今年も豪華顔ぶれが浜松オートに集結!
浜松の開場記念GIゴールデンレースが5月22日から5日間の日程で開催される。前年度は地元の29期・岩科鮮太が重走路の優勝戦を見事に制してGI初タイトルとなった。今回も参戦しているが、近況の状態はイマイチで、他に好調な選手が多い中で連覇達成は簡単にはいかないか。
全国ランク1位の鈴木圭一郎は今回、地元の記念レースなのでなんとしても頑張りたいところ。前走の伊勢崎ナイターでは初日から白星を3つ重ねて優出。優勝戦は重走路で3着だったが、良走路は準決で試走25を出すなどエンジンは好調。このゴールデンレースは昨年度が優出4着。2016年度は優勝しており、相性としては悪くない大会。3年ぶりの優勝を目指して初日から激走を見せるハズ。
地元浜松勢は鈴木圭と同期の中村友和が好調。前走の飯塚3日間開催ではオール連対で優勝を果たしている。中村友はこれで通算5度目の優勝。鈴木圭には遠く及ばないが、デビュー6年の選手としては上々の部類。捌きの方もレースごとに巧くなっているし、スピードは元々、高い評価があった。記念タイトルをいつ獲ってもおかしくない状況だ。更に、その同期の鈴木宏和はスタート力が全国屈指。スピードや捌きの面にも磨きがかかってきている。
金子大輔は以前の周回誤認の罰則で今回は不出場だが、佐藤貴也や木村武之、伊藤信夫などは参戦しており、地元勢の層は分厚い。A級ではあるが藤波直也も調子を上げており、ダークホース的存在になり得る。
外来S級で注目なのは早川清太郎、高橋貢といった伊勢崎勢。それに永井大介や人見剛志、佐々木啓などだ。早川は前走の地元4日間開催をオール連対で優勝している。エンジンは絶好調。ただし、早川は地元以外の走路に行くとエンジンが合わない事が多い。前々走の川口GIIでも良い走りができなかった。それでも飯塚のGIIで優勝経験はあるし、全くダメというわけではない。試走タイムで一番時計が出れば十分戦えるだろう。
高橋貢は前走ではエンジン仕上がり切らず、優勝戦でも早川に付いて行けず4着だった。ただ、その前の節では優勝しており、調整がしっかり合えば本来の走りができる。 永井の前走は地元のナイターGIIだった。ここでは2日目から上向き優勝戦まで進んだが、鈴木清の速攻の前に準優勝。エンジン自体は良かった。人見は前走の地元で今年初優出。優勝戦は5着だったが、初日から3連勝を挙げるなど、復調ムードを示していた。佐々木は現在、連続優出中。ちょっと前までは軽いスランプに入っていたが、完全に脱出できている。
強豪どころでは浦田信輔、丹村飛竜、大木光、岩見貴史なども参戦。現在はエンジン状態が並だが、少しでも上積みできれば優勝戦に進出してこれる実力の持ち主。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-7(29期)〕
永井 大介〔川口 S-2(25期)〕
大木 光〔川口 S-17(28期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-5(29期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-9(29期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-29(23期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-13(23期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-39(29期)〕
今回は4日間のミッドナイトシリーズ!
通常のミッドナイトレースは3日間開催が多いが、今回は4日間と、レースを楽しめる日が一日多い。選手にとってもセッティングを合わせる期間が長くなるので優勝戦は、よりハイレベルな戦いになる。
今回の地元S級は26期コンビ。篠原睦と田中茂だ。どちらもエンジン状態はマズマズで、篠原の前走は川口のナイターGII。今回とはレースの時間帯が多少ズレるが、消音マフラーを使用しての競争という点では同じ。地元で走るアドバンテージもあるので、優勝争いに名乗りを挙げそう。田中茂の前走は山陽の4日間一般開催。ここでは準決1着で優出し7着だった。その前の地元でも優出しており、乗り手のリズムは悪くない。今回のメンバーを見渡しても優出はノルマと言える。
前走で優勝して今回参戦するのは川口の鈴木清。地元のナイターGIIで記念初優勝を遂げてきた。初日は8着だったが、そこからはオール連対での優勝。エンジンも乗り手も絶好調。今回も同じく、消音マフラーでの競争なので気持ちの面でもやりやすいか。
吉原恭佑も近況はリズムが良い。前走の地元4日間開催では、準決こそ6着で優出を逃したが、それ以外の3走は全て2着。更に、その前のSGオールスターでは準優勝と、成長っぷりが著しい。元々、攻めには強気な姿勢を貫いていたが、そこに差しの精度が増してきた。エンジンさえ並以上になれば名前負けしない走りができている。
他にS級は加賀谷建明と岡部聡が参戦。どちらもエンジンが大崩れしている訳ではないが、優勝争いするとなると上積みが欲しい現状。
川口のナイターGIIでは越智尚寿と高塚義明も優出していた。高塚は準決からハンデが重くなったが、それをモノともせず快速を披露していた。早めに独走に持ち込める展開なら持ち味を発揮できる。越智は手堅いレース運びに定評がある。今なら混戦でもスピード戦でも対応できる状態。
西村龍太郎と鐘ヶ江将平も状態は悪くない。鐘ヶ江は前走の山陽一般開催を家事都合で欠場したが、その前の地元開催ではオール連対で準優勝している。西村龍も近況は着がまとまっており、今回こそ優勝戦まで進出してくるか。
B級では吉川麻季が絶好調。前走の山陽4日間開催では、初日から3連勝で優出。初優勝が期待された優勝戦では、レース中盤まで粘っていたが3着に後退してしまった。それでもハンデが最重ハンの30Mで据え置きなら今回も注目の一車になる。
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主な出場予定選手
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篠原 睦〔飯塚 S-14(26期)〕
田中 茂〔飯塚 S-34(26期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-22(32期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-28(27期)〕
鈴木 清〔川口 S-45(23期)〕
岡部 聡〔山陽 S-35(19期)〕
西村 龍太郎〔山陽 A-3(25期)〕
吉川 麻季〔飯塚 B-87(33期)〕
今度の川口オートは昼間の4日間開催!
前回の川口オートはナイターレースのGIIで、鈴木清が嬉しい記念初優勝で幕を閉じた。今回、その鈴木清は非あっせん。レースの時間帯が再び昼間に移行し、走路温度の上昇とともに、選手達はタイヤの滑り対策に苦心しそうだ。
今回出場する中でランクトップは中村雅人。前走の地元ナイターGIIでは、シッカリと優出を果たしていた。そのレースでは8号車からの必死の追い込みも届かず3着となったが、これは展開によるものが大きい。試走タイムなどは出ていたし、予選道中も中村らしい捌きが決まっていた。今シリーズは優勝候補筆頭に挙げられる。
同じくナイターGIIで優出したのは吉田祐也。吉田の初日は最重ハンの20M前からのレースで始まったが、準決ではハンデが10M重くなった。それでも快速を発揮して優出4着。シリーズ中に1着を3本挙げたのは見事だった。
地元の主力は他に若井友和や平田雅崇、岩田裕臣など。3者とも前走は地元ナイターGII。若井は初日からマズマズの成績を収めたが、準決では7着と力を出せなかった。ただ、エンジン自体はマズマズ良さそうだった。平田も準決は5着だったが、シリーズを通して見ればエンジンは上々。強気の仕掛けができていた。岩田はエンジンが上向かなかった。レース内容もイマイチだったので、エンジンの底上げが必要。
外来S級の注目は荒尾聡。前走の地元3日間開催は、初日こそ1着だったが、その後は失速。エンジンを合わせ切れなかった。ただし、その前のSGオールスターでは、優勝戦を重走路で圧勝し、SG3度目の栄冠となった。乗り手のリズムとしては良い部類だろう。エンジンが並以上になれば、中村雅人を負かす1番手になる。
荒尾の同期の角南一如は近況、調子が上がらない。グリップ開けて大外をブンブン回るスタイルの同選手は、滑る走路では力を発揮しづらいが、それもエンジンとタイヤがマッチすれば克服できない問題ではない。試走タイムの数字が、同じレースの中で一番時計が出るようなら勝ち負けできるだろう。滝下隼平は前走の地元3日間開催で優出。優勝戦はスタートでへこんでしまったが、ここ一番での爆発力は全選手にとって脅威になる。
他にビッグネームは森且行、有吉辰也、藤岡一樹、高橋義弘など。高橋義は前走のナイターGIIではもう一つだったが、その前の一般開催では優勝を決めている。伏兵っぽいところでは速攻力ある佐々木敏夫、一発力がある相馬康夫などに注意したい。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
若井 友和〔川口 S-18(25期)〕
平田 雅崇〔川口 S-21(29期)〕
岩田 裕臣〔川口 S-47(31期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-16(27期)〕
滝下 隼平〔飯塚 S-44(28期)〕
角南 一如〔山陽 S-25(27期)〕
有吉 辰也〔飯塚 A-5(25期)〕
高橋貢が連続優勝を狙う!
前回の伊勢崎オートは絶対王者・高橋貢の優勝でシリーズを終えた。今回もその高橋貢は参戦しており、連続優勝がかかる。他のS級は川口のナイターGIIから転戦の選手が多い。ただし、川口のナイターでは消音マフラーを使用するのに対し、伊勢崎のナイターは通常のマフラー。このあたりがレース結果にどのような影響を及ぼすか。
高橋貢は好調そのもの。先述のとおり、前回の伊勢崎ナイターで優勝しているし、その前のSGオールスターでも優出し4着に食い込んでいる。エンジン面は問題なく、青山周平が不在の今回は、優勝チャンスが倍増。初日から1着を量産しそうだ。
高橋貢に対抗できる1番手は早川清太郎か。前走の川口ナイターでは初日から3着街道。準決も3着で優出を逃している。ただ、早川は遠征での成績はイマイチになる傾向が強い半面、地元ではいつも以上の力が出せる。地元のナイターは勝手が分かるし、セッティングの面でも万全の状態に仕上げてくる。高橋貢との直接対決では内枠に置かれるだろうから、スタートでしっかり枠ナリを主張できれば先着も十分ある。
川口ナイターからの転戦は早川の他にも丹村飛竜、池田政和、木村武之などがいる。池田はエンジン自体は好調だったが、3日目に珍しく反則を犯し、勝ち上がり権利を喪失。その時の分まで今回は頑張りたい。丹村はシリーズ前半に良いセッティングが見つからず苦戦。後半は多少良くなっていた。木村武は日によってエンジン変調気味だった。川口のナイターと消音マフラーに対応できていなかったか。
今回の地元S級では内山高秀と松本やすしに注目。内山は前走のSGオールスターで優出。重走路の優勝戦は7着に敗れたが、予選道中の良走路では良い気配を見せていた。松本の前走は地元のナイター。高橋貢には敵わなかったが準優勝を決めていた。ただ、このレースでフライングをしている点は気になる。
渡辺篤は前走の飯塚3日間開催で優出。エンジンの波がやや穏やかな同選手は、今現在は狙える存在。その優勝戦には笠木美孝と阿部仁志も乗っていた。笠木はスタート力を武器にして速攻に期待できる。阿部は未だ優勝の経験はないが、いつ優勝してもおかしくない腕を持っている。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-5(29期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-20(26期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-9(29期)〕
池田 政和〔川口 S-10(23期)〕
木村 武之〔浜松 S-11(26期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-24(31期)〕
久門 徹〔飯塚 S-43(26期)〕
鈴木清が永井大介との激闘を制す!
川口オートレース場で行われた川口記念の優勝戦は、地元の23期・鈴木清が制した。長らく川口の上位で活躍していた同選手だが、記念タイトルは意外にも今回が初制覇。走りの鋭さを改めて認識させられたレースになった。
優勝戦の試走タイムは、永井大介が一番で29。次いで中村雅人が30。吉田祐也、越智尚寿、阿部剛士が32。高塚義明、鈴木清が33。平川博康が最も悪く35だった。
スタート争いは0ハン最内の高塚が先行し3枠の吉田が乗って行く。平川は、やや遅れる形。これを10線から鈴木が叩き気味に出る。その一つ外の永井が乗って出る。中村は最後方からのレースになった。
先行した高塚を吉田が1周3コーナーでイン突っ込むも、膨らんでしまい高塚が差し返す。しかし、2周3コーナーでは鈴木が、吉田と高塚をまとめ差し。そのまま逃げ態勢に入る。中団からは永井と中村が徐々に差を詰めてくる。そして7周1コーナーで永井が鈴木を差しにかかる。これは無理突っ込みでコーナーではらんでしまい、鈴木が差し返す。更に最終周の1コーナーでも永井は鈴木のインに突っ込むが、再び膨らんでしまい鈴木が冷静に対処する。
鈴木はこれまで14度の優勝経験があったが、それらは全て一般開催でのもの。今回、15度目の優勝は記念レースでのものになった。鈴木はデビューしてからずっと鋭いスタートを武器に、速攻派として存在感を示してきた。そのスタート力は全く衰えることなく、デビュー27年目にして記念タイトルホルダーになった。永井の突っ込みに対しても落ち着いて対応できたのはレーサーとしての経験からという理由もあるだろう。年齢的に中堅の域に入ってきたからこそ出せる味がある。オートレーサーは、いろいろなタイプが存在してレースが盛り上がる。オートレースの楽しみは尽きない。