
佐藤摩がスタートでほぼ決着をつけた!
0ハンから先行したのは早津康。10線は最内の森が先行したが、大外の佐藤摩も若井、加賀谷、永井を包んで出る好スタートを決めた。逃げ展開を作った早津康はマイペースで逃げていたが、佐藤摩が森や早船などを次々攻略すると早津康との一対一の態勢に持ち込んだ。そして、4周3コーナーで早津康のインに飛び込み先頭に立った。そのまま快走を見せ、優勝を決めてみせた。後ろでは森が早津康を交わして準優勝。
佐藤摩の勝因は何と言ってもスタートだろう。若井や永井らの強豪より先に行けたのだからレース展開はだいぶ楽になった。仮に行けていなければ道中で交わさなくてはならず、独走の早津康を捕まえ切れたかどうか分からない。佐藤摩が最大の武器であるスタート力を遺憾なく発揮してみせた。この後は地元一般開催を挟んで、伊勢崎のSGオートレースグランプリへの流れになる。良いリズムで乗りこめそうだ。
試走通りに動いて松尾隆広がV奪取!
走路温度は33度と高めのミッドナイト優勝戦で一番試走を出したのは松尾隆広。人気は展開面から竹中修二と花元初美の軽ハンも売れており、一発力ある木村享平も人気の一角に食い込んだ。3連単は6-2-4、2-6-4が20倍。2連単は6-2、2-6、6-5と3連単とは少し違う売れ筋に。
スタートで北原岳哲がカマシを狙ったが伸び切れず、インに入った松尾隆が好位を奪う。花元初に竹中修は仕掛ける距離に届かないまま周回を重ねる。アウトコース伸びた松尾隆が竹中修、花元初を1車ずつ交わして先頭へ。木村享や町田龍は見せ場作れなかった。松尾隆はおよそ1年ぶりの優勝で通算V7を飾った。
青山周平が通算103度目の優勝!
重走路での戦いとなった伊勢崎アフター5ナイターの優勝戦。試走タイム一番は青山周の57だった。鈴木宏のスタートに乗っていった青山周は2コーナーの立ち上がりでインに切り替え、1周バックで2番手に立った。そして、1周目を回るころには伊藤正司を交わして先頭を奪取。そこからはマイペースの逃げに入り、2番手に付けた松本康にプレッシャーをかけられながらも1番手でゴール線を駆け抜けた。準優勝は松本康。3着には青旗過ぎで岩田行を交わした鈴木宏が入った。
まさに速攻劇。1周で勝負にケリをつけた青山周の攻めの早さは圧巻だった。しかし、楽勝とまではいかなかった。勝つには勝ったが、終始追走していた松本康を引き離せなかっただけでなく、あわや逆転もありそうな気配だった。オールマイティの活躍を見せている青山周だが、近況は重走路での安定感をやや欠いている。ナンバー1であり続けるには、この点を早めに修正させたいところ。
中村雅人が今年2度目の優勝
篠原睦が内枠の若手2車を包むトップスタートで逃げ態勢。しかし2周回2コーナーでコース取りが大きくなったところを、2番手発進した中村雅人がイン入って先頭へ。そのままリードを拡げて快勝した。今年2月以来の通算67V。
佐藤摩弥は人気薄だったが、4周回2コーナーで篠原の内へ切り返して2着。荒尾聡は中団から進めず上位争いには加われなかった。
文/鈴木
牧瀬嘉葵が37期2車を捕えた
初優出の丹下昂紀と優出通算2度目の村田光希37期2名の動向も注目された今回の決勝。この両者が連なって逃げる展開となったが、人気に推された牧瀬嘉葵が5周回ホームストレッチで村田のインに入り2番手へ上がると、最周回6周3コーナーで丹下を差して先頭に立ち8度目の優勝。ともに初Vを狙った若武者たちの野望を打ち砕いた。
対抗人気になった川口裕司はゴール寸前に村田を交わして3着、予選~準決勝戦とスタート切れていた中原誠はフライングを喫してしまい速攻不発に終わった。
文/鈴木