ゴール前のドラマ 藤岡が雨を制す!
7Rあたりから小雨が降り始め、優勝戦は本降りとなり完全な湿走路に。初優出初V狙う37期・村田光希も人気の一角を担ったが、一番試走の角翔太郎が人気の中心。3連単は3-6-5、3-5-6。2連単で1-3も売れ筋。日室志郎が1コーナー流れて山本将之が村田を早めに捕えて先頭へ。この時点で山本将の優勝が有力に見えたが、角を差した藤岡一樹が後半伸びて山本将へ接近し、ゴール前でチョイ差し。今年の正月以来の優勝で自身9度目のVとなった。
三浦康平が今年の初優勝を決めた!
伊勢崎オートの優勝戦は試走タイム一番タイの三浦と大月に人気が集まった。その三浦は20線に6車並んだ大外に置かれていたが、見事なスタートダッシュを決めると1周目の2コーナーを出るところで2番手に浮上。早々と0ハン北渡瀬と一騎打ちの状態に持ち込んで。そこからの攻めも早く、あっさりと先頭に立つと後続を振り切って優勝を決めてみせた。2番手には田中哲が粘っていたが、機力上位の大月が交わし準優勝。他の選手はあまり動きがなかった。
三浦は今年5度目の優出にして初優勝。勝因はなんと言ってもスタートだろう。通常なら内枠勢の5車を捌かなくてはならないハンデ位置だったが、一気に置き去りにして好展開を作れた。SGの裏開催で主力選手がごっそりいなかったというシリーズだったが、そこでしっかりと結果を出したのはさすがの一言。ここから今年の良い流れを作っていきたい。
森本優佑が通算200勝、4Vを達成!
山陽オートの優勝戦は、初優勝がかかる0ハン単騎の中村颯に人気が集まった。その中村颯は序盤からペースを上げたかったが、20線から先行した古城に捕まってしまう。その古城も逃げ態勢を確立する前に、スタートで後手を踏んだ吉松優の巻き返しに遭ってしまう。吉松優が逃げる展開になったが、後方から追ってきたのは森本。森本は仕掛けのタイミングを図るとインに切り込み先頭を奪取。鮮やかな追い込みを決めてみせた。
森本はこれで自身4V。通算勝利数が200となる節目で優勝を決めてみせた。展開的に楽ではなかったが、最後方からきっちり追い込んでみせた。31期では青山周平の活躍が目立っているが、森本もまだまだ成長の余地を大いに残している。今後は記念レースでの活躍を期待したい。
佐藤大地が通算4度目の優勝
5度目の優出で初Vのチャンスとファンからも支持されたか、交川陽子が堂々の1番人気に推された。
しかし、試走タイムを準決勝戦の3.36秒から決戦は3.29秒へと大幅に上げた佐藤大地が、30メートルのハンデ差を3周で追いつき捌いて先頭へ躍り出た。離れて追走していた辰巳裕樹を最終回3コーナーで中野憲人が差して2着。
佐藤大地は2022年6月以来となる通算4度目の優勝を遂げた。5月上旬に開幕する地元のG1『ゴールデンレース』において台風の目になるか。
文/鈴木
相馬康夫が24年ぶりに優勝
全て重走路で実施された2日目の準決勝戦から一転、3日目の優勝戦は良走路でおこなわれた。
レースの火蓋が切られると、相馬康夫は0ハン3車並び真ん中の枠からヘコむ態勢になったが、後ろのスタートを残せたことが勝因といえそうだ。1周回バックストレッチで福村を差して2番手に上がると、3周回ホームストレッチで松井大和を捌いて先頭へ。
角翔太郎と藤岡一樹が徐々に追い上げてきたが、両者とも4周回に相次いで滑ってしまい、2番手で粘る松井との車間が開いてしまった。結局そのまま番手の入れ替わりはないままゴール。
相馬は2000年2月以来となる、通算2度目の優勝を成し遂げた。今後は5月中旬の川口一般開催、下旬のG2『川口記念』と、消音ナイター開催への出場が続くので、引き続き活躍なるか注目したい。
文/鈴木