山本翔が雨中決戦を制した!
山陽オートで行われていたミッドナイトの5日間ロングシリーズは、地元の34期・山本翔が優勝を決めた。
重走路で行われた優勝戦。武藤博臣が祐定響を交わして逃げに入っていたが、永島潤太郎がピタリとマーク。そして、5周3コーナーで永島が武藤のインに突っ込むも接触し両者が落車。3番手に付けていた山本翔が難なく先頭に立ち、そのままゴール。
山本翔はこれが今年の初優勝。通算では3度目の優勝となった。重走路はデビューして1年が経った頃から安定した成績を残せている。良走路でも近況は、好タイムを連発している。選手としての走りの幅が広くなり、大きな舞台でも通用するだけの技量が身に付いている。
37期の福岡鷹が初優勝
午後3時1Rの時点で雨は上がっていたが、最終日の3日目は全レース重走路でおこなわれた。
40メートル後ろの北原岳哲や辻大樹と同等の試走タイムを出した福岡鷹が、断然の1番人気に応えて大差で逃げ切り勝ち。デビューからの無敗連勝は前節に7で途切れていたが、同期の浅倉樹良を超える通算11勝目を挙げての初優勝。
道中はるか後方で石本圭耶と北原岳哲が出入りの激しい猛競り合いになり、背後に付けていた田中正樹は割って入れず。吉松優輝と佐藤裕児はスタートで包まれ、辻大樹はアウト戦の伸びを欠いた。
翌20日から開催される飯塚ミッドナイトには福岡は練習参加でレースには不出走。次の実戦は3月中旬の浜松デイレースに出場予定だ。
文/鈴木
佐藤貴也が最高の流れでSGへ向かう
大外枠の鈴木圭一郎と人気を分け合いつつわずかに1番人気へ推されたのは佐藤励。ところがこの両車とも上位争いに参加できなかった。
1周1~2コーナーで10線から先陣を切ったのは佐藤貴也。外の隣の金子大輔も外めを伸びて行き、内へ包まれそうになった佐藤励は金子大と交錯。その斜め後ろに位置していた鈴木圭一郎はアオりを受けて最後方まで下がってしまった。
浜松での過去最高タイムが3.365秒の桝崎陽介が、単騎0ハンデからかっ飛ばす。ゴールしたタイムは3.355秒だったから、自己記録を更新するハイペースの逃げだった。
佐藤貴也は仕掛けられる距離まであと一歩の車間のまま何周も追走し、5周1コーナーで満を持してインに飛び込んだ。佐藤貴のタイム3.338秒もまた、これまでの3.343秒を更新する浜松での自己最速記録となった。
今回優出した8名全員が、20日~25日に川口レース場で開催される『SG全日本選抜』へ出場する。昨年後半からスピードアップの傾向が見られる佐藤貴は、6年ぶり2度目のSG制覇へ最高の形で挑むことになる。
文/鈴木
モンスタールーキー 浅倉樹良が無キズで初優勝!
1月25日に衝撃のデビューを果たした浅倉樹良。なにせ、試走のコース取りが2級車のモノではなく、その節は4連勝。次の節も3連勝で勝ち上がり解禁となった今節。初日は再試走でヒヤリとしたが、レースではお構いなしに独走で勝利。試走3.42秒、本走3.44秒で試走戒告を取られて準決を迎えた。試走37秒と他7車からは見劣るが、見事40秒を切る3.397の自己新タイム。この時点でデビュー9連勝となり、鈴木圭一郎に肩を並べた。注目された優勝戦の試走は3.34秒でデビューしてから一番いいタイム。人気は浅倉から亀井政和、渋沢憲司の1-3、1-5。3連単1-3-5が一番人気。無難にスタート決めた浅倉に森村亮が徐々に詰め寄ったが、射程圏内へは入れず浅倉はコースを外さずに振り切った。これで10連勝となり青山周平の12連勝へ一歩近づいた。養成所無敗でデビューした浅倉樹良はオートレース界に新たな風を吹き込んだのは間違いない。目標の『SS6連覇』へ彼の歴史は始まったばかりだ。すごい新人(逸材)が現れた。
田中正樹が雪辱を果たした
前日の準決勝戦で田中正樹の追撃を完封した占部健太が、決勝でも1番人気に。
レースのスタートが切られると0ハン2車並びの内枠から占部が先行。10線も最内枠の田中正が飛び出し、0ハン外枠の水本竜二を叩いて早くも2番手へ。占部の伸びが鋭いため、周回を重ねても両車の車間はなかなか縮まらず、そのまま準決勝戦の展開が再現されるかと思われたが、5周回3コーナー田中正のイン攻めが占部に届いた。
準決勝の本走タイムは占部が3.386秒で田中正が3.378秒
優勝戦の本走タイムは占部が3.397秒で田中正が3.379秒
占部のペースがほんのわずかに下がったことで、田中正のリベンジが見事に決まった。
文/鈴木