金沢所属馬として初めて東海ダービーを制したケージーキンカメは、13日の大井の黒潮盃に出走してもおもしろかったと思うが、地元のここで確勝を期すということなのだろう。とはいえ、兵庫・笠松から遠征馬が5頭、ジャパンダートダービーJpnIを別とすれば、これまででもっとも手強いメンバーが集まった。それでも東海ダービーの一方的な勝ち方なら、地元では負けられないところ。
トーコーポセイドンは兵庫の2歳チャンピオン。5カ月ぶりのぶっつけで出走した兵庫ダービーは僚馬トーコーガイアから離されての3着。しかし素質的にはトーコーガイアと差はなく、その後2戦しての上積みがあれば全国区で通用する逸材。隣枠に入ったケージーキンカメとのハナ争いにも注目。
ディアブレイズンは、ケージーキンカメ不在の北日本新聞杯を完勝。しかし直接対決では大差をつけて敗れていたため、逆転までは難しそう。
兵庫のクリノエビスジンは、菊水賞、兵庫ダービー、いずれも2着。ともに着差はあったので、ここでも勝ち負けまではどうか。ただ中央未勝利から兵庫に移籍して以降の13戦で3着を外したのは2度だけという安定感は評価できる。
中央未勝利から金沢に転入して2連勝中のデューイ、同じく中央から笠松に移籍して2勝、2着1回のコパノサムタイムらも連下なら食い込んでくる可能性も。
◎5ケージーキンカメ
○6トーコーポセイドン
▲2ディアブレイズン
△1クリノエビスジン
△9デューイ
△3コパノサムタイム
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例によって佐賀のB級重賞。昨年8月11日に3歳のS2重賞として行われたのが第1回仙<水>峡賞(勝ったのはタカノアラエビス)で、今年は古馬S2重賞として行われるのが第2回仙<酔>峡賞。検索してみると、阿蘇山の峡谷として仙酔峡は出るが、仙水峡のほうは佐賀競馬場のレース名以外には引っかからない。もしかして、昨年はレース名の漢字を間違えていたとか......?。
6月のなでしこ特別、7月の文月賞で1、2着を分け合ったのが、マイネルハートレーとタカノアラエビスで、今回も2頭の一騎打ちとなりそう。今回、1キロ増の57キロを背負うマイネルハートレーだが、前走文月賞は6馬身差をつけて圧勝。前々走なでしこ特別での敗戦は、出負けした上にタカノアラエビスに楽に逃げられて半馬身とらえきれずというもの。真っ向勝負なら負けられない。
タカノアラエビスは、しばらく1400メートルのみを使われていたが、ここ2戦のレースぶりを見ると、この距離のほうが向いているように思われる。
ビューワールドは、5走前の1400メートル戦で7着だったが、その後の1750、1800メートル戦はいずれも4着以内と好走。ただ、なでしこ特別、文月賞では、上記2頭から大きく離されているだけに、間に割って入るまではどうか。
エッフェルは、中央500万下から転入後、B級で2、4、2着と好走しているが、いずれも1400メートル戦。今回は距離延長で◎◯に対してどこまで迫れるか。
イチエイオウジも文月賞では9着惨敗。前走里帰りジョッキーカップでは2着のビューワールドにクビ差3着(同着)で、やはり連下争いまで。
◎3マイネルハートレー
◯6タカノアラエビス
▲7ビューワールド
△1エッフェル
△4イチエイオウジ
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オールマイウェイは、前哨戦のかきつばた賞を制して盛岡芝で2連勝中。ここまでの7勝はすべて芝で、デビューから地方で走っている馬としてはめずらしい、まさに芝のみというタイプ。かきつばた賞の勝ちタイム2分31秒2は、このせきれい賞の過去の勝ちタイムと比較しても好タイムの部類に入る。地元岩手同士なら中心は間違いなく、南関東から遠征の3頭が相手でも勝負になるだろう。
大井のカリバーンは中央の芝重賞で好走歴があり、昨年は8着が最高という成績だが、それでも勝ち馬から1秒前後の差では走っていた。大井に移籍して3戦、勝ち星はないものの、得意とはいえないであろうダートで、2000メートル2分5秒9(大井記念)で走っていれば、やはり中央オープン級の力があるといえる。久々に芝に戻って能力を発揮できれば圧勝まであるかもしれない。
ミカエルビスティーは、かきつばた賞でオールマイウェイからコンマ4秒差の3着。やはり中央ではほぼ芝のみを使われていただけに、盛岡の芝に慣れてくれば将来的にも活躍が期待できそう。
川崎のウインペンタゴンは昨年の2着馬。近走は勝ち馬から1秒以上の差をつけられての敗戦が続いているが、芝で再びという可能性はある。管理する河津裕昭調教師は、09、10年にコスモヴァシュランでこのレース連覇があり、レースとの相性がいい。
かきつばた賞2着のレオパルドゥス、昨年3歳時に盛岡の芝で重賞2勝を挙げているハカタドンタクらも、芝が得意のタイプだけに押さえておきたい。
◎1オールマイウェイ
◯7カリバーン
▲6ミカエルビスティー
△3ウインペンタゴン
△8レオパルドゥス
△10ハカタドンタク
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コミュニティが岩手で初の敗戦を喫したのが4走前、5月24日の青葉特別。このときはランドオウジがもう1頭とほぼ併走で、1000メートル通過が62秒8というスローな流れ。コミュニティは3~4コーナーから早めにとらえにいったものの、逆に直線突き放されて、勝ったランドオウジから7馬身ほども離されての3着と完敗だった。しかしコミュニティの前走マーキュリーカップJpnIIIは、自身が逃げて1000メートル通過が59秒6というペース。中央馬相手では当然ブービー12着に沈んだが、このペースの経験は生きるはず。まして今回マイル戦なら、逆にランドオウジを寄せつけずというレースも期待できそう。
そのランドオウジは、前走岩鷲賞こそ7着だったものの、その前には重賞初制覇となった早池峰賞を含め盛岡コースで2連勝。盛岡に戻れば再びという可能性も十分。ここはコミュニティとの一騎打ちとなりそう。
このレース連覇がかかるのがコスモフィナンシェ。冬期移籍していた名古屋から戻ってからは1400メートル以下のみを使われているが、昨年は逆に1400メートル以上を使われ、2000メートルのみちのく大賞典も制したという実力。そのときの力が戻るかどうか。
ウインベルカントは、中央1000万下から転入して4戦、まだ勝ち星はないが、徐々にレースぶりは向上している。上位食い込みも期待できる。
フェアリーカップで3着だったマムティが牡馬の一線級を相手にどこまでやれるか。
◎4コミュニティ
◯2ランドオウジ
▲5コスモフィナンシェ
△11ウインベルカント
△3マムティ
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連覇を狙うのがスーパーパワー。前走のA1特別は、いつものとおり3~4コーナーのまくりから直線よく伸びたが、逃げ粘っていたニシノファイターをアタマ差とらえきれずという惜しい競馬だった。常に脚元との相談だが、直前は坂路で乗り込まれていた。この週の火曜日のレースを見ると、直線半ば過ぎで一気に逆転という競馬が目立った。その馬場はこの馬に味方すると見る。
グッドグラッドは星雲賞から連勝中。その星雲賞では、スローな流れで3コーナー先頭のスーパーパワーを直線でとらえてというもの。この2頭はレースの流れと仕掛けどころがポイントになりそう。
星雲賞5着だったバルーンは、昨年の中央から転入後、1800メートルなら6戦4勝。マクリ、追い込み勝負の上記2頭より、距離適性面で分がある。
ニシノファイターの今シーズンは、コスモバルク記念で大敗した後、特別で3連勝中。その勢いで上位争いに食い込めるか。
中央から戻って惜しい競馬が続くダイバクフは、コスモバルク記念、青雲賞ともに勝ち馬からコンマ2秒差の3着。実力的には差はない。
カネマサゴールドは一昨年の勝ち馬。今シーズンは勝ち星がないものの、1800メートルのみを使われて惜しい競馬が続いている。
◎7スーパーパワー
○5グッドグラッド
▲6バルーン
△3ニシノファイター
△2ダイバクフ
△1カネマサゴールド
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