鐘ヶ江将平、桝崎陽介が上昇ムード!
前回のGIは、難走路を青山周平が制してシリーズを締めた飯塚オート。今回は4日間の一般開催で、S級選手は12人のみの参戦。やや寂しいが地元勢は9人参戦する予定で、外来勢の優勝を全力で阻止する態勢は整っている。
前回のGIで優出した選手で今回も参戦するのは鐘ヶ江将平と桝崎陽介。桝崎は優勝戦で、いいペースで逃げていたが最終的には青山に捕まり準優勝。勝ち切れなかったが、なかなかに健闘していた。予選道中も試走タイムが出ており、エンジンの気配は良さそうだった。鐘ヶ江は優勝戦で6着だったが、予選準決で2勝を挙げるなど動きは活発。今年、急成長した若手の一人に数えられる 。
地元のランクトップは篠原睦。前走の浜松GIIではオール連対で準決を迎えたが、家事都合で準決を走ることなく参加解除となってしまった。エンジンが良かっただけに悔やまれる結果。今回はその時のぶんまで気持ちを乗せて疾走するか。同じ浜松で走っていた荒尾聡は、得意の準決で末着と優出を逃したが、それ以外のレースはマズマズの動きをしていた。
浦田信輔の前走は地元のGI。3日目の準々決勝で反則をしてしまい、納得いくシリーズにはならなかった。エンジン自体は崩れていないので、今回も走りには期待できる。ただし、反則したことが心理的にどこまで影響を及ぼすかは不安。田中茂、岩見貴史も前走は地元GIだったが、エンジン的にはもう チョイといったところか。
外来のS級は岩崎亮一、佐々木啓、佐藤貴也の3者。岩崎は前走の伊勢崎で優出している。優勝戦は雨走路で、序盤から好位置に付けられず苦しんだが、準決では試走29を出すなどエンジン自体は好調。同じ優勝戦に佐藤貴也も乗っていた。こちらは高橋貢に屈したとはいえ準優勝の好結果。その後の地元GIIでは、肝心なレースでイマイチだったがシリーズを通してみれば悪くはなかった。佐々木も浜松GIIで走っていたがエンジンが合っていなかった。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
篠原 睦〔飯塚 S-6(26期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-7(23期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-9(27期)〕
鐘ヶ江 将平〔飯塚 S-23(31期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-35(28期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-21(25期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-24(23期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-30(29期)〕
飯塚記念Vで凱旋 青山周平が中心!
前回は高橋貢の優勝で終わった伊勢崎オート。今回は、その高橋貢は不在だが、飯塚のGI開設記念で優勝した青山周平が参戦で、シリーズの核になる。
その青山は、飯塚GIでは準決の2着以外はオール1着の好結果で優勝。その前の浜松SGでも、しっかりと優出し3着に食い込んでいる。エンジンに安定感が出ており、走路状況に左右されない乗り手の柔軟さも加わっている。近況は気温的にもだいぶ冷え込んで、各レース場で好タイムが連発しているが、青山にとってスピード戦になるのは好材料。これからも快進撃が続いて行くだろう。
青山が優勝した飯塚GIで他に優出していたのは、西原智昭と池田政和。池田はその後に地元川口で一般開催を経ているが、エンジン的にはマズマズの位置にある。西原は、このところパッとしない内容が続いていたが、飯塚GIでの優出を機に、ここから上昇カープを描きたいところ。
池田も出ていた川口開催で優出したのは早川清太郎、岡部聡、前田淳。3者とも優勝戦では厳しい展開ながら健闘していた。早川は今回、地元なので川口以上の走りに期待できる。岡部は、このところ成績が安定しており、4節前の飯塚ミッドナイト開催で優勝もしている。前田も調子は上がってきており、ここ3節で2回優出を決めるなど動きは活発。 前田は今年、去年と優勝から遠ざかっているので、優出だけではなく優勝まで視野に入れたい。
実力者では浜野淳、内山高秀、吉原恭佑、田村治郎らもエンジン的にはマズマズの位置にある。一般開催なら十分通用する動きを保っている。佐藤摩弥はやや乱調気味。前走の地元では初日にフライング、最終日に反則妨害を取られている。
S級以外では、鈴木将光が開けっぷりの良い走りを見せている。不安視されていたスタートにも良化の兆しが見られる。軽いスランプから脱出中の青木治親、早船歩らの動向も気になるし、B級では北爪勝義、小田雄一朗、藤本梨恵らが好気配出てきた。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-11(29期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-26(28期)〕
池田 政和〔川口 S-16(23期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-44(31期)〕
岡部 聡〔山陽 S-20(19期)〕
浜野 淳〔山陽 S-29(24期)〕
前田 淳〔山陽 S-32(27期)〕
高橋貢が完全Vを達成!
浜松のGIIウィナーズカップは、伊勢崎の絶対王者・高橋貢が圧巻の走りで制した。初日から負け知らずの完全優勝。改めて高橋貢の強さを感じさせてくれるシリーズとなった。
優勝戦のレース展開は、まず0ハンの石井大輔を10線最内の遠藤誠がスタートで叩いて行く。遠藤はその後ペースをそこまで上げられず、金子大輔の攻めを封じた木村武之が遠藤のインに突っ込んで行く。ここからは木村が後続を引き離しにかかるかに見えたが、レース後半になると随所でタイヤが滑り出してくる。そこへ、中団を捌いた高橋貢がやってくる。2番手に立った高橋貢は、先頭を走る木村との差を一気に詰める。そして間髪入れずに綺麗にイン突っ込み先頭を奪取。結果的にそのままゴールとなる。2着には、滑りながらも粘っていた木村を中村が最終バックストレッチで交わして準優勝。最重ハン大外の鈴木圭一郎は、序盤の展開が悪かったのもあり、必死の追い込みも5着止まり。
この優勝戦では、絶好調時の高橋貢の走りそのものが見られた。序盤の混戦での冷静な位置取り、2番手に立ってから先頭車を慌てず追い詰める戦略。これが安心してレース見ていられる高橋貢の本来の走り。ここ数節の高橋貢は全盛時の姿そのままだ。と言うより、数年間で緩やかな調子の上下動はあったが、今も全盛時が続いているとも言える。近年は青山周平や鈴木圭一郎など超新星と言われる若手の活躍が目立っているが、絶対王者・高橋貢の存在感は、やはりハンパではない。新旧の凌ぎあいがあってこそオートレースも盛り上がるというもの。これからも強烈な走りに期待したい。
木村武之が好枠生かし激走を!
浜松のGIIウィナーズカップも優勝戦の日を迎えた。予選道中は天候に恵まれ、連日良走路で行われた。最もタイムが出たのは初日で、4日間通して最高上がりタイムは高橋貢が初日に出した3.342。気候的にも冬場のモノとなり、高速レースが展開されている。
優勝戦当日は夕方から天候が崩れる予報が出ており、重走路での予想も少しだけしておく。
レース展開は、まず0ハン単騎の石井大輔が逃げに入る。準決では2着になったが、抜かれたのはゴール線直前。鈴木圭一郎の車が鋭く伸び、惜しくも敗れてしまったが、エンジンの仕上がりはかなり良く、優勝戦でも簡単には抜かれない走りを披露しそうだ。この石井を追う一番手は遠藤誠か。ただし、単純に準決の上がりタイムを比較すると、石井を交わし切るまではなさそう。
10線のスタート争いを想定しよう。恐らく最内の遠藤が先行する。続いて行くのは木村武之。そして、高橋貢と鈴木圭一郎の順か。松尾啓史、金子大輔は、やや後手を踏む形。中村雅人も今節に限っては、鈴木圭一郎を突っ張って出るまでの機力がなさそう。
遠藤に代わり石井を追って行くのが木村。木村は3日目までは仕上がりに疑問符が付いていたが、準決で急激に動きが上向いた感がある。外枠には強力なメンバーが控えているが、10線から2番手スタートを決め、速攻の展開に持ち込めれば十分勝機がある。エンジンさえ仕上れば、木村の走力も外枠勢に負けていない。ここは木村が意地の走りを見せて1着ゴールを目指すとみた。
相手には鈴木を推す。3日目こそ惨敗したが、それ以外は強烈な走りを見せていた。特に、準決では絶対届かないような位置から石井をゴール前で差し切り、機力の高さを誇示した。優勝戦のスタートも枠ナリ発進ということはなさそうで、内枠勢を何車か置いて出ることは可能。木村が先頭に抜け出すのに手間取るようなら、チャンスが到来する。3番手には高橋貢。ここ最近の好調っぷりそのままに、今節でも大活躍している。4日間オール1着。完全Vの可能性があるのは高橋貢だけ。機力の良さがスタートにも表れており、序盤で好位を奪えれば優勝がグッと近づいてくる。他では中村、金子あたりが展開次第で上位に食い込める。
重走路では、実績を重視して高橋貢を本命に推す。急な走路状況の変化にも柔軟に対応できる力を持っている。あとは地の利で金子と木村。浜松走路で走っているレース数が自身に有利に働いてくるだろう。枠順的に魅力な遠藤、松尾あたりも必死の粘りがありそうで注意必要。
晴れ予想
◎木村武之
○鈴木圭一郎
△高橋貢
△中村雅人
▲金子大輔
雨予想
◎高橋貢
○金子大輔
△木村武之
△遠藤誠
▲松尾啓史
*:「この予想印で投票」ボタンは、晴れ予想です。
浜松で再び記念レース開催!
11月30日から12月4日までの日程で、浜松オートでGIIウィナーズカップが開催される。今回も勝ち上がりで趣向が凝らされている。準決がある4日目までは、2つのグループに分かれて勝ち上がっていくシステム。26期までの選手によるマスターズバトルと27期以降の選手によるライジングバトル。この2つのグループから4人ずつが優勝戦に進出する。前回の同大会は今年の2月。その時に優勝した中村雅人は今回も参戦。
その中村は前走の伊勢崎ではイマイチだった。準決で故障完走があり、着順的にも優勝戦には進めない内容だった。ただし、その前の川口開催ではスーパーハンデに置かれながら完全優勝。大きな流れで言えば、エンジンは高い位置にある。前回の同大会に続き、今大会も制する年内同一GII制覇に闘志を燃やしていることだろう。
その中村に待ったをかけるのは鈴木圭一郎。前走の川口では、中村と同じスーパーハンデに置かれ、予選準決を全て1着で突破。完全優勝がかかっていたが、中村に阻まれる形になり準優勝。この時のことも含め、今回はリベンジといきたいところ。地元浜松では、11月初頭のSG日本選手権で完全優勝を決めており、走路に対するアドバンテージは断然上だ。
近況、再び動きが活発なのは高橋貢。前走の地元開催は、初日こそ降雪で中止になったものの、その後の3日間は全て1着の完全優勝。浜松走路もSG日本選手権で準優勝するなど、セッティング的にはある程度掴めている。高い機力を維持したまま今回に臨めるのは大きな強み。中村、鈴木、高橋、この3者がシリーズの中心になりそうだ。
高橋貢が優勝した伊勢崎一般開催で準優勝だったのは佐藤貴也。全3走で連対を果たしており調子は上向き。今回も優勝戦まで進出してくる可能性は大きい。地元主力どころで、金子大輔と木村武之も近況は好調。金子は前走の飯塚GIで優出。優勝戦は5着だったが、シリーズを通して3勝しており、ようやく本来の走りが戻ってきた。地元はSG日本選手権でも優出しており、特に不安は感じさせない。木村も前走の山陽でしっかりと優出。その前の地元のSG日本選手権でも優出しており、流れとしては悪くない。
松尾啓史も近況は上向いてきている。前走の飯塚GIで優出。元々、捌きには定評ある松尾だが、予選3日目には試走29秒の好タイムをマークした。的確な捌きにスピードまで加われば、上位争いに進出してこれるハズ。佐々木啓、篠原睦、荒尾聡は完調とは言えない状態ながら、マズマズの機力は保っており、車券圏内にまで入れる動きはある。
若手では中村友和が元気一杯。前走の伊勢崎でも上がり40秒を切るタイムを2回出しており、スピードの高さを証明した。同期の岡谷美由紀も成長が著しい。前走の川口4日間開催では、2日目のレースが中止で出走できなかったが、それ以外の3走は1着2回を含むオール連対。今回もハンデ差を生かして奮戦ありそうだ。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
鈴木 圭一郎〔浜松 S-3(32期)〕
金子 大輔〔浜松 S-4(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-10(26期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-30(29期)〕
中村 雅人〔川口 S-2(28期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-5(22期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-6(26期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-25(26期)〕