14日メインは芝1700mのC1特別「区界賞」。盛岡芝は荒れ傾向がはっきりしているが、まずは以下の結果を見てほしい。9月22日から始まった盛岡開催で先週10月8日までの芝レース(古馬限定)結果を紹介してみたい。
9月22日 ハーベストカップ(B1下 芝1000m)。2番人気→3人気→8人気
3連単 10420円
9月24日 B2(芝1700m)。7番人気→3人気→4人気 13万570円
9月24日 B2(芝1700m)。2番人気→1人気→5人気 6620円
9月30日 OROカップ(芝1700m)。1番人気→5人気→7人気 19800円
10月6日 B2(芝1600m)。6番人気→5人気→1人気 50530円
10月8日 B1(芝1700m)。3番人気→4人気→10人気 16万4160円
平均配当が63683円。高配当の連続だったと記憶していたが、改めて調べて驚いた。順当に決まったのは皆無。9月24日の6620円が最低配当だった。となると穴党の出番で予想屋泣かせとも言えるが、我々の使命は馬券検討の基準を作ること。これを決して忘れてはならないと、いつも肝に銘じている。
主軸はジャングルスター。550キロを超す大型馬で走るたびに地力アップ。目下2連勝と波に乗っているし、先差し自在の器用さも持っている。肝心の芝適性もJRA条件交流・エメラルド賞5着、3歳芝2400m特別・サファイア賞3着で証明済み。内枠に入ったのも運が強い。不安点は決め手勝負になった際。
サンデーキセキは今年6月デビュー。これまで1勝2着3回4着1回と依然、底を見せていない。芝も2、4着とマズマズだし、何よりもJRA交流でジャングルスターに0秒3差先着の4着。これだけで主力扱いもできるが、レース間隔が開いたのが若干気がかり。
センリライズは4走前のC1芝1600m・南昌山賞で0秒1差2着。上がり36秒8を駆使して直線一気に突っ込んできた。父キングヘイロー譲りの切れが武器とする。ネックは流れが落ち着いて先行決着したときに脚を余す可能性がある。
ブライティアターフはここにきて調子がうなぎのぼり。前走もハイペースしのいで見事な逃げ切りを決めた。芝も1勝3着1回と上々だ。ただ持ちタイムが劣るのは否定できないところ。好調度でどこまでタイムを詰めれるか。
ムーンライトテラスは芝で一変のタイプ。パワーの要るダートで3戦大敗したが、JRA交流・芝1700mでサンデーキセキ、ジャングルスターに先着3着に健闘。穴狙いには見逃せない1頭。割り引き材料は大外12番に入ったこと。芝1600mほどではないが、1700mでも外枠は厳しいことに変わりない。それをどう克服するか。あとは意欲的な調教をこなしたコスモスイートテンも押さえが必要。
◎(3)ジャングルスター
○(7)サンデーキセキ
▲(1)センリライズ
△(2)ブライティアターフ
△(12)ムーンライトテラス
△(6)コスモスイートテン
<お奨めの1頭>
2R シャイニーパルス
一戦ごとに迫力を増す一方。完全に本格化を迎えたと思って間違いない。2連勝中ホワイトクレマチスとの対決が焦点
南部杯の余韻がまだ残っている。エスポワールシチーの逃げ切り圧勝に歓声が沸き起こったが、さらに盛り上がったのは表彰式。佐藤哲三騎手がインタビュー台に上がると大きな拍手と祝福の声。
印象的だったのは「アメリカ遠征後、ボクもエスポ君もケガをしたり体調を崩したりしたが、もっと大変だったのはこちらの方。昨年の南部杯に参加できなかった分も今回は格好いい勝ち方をしたかった。来年も是非、盛岡に来たい」と佐藤哲三騎手。
驚いたのは表彰式終了後、佐藤哲三騎手は一人漏らさ全員にずサインをしてくれたこと。当然だったが、恐ろしいまでの時間がかかった。ほぼ同時にパドック近くの2階から井崎脩五郎さん、鈴木淑子さん、万哲さんらが餅マキをする中、佐藤哲三騎手が一人一人、丁寧にサイン、握手をするシーンにジーンときた。
売り上げ的には厳しいという話だが、あの場所にいた誰もが最高の時間を味わった。2年ぶりに盛岡へ帰ってきた南部杯は本当にすばらしかった。誰もがそう思った。気の早い話だが、来年の南部杯が楽しみになった。
13日(土)メインはA級三組による「オッズパーク賞」(盛岡ダート1600m)、8頭立て。有力馬それぞれにチャンスありだが、その一方で死角も抱えて波乱の要素をたっぷり含んでいる。
主軸にラブミーアゴーを指名。関東オークス10着から2ヶ月ほど間隔を開けて岩手入りし、初戦7着、2戦目ビューチフル・ドリーマーカップ6着に敗れたが、3戦目を目の覚めるような末脚を駆使して快勝。格上馬スーパーワシントンをキッチリ交わした。
前走は3着止まりに終わったが、マイネヴィントの逃げ切り決着。完全に先行馬に有利の流れでラブミーアゴーはメンバー最速の37秒1の上がり脚を披露したが、時すでに遅しだった。
今回はベルモントダイヤ、ハッピーライフなどの逃げ馬が多く、スローの流れになることはほぼあり得ない。そうなればラブミーアゴーの台頭は十分可能だろう。寺地騎手の腕に託す。
逆転候補はラブミーダン。南関東B3から転入し4戦0勝2着1回。着外は相手が強すぎたB・ドリーマーカップ8着のみで他は堅実に入着を果たしている。課題は最後の爆発力だが、安定度ではラブミーアゴーより上と見ていい。
ベルモントダイヤは昨年、白嶺賞を逃げ切ったのを含めて岩手3勝。冬場に南関東へ移籍し、5ヶ月の休養を経て再転入。3戦して3着最高だが、気分良く逃げれれば強さを発揮。同型のハッピーライフが本調子を欠くようだし、絶好の2枠。逃げ切りか、失速かの両極端の意味で▲評価が妥当だろう。
あとはムラさは気になるが通算26勝の古豪コアレスガバナー、今季不振でも盛岡適性が高いワイルドキャットもマークが必要。
◎(3)ラブミーアゴー
○(1)ラブミーダン
▲(2)ベルモントダイヤ
△(6)コアレスガバナー
△(7)ワイルドキャット
<お奨めの1頭>
5R ヤマニンロゴス
転入初戦のダート1200m戦で1分13秒8の破格タイムで逃げ切り圧勝。メンバーは骨っぽくなったが、それでもお釣りがくる
さあ、10月8日は南部杯です!
昨年は「震災復興支援」という事で南部杯は東京競馬場で行われたため、"盛岡での南部杯"は2年ぶりとなります。岩手最高峰のビッグレースが盛岡に帰ってくる・・・と心待ちにしていたファンの方も多かった事でしょう。
様々な事情があったとはいえやはり岩手唯一のJpnI、それを盛岡で見る事ができなかったのは残念だったし、このレースがない事にはシーズンに画竜点睛を欠く・・・という印象が、どうしても否めない気持ちもありました。まずは2年ぶりの盛岡開催を喜ぶ事にしましょう。
8日(月祝)、盛岡ダート1600mを舞台に行われるJpnⅠ「第25回マイルチャンピオンシップ南部杯」枠順が確定した。
(1)アドマイヤロイヤル(栗東)
(2)コアレスランナー(盛岡)
(3)メイショウタメトモ(栗東)
(4)トーホクキング(盛岡)
(5)エニフェアー(盛岡)
(6)ダイショウジェット(栗東)
(7)スーニ(栗東)
(8)ナムラタイタン(栗東)
(9)カミノノヴォー(水沢)
(10)エスポワールシチー(栗東)
(11)ナイキマドリード(船橋)
(12)トウホクビジン(笠松)
(13)ベルモントパッシオ(高知)
(14)スウィングベル(高知)
以上の14頭。注目はやはりエスポワールシチー。今回で南部杯4年連続(東京競馬場も含む)の出走。2009年、サクセスブロッケンを退けて快勝。その時を境に主役が交代した。
今年はかしわ記念を制し、2年ぶりのG(Jpn)Ⅰを獲得。帝王賞、エルムSと連続2着だったが、そのうっ憤を一気に晴らすか。
逆転筆頭はアドマイヤロイヤルと見た。キングカメハメハ産駒は広いコースで本領を発揮。今後、重賞へ出走するためにもこの南部杯で結果を出したいところだろう。
ナムラタイタンはそのアドマイヤロイヤルに3戦して3戦とも先着。実績的には上位だが、狙いはもっと先にあるのでは。当日の気配が重要になった。
スーニは酷量の呪縛から解放されたが、それにしても今季のレースぶりは精彩が欠きすぎ。GⅠレース3勝馬だが、今回は割り引きが必要か。
7日(日)メインは盛岡ダート1600mが舞台、B1特別「白神賞」。主軸はキーフォースだが、今回の負担重量は58キロ。トップハンデがどう影響するか。過去最大は56キロまで。これが気がかりだが、盛岡ダート8戦5勝2着2回3着1回と抜群の適性度。水沢は0勝2着1回だから、なおさら目につく。
理由は跳びの大きい馬でコース広い盛岡が合っているから。一連の走破タイムもすばらしい。仮に負けたとしても2着は確保でき、58キロでも軸はキーフォースに落ち着く。
タケノトレジャーは南関東A3から転入し、初戦2着。同じく再転入組シャイニーベストには完敗だったが、まずは通用を証明した。南関東10勝のうち7勝が1600m戦で、今回の距離短縮は望むところ。
ユウキタカラオーはアッサリか、B1の壁に突き当たるか。馬券を抜きにしても興味深い。岩手3連勝はいずれも豪快なマクリを決めたもの。先行有利の前走も早めに動いて2着に0秒5差もつけて完勝した。相手大幅に強化だが、3歳馬の勢いは止まらない。
シャイニーベストはもっと上の評価が必要かもしれない。実際、タケノトレジャー相手に0秒3差をつけて再転入戦を飾り、距離短縮も歓迎。ただ脚元に爆弾を抱えており、前走のような楽な競馬ができるか。迷いに迷った結果が△となった。
トーホクアローは夏場に体調を崩したが、涼しい季節を迎えて再び上昇。10月28日にはユウキタカラオーと同様、3歳伝統の重賞・不来方賞が控え、そこへ向けても上位を狙いたい。あとは常識にかからない分、怖さを秘めているインピースの一発も警戒が必要だろう。
◎(4)キーフォース
○(5)タケノトレジャー
▲(3)ユウキタカラオー
△(7)シャイニーベスト
△(1)トーホクアロー
△(6)インピース
<お奨めの1頭>
7R タフガイ
明日の岩手競馬を背負う期待の2歳馬がそろった。ロックハンドパワー、ハカタドンタクのスケールは大きいが、今回のダート1200m戦ならタフガイが若干リード
6日(土)メインはB2級以下の地方交流「オクトーバーカップ」(盛岡芝1600m)。園田からアトミックデザインが参戦し、計12頭で争うが、今シーズンも芝レースは結構荒れている。
B級、そして芝1600m、芝1700mの条件で行われた特別を振り返ると6月3日、ジューンカップ(B2 芝1600m)は1着アースグラヴィティ(3番人気)→アトミックデザイン(4人気)→ヴァリエンテ(9人気)の順で入線し、3連単5万9210円。
7月30日、レインボーカップ(B1下 芝1600m)は強烈だった。カズノトウショウ(10人気)→アンペラトリス(2人気)→ビコーディアナ(9人気)と入り、3連単96万9000円!もう少しで百万馬券になるところだった。
8月16日、葉月賞(B2 芝1600m)はドリームスナイパー(2人気)→ディテール(4人気)→ソヴリン(1人気)と比較的、大人しく決まったが、それでも3連単は8150円。穴党に出番十分なのが盛岡芝のレース。という訳で印は人気指数と見てほしい。
主軸は園田から3度目の遠征となるアトミックデザイン。上記の2レース、ジューンカップは2着(0秒1差)、レインボーカップ4着(0秒3差)。あと一押しが足りないが、長距離輸送を経てこの結果。盛岡芝適性は相当高いと見て間違いない。
しかも今回はB2条件でメンバーが大幅に緩和。盛岡芝1600mの持ちタイム1分38秒3もメンバー中一番と待望の白星を飾るお膳立ては整った。
ただ、最後の詰めに課題を残しているのも事実。逆転の目は十分にあり、筆頭はレディージャスミン。過去、盛岡芝は<3.3.2.4>と連対率5割を誇る。前走(B2 芝1700m)も3番手の好位につけ、積極的なレース運びで4角先頭。そのまま押し切る強い内容で今季初勝利をマークした。
今回、芝1600mの大外に入ったのは痛いが、それでもこのメンバーなら自己ポジションをキープできるはず。前走と同様、積極策に出て連勝を狙いたい。
メトロファルコンは中央芝で2着1回3着1回。この実績を買われて初戦(芝1700m)で1番人気に支持されたが、レディージャスミンに0秒5差2着。完敗を喫した。これをどう評価するかだが、初の盛岡芝だったことに酌量の余地。コース2度目で真価を問われる。
ムーンパイロットはJRA京都・2歳新馬戦2着。この時の1着はドナウブルーは今年の関屋記念で驚異のレコード勝ち。また条件交流で盛岡芝(エメラルド賞)2着の実績があり、上記3頭を上回るといっても過言ではない。レインボーCはアトミックデザインから0秒2遅れた5着が微妙だが、調子も上昇とあれば一気に首位へ躍り出る可能性もある。
以下も芝巧者が続き、盛岡芝4勝の格上馬ソノマンマ、流れ速くなれば切れる脚を発揮ディテールも争覇圏内に位置する。
◎(9)アトミックデザイン
○(12)レディージャスミン
▲(4)メトロファルコン
△(3)ムーンパイロット
△(5)ソノマンマ
△(2)ディテール
<お奨めの1頭>
11R マイネベルヴィ
転入初戦2着だったが、勝ったキーフォースが強すぎた。今回はメンバーが甘くなり、勝機ガッチリとつかむ