30日メインは「ゴールデンジョッキーズシリーズ第2戦」。今回はB2・水沢1600mが舞台にバトルが繰り広げられる。
第1戦は12月12日に行われ、1位・南郷家全騎手、2位・山本聡哉騎手、3位・菊地康朗騎手、4位・小林俊彦騎手、5位・村上忍騎手。6位以下は高橋悠里騎手、坂口裕一騎手、山本政聡騎手、阿部英俊騎手、斎藤雄一騎手、高松亮騎手、関本淳騎手の順で入線した。
ところが今回の抽選では下位だった騎手に有力馬が当たり、順位が大幅に替わる可能性も高くなった。偶然だろうが、どうやら優勝は最終第3戦までもつれ込みそうな感じ。新企画は非常におもしろく推移している。
主軸に第1戦で最下位だった関本淳騎手=ウイントゥヘヴンを抜擢する。名古屋8勝2着5回から転入したが、いきなり未経験の1800mが舞台。果敢に逃げたが2戦連続で3着に終わったが、距離短縮されたノベンバーC(水沢1400m)を快勝。名古屋1400mで6勝の実績はダテではなかった。
以降は1800m3着、1900m4着とあと一歩及ばなかったが、今回は1600mへ距離短縮。おそらくマイルまでが守備範囲と見れば、ここで狙わない手はないと判断した。人気が低いだろうから好配当も期待できる。
斎藤雄一騎手=コスモブジーは8戦7勝。1度の黒星は2000mの距離に泣いた不来方賞11着のみ。他はきれいに1の数字を並べてきた。B2昇級戦も難なく突破し、タイムも優秀。勢いに乗って連勝を伸ばすか。
高橋悠里騎手=キングサーベルは中央から再転入後も抜群の安定感を誇り、4勝2着4回。特に近走の充実ぶりには目を見張るものがある。どんな流れにも対応できるのが最大の強みだが、激しいマイル戦では1枠が微妙。前週と同じく内が深い馬場なら厳しい競馬を強いられる可能性がある。
小林俊彦騎手=モンセルバンは今季9勝マーク。夏負けでひと頃体調を崩したが、再び上昇ケーブを描いて目下4連勝中。距離1900mが不安だった前走・ディセンバーCでもパワーで押し切って快勝した。不安はごちゃごちゃした展開になったときにもろい面を出す可能性があること。
菊地康朗騎手=サダチカガーベラは追い込み一辺倒の脚質ながら、今季も5勝マーク。前走も強豪エーシンアリデッドをキッチリ差し切った。展開、総合力を考えると他をリードしているが、実は仕掛けどころが難しいタイプ。脚を余して負けるケースも考えておきたい。
坂口裕一騎手=キタサンアイドルは今の馬場を味方に2連勝中。人気の盲点になってしまうが、軽視すると痛い目に遭う。
◎(11)ウイントゥヘヴン
○(6)コスモブジー
▲(1)キングサーベル
△(2)モンセルバン
△(4)サダチカガーベラ
△(9)キタサンアイドル
<お奨めの1頭>
3R スミデロキャニオン
転入初戦を出遅れながらも快勝し、さすがディープインパクト産駒と唸らせた。続く2戦目は3着に終わったが、前回は強いレースで反撃。もう一丁いける
年末のグランプリ・桐花賞のファン投票が23日で終了。今年もたくさんのご応募をいただきありがとうございました。
私はネット分の投票を管理しているので応募されたデータにざっと目を通すのですが、「北は北海道から南は沖縄まで」という決まり文句そのままに全国から投票をいただきました。中には沿岸部の仮設住宅の住所から送られてきているものもあって、沿岸の皆さんにもお楽しみいただけているのかなと思う次第。他にも、旧雑誌テシオの時代から10年以上にわたって常連になってくださっている皆さんの名もちらほら見えて心強い限りです。
さて、気になる出走馬ですが、概ねトーホクキングとロッソコルサがトップを争うような感じですが、その他の馬はかなり混戦というか僅差という感じ。コアレスランナーやマイネヴィントあたりも上位に入ってくるとして、他は集計上位でも出走しない馬もちらほらいてどうなるか読み切れません。
今年の重賞戦線の結果からすると、既に重賞を勝っている馬がさらに桐花賞も制すれば、年度代表馬争いに大きなアピールポイントになるでしょう。勝って重賞初制覇になる馬にしても、一線級を根こそぎ倒してみせれば印象が大幅アップ間違いなし。一気に「最強馬」の座に就く事も夢ではありませんからね。
そして、今年も「桐花賞」「金杯」「トウケイニセイ記念」のシーズンラスト3重賞『クライマックス3』を盛り上げるイベントも行われる事になりました。
馬券だけでなくイベントでも、シーズンラストを迎える岩手競馬を最後までお楽しみください。
23日メインはC1級馬による「ゴールデンジョッキーズカップ第1戦」(水沢1400m)。昨年までリーディング上位騎手による「ゴールデンステッキ賞」、若手騎手による「シルバーステッキ賞」が行われていたが、この2つを合体。さらに全3戦のシリーズに進化させ、第2戦=12月30日、第3戦は最終日1月14日に行われる。
出場騎手はリーディング上位12名。第4位の菅原俊吏騎手はケガのため、13位の高橋悠里騎手が繰り上がりで出場する。
優勝はシリーズ全3戦の総合ポイントで決定。各レースごとに1位=20点、2位=15点、3位=13点、4位=11点、5位=10点。6位は6点、7位以下は1点ずつ減り、11位、12位騎手はそれぞれ1点。
優勝騎手には50万円、2位騎手は30万円、3位騎手には20万円がそれぞれ支給され、まさに1年間、頑張ったボーナス。仮に進上金として見れば、騎手が手にするのは5%だから1000万円レースに該当。現況の賞金体系を考えれば破格の進上金。各ジョッキーは是が非でも優勝したいところだろう。
このシステムに加え、第1戦をさらにおもしろくするのは有力馬がほとんど逃げタイプ。各騎手の駆け引きが勝敗を大きく左右し、共倒れも十分ありえる。
実績でリードするのはヤマニンロゴス、シルクベルジュールの2頭。ヤマニンロゴス(高松亮)は中央未勝利から転入後、5戦ともすべて逃げ切り勝ち。前々走の盛岡1400m1分25秒2、前走の水沢1400m1分27秒6はすでにB級以上の走破タイム。距離が同じ1400mなら絶対能力でしのぐと判断できる。
対するシルクベルジュール(南郷家全)も中央未勝利から3戦3勝。こちらもほぼ逃げ切り勝ちを収めているが、一戦ごとにレース内容がすばらしくなっている。前走タイムは馬場差を考慮しても見劣るが、余裕を残しての勝利。本気で追っていればもっとタイムを詰めていた。
枠順も微妙だ。シルクベルジュールが4番枠、ヤマニンロゴスが5番枠。枠差からシルクベルジュールに分がありそうだが、ヤマニンロゴスのダッシュ力も相当なもの。まずはハナ争いに注目してほしい。
カガビジン(山本聡哉騎手)は前走・水沢1300m戦でトートアフィシオンを徹底マークの戦法に出て競り落としての勝利。まさに強いの一語だった。距離1400mもまったく問題なく、現在2位の山本聡哉騎手がどう騎乗するかも興味深い。
トートアフィシオンはずっとコンビを組んできた村上忍騎手が引き当てた。乗り慣れているのは最大の強み。前走はカガビジンに完敗だったが、リーディング首位を独走する村上忍騎手のこと。秘策を練って臨んでくるに違いない。この馬も逃げがベストだ。
以上の4頭がハナを主張すればハイペースは必至。緩い流れになるのは、まず考えられない。そうなると展開から一気に浮上するのがラナイダンス(小林俊彦騎手)。差し、追い込み馬に小林騎手を乗せたら天下一品。ラナイダンス自身は今季1勝のみと詰めの甘さに泣いているが、有力馬をまとめて差し切るシーンまで十分。
サクラライナー(坂口裕一騎手)も同じく差しタイプ。転入4戦目で初勝利を飾り、弾みもついた。1枠が微妙だが、ペース速ければ馬群もバラけるはず。やはり軽視できない1頭となった。
◎(5)ヤマニンロゴス
○(4)シルクベルジュール
▲(6)カガビジン
△(11)トートアフィシオン
△(2)ラナイダンス
△(1)サクラライナー
<お奨めの1頭>
9R キャニオンランズ
ここ3戦はいずれも0秒1差2着に惜敗。最後の詰めに課題を残しているが、メンバー緩和された今回はキッチリ勝ちたい
22日メインは今年から重賞へ格上げされた「第22回白嶺賞」。水沢1600mを舞台に行われるが、まずは過去5年の結果から。恐ろしいまでに超ビッグな配当が続出している。
2011年
1着・ベルモントダイヤ 6番人気(逃げ切り)
2着・リリーレインボー 7番人気
3着・リュウノキングダム 10番人気
*1番人気・ゴールドマイン=5着
馬単 8→4 1万4270円 3連単 8→4→3 76万1780円
2010年
1着・ダイメイジュエリー 8番人気(逃げ切り)
2着・マヨノエンゼル 5番人気
3着・ゴールドマイン 1番人気
馬単 2→1 13万4490円 3連単 2→1→3 44万3330円
2009年
1着・トキワノマツカゼ 4番人気(逃げ切り)
2着・ヒカルメイオー 5番人気
3着・マヨノエンゼル 2番人気
*1番人気・ゴールドマイン=4着
馬単 2→3 14520円 3連単 2→3→4 35100円
2008年
1着・アンダーボナンザ 3番人気(直線抜け出し)
2着・オウシュウクラウン 11番人気
3着・ヤマニンエグザルト 5番人気
*1番人気・ダンディキング=11着
馬単 5→11 2万4440円 3連単 5→11→6 26万7700円
2007年
1着・ダイワフォーチュン 7番人気(直線一気)
2着・タイキリオン 2番人気
3着・サイレントエクセル 1番人気
馬単 5→7 4万4990円 3連単 5→7→4 11万1280円
以上が過去5年の成績結果だが、馬単の平均配当が4万6542円、3連単が32万3838円。大荒れで定評がある白嶺賞だが、今年は重賞となって結果はどうなるか。非常に興味深い。
本命はシャイニーハリアー。今季も抜群の安定感を誇り、前々走・絆カップでは超ハイペースで逃げながら0秒3差4着に粘り、前走はプラス10キロと太め残りで反応ひと息だったが、それでも貫禄で1着。また水沢マイル12戦5勝2着5回3着2回にまとめ、ベストの舞台と見ていいだろう。
ゴールドマインは上記に記したように白嶺賞と相性が悪いが、今回は臨戦課程が別。これまではちょうど疲れが溜まっている時期に重なって凡走とも解釈でき、半年の休養明けから一戦ごとに着差を詰めている点に注目。ソロソロ格上の爆発が見られるか。
タケノトレジャーは前走、折り合いを欠くほどの行きっぷりで圧勝。マークした水沢マイル1分38秒9はコースレコードに0秒4差まで肉薄した。大外は若干痛いが、同じ舞台で再現を狙う。
クレムリンエッグは栗駒賞3着。イン強襲から鋭く突っ込んで好配当を演出した。前走は距離1800mを意識して早め追走から伸びを欠いて3着。マイル短縮で連対をもくろむ。あとは古豪健在スーパーワシントン、3年前の覇者トキワノマツカゼも軽視できないだろう。
◎(3)シャイニーハリアー
○(7)ゴールドマイン
▲(11)タケノトレジャー
△(6)クレムリンエッグ
△(9)スーパーワシントン
△(5)トキワノマツカゼ
<お奨めの1頭>
6R マルケイスマイル
3戦連続で惜しくも2着。あと一押しが足りなかった。しかし今回は相手緩和に加え、絶好の1枠を引き当てた
12月31日、大晦日恒例となった「第38回桐花賞」ファン投票の中間発表があった。12月10日時点で1位はトーホクキング、2位がロッソコルサ、3位・カミノヌヴォー、4位・アスペクト、5位・コアレスランナー。
トーホクキングの暫定1位は誰もが納得するところ。シーズン開幕から快進撃を続け、岩手伝統のみちのく大賞典を優勝。JpnⅢ・マーキュリーカップでも見せ場を作って5着に健闘した。その後は勝ち星に恵まれないでいるが、一貫して重特路線を歩み、毎回のように上位争い。岩手競馬のオープン戦線を突っ走ってきた。
一方、暫定2位のロッソコルサは不来方賞で待望の重賞タイトルを手にし、全国の強豪が集まったダービーグランプリも見事優勝。復活後、3年連続で地元制覇を成し遂げた。そしてダービーGPを制したロックハンドスター、カミノヌヴォーは桐花賞も快勝し、年度代表馬にも選出された。
今年の桐花賞も世代交代がテーマ。31日当日の結果はもちろんのこと、ファン投票1位に選出されるのはどの馬か。非常に興味深い。応募締め切りは23日。詳しくは岩手競馬公式ホームページをご覧ください。
16日メインはB1級「銀嶺賞」(水沢1600m)。ポイントはひいらぎ賞組を重視するか、水沢マイル適性を重視するか、それとも別路線を歩んできた馬を評価するか。それによって印は大きく変わる。
メンバー的にはひいらぎ賞の方が上位と見るのが妥当。水沢1900mを舞台に、中団をキープしたトーホクスピリットが3角からマクリを決めて4角先頭。そのまま押し切って2着マイネルレーサーに3馬身差をつけて完勝した。
ただ、今度の舞台は1600m。ゆったりと流れる1800m以上がベストの条件だが、忙しい競馬になるともたつく場面もある。加えてハンデが前走より1キロ増えて57キロのトップハンデ。充実度で克服する可能性もあるが、あえて対抗評価とした。
主軸にグラスシューターを抜擢。天性のスピードと驚異の粘りを身上として今季<9.5.2.0>とすべて馬券対象。さらに水沢戦は10戦7勝2着3回と連対パーフェクトを誇り、水沢マイルも4戦3勝2着1回。
何よりも強調できることは、逃げたい馬が絶好の1枠を引き当てたこと。強力な同型が不在でマイペースの逃げが打てるのは間違いなし。トーホクスピリットと1キロ減のハンデ差も生かして逃げ切ると踏んだ。
ユウキタカラオーは中央未勝利から転入し、アッサリ3連勝。B1特別・白神賞も2着にまとめ、3歳伝統の不来方賞はロッソコルサの2着を確保。さすがにダービーグランプリでは相手が大幅に強化された上、レコードタイの高速決着。それでも0秒9差6着なら健闘したと判断でき、自慢のマクリがさく裂するか。
マイネベルヴィは岩手6戦とも3着以上。前走はバラディーの大外強襲を封じて2勝目を飾った。相手なりに駆ける堅実さを身上とし、マーク欠かせない。同じ意味がマイネルレーサーにも言え、ひいらぎ賞2着からも軽視禁物だろう。あとはひと叩きされて体が絞れることを条件に、サクラエモーションを押さえたい。
◎(1)グラスシューター
○(6)トーホクスピリット
▲(2)ユウキタカラオー
△(11)マイネベルヴィ
△(4)マイネルレーサー
△(10)サクラエモーション
<お奨めの1頭>
9R カーステンボッシュ
岩手転入後、圧巻の5戦5勝。一戦ごとに相手強化も難なくクリアーした。ここも楽々と突破する