3倍に支持されたエビスオウジャは、5着に敗れました。
 10日(月)のメイン、白馬賞(芦毛選抜)を勝ったのはマルミギムレット。390万クラスからの挑戦で、見事に勝利を飾りました。5月以来、長期休養明けだった前走に続き、これで2連勝。軽ハンデとはいえ、あっさりと障害を抜け出したレースぶりに、体調の良さがうかがえます。2着は豪快に追い込んだウメノカイシュウ。近走、惨敗が続いていたとは思えないような走りを見せました。これをきっかけにして、飛躍を期待したいところです。

映像はこちら

今週のみどころ(10/8〜10/10)

2005年10月 7日(金)

 熱戦が続いた岩見沢開催も終了し、今週からはいよいよ北見競馬場に舞台が移されます。ひと夏を越えて、たくましくなったばん馬たち。その熱戦の成果が試されるのが、ここ北見と言えます。集大成の帯広開催へ向けて、充実のレースを期待しましょう。なお、北見開催のイベント等に関しては、こちらをご覧ください。
 9日(日)のメインレースは、北見えぞまつ特別(3歳以上オープン)エンジュオウカンをはじめとするオープン馬が出走を予定しています。もちろんエンジュオウカンも注目ですが、前走、昇級初戦の駒園特別を快勝したエビスオウジャにも期待がかかります。800万クラスから前走まで4連勝。強豪を相手に、勢いに乗ってどこまで奮闘するか、楽しみな1頭と言えましょう。その駒園特別で人気薄ながら2、3着のヤマノキャプテンスピードカザンなども出走を予定しており、やや難解な1戦となりそうです。
 10日(月)に行われるのは白馬賞(芦毛馬限定)。800万から390万まで、幅広いクラスの馬が出走を予定しています。実績では800万クラスのヤマノトップガンで、過去2勝を挙げているゲンのいいレース。ただ重量的にもきつくなるでしょうし、昨年のこのレースで10着に敗れた苦い経験があります。そこをどう克服するか、10歳馬の技に期待したいところ。
 8日(土)のメインレースには、阿寒湖特別(混合800万円未満)が組まれています。尻上がりに成績を上げているトモエパワーが中心となるでしょう。同じく800万クラスで好調のレオユウホー、夏の快進撃が記憶に新しいスーパーミントなども、虎視眈々と勝利を狙っています。

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