別府敬剛が1走目大敗から巻き返した
同日の第2レースにおいて全く同じメンバー・ハンデ構成で「プレ優勝戦」(一般戦扱いで優勝回数にはカウントされず)が実施され、0ハン1枠から逃げた阿部仁志を、試走一番時計を出して10線の大外枠からスタート先行した浦田信輔が追って捕えて1着。
それから数時間、第8レース「優勝戦」の試走が行なわれて、第2レースの試走タイムから数字を5つも上げたのが別府敬剛。
レースが発走すると1コーナーへ突入する隊列は、第2レースとは全く異なる様相に。辻大樹が予選中のような鋭いスタートで先行して逃走態勢。阿部仁は2番手を追走したが周回を重ねても車間はずっと縮まらない。そこへ姿を現したのが10線から先手を奪った別府敬。試走の変化どおり、1走目とは見違えるパワーを発揮して圧勝。昨年の11月以来、通算15度目の優勝となった。
年をまたいで藤岡一樹が連続優勝!
山陽オートの新年一発目の開催、ミッドナイトレースは地元の藤岡一樹が優勝した。藤岡は昨年の下旬にも山陽ミッドナイトで優勝しており連続での栄冠となった。
レースは0ハン単騎の角が軽快に逃げていたが、4周1コーナーで福永が捕えた。しかし、後方から猛追していた藤岡がゴール前でチョイ差しを決め、見事に優勝を勝ち取った。
山陽オートが新走路になってから藤岡は地元で走り続けていた。最初の節からエンジンをある程度折り合わせていたが、途中からは完全にセッティングを掴みエンジンの底上げに成功。エンジンが良い時の藤岡はスピード豊富。6車立てでスピードレースになりやすいミッドナイトの状況にピタリとマッチしていた。次の出場は飯塚ナイターの予定だが、この勢いはしばらく続きそう。
金子大輔が新年初頭を見事に飾った!
0ハン単騎の泉田は粘れず、10線最内の佐藤裕が交わして逃げに入った。その後ろで佐藤励がジカ付けしていたが攻略の糸口が見つからないでいた。そんな中、金子が5周3コーナーで渾身の突っ込みを見せ、前2車をまとめ差しした。一番人気の鈴木圭はゴール前で佐藤裕を交わして準優勝だった。
1度は鈴木圭に前を行かれた金子だが、前3車の競り合いに手間取っていた鈴木圭を道中で逆転できたことが優勝の要因の一つ。レースの中でチャンスどころを逃さない金子のクレバーな走りが光った優勝戦だった。勝負どころの5周3コーナーでも、強引な差しに見えたが、4コーナーで流れることなく回ってみせた。やはり金子はレース運びが巧い。あとは好スタートを安定して切れるようになると、再び大舞台でも存在感を示すことができるだろう。
吉原恭佑が約4年半ぶりに優勝!
浜松オートのお正月開催は、試走29のパワーを駆った吉原恭佑が優勝した。0ハンから先行したのは平塚だったが、すぐさま辰巳が交わして逃げに入る。10線は枠ナリのスタートで、最内の吉原が先行。そこからは0ハン勢を落ち着いて捌いていき、最後には逃げる辰巳もしっかりと捕えた。吉原の攻めに続いていた笠木が準優勝。その同期の青島が3着に入った。
近年はS級に定着していた吉原だが、優勝からは遠ざかっていた。苦しい時期が長く続いていた。しかし、2024年最初の開催で久しぶりに栄冠を勝ち取った。新年の滑り出しとしては最高の形。この勢いのまま今年は再び飛躍の年になるか。
雨中決戦 石本が2年連続で大みそか締めた!
時折強い雨が降る不安定なコンディションの優勝戦。3連単オッズの主役となったのは石本。続
いて岩見、松尾隆へ275が1番人気に。ほとんど差がなく257。スタートで藤川幸を叩いた石本が早く
も逃げ態勢入り、阿部仁を捲った松尾隆に岩見も好位置付けた。周回ごとに石本と松尾隆の差が拡
がり岩見は車が進まない。石本は安全圏へ突入し今年の初優勝を決めた。2着も松尾隆、3着は岩見
と順番も変わらなかった。雨で勝てたのは石本としても喜びひとしおだったようだ。苦しかった23年を
優勝という最高の形で締めくくり、上昇気流に乗って24年となる。