
加賀谷建明の夢を永井大介が打ち砕く!
今年7月の昼夜同日開催で佐藤摩弥がナイトレース微差の2着(優勝・山田真弘)で1日2優勝を逃したのは記憶に新しいが、今回は加賀谷建明が雨走路の昼を制しており、ナイトレースも雨走路で期待が高まっていた。試走終わって3.53の永井大介が一番時計、加賀谷は3.57と水をあけられた格好に。それでも雨巧者の加賀谷に人気集中し、オッズも2連単5-6が2倍を切る1.6倍、裏目の6-5は3.6倍だった。3連単は5-6-7で2.5倍、以下6-5-7、5-7-6と続く。
スタート出たのは加賀谷だったが永井がその外から伸びて行き、まず小原望をパス。次に先頭の間中大輔をインから抜き去る。このとき加賀谷はまだ3番手。加賀谷は間中を差したが残り周回は『2』。外コースをうまく使って伸びて行った永井に対し、加賀谷は中コースが伸びず無念の2着に。3連単6-5-1は1930円、2連単6-5は360円で1日20Rは閉幕。
たかが試走、されど試走である。機力の差とコース取りの差が如実に現れたナイトレースだった。
加賀谷建明が通算29V
朝方から小雨が降り続けてデイレース最終日3日目は全レース重走路となった。
決勝戦のスタートの火蓋が切られると、10メートル最イン2枠の鈴木清が単独0ハン武藤博臣の内をのぞきかけたが、1周回バックストレッチでは5枠の森且行が大外を伸びて先頭へ立った。ところが直後の4コーナーでふところが空いてしまい、加賀谷建明が隙を逃さず首位を奪取。残りの5周回はピタリ追走する森に反撃のチャンスを与えず逃げ切った。
永井大介も外寄りの7枠から好スタートを放ったが、1周回2コーナーの立ち上がりで中村雅人が内を突くと、鈴木清と武藤博臣の間をすり抜けて3番手へ浮上した。
予選~準決勝戦を2連勝して臨んだ2名のうち、高橋義弘はスタート8番手に置かれる苦しい展開となり、池田政和は実績に乏しい雨走路で実力を発揮しきれなかった。
文/鈴木
試走通りに木村武之が勝つ
発走前まで割れに割れたオッズ。一番試走の木村武之が3.30、2番目は松尾啓史の3.31と26期コンビが売れ筋。大外の金子大輔は3.33と見た目も今イチだった。締め切り前に割り込んできたのは10m前の永島潤太郎。試走も3.33と20線勢にそん色なし。2連単は6-2、6-8のみ10倍を切っており、3連単は6-8-7が29倍、6-2-8、6-7-8と続いた。
満村陽司の後ろへ永島が付ける前に木村武はインから攻めて3周で先頭立つ。永島は満村を差したが松尾啓史がイン伸びてきて2着へ。木村武は今年の初優勝、昨年11月以来のV87に。山陽では20年のG1スピード王から4年経つ。
このあとはヤングの祭典「G2若獅子杯」の裏開催にあたる川口デイレースに10/15~出場予定。
鈴木圭一郎が今年12度目の優勝
良走路と雨走路が2度ずつあった4日間を無敗で通過した鈴木圭一郎が決勝戦もケタ違いの強さ・速さで快勝。これで今年の勝利数は94となり、昨年に青山周平が打ち立てた年間最多勝利記録97に残り3と迫った。今月10日から開催される山陽G2『若獅子杯争奪戦』で新記録を樹立する可能性はかなり高い。
対抗馬と目された荒尾聡は発走時に前輪を浮かせてしまいスタート後手に。道中も上位争いに参加できなかった。2周回1コーナーで田中進を差して逃げた桝崎陽介が2番手で粘ったが、追い上げてきた有吉辰也が最終周回3コーナーで差して2着に入った。
文/鈴木
白次義孝が逃げ展開を作り押し切った!
0ハン先行は内枠の田崎だったが、1周バックストレッチで白次が差し込んでいく。その後は白次が大きなリードを作って一人旅。田崎や竹本は後退し、2番手に立ったのは佐久間。白次との距離はかなりあったが、周回ごとに徐々に差を詰めていく。ゴール前ではかなり接近していたが、最終的には白次が振り切ってトップでゴールを迎えた。3番手には中団を抜け出した伊藤信が入線した。ちなみに30線最内に置かれていた石川哲は、スタートで大きく後手を踏み、巻き返しは厳しい状況となっていた。
白次は一時期、軽いスランプに入っていたが、8月に入ったあたりから良化の兆しが出ていた。そして、前節で通常以上に戦える状態になっていた。その流れで今節を迎え、優勝戦で快走。本来の快速派らしいスピードあるレースを見せてくれた。優勝は2022年10月以来、通算8度目。これから冬場に入り、スピードレースが増えていくが、上昇気流に乗った白次の活躍の場が多くなることだろう。