オッズパークで発売しているオートレースの各開催(川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、飯塚オート、山陽オート)の展望や、グレードレース(SG、GI、GII)決勝の直前予想情報とレース結果を提供します。
オッズパークで発売しているオートレースの各開催(川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、飯塚オート、山陽オート)の展望や、グレードレース(SG、GI、GII)決勝の直前予想情報とレース結果を提供します。植村愛悠斗が史上最年少での優勝
3連単オッズは、早めの抜け出しを期待できるハンデ位置に置かれた2号車の小栗勝太が人気を集めて、試走トップタイムの3.29秒を出した8号車の長田稚也が2番人気。単騎0ハンの植村愛悠斗は伏兵と評価されている印象だった、が。
まずスタートに残念ながら紛れが生じた。4号車の古城龍之介が発走直後に失速して、10m後ろの浜野淳と長田稚也は影響を受けてしまった(判定は故障妨害)。
過去、山陽での自身最高タイムが3.416秒であった植村が、この決勝戦は3.400秒のハイペースで逃走。小栗勝太は自己最高記録に迫る3.381秒で懸命に追いかけ少しずつ車間を詰めて、最終6周回3コーナーついに届いたかと思わせたが、あと一歩およばなかった。
植村は今年8月の川口ナイターに続く通算2度目の優出で初優勝。初優出した開催も3日制の初日と2日目準決勝戦に連勝したが優勝戦は7着。今度は3日制の3走とも勝利して完全Vとなった。
さらに記録がひとつ加わっていた。黒川京介が2018年1月に樹立した『最年少優勝記録』を、植村が塗り替えてみせたのだ。従来の記録は19歳と168日だった。今回の植村は19歳と25日での初優勝。黒川が当時デビュー半年あまりだったのに対して、今回の植村もデビュー1年弱。黒川がSGレーサーへと飛躍していったのに倣って植村も大成するか、今後の活躍がますます楽しみになった。
文/鈴木
浜野翼 今年V3を飾る!
4日間開催の飯塚ミッドナイト優勝戦は走路温度7℃と絶好のコンディション。初優勝狙う0ハン38期の壷井亜羅汰、37期の石橋啓士のペースがキーポイントになりそうだったが、試走終わって壷井が3.34と好タイムも石橋啓は3.38で劣勢。一番試走は3.28と2級車ながらバツグンのタイム出した浅倉樹良だが、人気は吉松優輝から同期・村瀬月乃丞への4-5が人気に。壷井を絡めた車券も売れており、浅倉は最重ハン(30m)の大外と展開が厳しい印象で2・3着までの評価。3連単は4-5-1、4-5-3、4-5-7も割れ気味、2連単は4-5、4-1のみ10倍を切っていた。
発走。赤ランプ点灯し5の表示が出た。人気の一角、村瀬である。仕切り直して2度目の発走。0ハンの主導権争いは壷井の外から石橋啓が出て行こうとするが、壷井が張り込むも車が流れてしまい石橋啓が逃げる展開。浜野翼が直後に付けて差しペース上げ、吉松優と村瀬が続く。浅倉は4番手まで上がるが、無情にもゴール線。結果は3連単3-4-5 5,290円と好配当。2連単は3-4 1,850円でこれまたいい配当でした。
浜野翼は今年4月23日に初優勝を挙げてから、7月3日に飯塚、そして今回と3度目の優勝となった。このあとは12月12日からの飯塚ナイターに出場の予定。
佐藤励が高い攻撃力を披露した!
川口の新鋭2人が参戦していた今回の山陽ミッドナイトだが、優勝戦でもまさに一騎打ちの様相だった。
まずスタートで飛び出したのは4枠の小林瑞。これに黒川が乗っていく。大外の佐藤励は5番手発進だったが、1周2コーナーで山本翔と丸山智を捲ると3番手を奪取。絶好の展開を作れた小林瑞はペースが上がらないでいた。3番手に付けていた佐藤励は2周目に入るところで黒川を差し、3周目に入るところで先頭の小林瑞をも交わした。黒川は4周3コーナーで小林瑞を差すと、佐藤励を追う態勢を作れたものの捕え切れず、佐藤励が優勝を決めた。
小林瑞、黒川と試走タイムでほとんど差がなかった佐藤励だが、攻撃の方は冴えていた。前を走る車を差せると思えば迷いなくインに突っ込んでいけていたように思える。レースは6周回あるとはいえ、チャンスどころをしっかりとモノにしないと結果が出ない時もある。しかし、今回の佐藤励は的確に対応できていた。一歩一歩、着実に選手としての総合力を増している。
鈴木圭一郎がレース展開を読んで優勝!
0ハンの牧野竜はスタートを残して出たが、10線単独の花田は栗原佳と鈴木宏にスタートで叩かれてしまった。鈴木圭もカマシ気味に出て好位置を奪取。佐藤貴はダッシュが付かず、苦しい展開になった。
レース序盤で動きがあった。逃げていた牧野竜を栗原佳が差して先頭に立った。そのまま押し切りかと思われたが、栗原佳を追っていた鈴木宏が4周3コーナーでインに入り、今度は鈴木宏が逃げる展開になった。この時、鈴木圭も栗原佳を交わして2番手に浮上。ドラマは最終周回に待っていた。鈴木圭の攻めを警戒していた鈴木宏がバックストレッチでインを締め込んだところ、鈴木圭が車を外に持ち出し捲りで突破。この流れに栗原佳も続いてみせた。最終的には鈴木圭がトップでゴール線を駆け抜けた。
このレースでは鈴木圭のレース運びの巧さが目立った。道中で先頭に立った鈴木宏の動きも良かったが、インコースを締めたところですかさずアウトからの攻略に切り替え、これが見事に功を奏した。試走一番時計で機力に自信があったこともあるが、あの場面で強引にインを狙っていたら優勝できていたかどうかは疑問。冷静かつとっさの判断により勝利を手に入れることができた。鈴木圭はこの後、地元一般開催と地元記念開催を経て、年末の大一番に臨む。最高の形で乗り込みたいところだ。
長田稚也が人気の藤川竜を捕えた
藤川竜と長田稚也の34期2名がオッズの上位人気を占めて、わずかに藤川竜が1番人気。
その藤川竜が単騎0ハン竹尾竜星の逃げを3周で捕まえて先頭へ立ったが、30線からトップスタート決めた長田稚が5周回3コーナーで内へ切り込んで首位。藤川竜は6周回2コーナーからの立ち上がりで切り返しを狙ったが長田稚は抑え込んで1着ゴール。今年10月5日以来、通算16度目の優勝で、その前回に続いて飯塚ナイターでのVであった。
過去の実績では長田稚を上回る佐藤摩弥と松尾啓史は上位争いに参加できず、竹尾竜星は早めに抜かれたが4着に踏ん張った。
文/鈴木