
長田稚也が完全Vでシリーズを締めた!
試走タイムは出なかった0ハン両者だったが、レースではかなり粘っていた。3周を回っても吉松憲と根本で先頭、2番手を走っていた。しかし、そこから追ってきたのは長田稚。スタートこそ外枠の篠原に行かれたが、道中で逆転すると0ハンを追う態勢を整えた。そして、根本と吉松憲をきっちりと攻略。見事に優勝を決めた。2着には篠原が食い込んだ。吉松憲は健闘も3着。
長田稚は今年6度目の優出にして今年の初優勝となった。前々節の川口G2の最終日では落車するアクシデントがあったが、前節ではいきなり優出。落車による悪影響は見られなかった。そして、今節は初日から連勝で優出。1着を3本並べての完全優勝。今年はこれまで優勝に縁がなかったが、これを機に大活躍しそうな予感だ。
金子大輔 区切りの850勝&50V
1R発走の時点で雨は上がっていたが、場所によって濡れた筋の残る不安定な走路。3R~4R頃に小雨、優勝戦9Rも小雨に見舞われて、初優出を迎えたが選手経験の浅い北市唯は力を出しきれなかったか。
単独0ハン北市を20線の岡谷美由紀が1周回で交わして先頭に立ち、和田健吾と鈴木健吾が追走する展開。50線は大木光がスタート大きく遅れて伊藤信夫が先行も、1周回4コーナーで金子大輔がインねじ込むと、2周回バックストレッチで岡谷・和田・鈴木健の3車をまとめ差し。態勢を立て直して猛追してきた伊藤信夫をゴール線ではタイヤ半分ほど振り切って、2月25日(SG全日本選抜・川口)ぶりとなる通算50回目の優勝を挙げた。
文/鈴木
川口裕司が約9ヶ月ぶりに優勝を決めた!
0ハン単騎の福岡は悪くないペースで逃げていたが、追い詰めてきたのは川口。20線外枠からスタート先行すると、福岡とのハンデ差を徐々に詰めにかかった。そして、差し込める射程に入るとインに突っ込んでいった。川口は後続を寄せ付けずそのままゴール。2着には福岡が粘っていた。30線最内から先行し、車を押し上げていた久門は、ゴール直前で迫ってきた篠原を僅かな差で振り切り3着を確保した。
川口以外には抜かれなかったように福岡はスピードに乗って走れていた。川口の勝因はエンジンの底上げに成功した事と、スタートで先行できた事。この2つの条件を見事に味方に付け、福岡の軽快な逃げを捕まえてみせた。川口はこれが今年の初優出だったが、きっちりと結果を出した。今年は1月下旬に落車してから約3ヶ月、戦線を離れていた。しかし、4月に復帰してからは少しずつレース感覚を取り戻していた。次の出番は地元昼間開催、その後は浜松でG2が待っている。良い状態で臨めそうだ。
永井大介が久々に優勝を決めた!
30線に7車並んだスタートは、最内枠から3番目の永井が決めた。それに乗っていったのは大外の黒川。永井は0ハン単騎の池田康との差を着実に詰め、冷静に交わしていく。黒川も全く離されずに2番手に立った。そこからはまさに一騎打ちムード。黒川は永井にピタリ追走すると仕掛けどころが探っていた。1度は捲りを仕掛け、外から交わそうとしたが永井が抵抗する。その後は攻略の糸口を見つけられず、そのままゴールとなった。
永井は絶好枠をしっかりとモノにできた。同ハンからトップスタートは絶好の展開。黒川の攻めにも落ち着いて対処できた。永井は昨年8月以来の優勝。今年の初優勝となった。最近ではなかなかエンジンが良くならず結果を残せないでいたが、エンジンが仕上がりさえすれば自身の走りができる。今年これまで結果を残せなかった分をこれから取り戻したい。
鈴木宏和が連続優勝を達成!
優勝戦は伊藤信のフライングで再発走となった。2度目のスタートは10線から鈴木宏が飛び出し、0ハン単騎の岩科を外から叩いていく。一つ外枠の佐藤摩も乗って出る形になった。レースは鈴木宏がいきなり逃げ態勢を作った。
2番手にはインから伊藤信が番手を上げていた。逃げる鈴木宏と一騎打ちの形になり、伊藤信は仕掛けのタイミングをうかがう。そして、鈴木宏のインに突っ込み先頭を奪取したが、鈴木宏もやり返す。そのまま押し切り鈴木宏が1着でゴール。スーパーハンデからの競争だった鈴木圭は、必死に追い込んでいったが2着一杯で準優勝だった。
鈴木宏は10線に5車並んだ内から3番目に置かれていたが、最大の武器であるスタートを見事に決めてみせた。試走タイム自体はそこまで良くなかったが、展開は絶好になった。そこからも伊藤信の攻めに対し、冷静に対処できていた。前節のアーリーレースからの連続優勝で、今後にますます勢いづいた格好だ。