例によって佐賀のB級重賞。
カシノレインボーは、佐賀では今回が特別も含めて重賞初挑戦。今年1月の2戦目以降1400メートル戦のみを使われ、ここにきて好タイムで2連勝と好調。特に前々走では後続を引きつけての逃げに持ち込み、楽な手ごたえのまま3コーナー過ぎから後続との差を徐々に広げてというレースぶりは圧巻だった。今回は外枠に入ったが、もともと相手なりに自在にレースを運べるだけに、3連勝の可能性は高い。
シキセイセイは、ここ5戦連続で3着以内と好調持続。前々走のカンナ賞では勝ち馬から離されての3着だが、勝ったビレッジオブベストは格が違った。近走の走破タイムではカシノレインボーと似たようなもの。佐賀転入後13戦して勝ち星はひとつだが、2着はじつに8回と勝ち切れない面はある。
エッフェルは、2走前のカンナ賞でシキセイセイに先着しての2着。ここ3戦は勝ち馬から1秒以上の差をつけられての敗戦だが、相手関係を考えると侮れないものがある。
2走前にB-2特別を制しているセンヒメ、近走目立った結果がないもののB-1特別でやや強いメンバーとの対戦が多かったシゲルコギツネザも上位争いに加わってきそう。
◎8カシノレインボー
◯2シキセイセイ
▲9エッフェル
△7センヒメ
△3シゲルコギツネザ
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岩手で行われる最初の2歳重賞は、6頭立てで、しかも勝ち星を挙げている馬が3頭と、ちょっと寂しいメンバー構成。
7月20日、盛岡芝の新馬戦で1、2着をハナ差で争ったのが、コウギョウタイムとコンクエストオール。わりとスムーズにレースをしていたコウギョウタイムに対して、コンクエストオールは4コーナーで外に膨れるロスがあるなど幼い面が目についた。素質ではコンクエストオールのほうが上と見て本命にしたが、今回もレースに集中できないようであれば、コウギョウタイムの連勝ということも十分に考えられる。
上記2頭より勝ちタイムはコンマ8秒遅いが、やはり芝の新馬戦を勝っているコパノブライトンが3番手。
水沢の新馬戦を勝っているキモンイーグルは、初めての芝で力を発揮できれば。ドクター・コパさんのコパノフウジン産駒ということでは、14日の門別・フルールカップをコパノハートが直線独走の8馬身差圧勝。盛岡でもということがあればすばらしい。
◎3コンクエストオール
◯6コウギョウタイム
▲5コパノブライトン
△1キモンイーグル
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一昨年から真夏のナイター開催で行われている摂津盃。5連勝中のエーシンサルサに注目だが、牝馬ながらトップハンデの57キロを背負わされ、次に重いニシノイーグルが55.5キロで、他馬とは1.5キロ以上の差を克服できるのかどうか。
ここはそのハンデを考慮して、54キロのブルースイショウを狙ってみたい。前走は名古屋の名港盃に遠征し、57キロを背負ってピッチシフターに1馬身半差の2着で、3着馬には4馬身の差をつけた。ピッチシフターといえば、かきつばた記念JpnIIIで4着があり、読売レディス杯では1番人気に支持されエーシンサルサに2馬身差の2着という実力馬。川原正一騎手がニシノイーグルではなくブルースイショウに乗ってきたというのも気になるところ。3キロ差があれば、エーシンサルサと互角以上の勝負ができると見る。
そのエーシンサルサは、グランダム・ジャパン古馬シーズンで、目下のところ表彰対象の地方馬では単独トップ。次走出走予定の名古屋・秋桜賞(9月15日)まで間隔があくためにここを使ったということのよう。牡馬の一線級を相手でも6連勝なるかだが、3走前の同じ園田1700メートル戦で、今回も出走しているニシノイーグルやエリモアラルマらに勝っているとはいえ、今回はその時とは斤量が逆転。差し引きで3.5~4キロ余分に背負うことになる。前走の兵庫サマークイーン賞も圧勝とはいえ、もともと1400メートルを中心に使われていたサウスヴィグラス産駒。57キロを背負ってということになると、不安がないわけではない。
近走の成績はいまひとつも、重賞実績のある、ニシノイーグル、エリモアラルマ、ハイパーフォルテらは、斤量差を考えればあっさりという場面があっても驚けない。
中央から再転入後、A2特別で2、1着のアランロドがどこまでやれるか。
◎12ブルースイショウ
◯9エーシンサルサ
▲11ニシノイーグル
△3エリモアラルマ
△7ハイパーフォルテ
△6アランロド
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クリスタルボーイは中央オープンの実績があり、大井を経由して名古屋に転入。重賞は前走サマーカップが初勝利だが、その前には黒船賞、かきつばた記念とJpnIIIで連続5着と好走。かきつばた記念でクビ差先着(4着)された同厩舎のピッチシフターは翌週の佐賀・サマーチャンピオンJpnIIIに遠征予定で、地元東海地区の重賞を任されたここは負けられないところ。
エーシンユリシーズは兵庫に再転入後、3戦目から前走まで7戦連続して3着以内。特にここ3戦は、勝ち切れないとはいえ兵庫の最上級クラスの馬たちと互角の勝負。笠松は初めてだが、3歳時には名古屋で重賞(スプリングカップ)勝ちという実績もあり、遠征競馬でも力を発揮する。
昨年秋ごろから復活の手ごたえなのがタッチデュール。昨年のこのレースは7着だったが、秋には兵庫クイーンカップを7番人気で制した。その後は大きな数字の着順も目立つが、その多くはダートグレードやレベルの高いメンバーが集った地方交流重賞。3走前の金沢スプリントカップでは2着、続く兵庫サマークイーン賞では、もはや全国区のエーシンサルサに離されたとはいえ3着と好走。ただ今回は7頭立てとはいえ、上記2頭が手強い。どこまで迫れるか。
3歳牝馬限定のクイーンカップを制し、サマーカップでもクリスタルボーイの2着というリックタラキチ、このレース連覇を狙うドリームカトラスらにも可能性はある。7頭立てだが狙いを絞るのが難しい。
◎3クリスタルボーイ
◯4エーシンユリシーズ
▲6タッチデュール
△7リックタラキチ
△1ドリームカトラス
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ホッカイドウ競馬では、昨シーズンから開催最終日にブロッサムカップが新設され、そして今年はこのレースと、2歳牝馬の重賞路線もこれでほぼ完成といっていいのではないだろうか。
コパノハートのデビュー戦は、好スタートを切って先頭に立つと、直線を向くまで手綱を抑えたまま。そしていざ追い出されると後続を突き放しての圧勝となった。「デビュー前からこのレースを意識していた」(田中淳司調教師)とのことで、ここはさらなら上積みも期待できそうだ。
ミラクルフラワーのデビュー戦は、直線独走となっての圧勝。1000メートルの良馬場で1分1秒7というタイムなら、そのまま重賞でも通用しそう。以来、2カ月近くの間にどれだけ成長しているか。
メンバー中、唯一の2勝馬がドンローズ。前走オープンは、2番手から直線で前をとらえてとらえてという完勝。2走前には1000メートルのアタックチャレンジでも早めに先頭をとらえて押し切る競馬で、短い距離はよさそう。
フィーリンググーの栄冠賞は、4コーナーでは最内を回って自然と位置取りを上げ、直線半ばを過ぎて一旦は先頭に立ちかける場面があっての2着。脚質的には距離が伸びてよさそうで、逆に距離短縮の今回はどうか。
フレッシュチャレンジ勝ちのハニープレッツェル、1000メートルのアタックチャレンジを好タイムで勝ったホワイトラヴィーナらも素質を感じさせる。
◎5コパノハート
◯2ミラクルフラワー
▲6ドンローズ
△7フィーリンググー
△4ハニープレッツェル
△8ホワイトラヴィーナ
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