
いや〜、コスモバルク!貫禄の走りでしたね。戦前にはもう年齢的に厳しいんじゃないかとか、天皇賞にピークを合わせるために仕上がり途上なんじゃないかとか、ちょっとだけ穴予想に色気を出す向きもあったようですが、そんなことはお構いなしに、すっきりと勝ってくれました。
中央や他地区の馬であっても、岩手で走った馬にはそれまでよりも親近感を持つようになりますよね。そんな馬たちが大きなレースで活躍してくれれば嬉しいもの。アグネスデジタル然り、ユートピア然りです。コスモバルクもこのまま天皇賞でも好走してくれることを願わずにはいれません。OROの芝の評価もますます高まるでしょうしね。
それにしてもパドックに集まったファンの多さは凄かった。馬を曳いていた厩務員さんも組合職員のみなさんも、驚きとても喜んでいました。
ところが数字で見ると、入場者数は通常の中央Jpn.I発売日と変わらないんだそうですね。一瞬、そんなはずは…と思いましたが、しかしこれも考えてみれば当然のこと。JRAのレースであればモニターの見えるところならどこでもいいわけですが、この日の来場者はみんな生のスターホースを見るために集まった人々ですから。パドックで撮影している私の視界では、これほど沢山の人が詰めかけたのは久しぶりという感じでしたよ。武豊ゴールドアリュールのダービーグランプリ以来か、それともメイセイオペラかなどと考えていました。今回のような場合は馬券売り上げにはつながらないのでしょうが(私も単勝100円の記念馬券だけ買いました)、それでも競馬場が盛り上がるというのはホントに楽しいことだなぁとしみじみ感じましたね。
今週は月も変わっていよいよ南部杯。岩手最大の交流レースが本来のJpn.Iで開催されることがとても有り難く思われます。こちらも続けて盛り上がっていきましょう!
さて先日書きましたテシオPOG2007のリニューアル版ですが、新たにスタートした「岩手競馬サポーターズネット(週刊テシオ情報局)」ホームページで募集が開始されました。こちらをよろしくお願いします。
先週は2歳一般戦3レースに計6頭のPOG馬が出走し、このうちファイアアラームがついに初白星を挙げました。またダンストーンリゲル、リュウノウィンダム、ギンバンジョオーも入着を記録しており、今後の期待が高まっています。粒ぞろいの2歳馬たち。さあオーナーの貴方はどの馬をチョイスしますか?
(文・写真/佐藤 到)
田部和則調教師インタビュー
――9月13日、瑞穂賞は北海優駿以来、3年ぶりに地元・北海道でした
「久々に地元で走るということでバルクファンが大挙、旭川に駆けつけてくれました。普段の4倍以上だったと聞きましたが、改めて人気の凄さに驚きました。結果は苦手のダートに加えて、急仕上げで臨んだので3着でしたが、これは仕方なし。ただ、馬インフルエンザの関係でレースを使ってすぐ競馬場を出なければならなかった。レーススタートが午後7時55分、競馬場を出たのが9時半。そのまま4時間以上かけて真歌に戻る強行軍でしたから疲れを心配しましたが、その後も非常に順調。タイムもファクスで送られましたが、非常にいいタイムでした」
――OROカップを使った経緯を教えてください
「産経オールカマーにも行きたかったが、賞金ではじかれてしまいましたし、馬インフルエンザで移動もできない。それで瑞穂賞からOROカップを使って天皇賞へ向かうステップを選択しました。今度は芝ですし、別定戦の57キロにも恵まれました」
――28日夕方、盛岡に到着しました
「本当なら自分も行きたかったが、こちら(北海道)に予定があったので29日の昼便で盛岡競馬場へ入ります。29日朝、スクーリングを兼ねて芝へ入れようと思っています。ただ気のいいタイプですからね。掛かってしまうことが心配といえば心配ですが、成田君(調教厩務員)がうまく乗ってくれるでしょう」
――岩手のファンもコスモバルクの来盛を非常の楽しみにしています
「バルクはどこへ行っても凄い人気があるし、岩手のファンにも勇姿を見せられるのは調教師冥利に尽きます。今回はオーナーのご理解があって出走できることになりました。バルクの実力からすれば断然だと思っていますが、競馬は何があるか分からない。ですが絶対に恥ずかしくない競馬をして期待に応えたいと思っています」
*取材日:9月28日 明日はスクーリングの様子を報告します
今週は9月も最終週ということで平成19年度も上半期が終了ですね。1月までで冬休みに入る岩手競馬にとっては、既にシーズン後半の山場に差し掛かったといったところでしょうか?
4月から盛岡を舞台に放送されてきましたNHK朝の連続テレビ小説『どんど晴れ』も今週で最終回を迎えます。盛岡が舞台と言っても、4月のスタート時にここで予想したとおりそのほとんどがスタジオセットでの撮影。肝心の旅館外観も東京にある某歴史保存建築物を使用ということで、岩手でのロケはごく限られたシーンに終わりましたが、それでも市内の有名どころと遠野市などが何度か画面に登場し、岩手山や小岩井の一本桜は物語の中で登場人物たちの心のバックボーンとなる重要な存在となっていました。
話の方は、いつも明るく前向きな主人公が挫折し、そして立ち直り、また敵対する意地悪な登場人物たちの心を解かして信頼の絆を結び力を合わせてゆくという、ベタな……といったら悪いですが、“王道的”ストーリーとして良く出来ていたのではないでしょうか。スタート時に朝ドラ史上最低と言われた視聴率も回が進むにつれ徐々に上昇し、最近はTV雑誌のランキングを見ても常に上位にランクされるようになっています。
さてこの放送が岩手にとってどんな効果をもたらしたでしょうか?月〜土の朝という放送時間のせいもあってか私のまわりでは意外と見ているという人は少ないのですが、逆に県外で「盛岡といえば今ドラマやってますよね?」と言われることが何度かありました。あとは、小岩井の一本桜のとこに観光客増を見込んで駐車帯を設けたけど今年は桜の花芽が鳥に食べられてダメだったとか、主人公がイジメられていた期間には「盛岡の人は意地悪だ」と思われるのでは?と心配する市民の声が上がったりとか、「おもてなしのこころ」という言葉が静かなブームになっていることとか、、、、あれ?これは『効果』じゃないですね。でも経済効果がいくらだとか、観光客が何%増えたとかは商工会さんにおまかせして、私にとってはこんなふうに朝ドラ関連の話題が出てくるのが楽しかったです。
そうそう、最終話のあたりには再び盛岡ロケで撮影されたさんさ踊りのシーンがあるようですよ。前回さんさが登場したシーンは、県公会堂前の駐車場を使って盛岡さんさ踊りパレードを“再現”したものでしたが(撮影は晩秋に行われたそうで、浴衣を着て踊った出演者やエキストラさんたちは寒くて大変だったでしょうね)、今度のは8月の本番の中でロケを敢行したホンモノ。あの祭りがどんなふうに画面に映っているのか、皆様お見逃しなく。
(写真はJR東日本の「どんど晴れ」ラッピング車両。快速はまゆり号として、盛岡から遠野経由で釜石・宮古へと一日3往復走っています)
先の日曜日、23日には2歳ダートふたつめの特別戦、「りんどう賞」が行われ、我らがテシオPOG馬からピンクゴールド、バトルアイ、フジプライドの3頭が出走しました。人気はデビュー戦を好タイムで勝ったエイプリルボーイに集まっていましたが、ゴール前、大外を飛ぶように駆け上がってきたのは、前半最後方に控えていたフジプライド!ほとんどの馬を直線の残り半分で交わし、まさに一刀両断の切れ味で最後は2馬身半の差を築いて優勝しました。人気馬が形成したハイペースのおかげとはいえ、本当に見事な末脚。大胆な騎乗で定評のある鞍上・草地保隆騎手も驚くほどでした。ペーパーオーナーの皆さんは現地でご覧になったでしょうか?私は残念ながら、後からオッズパークで見て興奮していました。生で見たかったなぁ〜。
そのほかの出走馬は、ピンクゴールド3着、バトルアイ5着と全馬、掲示板に載りました。そしてこのレースの優勝馬は、11月の重賞・南部駒賞にノミネート。水沢1600mでもあの末脚が生きるのか、とても楽しみになってきましたね。
(文/写真・佐藤 到)
先日このブログで「岩手は台風が少ない」と書きましたが、そのことが天の誰かの気に障ったのかどうか、この連休に岩手は記録的な大雨に見舞われました。夏の夕立のような激しい雨ではなかったのですが、ほぼ丸2日間弱まることなく降り続いた雨は総雨量が多いところでは300mm弱、盛岡市でも200mmを超え、多くの地区で観測史上最高雨量となりました。
各地の被害は報道のとおりですが、競馬場に関してはオーロパークに通じる綱取ダム側の道路が18日0時から通行止めとなっていて、どうやら土砂崩れがあったようです。この道は盛岡市内北側や岩泉方面から来る人には便利なルートで私もいつも通るところなのですが、数年前にも土砂崩れでしばらく使えなかったこともあり、こんな時にはちょっと危ない道路なんですね。開催が終わってファンや関係者が帰った後で本当に良かったです。水沢競馬場のそばを流れる北上川もどうやら氾濫危険水位手前で水が引き始めたようで、一時はかなり気を揉んだと思われる水沢厩舎の方々もいまは胸を撫で下ろしているでしょう。
結果として岩手競馬が今回の大雨で受けた被害は、せっかくの連休なのに集客が少なかったこと(場外やネットで投票してくれる画面のむこうの皆様のおかげで売り上げは通常の重賞開催日に近かったようですが)と、月曜のレースに出走して水沢へ帰る馬運車が東北道の通行止めでかなり遅くなったことぐらいで済んだのではないでしょうか。しかし、県内をみれば行方不明の方が2名出てしまったのをはじめ、避難所への移動を強いられた方々、そして水没した田畑など農作物への被害がかなり出てしまいました。以前にも書きましたが、岩手はどうカッコつけても農業県。一次産業がかんばしくなければ、県全体の景気に影響します。そうなれば当然、競馬という娯楽にまわすお金の余裕が少なくなり、苦しい立場にいる岩手競馬がさらなる逆風へさらされることとなります。起こってしまった天災はもう仕方ありませんが、今後少しでも気候がよく、少しでも収穫を取り戻せることを祈っています。
さて15日土曜の新馬戦では、テシオPOG16頭目として募集番号7番、タハラミドリの17「カネショウプルート」が初出走を迎えました。八幡平市の平船様、西東京市のばりはん様ほかご応募のみなさま、おめでとうございます。芝1000mで競われたレースの結果は、8頭中4着とまずまずといったところでしたが、ダート向きの血統からも次のホープフル競走を期待しましょう。
そして日曜のメインに行われたのは、『テシオ杯』の冠名を残したジュニアグランプリ。本年2歳馬初の重賞となるこのレースは芝1600mという条件で行われ、テシオPOGからはバトルアイ、ビューティドリーム、ハルカゼゴールドの3頭が参戦しました。バトルアイは3番手の先行策、ビューティドリームとハルカゼゴールドは後方でチャンスを窺いましたが、みな3コーナーでは徐々に遅れ気味になり、最後はビューティドリーム8着、バトルアイ9着、ハルカゼゴールドは残念ながらシンガリ11着と奮いませんでした。しかしこちらも主戦場はダートと思われる馬たちですし、いまの段階で青いゼッケンを付けて出走することに意義があると思います。各馬、今後は11月の重賞南部駒賞に向けて調教を積んでゆくことになるでしょう。
(左から バトルアイ・ビューティドリーム・ハルカゼゴールド)
ここでちょっとご連絡を。『岩手競馬マガジン・テシオ』休刊に伴い、こちらオッズパークの場所をお借りして経過報告をしています「テシオPOG2007」ですが、インターネットテシオのサイト上でPOGをリニューアルスタートする計画が持ち上がっています。詳細はまだ決まっていませんが、現在のオーナーを継続しつつ、対象馬を追加して再募集を行うことになるようです。要項が決まり次第、こちらでもお知らせ致しますのでお待ち下さい。それまでは引き続き『テシオブログ』での報告をお楽しみに。
(文/写真・佐藤 到)
*追伸 先週書きましたコスモバルクのオーロカップ参戦、移動制限も解除となって現実のものとなりそうですね。96年ダービーグランプリ参戦の皐月賞馬イシノサンデーのような盛り上がりになるのでは。(私は当時を知らないんですケド…)
既にスポーツ紙の情報や掲示板のウワサでご存じの方も多いと思いますが、10月に予定されているマイルチャンピオンシップ南部杯にブルーコンコルドが出走意志を表明。また、今月末に行われる芝の重賞競走・オーロカップにはコスモバルクが参戦を検討しているという情報が流れています。
ブルーコンコルドは昨年の南部杯を2番人気から制しそれまでの「千四専用」のイメージを払拭。その後のJBCマイル・東京大賞典制覇へと繋がったのは記憶にはっきりと刻まれています。秋の始動を盛岡からというのは昨年と同じパターン。そしてその初戦をきっちりと仕上げてくるのも去年同様でありましょう。
一方のコスモバルクは、秋の最大目標である天皇賞に向けてステップとなる中央のレースに賞金の関係で出られないのだとか。そこでJRA以外で唯一芝競走を行っている盛岡でひと叩きということのようです。もしコスモバルクが盛岡にやってくればホッカイドウ以外の地方競馬に初登場となり盛り上がりは必至。それに中央以外でも芝を走れる・中央のグレードレースに直結しているという盛岡芝コースの存在意義が再確認されることになりますので、ぜひとも実現して欲しいと思っています。
さてそのブルーコンコルドも出る予定の南部杯で、おそらくは地方馬の筆頭格に推されるであろうサイレントエクセルとテンショウボスが日曜の青藍賞で激突しました。結果や騎手コメントは松尾編集長の「次走へのメモ」を読んで頂くとして、いや〜久々にシビレるレースになりましたね。特に4コーナーを立ち上がって直線に向いたところで人気馬4頭がほぼ横一線、しかも鞍上が岩手を代表する騎手3名+勢いのある若手1というのも良かった。結果は6月のみちのく大賞典とは逆で、サイレントエクセルが切れ味を見せテンショウボスを突き放してゴールしましたが、その瞬間、板垣騎手のガッツポーズのカッコよかったこと!シビレるレースの締めくくりとして最高でした。
カメラ目線ガッツポーズというと『得意技はファンサービス』の内田利雄騎手の十八番ですが、板垣さんもけっこうやってくれるんです。初めて決めてくれたのは04年のせきれい賞をサイレントグリーンで勝ったときだったでしょうか。その後エスエヌハヤテのオパールカップ、そしてサイレントエクセルの大活躍と続くのですが、こうして勝利の喜びをストレートに表現してくれると、カメラマンとして大変嬉しいものです。多くのジョッキーはよほど会心の勝利の時しかガッツポーズをしませんが、もっと沢山やってくれるとレースの印象も強くなってファンも盛り上がると思うんですよね。
2007.9.9 青藍賞優勝・サイレントエクセル号
オマケ(^^;)
7月29日に高松亮騎手が地方競馬通算100勝を達成したときのガッツポーズは、後で本人が「四位騎手の(日本ダービー)を真似ました」と言っていましたよw
(文/写真・佐藤 到)