鈴木圭一郎が連続完全優勝を決める!
伊勢崎で行われていたナイターGII稲妻賞は、浜松の鈴木圭一郎が初日から負けなしの完全優勝で幕を閉じた。鈴木圭は前節の地元ではスーパーハンデからのレースで完全優勝。これで連勝を9に延ばし、もはや敵なしの状態になった。
今回の優勝戦では試走から鈴木圭が他を圧倒していた。鈴木圭が28、次いで、高橋貢と早川清太郎が31、浅香潤が32、森谷隼人が33、高宗良次が34、渋沢憲司が35、新井淳が大きく数字を落として38だった。
レースは高宗のフライングで再発走となった。2回目のスタートでは0ハンから新井淳が先行し、10線は高橋貢が飛び出す。新井がインコースを抑え、浅香は攻略に手間取る。その間に高橋が渋沢と浅香をパス。新井と一対一の形に持ち込んで、あっさりと交わす。ここからは高橋貢がリードを作っていく。
当ブログの本命、鈴木圭はスタートで内枠勢を包むことができず8番手発進。いい展開を作ることができなかった。ただ、そこからの攻めは慎重でありながら的確だった。慌てず騒がす捌いていく。まず森谷を、そして高宗を。ゆっくりとだが、着実に番手を上げていき、残り2周の頃には2番手に立った。先頭を走る高橋貢との差はマアマアあった。ここから追い込みが届くのかどうかは、微妙なところではあった。しかし、徐々に差を詰め、最終周のバックストレッチで高橋貢のインに切れ込む。最後のコーナーもしっかり回って1着ゴール。ただただ強さを見せつけた。
レース後の本人のコメントで、スタートは行けなかったけど、いつもより2周増えるので落ち着いて行こうと、というような発言から鑑みるに、本人が望むような展開にならなくても冷静に対処できている姿が窺える。エンジン状態に関わらず、これからも結果を残し続けていきそう。
準優勝だった高橋貢は悔しかっただろう。10線からトップスタートを決め、絶好の展開に持ち込めたのだから。ただ、高橋貢の強さは何かと考えるときに、それは逆境に置かれた時の精神力の強さにあると思う。これまでも勝てそうなレースで負けると、厳しい言葉が浴びせられていたが、ことごとくそれらを跳ね返してきた。今回のレースもそれを踏まえ、再び進化を遂げそうな予感がある。前にも述べたが、いろいろな魅力ある個性の選手がいて、オートレースの魅力は高まる。これからのオート界の勢力図がどのように変化していくのか。これもオートファンにとっての楽しみの一つである。
強豪不在で誰にでもチャンスが!
この直後にプレミアムカップが控えている関係で、S級とA級上位の選手は不在。A級中堅以下とB級によるバトルは実力伯仲で、難解なレースが多くなりそう。調子の良い選手や気になる選手を挙げていく。
今回出場する地元選手の中で、最もノリに乗っているのは小林瑞季。前々走の地元で優勝すると、その後の地元開催でも初日から1、2、2着で優出。優勝戦は展開が向かず8着に終わったが、エンジン自体は長らく好調が続いている。若手だけに勢いに乗ったら止められない。今節も優勝戦まで乗ってくるか。
若手と言えば黒川京介も元気一杯。前々走の地元で優出すると、浜松に遠征してきた。ここでは2日目の3着が響いて準決に乗れなかったが、初日と3日目に白星。ハンデを背負ってのレースでも結果が出るようになってきた。黒川の同期では高橋絵莉子が力を付けてきた。デビュー当初はしばらくタイムが出ずに苦しんでいたが、前走の浜松では4日間開催でオール連対。走りに安定感が出てきている。
ベテラン陣の中でも奮闘を見せている選手がチラホラ。浅野幸三と柴山信行が前走の飯塚GIで好走を見せていた。ハンデ的に軽いのもあるが、簡単には抜かせない走りで重ハンの選手とも競り合っていた。本人の気合にエンジンが付いてきている印象。今節の地元ランクトップの影山伸も悪くはない。今回は強豪がいないので、より一層攻めの強烈さを見せ付けることができるだろう。金子和裕もエンジンはずっといい。課題のスタートさえこなせれば上位争いに参加できる。
外来では戦歴的に岡松忠が中心になる。GI6勝、GII3勝に裏づけされた実力で、前走の地元でも優勝戦まで進んでいる。前走で優勝戦まで進んだと言えば浜松出走組。竹谷隆、畦坪孝雄、安東久隆らが優出したが、最終日は台風の影響のため中止。優勝戦で走れなかった悔しさは残るが、エンジン自体は良さそうなので今回もチャンス。
他で気配が良さそうなのは仲口武志や鈴木一馬。仲口は前々走の山陽で優出し、その後の地元でもマズマズだった。鈴木一は前走のミッドナイトで優出。走路温度が下がるほうが結果を出せるタイプだ。
B級で怖いのは安東と高橋絵の他に、新人の泉田修佑。前走の準決は8着だったが、それ以外は1着2回を含むオール連対。他では直線で車が伸びてる丸山浩信、木村悦教。渋太さがある松村真、野崎利明あたりにも注意したい。
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主な出場予定選手
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影山 伸〔川口 A-80(22期)〕
金子 和裕〔川口 A-92(19期)〕
小林 瑞季〔川口 A-150(32期)〕
仲口 武志〔浜松 A-62(24期)〕
岡松 忠〔山陽 A-61(17期)〕
竹谷 隆〔飯塚 A-168(23期)〕
安東 久隆〔山陽 B-56(25期)〕
高橋 絵莉子〔伊勢崎 B-113(33期)〕
今年の伊勢崎ナイターフィナーレは鈴木圭一郎が飾る!
伊勢崎のナイターGII稲妻賞も優勝戦のメンバーが出揃った。準決の12Rの前に降雨があったが、シリーズ中はほぼ天候に恵まれ、強豪が順当に予選をこなしていた印象。優出した選手の準決を簡単に振り返っておく。
9R...2日目、3日目の動きはイマイチだった高橋貢が、整備で完全にエンジンを立て直してきた。スタートもマズマズ切れて、落ち着いた攻めで1着ゴール。2着には、初日から軽快な走りを見せていた渋沢憲司が食い込んだ。
10R...0ハン先行した栗原勝測を、10線から好ダッシュの森谷隼人が差し込む。その後は栗原が粘っていたが、早川清太郎がゴール前でチョイ差しを決めた。
11R...好スタートの浅香潤がペースを上げて逃げ切る。10線からは高宗良次が飛び出し、栗原俊介のインに切り込み2番手を奪取。青山周平の猛攻を振り切り優出を決めた。
12R...試走後に小雨が降ったが、レースにはそれほど影響はなかったか。桜井晴光の攻めを封じた新井淳だが、鈴木圭一郎が道中冷静に捌いて捕まえた。
エンジンが最も仕上がっているのは鈴木圭一郎。初日から負けなしの4連勝で優出を決めた。更に、地元からの連勝を8に延ばした。優勝戦は一つ内に早川、更にその内に高橋貢が控えているが、2周延びる記念レースの優勝戦なら問題なく捌き上げる。それ以前にスタートで好位置に付ければ、もっと展開が楽になる。完全優勝で今シリーズを締めくくりそうだ。
相手は高橋貢。準決ではしっかりとエンジンを仕上げてきた。ハンデ位置も鈴木圭、早川の内で、枠ナリのスタートが切れれば展開は有利。先手先手の攻めができれば、この両者を振り切っての優勝もある。3番手は早川。展開面は多少疑問だが、近年は地元の記念レースで無類の強さを誇っている。大事な場面ではスタート決まる可能性もあるので、上位争いに加わってくるか。
0ハンはスタート争い難解だが一応、新井淳か。それでも逃げペースは上がらず、同期の浅香が交わしそう。浅香は2日目から3連勝できており、早めに先頭に立てれば10線勢を脅かす存在になる。渋沢もスタート力はあるので、仮に先行してしまうと見せ場を作れる。
◎鈴木圭一郎
○高橋貢
△早川清太郎
△浅香潤
▲渋沢憲司
電光石火の走りを見せるのは誰か!
前回のSGオートレースグランプリから約3週間を空けて、伊勢崎オートで今度はGII稲妻賞が開催される。前年度は地元の栗原俊介が記念レース初制覇で幕を閉じた。地元選手の優勝が目立つシリーズだが、今回の優勝者は果たして誰になるのか。
出場選手のメイン層は地元で、更に好調な選手が揃っている。地元エース格の青山周平は、前回のSGオートレースグランプリを制している。その後の飯塚GIではイマイチな結果に終わったが、再び地元でのレースとなればSGの時の走りを取り戻す可能性は高い。
SGで準優勝だったのは早川清太郎。近年は地元の記念レースで活躍することが多く、この稲妻賞も2016年に制している。レース間隔は多少空いているが、いつもより力が倍増される地元記念レースで楽しみは十分。高橋貢も悪くはない。前走の飯塚GIは不発に終わったが、その前の地元SGではしっかりと優出していた。同様の流れで来ているのは西原智昭。飯塚GIでは凡走続きだったが、その前のSGでは優勝戦まで進出している。逆に、飯塚GIで優出していたのは吉原恭佑。優勝戦は得意の重走路だったが、ここでは7着。それでも優勝戦まで行けたのだからリズムは悪いわけではない。
他に地元S級では新井恵匠と内山高秀がマズマズのエンジン状態。松本やすしは前走の川口で優出しており上り調子だ。
外来で最も脅威なのは鈴木圭一郎。伊勢崎のSGでは優出し3着。その後の地元4日間開催では全て1着の完全優勝。それも初日からスーパーハンデでのレースでだ。今回の記念では、さすがに通常のハンデに戻るだろうから、前走よりは展開が楽になる。エンジンはもちろん絶好調。
岩見貴史は、伊勢崎のSGで優出していた。その後の地元GIでもマズマズの成績を残していたので、今回の伊勢崎ナイターも期待できる。他に外来S級で好調なのは若井友和、篠原睦、佐々木啓といったあたり。若井は前走の地元で優出。篠原と佐々木は前走で優出していないが、成績自体はまとまっており十分戦える状態にある。
A級は鈴木清が完調。ひと頃はスランプに入っていたが、数節前から結果が出るようになり、前々走の優出3着に続き、前走では4日間シリーズで完全優勝。いい時のスタートが戻ってきており、エンジン状態も仕上がっている。今回のような短ハンデ戦で楽しみな状況。その優勝戦に乗っていたのは谷津圭治。スタートさえしっかり切れれば、確かな捌きで上位に進出できる。中野光公も好調。前々走の浜松では準優勝していた。また、稲妻賞の前年覇者の栗原俊介は、少し前にエンジン乗り替わってからは、まだ折り合いが付いてない状態だが、今回は連覇を目指すべく急激に仕上げていきたいところ。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-6(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-8(29期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
斎藤 撤二〔川口 S-13(25期)〕
若井 友和〔川口 S-15(25期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-17(26期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-26(23期)〕
久しぶりのミッドナイト開催!
前回の飯塚はナイター開催で、ミッドナイトとなると約2ヶ月ぶりの開催となる。S級は地元から3車、浜松から3車の予定で、この6車が主役となるが、A級にも先の飯塚ナイターGIで活躍した選手がいるので、優勝争いは難解なモノとなる。
地元の大将格・浦田信輔は前走のGIではしっかりと優出し6着。シリーズ中に白星はなかったが、それでも優勝戦まで駒を進めるあたりは流石の実力。ナイターから更に遅い時間帯でのレースになり、走路にタイヤが食い付きやすくなるのは、浦田にとって好材料か。タイヤを酷使してでも強烈な追い込みを見せてくれそう。
鐘ヶ江将平と桝崎陽介はGIで優勝戦までは進めなかった。ただ、軽いスランプに入っていた鐘ヶ江はシリーズ中に4回、車券に絡める走りをしており、ようやく良化の兆しが出てきた。桝崎は安定していたエンジンが、やや変調してきた感がある。
浜松からのS級は佐藤貴也、伊藤信夫、中村友和の3者。中でも佐藤貴の気配が良い。前走の地元では優勝戦まで進み3着。予選準決もオール連対の安定感だ。しかも、この節は初日からスーパーハンデを背負っての競争。総合戦力が高まっている。更にその前の節のSGでも優出し4着に入っている。今節の優勝候補筆頭だ。
伊藤信は飯塚連続参戦だが、GIでは力を出せなかった。今回に期待したい。中村友は前走の地元からエンジンを乗り替えた。しかし、まだ折り合いは付いておらず、戦えるようになるまでは調整の日々が続く見込み。
飯塚の前回の開催となるナイターGIで最も活躍したのは重富大輔。自身初となるGI制覇を達成した。シリーズ中はスタートが切れに切れ、持ち味のスピードを遺憾なく発揮できる状況だった。このままの勢いで今節も乗り切るか。その優勝戦には久門徹も乗っていた。こちらも好ダッシュからの素早い仕掛けが決まっていた。エンジン的にも高い位置にある。
8月22日の浜松の優勝戦に乗っていたのは鈴木一馬、山浦博幸、矢野正剛の3者。いずれもスピードタイプで、ツボにはまると車群を豪快に捲って行ける。山陽からは岡部聡、前田淳といった強豪も来場する。両者ともエンジンはイマイチだが、並のレベルまで持っていければ確かな攻めで上位に進出できる。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-10(23期)〕
鐘ヶ江 将平〔飯塚 S-30(31期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-37(28期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-9(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-20(24期)〕
中村 友和〔浜松 S-32(32期)〕
重富 大輔〔飯塚 A-72(27期)〕
久門 徹〔飯塚 A-19(26期)〕