
荒尾聡が貫禄の走りを見せた!
0ハンから先行したのは田中正樹。田中正の逃げでレースは始まった。10線から先行したのは岩見貴史で、吉松優輝を攻略にかかっていたが、荒尾聡が外から交わして2番手を奪取。そこからは田中正と荒尾の一騎打ちになった。そして、4周3コーナーで荒尾が田中正のインに突っ込む。荒尾は先頭に立ち、長田稚也の追い込みを振り切ってゴール。
荒尾はほぼ磐石のレース運びだった。十分なスタートが切れたし、中盤でも落ち着いて乗れていた。田中正を交わすところでも全く危なげなく冷静な差し。早くも今年の初優勝を決めてみせた。今後も安定感ある走りと成績を残していけそう。このレースでもう一人、良い走りを見せたのは長田稚。追い込み届かず準優勝だったが、2番手に立ってからは荒尾との距離を詰めていた。スタートがもう少し切れていたら、違う結果になっていたかも。長田稚も今年、注目の1車と言える。
山本将之が速攻からブッチ切りゴール!
山陽オートで行われたミッドナイトレースは地元の33期・山本将之が優勝した。初日からオール1着の完全V。優勝戦のレース内容も文句のつけようのない圧勝劇だった。
レースは0ハン単騎の五所淳の逃げで始まったが、10線に4車並んだ内から3番目の山本将がトップスタートを決め、五所を追う一番手になった。そして、2周3コーナーで外から五所をパス。その後は後続をこれでもか、と引きちぎってみせた。10線から2番手に出た永島潤太郎が五所を差して準優勝。3着には桝崎陽介が食い込んだ。
山本将は前節の優出3着からの勢いそのままに今節も大暴れ。通算で3回目の優勝となった。同期では黒川京介や中村杏亮の活躍が目立っているが、今年はそこに山本将も加わってきそうな予感を思わせるミッドナイトの優勝戦だった。
角翔太郎が2022年ぶりの優勝
小雨のブチ走路で開始した最終日は雨が強まった時もあったが、第10レースには走路が回復して第12レースの決戦も良走路でおこなわれた。
先行争いがカギになると話していた角翔太郎が、スタート巧者である五所淳の内枠から鋭く飛び出した。
試走の周回中に前に目標がいないためタイムの出にくいとされる1号車で、角は7車中トップタイの試走3.29秒を計時。レースでもそのスピードを発揮して後続とのリードを一気に拡げる。同期の山本将之がレース中盤に2番手へ上がったが差が詰まる気配はない。同じく試走タイム3.29秒の松尾啓史が猛然と追い上げてきて最終3コーナーで山本将を捌いて2着。
角は自己ベスト3.351秒に迫る3.352秒の好時計で6周回を逃げ切り、デビューから通算3度目の優勝を手にした。
文/鈴木
吉松優輝が完全優勝を達成!
飯塚ミッドナイトの優勝戦は重走路で行われた。レース展開は0ハン単騎から水口寿治が逃げ粘り、新村嘉之がマークする展開で周回が重ねられた。3番手に付けていた吉松優輝は様子をうかがっていたが、まずは新村を捲りで交わすと、返す刀で水口のインに切り込んだ。そして、そのまま後続を振り切り歓喜のゴールを迎えた。
初日と準決は良走路で1着。優勝戦は重走路になったものの、しっかりと対応してみせた。レース展開も決して楽ではなかった。前では2車の動向が読みづらいし、すぐ後ろでは田中輝義が隙をうかがっていた。それでも、落ち着いて勝負どころを探し、それをモノにしてみせた。吉松優はこれで通算4度目の優勝。選手としての総合力をアップし一歩一歩、着実に成長している様子が感じられる。
鈴木圭一郎 今年の初優勝はパーフェクトV!
人気は874、847と試走25秒出した鈴木圭一郎から売れる。金子大輔は28秒と中村杏亮の27秒より見た目も良くなかった。10線最内枠の木村武之は包まれて中村杏が飛び出し柴田健治を捲ったが、鈴木圭は早くも後ろに付けてイン入る。高橋貢と金子大は競り合い高橋貢に軍配。中村杏は鈴木圭に離されない気迫見せたが、2着でゴール。荒尾聡は後方のままで終了。鈴木圭は20日からのG1スピード王へ弾みつけ、強力遠征陣に仁王立ちだ。