鈴木宏和が連続優勝を達成!
優勝戦は伊藤信のフライングで再発走となった。2度目のスタートは10線から鈴木宏が飛び出し、0ハン単騎の岩科を外から叩いていく。一つ外枠の佐藤摩も乗って出る形になった。レースは鈴木宏がいきなり逃げ態勢を作った。
2番手にはインから伊藤信が番手を上げていた。逃げる鈴木宏と一騎打ちの形になり、伊藤信は仕掛けのタイミングをうかがう。そして、鈴木宏のインに突っ込み先頭を奪取したが、鈴木宏もやり返す。そのまま押し切り鈴木宏が1着でゴール。スーパーハンデからの競争だった鈴木圭は、必死に追い込んでいったが2着一杯で準優勝だった。
鈴木宏は10線に5車並んだ内から3番目に置かれていたが、最大の武器であるスタートを見事に決めてみせた。試走タイム自体はそこまで良くなかったが、展開は絶好になった。そこからも伊藤信の攻めに対し、冷静に対処できていた。前節のアーリーレースからの連続優勝で、今後にますます勢いづいた格好だ。
本門延唯が展開をモノにして自身2度目のV!
0ハン単騎の稲原瑞はペースを上げたかったが、10線から差を詰めにかかった本門が2周3コーナーでインに突っ込む。本門は早々と逃げる態勢を作った。交わされた稲原瑞は必死に追走していたが、後方から追ってきた篠原が捌いていく。今度は篠原が本門を猛烈に追って行き、ゴール前で迫ったが本門が何とか振り切りゴール。3連単は21850円の高配当となった。
ここ数節は好調が続いていた本門だが、この節では優勝という最高の結果を残してみせた。意外にもこれが自身2度目の優勝。エンジンが良い時はしっかりと結果を残せる選手なので、もっと優勝回数がありそうな印象の本門。今はB級にランクされているので、まずはA級に復帰したいところか。
佐伯拓実が逃げ切りV!
試走タイムは36で、数字自体は良くなかった0ハン単騎の佐伯だが、追い込み勢もそこまで試走タイムが出ていなかった。佐伯はスタートで穴見に叩かれることなくしっかり出ると、そこからは一人旅。後ろでは古城が詰め寄っていたが、仕掛けるところまではいかなかった。結果的に佐伯が最初から最後まで先頭を譲ることなくゴール。走路温度が42度と高かったことも佐伯には有利に働いたか。2着には必死の追い込みを見せた有吉が入線した。
佐伯は今年初、そして自身としては2度目となる優勝を決めた。人を捌くレースではまだ不安ある佐伯だが、一人で走るとスピードが出る。今後はレースを重ねるごとに捌きも上達するだろう。その成長ぐあいに注目したい。
大月渉が地元での初優勝
0ハンは2車並びの外枠から戸塚尚起が飛び出したが、1周回3コーナーで吉松憲治が逆転のイン差しで先頭に立ち、すぐさま後続との車間を拡げ始めた。
10線は渋沢憲司が先行し、人気対抗格に推された最内枠の浅香潤は外から他車に包まれて番手を下げる苦しい展開。そこへ、田中哲を一発で捲った大月渉が浮上してきて、吉松憲を追撃態勢に入ると、ラスト6周回1コーナーで内へ飛び込んで首位に立った。通算3度目の優勝は、地元開催では初めてのV。
1番人気の高橋貢は、初日3.29秒(レースは圧勝の1着)だった試走タイムが決勝では3.31秒に下がり、追い上げ届かず3着にとどまった。
文/鈴木
鈴木宏和が今年の初優勝
有観客開催では初めての優勝そしてお客さんの前でのウイニングランを狙う片野利沙が、1周回4コーナーで0ハン縫田雅一をイン切り返して先頭に立ち逃げを打った。
準決勝戦と同様に前団をスムーズに捌いて2番手まで追い上げた花田一輝が片野に追いついたが、4周回4コーナーから直線へかけての立ち上がりで片野とのタイミングが合わず、少し外へ振られてしまった。そこを鈴木宏和が内へ入って2番手に浮上し、5周回バックストレッチで片野を差し先頭。昨年12月ぶりとなる通算11度目の優勝を決めた。低いけど信頼できると語っていたタイヤが、熱走路の克服に役立ってくれた。
文/鈴木