松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。
松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。 秋は駆け足でやってくるといいますが、今年の秋は特にいい脚を持っているようです。つい1ヶ月前までは汗をかきながら「いつまで夏なんだよ!」と言っていたような気がするのですが、最近では夕方、長袖を重ね着していても寒いぐらい。朝の最低気温は5度前後という日が多くなり、ハクチョウの第一陣も渡ってきているそうです。氷点下の世界ももうすぐ目の前という感じですね。
街中よりやや高いところにあるオーロパークでは、場内や周辺の山々の樹木が紅葉を始めました。パドックを周回する馬たちを走路の方から撮影すると、背景には色づいた木々が入ります。またファンエリアからは見えませんが、レース後の馬が鞍を外す下馬所には、夕陽が差し込んで木の葉(シダレカツラかな?)が逆光に輝きとても美しいんですよ。写真に季節感が出て、どちらも私の好きな光景です。
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(左:サイレントグリーン 右:マイネピルエット/区界賞優勝時)
ところでオーロ本場に行かれる方は、パドック脇の紅葉した木の一本に赤い実がたくさん付いているのをご覧になっていますでしょうか?この時期、赤い実がなる木はナンテンやナナカマドなどいろいろありますが、このパドック脇の木には「カンボク」という名札が取り付けられています。カンボク?カンボクってあまり高く伸びない雑木をひっくるめて『灌木』って言うんじゃないの??と思って調べてみたら、これは灌木ではなく『肝木』というスイカズラ科の木なのだそうです。なんでも止血剤や目薬の原料になったり、殺菌効果があって爪楊枝を作ったりするので、「肝要な木」というのが名の由来だとか。ふ〜ん、知らなかった。。。そういえば6月ごろにはアジサイに似た花が咲いていましたっけ。
盛岡開催も残すところあと1開催。ラストスパートは今年もまわりの山々が真っ赤に染まってレースに彩りを添えてくれるでしょう。
(文/写真・佐藤 到)
南部杯が終わりましたね。結果はまぁ順当ということで何の文句もないのですが、それにしてもあの天気はどうにかならないのでしょうか? ……ってどうにもならんのは分かっているのですが (-_-;)、撮影にはまったく厳しい条件でした。競馬というスポーツは、雨や雪が降ってもまず中止になることはありません。雨に濡れるのはまぁ覚悟しているのですが、暗い空の少ない光で走る馬を写すというのは、撮影には都合の悪い条件がいろいろ揃って撮影者にとっては辛い状態なのです。南部杯は、今年のメインレースの中では一番暗かったのではないでしょうか。
あれ、そういえば昨年の今頃もこんな愚痴を書いてなかったかな?日没が早まってくるこの時期以降は、毎年ますます悩むんですよね。もちろんこれは競馬だけではなく、室内スポーツやナイターで行われる試合を撮影するカメラマンは誰もが苦しんでいる、逆に言えばスポーツ系のカメラマンにとっては当然の事なのですけどね。先日、大雨の富士スピードウェイで行われたフォーミュラ1日本GPのカメラマンたちもさぞ大変だったでしょう。なにしろあちらはMAX300km/hオーバーですから…。
そんな天候不順な南部杯でしたが、お客さんはけっこう入ってくれたように思います。今回のような連休中の開催時は、面白いことに天気が良すぎると入場者数はイマイチ伸びないのだそうです。気持ちよく晴れた空を見れば、ドライブやアウトドアレジャーに気持ちが傾いてしまうのも無理はないですね。やや雲が多くて、平地では雨の心配は無いけれど八幡平アスピーテラインに紅葉を見に行っても霧がかかって良く見えないかもしれないね、ぐらいが岩手競馬にとっては一番いいのかもしれません。
一方、土日は好天に恵まれましたが、日曜のメインに行われた2歳牝馬の特別戦プリンセスカップでは、ピンクゴールドが見事に優勝を果たしました。テシオPOG2007の対象馬では2頭目の特別勝ちです。オーナーのみなさん、おめでとうございます!
なお同POGは現在、『テシオ』の改変に伴い再募集中となっており、またピンクゴールドは、新たにスタートする「ホッカイドウ&岩手コラボPOG」でも対象馬となっています。みなさまどしどしご応募下さいませ。詳しくは岩手競馬サポーターズネットtesio.jpをご覧下さいm(_ _)m
話は変わりますが、上のゴール写真の背景で、パトロールタワーの中程で光っているオレンジ色の光は何だかご存知でしょうか?これは「放馬警報」と言いまして、落馬などで空馬が発生したときに馬場管理委員がスイッチを押し、注意を喚起するものです。放馬した馬はたいてい自分で馬場の出口から下馬所のほうに戻ってくるか、もしくはコースを走り続けるので係員が制止します。(これがなかなか止まらないときもあるんですが)
このレースではスタート時に2頭がつまずいて騎手が落馬し、うち1頭は真面目にも自発的に(?)馬群の外をあがって逃げ馬の直後まで進出してしまいました。逃げたセイントクイーンや、空馬を外から交わそうとしたマツリダベストには少し影響があったかもしれませんね。ところがこれらを内から差したピンクゴールドの小林俊彦騎手は、「ゴール写真で空馬に負けていたり被っていたらカッコ悪いから頑張って交わした」のだそうです。トシヒコさん、私たちカメラマンのことまで考えてくれてありがとう!
(文/写真・佐藤 到)
いや〜、コスモバルク!貫禄の走りでしたね。戦前にはもう年齢的に厳しいんじゃないかとか、天皇賞にピークを合わせるために仕上がり途上なんじゃないかとか、ちょっとだけ穴予想に色気を出す向きもあったようですが、そんなことはお構いなしに、すっきりと勝ってくれました。
中央や他地区の馬であっても、岩手で走った馬にはそれまでよりも親近感を持つようになりますよね。そんな馬たちが大きなレースで活躍してくれれば嬉しいもの。アグネスデジタル然り、ユートピア然りです。コスモバルクもこのまま天皇賞でも好走してくれることを願わずにはいれません。OROの芝の評価もますます高まるでしょうしね。
それにしてもパドックに集まったファンの多さは凄かった。馬を曳いていた厩務員さんも組合職員のみなさんも、驚きとても喜んでいました。
ところが数字で見ると、入場者数は通常の中央Jpn.I発売日と変わらないんだそうですね。一瞬、そんなはずは…と思いましたが、しかしこれも考えてみれば当然のこと。JRAのレースであればモニターの見えるところならどこでもいいわけですが、この日の来場者はみんな生のスターホースを見るために集まった人々ですから。パドックで撮影している私の視界では、これほど沢山の人が詰めかけたのは久しぶりという感じでしたよ。武豊ゴールドアリュールのダービーグランプリ以来か、それともメイセイオペラかなどと考えていました。今回のような場合は馬券売り上げにはつながらないのでしょうが(私も単勝100円の記念馬券だけ買いました)、それでも競馬場が盛り上がるというのはホントに楽しいことだなぁとしみじみ感じましたね。
今週は月も変わっていよいよ南部杯。岩手最大の交流レースが本来のJpn.Iで開催されることがとても有り難く思われます。こちらも続けて盛り上がっていきましょう!
さて先日書きましたテシオPOG2007のリニューアル版ですが、新たにスタートした「岩手競馬サポーターズネット(週刊テシオ情報局)」ホームページで募集が開始されました。こちらをよろしくお願いします。
先週は2歳一般戦3レースに計6頭のPOG馬が出走し、このうちファイアアラームがついに初白星を挙げました。またダンストーンリゲル、リュウノウィンダム、ギンバンジョオーも入着を記録しており、今後の期待が高まっています。粒ぞろいの2歳馬たち。さあオーナーの貴方はどの馬をチョイスしますか?
(文・写真/佐藤 到)
田部和則調教師インタビュー
――9月13日、瑞穂賞は北海優駿以来、3年ぶりに地元・北海道でした
「久々に地元で走るということでバルクファンが大挙、旭川に駆けつけてくれました。普段の4倍以上だったと聞きましたが、改めて人気の凄さに驚きました。結果は苦手のダートに加えて、急仕上げで臨んだので3着でしたが、これは仕方なし。ただ、馬インフルエンザの関係でレースを使ってすぐ競馬場を出なければならなかった。レーススタートが午後7時55分、競馬場を出たのが9時半。そのまま4時間以上かけて真歌に戻る強行軍でしたから疲れを心配しましたが、その後も非常に順調。タイムもファクスで送られましたが、非常にいいタイムでした」
――OROカップを使った経緯を教えてください
「産経オールカマーにも行きたかったが、賞金ではじかれてしまいましたし、馬インフルエンザで移動もできない。それで瑞穂賞からOROカップを使って天皇賞へ向かうステップを選択しました。今度は芝ですし、別定戦の57キロにも恵まれました」
――28日夕方、盛岡に到着しました
「本当なら自分も行きたかったが、こちら(北海道)に予定があったので29日の昼便で盛岡競馬場へ入ります。29日朝、スクーリングを兼ねて芝へ入れようと思っています。ただ気のいいタイプですからね。掛かってしまうことが心配といえば心配ですが、成田君(調教厩務員)がうまく乗ってくれるでしょう」
――岩手のファンもコスモバルクの来盛を非常の楽しみにしています
「バルクはどこへ行っても凄い人気があるし、岩手のファンにも勇姿を見せられるのは調教師冥利に尽きます。今回はオーナーのご理解があって出走できることになりました。バルクの実力からすれば断然だと思っていますが、競馬は何があるか分からない。ですが絶対に恥ずかしくない競馬をして期待に応えたいと思っています」
*取材日:9月28日 明日はスクーリングの様子を報告します
今週は9月も最終週ということで平成19年度も上半期が終了ですね。1月までで冬休みに入る岩手競馬にとっては、既にシーズン後半の山場に差し掛かったといったところでしょうか?
4月から盛岡を舞台に放送されてきましたNHK朝の連続テレビ小説『どんど晴れ』も今週で最終回を迎えます。盛岡が舞台と言っても、4月のスタート時にここで予想したとおりそのほとんどがスタジオセットでの撮影。肝心の旅館外観も東京にある某歴史保存建築物を使用ということで、岩手でのロケはごく限られたシーンに終わりましたが、それでも市内の有名どころと遠野市などが何度か画面に登場し、岩手山や小岩井の一本桜は物語の中で登場人物たちの心のバックボーンとなる重要な存在となっていました。
話の方は、いつも明るく前向きな主人公が挫折し、そして立ち直り、また敵対する意地悪な登場人物たちの心を解かして信頼の絆を結び力を合わせてゆくという、ベタな……といったら悪いですが、“王道的”ストーリーとして良く出来ていたのではないでしょうか。スタート時に朝ドラ史上最低と言われた視聴率も回が進むにつれ徐々に上昇し、最近はTV雑誌のランキングを見ても常に上位にランクされるようになっています。
さてこの放送が岩手にとってどんな効果をもたらしたでしょうか?月〜土の朝という放送時間のせいもあってか私のまわりでは意外と見ているという人は少ないのですが、逆に県外で「盛岡といえば今ドラマやってますよね?」と言われることが何度かありました。あとは、小岩井の一本桜のとこに観光客増を見込んで駐車帯を設けたけど今年は桜の花芽が鳥に食べられてダメだったとか、主人公がイジメられていた期間には「盛岡の人は意地悪だ」と思われるのでは?と心配する市民の声が上がったりとか、「おもてなしのこころ」という言葉が静かなブームになっていることとか、、、、あれ?これは『効果』じゃないですね。でも経済効果がいくらだとか、観光客が何%増えたとかは商工会さんにおまかせして、私にとってはこんなふうに朝ドラ関連の話題が出てくるのが楽しかったです。
そうそう、最終話のあたりには再び盛岡ロケで撮影されたさんさ踊りのシーンがあるようですよ。前回さんさが登場したシーンは、県公会堂前の駐車場を使って盛岡さんさ踊りパレードを“再現”したものでしたが(撮影は晩秋に行われたそうで、浴衣を着て踊った出演者やエキストラさんたちは寒くて大変だったでしょうね)、今度のは8月の本番の中でロケを敢行したホンモノ。あの祭りがどんなふうに画面に映っているのか、皆様お見逃しなく。
(写真はJR東日本の「どんど晴れ」ラッピング車両。快速はまゆり号として、盛岡から遠野経由で釜石・宮古へと一日3往復走っています)
先の日曜日、23日には2歳ダートふたつめの特別戦、「りんどう賞」が行われ、我らがテシオPOG馬からピンクゴールド、バトルアイ、フジプライドの3頭が出走しました。人気はデビュー戦を好タイムで勝ったエイプリルボーイに集まっていましたが、ゴール前、大外を飛ぶように駆け上がってきたのは、前半最後方に控えていたフジプライド!ほとんどの馬を直線の残り半分で交わし、まさに一刀両断の切れ味で最後は2馬身半の差を築いて優勝しました。人気馬が形成したハイペースのおかげとはいえ、本当に見事な末脚。大胆な騎乗で定評のある鞍上・草地保隆騎手も驚くほどでした。ペーパーオーナーの皆さんは現地でご覧になったでしょうか?私は残念ながら、後からオッズパークで見て興奮していました。生で見たかったなぁ〜。
そのほかの出走馬は、ピンクゴールド3着、バトルアイ5着と全馬、掲示板に載りました。そしてこのレースの優勝馬は、11月の重賞・南部駒賞にノミネート。水沢1600mでもあの末脚が生きるのか、とても楽しみになってきましたね。
(文/写真・佐藤 到)