佐藤励が難敵・荒尾聡を攻略した
スタートの火蓋が切られると荒尾聡が最内枠から先行して逃げ態勢。池田政和はスタート遅れてしまい、佐藤励が2番手に付けたが、3周回3コーナーで荒尾へ仕掛けて車を引いたところへ若井友和が外から番手を上げる。
そして5周回3コーナー。荒尾は外から迫りくる若井の存在を意識して、それまでの周回より少し大きめのコース取りを選択。この瞬間を待っていたのか、3番手にいた佐藤励が2車抜きのイン差しに成功。直後に若井も2番手へ上がり、黒川京介が終盤に3番手へ浮上して地元車のワンツースリー決着となった。
佐藤励は通算9度目のVを決めて、6日に開幕する地元G1『開設記念グランプリレース』へ臨む。
文/鈴木
浅倉樹良が2節連続で完全優勝を達成した!
断トツの一番人気に推された浅倉は、スタートをしっかり残すと、その後は後続を引き離す一方の逃走劇を演じてみせた。何の危なげもない走りで圧勝した。これでデビューから通算して13連勝。とんでもない逸材が現れた。今は最重ハンの40メートル前に置かれているが、次節からはハンデが重くなりそう。
ここまでは単独0ハンからの競走だけだったが、今度からは同ハンに並ぶ選手が居てのレースになる可能性が高い。非力な2級車で1級車相手にスタートで先行するのは至難の業だが、浅倉なら成し遂げるかも。仮にスタートで相手に先行されても、レース序盤で捲って先頭に立てれば問題ない。今後の走りがますます楽しみだ。
山本翔 連続優勝で通算V4!
人気は稲原良太郎、永島潤太郎、山本翔の三つ巴で迎えた優勝戦。発売締め切り直前に小雨が降り出したのが、運命の分かれ目となった。稲原良太郎は序盤に滑り後退し後方へ下がってしまい、代わりに西崎洋一郎が逃げ態勢入った。
前節に仕掛けて落車した永島潤太郎を林弘明とともにインから攻めた山本翔がマーク追走。必死に西崎洋一郎は喰い下がるが山本翔はグングン差を拡げる。永島潤太郎は青旗過ぎに西崎洋一郎を差すのが精一杯だった。前回は恵まれた感あった優勝だったが、今回は地力でVを掴んだ。このあと2月29日からの川口遠征で活躍に期待したい。
石本圭耶が雨中決戦を制しV3!
降り止まぬ雨の中、断トツの試走タイムで存在感をアピールした石本圭耶。一方、初優出で初V狙う帆景岬も好タイムで人気を背負う。帆景岬を10mの本門延唯が捕えたが、石本圭耶はインを小回りで進んで先頭へ。小さなコース取りながら徐々にペースを上げて安全圏へ。占部健太と田中進が後半アウト戦で2着争いを演じる。青旗過ぎに田中進が占部健太を捲って2着浮上も時すでに遅し。石本圭耶は悠々とゴール線を通過した。2022年12月31日にフライングを犯しながらも初優勝して師匠の故・重富大輔に『やっと優勝できました』と報告してから、昨年12月31日に2度目の優勝。そして、今回は完全優勝で3度目のV。いずれもミッドナイトでの優勝ゆえに今後は一般開催、記念開催と歩を進めて欲しいものだ。
山本翔が雨中決戦を制した!
山陽オートで行われていたミッドナイトの5日間ロングシリーズは、地元の34期・山本翔が優勝を決めた。
重走路で行われた優勝戦。武藤博臣が祐定響を交わして逃げに入っていたが、永島潤太郎がピタリとマーク。そして、5周3コーナーで永島が武藤のインに突っ込むも接触し両者が落車。3番手に付けていた山本翔が難なく先頭に立ち、そのままゴール。
山本翔はこれが今年の初優勝。通算では3度目の優勝となった。重走路はデビューして1年が経った頃から安定した成績を残せている。良走路でも近況は、好タイムを連発している。選手としての走りの幅が広くなり、大きな舞台でも通用するだけの技量が身に付いている。