松尾啓史が川口の強豪を撃退
1番人気と2番人気の座を川口の黒川京介と永井大介に奪われた松尾啓史が地元の意地を見せた。
10線からスタート飛び出した藤川竜は藤川幸宏の逃げを攻略するのに手間取り、20線から先制した黒川京介も町田龍駿を差せずに車を引いた。そこを松尾啓が捲って3番手へ上がると、4周回3コーナーでダブル藤川をまとめて差して首位。
黒川はレース終盤に滑り気味で3着に終わったが、連続開催となる16日から始まる山陽ミッドナイトでは、参加選手ただ1人のS級レーサーとして最高の成績を挙げたいところだ。
文/鈴木
意外? 菅野仁翔が地元初優勝!
雨はやんだが乾かず濡れ走路。初優勝狙う吉田恵輔が期待料込みで一番人気を背負った。3連単は5-6=7と谷津圭治からの7絡みや大月渉、菅野仁翔の6=1あたりが人気筋も10倍切る配当はなし。序盤に吉田恵が突き抜けようとして滑り、そのインを大月が突っ込み番手取る。終始安定して菅野が逃げ態勢作り、大月は差を詰められない状態。吉田恵は3番手あたりをウロウロするのみで最後は谷津に交わされてしまい、またしても初Vはお預けに。菅野は2023年の9月に川口で2度優勝してるが、地元の伊勢崎は初優勝。通算V3をひっさげ次は筑豊の地、飯塚ナイターに5月19日から参戦予定。
好調の木山優輝が今年3度目の優勝を達成!
0ハン両者が軽快に逃げる展開で周回が重ねられていたが、後方から追ってきたのは木山。スタートこそ外枠の高宗に行かれてしまったが、道中で逆転すると村瀬、竹中を冷静に交わしていった。その後は長田稚が猛烈にプレッシャーをかけてきたが、それをしっかりとはねのけて先頭ゴール。レース展開は厳しくなったが、落ち着いて対処してみせた。
木山はこれで通算5度目の優勝。今年は4回の優出中、3回優勝している。特に3月下旬からは好成績が続いている。同期では黒川京介や中村杏亮の活躍が目立っているが、木山もポテンシャルは負けていないモノを持っている。もちろん、成長の余地もまだまだ大いにある。まずは同期の筆頭格に追いつき、その後は33期を代表する選手になってもらいたい。
雨の鬼・加賀谷建明が圧勝
5日制開催の最終日は朝から雨が降ったりやんだり。決勝戦12Rのスタート時は雨は上がっていたが走路は短時間では乾かず重走路で発走した。
0ハン2車は、今節4日間4連勝で優出した福村唯倫が、雨は苦手な山田徹の外枠から先行して逃げに入った。20線からは、試走の気配よかった岩見貴史がスタートを決めて早めに2番手へ。加賀谷建明はスタート直後はインに押し込められかけたが、森且行・佐藤摩弥の内から伸び返してすぐに3番手へ上がると2周回3コーナー、岩見と福村へ長距離の突っ込みを敢行。ややコース取り大きくなったがさすが雨巧者。態勢をしっかり立て直すと、あとは独走の一人旅。岩見と森が福村を捲って2着・3着。試走タイムの速かった順、人気どおりに決着した。
今年2月ぶり、通算27度目の優勝を飾った加賀谷は、このあと『G2川口記念』~『G2稲妻賞』(伊勢崎)とグレードレースに連戦する予定。
文/鈴木
竹本修が完全優勝を決めた!
0ハン単騎に置かれた木部がソコソコのペースで逃げていたが、生方を交わした竹本がきっちりと捕えてみせた。その後も20線からトップスタートを決めた田中哲を振り切り、2連単は1番人気で決着した。
竹本は前節でも優勝戦に進んでいた。そこでは6着だったが、それは重走路でのレースになった影響もある。今回は良走路で自身の力を存分に発揮できた。初日からずっと良走路でオール1着の完全V。これ以上ない結果を残すことができた。これで竹本は通算6度目の優勝。今年は弟子に浅倉樹良を持つ出来事があった。浅倉の活躍は周知のとおりだが、その弟子に良い意味で刺激を受けているのかもしれない。次節はハンデが重くなる可能性はあるが、このエンジン状態を保てていければ弟子に格好いい師匠の姿を見せ続けることができるだろう。