
黒川京介が2025年の初頭を飾った
0ハンデオープンや10メートルオープン以上にスタートラインに対する角度がある20線6車並びの大外枠でも、黒川京介のダッシュ力がライバルたちを上回った。1周回1~2コーナーいきなり同ハン5車の前へ出た黒川は、0ハン2車並びの外枠から先手で逃げた高塚義明を早くも2周回で捕えると、あとは後続を引き離す一方のタイムアタック状態。川口レース場における自身の最高タイム本走3.310秒を塗り替えて、3.304秒で圧勝した。
上和田拓海が道中2番手まで追い上げたが、6周回1コーナーで若井友和がイン突っ込んで2着に入った。
文/鈴木
栗原佳祐が1級車デビュー節に完全V
3連単の人気は2号車の首位が上位を占めて、栗原佳祐の能力と勢いへの期待が表れていた。
最大のポイントであったスタートは栗原佳が内枠から先行。3号車の白次義孝はすぐに後退し、4号車の鈴木将光も引き離されて、栗原佳は0ハン赤堀翼を直撃できる絶好の展開に持ち込めた。
3周回4コーナーで赤堀のコース取りが大きくなり、栗原佳は満を持して先頭へ立った。そこへ迫ってきたのは、同ハンを捌いて追い上げた伊藤信夫。最終6周目では栗原佳に対して切り返す態勢を作れる距離まで近づいたが、今度は伊藤信が2コーナーの立ち上がりで車が外へ振られて車間が開き万事休す。
栗原佳は4度目の優勝。4日制の今節を4戦全勝し、通算55度目の1着ゴールを駆け抜けた。今月下旬には浜松デイレース『G2ウィナーズカップ』に1級車では初めてグレードレースへ挑戦する。
文/鈴木
篠原睦が2024年最後のレースで勝利!
0ハン単騎の石橋啓は思うようにペースが上がらなかった。竹谷が追っていたが、先に仕掛けたのは篠原。篠原はスタートで高宗に先行するとインから車を押し上げていた。すんなりと3番手までいくと竹谷と石橋啓をまとめ差し。周回を3つ残して先頭に立ってみせた。そこからは竹谷の反撃を許さず先頭ゴール。高宗が必死に追い上げ3着に入線した。
篠原は2024年を良い形で締めくくることができた。通算優勝回数は43。1着回数は1130。デビューしてからエンジン状態を大きく崩すことが少なく、常に高い位置で安定した成績を残し続けている。持ち味であるスタート好ダッシュは健在。2025年もレース場、天候を問わず、車券に貢献し続けていくことだろう。
試走一番時計の佐々木啓が華麗な走りを見せた!
0ハン単騎の吉松憲は、試走タイムが圧倒的劣勢だったがレースでは渋太く逃げ粘っていた。20線最内から先行した山本将は、交わすどころか追走がいっぱい。そんな中、枠ナリにスタート出た佐々木がまずは岡部を攻略。その後も山本将と吉松憲を落ち着いて交わすと、後続を引き離してゴールを迎えた。丹村飛は岡部の走りに終始苦しみ3着止まり。岡部が準優勝となった。
佐々木は今年、これまで6回の優出があったが優勝はなかった。今回は7度目の優出にして今年の初V。スタートやスピード、捌きや重走路への対応などこれといって死角のないオールラウンダーであっても、なかなか優勝を決めるのが難しい状況にある現在のオートレース界ではあるが、今回は試走一番時計を出して優勝したように、エンジンさえ仕上がれば十分そのチャンスは巡ってくる。
早川清太郎が今年もラストに優勝
昨年に続いてSSフェスタ出場とならなかった早川清太郎が、昨年と同様に自身の年内ラスト1走を優勝で飾った。
20線内枠から落合淳が好スタートを放ったが、単独0ハン福田義久の逃げ足がなかなかに速くて追いつけない。勝利の分岐点は3周回。この両者を追っていた亀井政和に田村治郎が内へ攻め込んだあと3コーナーでコース取りが大きくなり、2番手の落合淳も4コーナー出口で同様に車が外へ振られた。そこを早川清太郎がインえぐって一気に2番手までジャンプアップ。
だがしかし田村も黙っていない。直後に早川を差し返す動きを見せ、この時は早川がグリップ全開でしのいだが、最終回3コーナー再び田村がイン突進。それでも早川はゴール前の立ち上がりで伸び勝ち、先頭を守り抜いた。
早川は悲願のSG制覇へ向けて年明けに弾みをつけられる価値ある1勝。それとともに田村のエンジンの充実ぶりが印象に残るレースだった。
文/鈴木