篠原睦が今年の初優勝を決めた!
20線最内の石本はスタート先行したものの、1周3コーナーで中尾に捲られ展開が厳しくなる。その中尾も車の進みが悪く、その間に石田が大きなリードを作れた。そのまま石田が逃げ切るかにみえたが、中団を差し込み番手を上げていた篠原が石田を追う態勢を作った。そして、徐々に差を詰めると石田を捕えてゴール。岩見もインから続いて準優勝。有吉も必死に追い上げてきたが、3着が一杯だった。
篠原は今年8回目の優出で今年の初優勝を決めた。通算優勝回数は41。今後も地元飯塚で3節走る予定。次は昼間開催に出場となるが、今のエンジン状態を保ち続けられれば連続優勝も十分可能。変わらず安定感ある走りに期待だ。
吉松優輝が完全優勝でシリーズを締めくくった!
0ハンのスタートは最内の田中進が飛び出した。そこに藤川竜、吉松優が続いて枠ナリ発進。10線は中村杏が先行し、篠原、荒尾と続いて出て、最内の田中茂はややへこむ形に。
田中進はペースを上げたかったが藤川竜が差し込んでいく。そのまま押し切るかに見えたが、吉松優がこん身の突っ込み。これが決まり先頭を奪取。藤川竜はそのまま追走。3番手では篠原と荒尾が激しく競り合っていた。
吉松はこれで今年2度目の優勝。通算では5Vと、着実に実績を積み上げている。レース前の予想では同ハンから先行して逃げに入ると思っていたが、まさかの3番手発進。しかし、そこからは慌てることなく、しっかりと車を前に進めていけた。走りの技量だけでなく、精神面の成長もうかがえた。初優勝がかかっていた藤川竜は前節に続き準優勝。今回はおあずけとなったが、初優勝を決める日もそう遠くはなさそうだ。
鈴木圭一郎が7車抜きを決めてV!
0ハンから先行した鈴木健が逃げに入りレースが始まった。他の0ハンの吉田恵と中村友は、10線最内の内山高にスタートで叩かれてしまった。内山高が鈴木健を追う形になったが、後方から怒涛の追いを見せる2者が...。
今節はオール連対できていたスーパーハンデの両者・青山周と鈴木圭が順当に中団の混戦を捌き上げていた。両者は内山高を交わし、青山周が鈴木健を差そうとするところで鈴木圭がその両者をまとめ差し。その後は青山周の反撃を許さず先頭ゴール。
5日間開催の今節。予選3日間と準決では対戦がなかった鈴木圭と青山周だが、直接対決となった優勝戦では地元の鈴木圭が気合の突っ込みを決めてみせた。試走タイムで青山周よりも2つ良かったように、エンジンもしっかり仕上げることができた。今節に限らず、両者の対決は優勝戦や、記念の初日の選抜戦などでしか実現しないが、やはり見応えのあるレースだった。
小栗勝太が藤岡一樹を微差振り切った!
午前0:30にもかかわらず、ミッドナイト優勝戦の売上は2800万近く。熱気を帯びた深夜の決戦で人気を分け合ったのは藤岡一樹と小栗勝太。3連単は6-3-1のみ10倍を切っていた。2連単のオッズは6-3が3倍、3-6が3.9倍を示していた。スタートで畦坪孝雄より先に出たのは竹中一成。逃げ態勢に入ったが小栗がマークから差し先頭立つ。藤岡も射程に入るが、小栗の伸びが良く微差で1着ゴール。福永貴史はイン戦で3着浮上。小栗は昨年4月以来の優勝で通算V5となった。
武藤博臣が2日目から4連勝でV
5日制の初日3着のあと準決勝戦まで3連勝で優出した武藤博臣は「エンジン悪くないので決勝に向けては扱わず」「交換したタイヤが良かった」と語り、決勝では堂々の1番人気に支持された。
スタートは0ハン中枠から間中大輔が飛び出し、武藤博臣はやや前輪を浮かせたが、1周回1コーナーでは同ハン最内枠の牧野貴博より先回りして2番手発進。10線から鋭いダッシュで迫ってきた森谷隼人をすぐに突き放した。そのまましばらくは逃げる間中を攻めあぐねたが、中盤の周回で間中のコースが大きくなった瞬間を見のがさず内へ入って先頭を奪取。そのまま逃走してゴールにトップで飛び込み、2013年9月以来11度目の優勝を決めた。
森且行は追い上げ届かず2着だったが、悲願のSG初制覇となった『日本選手権』以来3年半ぶりの復活優勝を遂げる日が遠くない予感を抱かせた。
文/鈴木