18日メインは過去39回の歴史を誇る伝統の2歳重賞「第40回南部駒賞」(水沢1600m)。岩手2歳№1を決定する一戦で創設は1973年。盛岡(旧)1100mで行われ、第1回優勝はバーバー産駒カネシランだった。
2000年から東北交流で実施され、上山代表が3連覇を決めた。そして現在と同じ地方競馬全国交流へ昇格したのは2004年から。2年連続で北海道勢が優勝を果たしたが、2006年のパラダイスフラワーを皮切りに、トーホウノゾミ(トーホウエンペラー産駒)、ワタリシンセイキ、ロックハンドスター、ベストマイヒーロー、アスペクトと6年連続で岩手勢が優勝。その06年から遠征馬は北海道所属馬のみ。完全に岩手vs北海道の対決図式が定着した。
今年は北海道から4頭が参戦し、レベル比較が重要なポイントとなる。この2歳世代の北海道勢は全国を席けん。エーデルワイス賞でワンツーフィニッシュを決め、鎌倉記念2、3着。JRA札幌・すずらん賞ではシーギリヤガールが優勝。また先月の岩手、北海道交流・知床賞でもミネサランサジャが制するなど、相当レベルを誇っている。
以上のことから北海道優位の見解が妥当だろうが、主軸に岩手の大将格ロックハンドパワーを指名する。前走・若駒賞で大逃げを打ったワタリルーブルを3コーナーから捕らえにかかると、一気に差を詰め直線半ばで先頭。余力を残して2着に3馬身差をつけた。
これがうれしい初重賞制覇。デビュー当時はひ弱い面が残っていたが、一戦ごとに良化。まだ成長途上で課題はいくつかあるが、例年の南部駒賞優勝馬と比較しても勝るとも劣らない。また若駒賞優勝馬が4年連続で制していることも心強い。
逆転筆頭はミータロー。デビューから2連勝を飾り、函館2歳ステークス(12着)、クローバー賞(10着)と2戦連続でJRAへ挑戦。また前走は川崎・鎌倉記念へ遠征し、初の左回りをモノともせず見せ場作って3着に善戦した。何よりも強みは強豪メンバーと戦ってきたこと。岩手とは比較にならないほどの逞しさがある。
ヴェルシュナイダーは5戦2勝。ビギナーズカップ、若駒賞と連続2着に敗れたが、若駒賞はスタートで前を塞がれる不利。結果、ロックハンドパワーに0秒5差もつけられたが、まだ勝負付けは済んでいない。
オグリタイムはタイムパラドックスの初年度産駒。デビュー3戦目から圧巻の4連勝を飾った。サンライズカップ6着、平和賞11着と着外に沈んだが、平和賞は左回りに戸惑ったと解釈。走り慣れた右回りで反撃に転じるか。
コスモアックスは知床賞3着。装鞍所で初めて実馬を見たが、すばらしい体が印象的だった。それ以前の4戦は振るわなかったが、レースに集中し始めているのが不気味。夏場に体調崩したアクイラが前回快勝でようやく復調。スンナリ逃げの手に出れればアスペクトの弟という血統背景からも大駆けがあって不思議はない。
◎(5)ロックハンドパワー
○(7)ミータロー
▲(11)ヴェルシュナイダー
△(6)オグリタイム
△(10)アクイラ
△(2)コスモアックス
<お奨めの1頭>
5R ブリリアントロビン
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