史上3人目、最多タイの大会V5へ青山周平が逃げる~スーパースター王座決定戦
3日目に鈴木圭一郎との直接対決を制するなど無敗で決勝戦まで駒を進めて、枠番選択1番目で1枠を選び取った青山周平が、スタートからゴールまで10周回先頭を譲らぬ走りを披露しよう。
抽選順2番目で3枠を選んだ鈴木圭は、同じく3枠からスタート飛び出して1枠の青山周を破り優勝した昨年の王座決定戦を再現するイメージか。
おととしの王座決定戦で4枠からスタート先行して1枠の青山周と渡り合った黒川京介もまた、あの日のようにトップ旋回を決めたい。
日頃からラッキーカラーと自称する緑色に塗られた、今節3度目の6枠に入った佐藤貴也が虎視眈々とダッシュを狙っている。
中村雅人は大外8枠から鋭い出足を放った今節3日目のように発進したい。
12R
◎ 1 青山周平
○ 3 鈴木圭一郎
△ 2 黒川京介
△ 6 佐藤貴也
▲ 7 中村雅人
おすすめの買い目
1-3=267
穴なら
7ー1=326
文/鈴木
丹村飛竜が5連勝で完全V
日程の大半が雨に見舞われ、今期の地元ランキングトップであり前回覇者の松尾啓史や多くの遠征車が本来の実力を発揮できなかった今シリーズ。走路リニューアル後の3開催で抜群の安定感を示して今回に臨んだ丹村飛竜が4戦無敗で決勝戦に進み、完全Vへ王手をかけた。去年には自身初、史上12人目の10連勝を達成したように、勢いが付くと滅法強く、4名が勝ち上がった地元勢の代表として遠征勢を下す。
SG優勝からは少し遠ざかっているが2021年にはグレードレースを3度優勝、今年すでに昨年以上の優勝回数を挙げている高橋貢が、前節の地元G2も今節も熟達のレース運びを見せていて、大外枠からスタート先行は難しくともレース道中で内枠勢へ攻撃して、8周回のうちに番手を上げていこう。
33期の黒川京介や中村杏亮、34期の長田稚也や上和田拓海が躍進している昨今、35期のホープ佐藤励の存在にも注目したい。今年すでに7度の優出を果たし、優勝4回に準優勝3回。なんとオール2連対の安定度を誇る。この秋以降は1節ごとに捌く技術と展開を見極める目を磨けており、もし内枠勢に先行されたとしても攻め込んでいける。特に竹谷には、対戦して敗れた3日目12レースのリベンジもかかってくる。決勝8名で今節中に本走タイム3.34秒台をマークしたのは佐藤と丹村だけである。
昨年5月に走路改修から再開した飯塚ですぐに優勝した竹谷隆は、飯塚での優出が2021年は1度、2022年は6度(すべて改修後)と大幅に回数を増やしており、新たな走路の感触をいち早く掴むセンスがある。今節は3日目に本走タイム3.35秒をマークし、先述したように佐藤励を破った。雨巧者のイメージが強いが、良走路でもスピードを上げて逃げる展開が得意であり、10メートル線7車の最内枠から主導権を掴めば活躍する可能性は十分ある。
◎丹村飛竜
○高橋貢
△佐藤励
△竹谷隆
▲岡部聡
7=8-5、7=8-2、7=5-8
カミソリスタート復活なるか! 有吉
本来なら0mオープンでもおかしくないメンバー構成だが、10mに8車が並んだ優勝戦。
準決で一番時計を叩き出したのは有吉。序盤より後半のアシに鋭さを感じた。アウトコース回っても伸びて行くエンジンを駆り『手応えを感じた』と力強いコメント。10mの大外からダッシュ決めて好位を奪おう。先輩格の浦田は10月の浜松と飯塚のG2は8着と結果が出てない(浜松はF)ので、センターから飛び出し見せ場作りたい。伊藤信は『独走だと足りない』状態で整備に余念がない。
10mの最インに森且行の名前があり、ファンにとってはこの上ないこと。トップ旋回決めて独走態勢築けば、優勝戦の半数占める川口勢の牽引車となりうる。そして後期川口No.1の中村雅が外コース使って追い上げる。不気味なのは加賀谷で、2~3番手スタート切りたい。地元の西原は初タイトル狙うが、スタートから1コーナーの入りが大事になる。
◎ 有吉 辰也
○ 中村 雅人
△ 伊藤 信夫
▲ 森 且行
穴 加賀谷建明
黒川京介が完全優勝を決めてくる!
飯塚オートで行われているGI開設記念レースの準決では大きな波乱があった。最終12Rで圧倒的一番人気の青山周平がスタート後にまさかの落車。11Rでも地元のエース・有吉辰也が追い込み決まらず優出を逃した。
ここまで負けなしの4連勝で優出は黒川京介。準決では荒尾聡の外枠から先行し、一気に先頭に立つと上がり376の好タイムを叩き出した。スタート巧者の荒尾の外から先行したのも凄いし、4連勝で優出は驚異。準決の上がりタイムだけ見れば鈴木圭一郎の方が上だが、準決の中で走路温度が一番高かった9Rで出した黒川の数字も負けてはいない。エンジンはかなり仕上がっている。優勝戦でも鋭いスタートを決めて早めに先頭を奪い、ハイペースの逃げに持ち込むとみた。2019年以来のGI制覇を完全優勝で達成しそうだ。
全国ランク1位の鈴木圭も優勝可能な状態。今節は初日に2着を取ったが、そこからは破竹の3連勝で優勝戦入りを決めてみせた。準決は10Rで走っており、その後のレースの1着選手よりも良い上がりタイムをマークしている。エンジンの仕上がりは万全だ。スタートの切れも上々で、黒川より先に出るようなら寄せ付けない走りで先着ゴールも十分ある。中村杏亮は3日目までイマイチな状態だったが、準決で動きが一変した。楽ではないハンデ位置から猛ダッシュを見せると、速攻を決めて先頭を奪取。そのまま有吉ら後続を振り切りゴール。スタートが決まらず、追い込むレースになると不安はあるが、準決のようにスタートで好位置を取れれば優勝も見えてくる。
準決で敗れはしたが荒尾聡や中村雅人も優勝のチャンスがなくはない。荒尾には準決以上のスタートが求められる。それが決まり、エンジンの底上げもできれば高いブロック力で後続を封じ込めるか。中村雅は準決で序盤の展開が良くなかったが、怒涛の追い込みを見せ2着入線。記念の優勝戦で8周回になれば、もっと中村雅の威力は増してくるだろう。久門徹と鈴木宏和は準決で最終12Rで走り、展開が良く、タイムも出やすい走路温度だった割に、実際のタイムは物足りなかった。優勝戦へ向けて相当な上積みができないと厳しくなるだろう。
◎黒川京介
○鈴木圭一郎
△中村杏亮
△荒尾聡
▲中村雅人
青山周平が大会連覇を達成しそうだ!
第55回SG日本選手権オートレースは優勝戦のメンバーが出揃った。今節は天候に恵まれ、良走路でハイレベルな戦いが繰り広げられた。そんな中、準決を勝ち上がり優出を決めたのは最内から青山周平、伊藤信夫、永井大介、長田稚也、鈴木圭一郎、有吉辰也、佐藤摩弥、高橋貢。
準決までオール連対できているのは青山のみ。ただし、鈴木圭はここまで4勝を挙げており、勝利数では鈴木圭の方が上。この両者が仕上がりの安定感では上位だ。永井と伊藤信も準決で快走を見せてシリーズ3勝目。SG初優出となる長田稚は、準決で近況の成長っぷりを見せ付けて勝利。有吉や佐藤摩も武器のスタートは切れていた。高橋貢はここまで白星はないが、準決ではさすがのレース運びを見せた。
0Mオープンでとにかく大事になるスタート争い。誰が飛び出していっても不思議ではないが、ここは最内の青山が先行しそうだ。1枠からのスタートは慣れている。そこに伊藤信、永井、鈴木圭が続いていきそう。有吉、佐藤摩もスタート巧者だが、このメンバーで外枠では厳しくなるか。
まずは逃げに入りそうな青山。どこまでペースを上げられるかがカギになるが、仮に車速が足りなくても後続をブロックする力はかなり高い。もちろんエンジンが仕上がれば、ペースを上げて後続を引き離すことも可能。優勝戦の枠番選択順が5番目ながら1枠が残っていたツキもある。ここは先行逃げ切りを期待して本命に推したい。
準決の上がりタイムで最も良い数字を出したのは鈴木圭。12Rでタイムが出やすい条件だったのもあるが、しっかりと最高タイムを叩き出した。優勝戦も同じ12Rなので、その時間帯で走れた強みは大きい。スタートでどこまでの位置に付けられるかは分からないが、道中追い上げていけるだけの仕上がりにはある。今節は永井の勢いも十分。準決では青山を封じ込む魂の走りを披露した。優勝戦でもトップスタートを決めるようなら2018年以来のSG優勝もあるだろう。有吉は準決で被害があって2着だったが、スタートは切れているしエンジンも悪くない。絶頂時のスタートが決まれば展開を乱す可能性がある。長田稚も怖い存在。SGは初優出だが、力量はそれに見合うだけのモノを持っている。スタートで好位置を奪えれば、いきなりSG初優勝してもおかしくはない。
◎青山周平
○鈴木圭一郎
△永井大介
△有吉辰也
▲長田稚也