
大月渉が地元での初優勝
0ハンは2車並びの外枠から戸塚尚起が飛び出したが、1周回3コーナーで吉松憲治が逆転のイン差しで先頭に立ち、すぐさま後続との車間を拡げ始めた。
10線は渋沢憲司が先行し、人気対抗格に推された最内枠の浅香潤は外から他車に包まれて番手を下げる苦しい展開。そこへ、田中哲を一発で捲った大月渉が浮上してきて、吉松憲を追撃態勢に入ると、ラスト6周回1コーナーで内へ飛び込んで首位に立った。通算3度目の優勝は、地元開催では初めてのV。
1番人気の高橋貢は、初日3.29秒(レースは圧勝の1着)だった試走タイムが決勝では3.31秒に下がり、追い上げ届かず3着にとどまった。
文/鈴木
鈴木宏和が今年の初優勝
有観客開催では初めての優勝そしてお客さんの前でのウイニングランを狙う片野利沙が、1周回4コーナーで0ハン縫田雅一をイン切り返して先頭に立ち逃げを打った。
準決勝戦と同様に前団をスムーズに捌いて2番手まで追い上げた花田一輝が片野に追いついたが、4周回4コーナーから直線へかけての立ち上がりで片野とのタイミングが合わず、少し外へ振られてしまった。そこを鈴木宏和が内へ入って2番手に浮上し、5周回バックストレッチで片野を差し先頭。昨年12月ぶりとなる通算11度目の優勝を決めた。低いけど信頼できると語っていたタイヤが、熱走路の克服に役立ってくれた。
文/鈴木
篠原睦が今年の初優勝を決めた!
20線最内の石本はスタート先行したものの、1周3コーナーで中尾に捲られ展開が厳しくなる。その中尾も車の進みが悪く、その間に石田が大きなリードを作れた。そのまま石田が逃げ切るかにみえたが、中団を差し込み番手を上げていた篠原が石田を追う態勢を作った。そして、徐々に差を詰めると石田を捕えてゴール。岩見もインから続いて準優勝。有吉も必死に追い上げてきたが、3着が一杯だった。
篠原は今年8回目の優出で今年の初優勝を決めた。通算優勝回数は41。今後も地元飯塚で3節走る予定。次は昼間開催に出場となるが、今のエンジン状態を保ち続けられれば連続優勝も十分可能。変わらず安定感ある走りに期待だ。
吉松優輝が完全優勝でシリーズを締めくくった!
0ハンのスタートは最内の田中進が飛び出した。そこに藤川竜、吉松優が続いて枠ナリ発進。10線は中村杏が先行し、篠原、荒尾と続いて出て、最内の田中茂はややへこむ形に。
田中進はペースを上げたかったが藤川竜が差し込んでいく。そのまま押し切るかに見えたが、吉松優がこん身の突っ込み。これが決まり先頭を奪取。藤川竜はそのまま追走。3番手では篠原と荒尾が激しく競り合っていた。
吉松はこれで今年2度目の優勝。通算では5Vと、着実に実績を積み上げている。レース前の予想では同ハンから先行して逃げに入ると思っていたが、まさかの3番手発進。しかし、そこからは慌てることなく、しっかりと車を前に進めていけた。走りの技量だけでなく、精神面の成長もうかがえた。初優勝がかかっていた藤川竜は前節に続き準優勝。今回はおあずけとなったが、初優勝を決める日もそう遠くはなさそうだ。
鈴木圭一郎が7車抜きを決めてV!
0ハンから先行した鈴木健が逃げに入りレースが始まった。他の0ハンの吉田恵と中村友は、10線最内の内山高にスタートで叩かれてしまった。内山高が鈴木健を追う形になったが、後方から怒涛の追いを見せる2者が...。
今節はオール連対できていたスーパーハンデの両者・青山周と鈴木圭が順当に中団の混戦を捌き上げていた。両者は内山高を交わし、青山周が鈴木健を差そうとするところで鈴木圭がその両者をまとめ差し。その後は青山周の反撃を許さず先頭ゴール。
5日間開催の今節。予選3日間と準決では対戦がなかった鈴木圭と青山周だが、直接対決となった優勝戦では地元の鈴木圭が気合の突っ込みを決めてみせた。試走タイムで青山周よりも2つ良かったように、エンジンもしっかり仕上げることができた。今節に限らず、両者の対決は優勝戦や、記念の初日の選抜戦などでしか実現しないが、やはり見応えのあるレースだった。