力量差が拮抗で、見ごたえあるレース多数!
今回の直後にプレミアムカップが控えている関係で、S級とA級上位の選手は不在。A級の中堅以下とB級による戦いは、夏場の追い込みづらい走路とも絡んで、読みづらいレース展開になりそう。
今回のランクトップは須賀学。全盛期ほどの勢いはないが、近況の動きはマズマズ。前々走の飯塚で優出すると、前走の地元4日間でも2勝を挙げるなど、ある程度の位置でエンジンは推移している。今回のメンバーなら車ナリに浮上していくことも可能で、優勝争いに名乗りを挙げてくるハズ。須賀を含めて地元浜松のA級陣はおおむね悪くない近況。
速攻派の浅田真吾や筒井健太は、前走でもソコソコの走りができていた。同ハンに何車か並んでもトップスタートを切っていける技術がある。対して、柴田健治と鈴木健吾はスピード派。前団がバラける展開なら、スピードに乗った攻めで上位に進出できる。長欠から復帰して数節をこなした山浦博幸は、かつての車速を取り戻している。インが混み合うなら、豪快な捲りで番手を上げていける。長谷晴久は、課題のスタートは変わらずだが、近況はエンジンが良好で道中の伸びが鋭くなっている。勢いで言えば中村晋典と辰巳裕樹がいい。ともに前走の地元開催で優出している。
外来勢は、好調な選手が多くない。ランクで言えば藤川幸宏だが、最近はいい時のスピードが出ていない。冬場の方が得意なイメージがあるので、走路温度が少しでも下がってくれた方がいいか。それでも雨走路は別物。雨が降れば強烈な捲りを披露してくる。山陽のランクトップは畑吉広。しかし、このところ全く元気がない。スピードもそうだが、かつての代名詞だった速攻が鳴りを潜めている。伊勢崎の北渡瀬充は、前走の地元GIは散々だったが、一般開催ならもっと良い成績を残せるハズ。川口でランクトップは片野利沙。節単位で調子が上下動するタイプ。初日が良ければ、その節はずっと良い。
片野の他に、女子選手が3人参戦。近況の成長が著しいのは岡谷美由紀。ちょっと前から、一人で走るレースでは安定した成績を残せてきていたが、ここにきて前に選手がそれほどいないような番組でも、1回は先頭に立つような動きをみせてきた。人を抜く技術が身に付いてきている。岸萌水もゆるやかだが成長中。独走ではかなりの車速を発揮できている。藤本梨恵は現在伸び悩んでいる。それでも上昇志向は高い選手なので、今度どう成長して行くかは楽しみの一つ。
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主な出場予定選手
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須賀 学〔浜松 A-59(19期)〕
柴田 健治〔浜松 A-60(27期)〕
鈴木 健吾〔浜松 A-74(28期)〕
浅田 真吾〔浜松 A-77(27期)〕
藤川 幸宏〔飯塚 A-73(29期)〕
畑 吉広〔山陽 A-89(20期)〕
北渡瀬 充〔伊勢崎 A-102(25期)〕
片野 利沙〔川口 A-204(32期)〕
B級が大量参戦だが、優勝争いはS級がメイン!
今節は56人ものB級選手が参戦予定。ひと開催で96人の選手が参加するので半分以上はB級という構成。まだまだ暑い日が続き、軽ハンデの逃げは有利。ただし、S級陣も実力を見せつけ、レース後半にはしっかりと浮上してくるハズ。
地元のランクトップは田中茂。前走は地元で、準決は5着だったが、それ以外はオール連対。エンジン状態としてはマズマズといったところ。かつての強烈な攻めは影を潜めているが、今でもハンデが前の選手なら軽々と抜いて行ける。オートレースの魅力である追い込みを堪能させてくれる貴重な選手だ。その田中と同期の久門徹は、近況のエンジン状態ソコソコ良い。ただし、前走の2日目に反則を取られているので、それが気持ちの面で悪影響なければいいが...。地元のもう一人のS級は東小野正道。少し前までは軽いスランプに入っていたが、ようやく良化の兆しが出てきている。
外来S級で最も勢いがあるのは若井友和。前走の地元一般開催で優勝してきた。4日間とも天候が不安定で、優勝戦も重走路でのレースになったが、キッチリと勝ち切った。レース場が変わりエンジン的に変化があるかもしれないが、乗り手のリズムとては絶好と言える。勢いそのままに今節も大暴れしてもらいたい。同地区からは中野憲人と斎藤撤二も参戦。ともにスタートに不安があるものの、レース後半の追い込みが鋭い選手。
浜松からのS級は佐藤貴也と伊藤信夫。前走は2人とも地元の一般開催で、しっかりと優出していた。しかし、その優勝戦で佐藤が伊藤に対して反則妨害。2人とも落車してしまった。悪い影響がなければいいが、整備でしっかりと立て直してくるだろう。落車前までの動きは良かった。
山陽からは佐々木啓と藤岡一樹。佐々木は前走の浜松では、準決は4着で優出ならなかったが、それ以外の3走は全て3連対を果たしていた。上昇ムードにある。藤岡は深刻。なかなかエンジンが良くなってこない。何かしらのキッカケを早めに掴みたい現状。
A級では中尾貴志、竹谷隆が前走の川口で優出。越智尚寿と本門延唯が前走の地元飯塚で優出と好気配。エンジンだけで言えば新村嘉之が一番出ているかもしれない。S級相手でも直線の伸びは引けを取っておらず、格上のインに入っていけそうなほどエンジンは出ていた。
大量参戦するB級は特徴別に何選手かを分けてみたい。まずはスタート力があって序盤にリードを作れる選手は、井上秀則、仲野秀哉、高倉健吾、関仁孝、安東久隆。
先頭を走るとインを抑え込んでブロックが巧い選手は、岩野守、深沢悟、滝沢健、杉本雅彦、西久保英幸。
独走でペースが上がるのは、清水雄平、猿谷敦史、鈴木啓示、重富英雄。B級ながら混戦で捌きを発揮できるのは、浅野浩幸、岩永清文、松本康晃だ。
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主な出場予定選手
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田中 茂〔飯塚 S-20(26期)〕
東小野 正道〔飯塚 S-27(25期)〕
久門 徹〔飯塚 S-29(26期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-12(23期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-16(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-22(24期)〕
若井 友和〔川口 S-17(25期)〕
中野 憲人〔川口 S-38(24期)〕
鈴木圭一郎が今年3度目のGI制覇!
伊勢崎の第23回ムーンライトチャンピオンカップは、浜松の新鋭・鈴木圭一郎が制した。試走は良走路で、一番時計の28をマーク。エンジンは申し分なかったが、レース発走までに走路が濡れて重走路に。それでも好ダッシュから一気に抜け出し、レース序盤でケリを付ける形。見事な勝利だった。
0ハン先行は三浦康平。大きなコース取りでペースを上げたいところだったが、10線からトップスタートを決めた鈴木が早々と交わす。そこからは独走状態。コースを外さず、かつ、ペースを上げて逃げに入る。ただし、木村武之だけは徐々に差を詰めにかかってきた。残り2周はだいぶ差がなくなってきたが、なんとか振り切って優勝を決めた。
金子大輔、青山周平の外枠両者は序盤で好展開を作れず、最後まで苦しいレースを強いられてしまった。前田淳もスタート後の1コーナーで好位を奪えず、見せ場を作ることができなかった。田村治郎はレース終盤で意地を見せ、3着に食い込む健闘。谷川一貴は苦手の重走路で力を出せなかった。
今回の優勝戦では鈴木の対応力の高さが証明された。試走後の走路状況の変化は、選手にとって悩みのタネのひとつ。タイヤもエンジンのセットも良走路を想定してのモノ。それが重走路になったら、どこまで突っ込んでよいか、どこまでグリップを開けてよいか、その判断は難しい。最も若い期である鈴木がそれに対応できたのは、総合戦力が大きく上昇したことを示す形。ファンの想像以上の成長を見せている。これからがますます楽しみな選手だ。
前田淳が2度目のGI制覇へ力走を!
第23回GIムーンライトチャンピオンカップも優勝戦の日を迎えた。4日間の激闘を戦い終え、ファイナリスト8人が出揃った。ハンデは0に2名、10線に6名の構成。記念レースの優勝戦だと0オープンが多い近年だが、今回はハンデ戦。これがレース展開にどう影響を及ぼすか。
まずスタート争い。0ハンは本来のスタート力なら三浦康平の方が上だが、今節は谷川一貴もスタート切れており、内枠の利で先行しそうだ。10線もスタート力は大きな差がなく、ほぼ枠ナリに出るとみた。もしくは最内の田村治郎がやや後手を踏んで、前田淳の先行。
0ハン谷川はインコースを抑えて粘りこむタイプ。対して、三浦は大きなコース取りでスピードを乗せてくるタイプ。三浦にとって谷川はちょうど捲りやすい。序盤は逃げる谷川を三浦が交わして逃げに入る。しかし、そのまま押し切りまではあるかどうか。
10線は田村か前田の先行。田村が出てもすかさず前田がインに突っ込んで行きそう。0ハンを追う一番手は前田に。速攻で0ハン両者を交わすまではなさそうだが、8周のうちには捕らえそうだ。その後はインコースをキッチリ回って、外枠勢に付け入る隙を与えず、栄冠のゴールへ。前田を当ブログの本命に推す。
相手は10線外枠勢。第一候補は鈴木圭一郎。準決では試走一番時計となる29を叩き出している。スピードは申し分ない。道中の攻めもレースを重ねるごとに良くなっており、安心して見ていられる選手になってきた。今回は本命に推しててもおかしくないが、対抗にするには理由がある。鈴木の内枠に木村武之が控えているからだ。木村は準決の動きを見る限り、エンジンは明らかに不足。この優勝戦でも勝ちきるまではなさそう。ただし、枠ナリスタートで出て、道中回り出すと簡単には抜かせないだろう。苦労して突破した先には前田が大きくリードを広げていそう。この優勝戦で金子大輔と青山周平の評価を下げたのも同様の理由。木村を捌くのに手間がかかり、レース展開が多少厳しくなりそうだからだ。
一発があるとすれば三浦。近況は軽いスランプに入っていたが、ここにきて完全に脱出している。序盤で大きくリードを作り、10線勢が激しく競り合うようだと自身2度目のGI制覇も。
◎前田淳
○鈴木圭一郎
△金子大輔
△青山周平
▲三浦康平
伊勢崎夏の風物詩・ムーンライトチャンピオンカップ開幕!
伊勢崎GIムーンライトチャンピオンカップも今年で23回目を数える。数々の伝説的なレースを残しており、今年もハイレベルな戦いが繰り広げられる。各地区から強豪が集結。はたして、優勝は誰の手に...。
地元伊勢崎でランクトップは高橋貢。前走は地元のSGで優出。優勝戦は5着だったが、SGの大舞台でしっかり優勝戦まで進むあたりはさすがだ。今回も地元勢をまとめて行くリーダー的存在になり得る。ランク次位の青山周平の前走は地元の一般開催。順当に優勝戦まで進んだが、肝心の優勝戦は台風の影響で開催中止。その前のSGでも優出し3着の結果を残しているので、エンジン的には良い位置で推移している。青山と同様に、前走の優勝戦で競争する予定だったのは早川清太郎、西原智昭、吉原恭佑。この3者は予選準決をオール連対で突破していたので、優勝戦でもハイパフォーマンスを見せることができただろう。その思いを今回に全てぶつけたい。他のS級で内山高秀、田村治郎、新井恵匠らもエンジンは悪くなく、地元の記念レースとあって奮起してきそうだ。
外来勢で最もメンバーが濃いのは浜松地区。ランクトップの金子大輔は、伊勢崎走路との相性が良い。前走のSGでは納得行く結果を残せなかっただけに、今回に臨む気持ちは特別なモノがあるだろう。ランク次位の鈴木圭一郎は前走の川口では優出するも、台風の影響で開催中止。その前の伊勢崎SGでは準優勝と、いい流れをキープしている。木村武之は前走の伊勢崎SGでは準決3着で優出ならなかったが、最終日を除いてはマズマズ良い走りができていたので不安はない。青島正樹も前走の飯塚で、安定感ある走りを見せていた。
外来勢の中で参戦するS級の数が多いのは川口地区。ランクトップの永井大介は、前走の伊勢崎SGでは優勝戦まで進み5着だった。その後は地元の一般開催でも優勝戦まで進んだ。優勝戦は開催中止になったが、エンジンはソコソコのレベルを維持できている。他では山田達也と鈴木清がエンジン状態マズマズ。池田政和は地元の一般開催はイマイチだったが、その前の伊勢崎SGでは優出しており、今回も期待できる存在。森且行は完全にスランプに入っている。早い段階での脱出を目指したい。
飯塚地区もそれなりに層が厚い。ランクトップの荒尾聡は地元開催でしっかりと優出。ここ一番での勝負強さは健在だ。その優勝戦で自身3度目の優勝を決めたのは鐘ヶ江将平。それもシリーズ通してオール連対という安定っぷり。鐘ヶ江は今年に入り2回の優勝と、1回の準優勝がある。元々、スピードには定評のある選手だったが、ここにきて捌きが磨かれている印象。記念で優勝しても不思議ではないくらいの実力を身につけている。篠原睦も同じ優勝戦に進んでいた。こちらはいつでも、中の上のエンジンを作れる整備力が武器。桝崎陽介と岩見貴史はもう少し欲しい現状。
最後に山陽地区。ランクトップは浜野淳だが、前走の最終日に反則失格。ただ、エンジン自体は悪くなさそうだった。仕上がりで言えば前田淳と岡部聡の方が上か。ともに前走の飯塚で優出し、前田が準優勝、岡部は3着に食い込んだ。松尾啓史もエンジン自体はマズマズ。今期はランクが良くないので、逆にハンデ位置に恵まれることが多く、強豪相手の時ほど有利になる。人見剛志は伊勢崎SG以来のレース。その時はイマイチだったが、セッティング的にデータは取れている。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-2(22期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-3(31期)〕
永井 大介〔川口 S-5(25期)〕
金子 大輔〔浜松 S-6(29期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-7(32期)〕
木村 武之〔浜松 S-13(26期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-8(27期)〕
浜野 淳〔山陽 S-11(24期)〕