★重賞・イーハトーブマイル/エンパイアペガサスが快勝
盛岡開催に変わっての最初の重賞として行われた3歳ダートマイル『イーハトーブマイル』は、1番人気に推された春のチャンピオン・エンパイアペガサスが2着メジャーリーガーに7馬身差をつけて圧勝しました。
6月のダイヤモンドカップ以来の出走となったエンパイアペガサスは、58kgの負担重量を課せられたものの単勝1.6倍の断然の支持。レースでも、いったんは並びかけたメジャーリーガーを直線だけで突き放す強さを見せ、この後の大レースに向け順調なスタートを切りました。
★重賞・ジュニアグランプリはダズンフラワーが制して大波乱
2歳の芝マイルを舞台としたる『ジュニアグランプリ』は、6番人気の岩手・ダズンフラワーが優勝。3連単は47万円を超える大波乱の幕切れとなりました。
好スタートから先行争いを演じたダズンフラワーは4角先頭の積極的な立ち回りから最後まで手応えを失うことなく、後続の追撃を振り切って優勝。鞍上の松本剛志騎手は嬉しい初重賞制覇となりました。
9月19日のメインレースは第10R、B1級の芝1000m戦『FM岩手杯』。このレースはB1級の特別戦ですが、1・2着馬には重賞ハーベストカップへの優先出走権が与えられる重要な一戦でもあります。
本命は(9)タイセイマジックを狙います。二走前の芝1000m、B1級の今回と同条件のレースで快勝しておりコース適性・力量は十分。距離短縮で一変したあたりもこれが本来の能力発揮だろうと魅力を感じる部分です。
対抗は(10)ウインミラージュです。こちらはB2級ですが芝1000mを連勝。走破タイムもここで互角以上なだけに期待をかけていい一頭。相手関係が全体に強化されている点をうまく乗り越えられたなら。
三番手は(8)ケイアイアストンを採ります。直近のダートでの戦績が微妙で、あまり強気に押しづらい面はあるのですが、やはりこの距離がこの馬にとって最も得意な条件。変わり身があっておかしくないはずです。
ヒモは敢えて穴っぽく(4)トキノスターライト、(6)エリモサプライズ。前者はJRA時代に芝短距離の実績あり、後者は短距離の差し馬でイメージ的にはここに合致。初芝ですが今のやや重い芝ならむしろ合うかも。
●10Rの買い目
馬単(9)=(10)、(9)=(8)、(9)→(4)、(9)→(6)、
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★オッズパークLOTO 5重勝/9月19日(対象7R~11R)
7R/評価A: 7番 評価B: 9番、5番 穴:8番
8R/評価A: 6番 評価B:10番、7番 穴:1番
9R/評価A: 2番 評価B: 7番 穴:4番、8番
10R/評価A: 9番 評価B:10番 穴:4番、8番
11R/評価A: 1番 評価B: 5番、穴:3番、6番
※土日の結果・馬場傾向などを考慮し若干修正している部分があります
18日メインは2歳・地方競馬全国交流「第18回ジュニアグランプリ」。地元期待のメドゥシアナは出走取り消ししました。盛岡芝1600mを舞台に過去、ネイティヴハート、ボスアミーゴ、そして近年ではプレイアンドリアルと中央芝でも活躍した強豪を輩出してきた。
昨年は1戦1勝で臨んだソロフライトが優勝。11頭中10番人気の低評価を覆し、鮮やかなイン強襲を決めて快勝。4年ぶりに岩手勢に優勝をもたらした。
東北交流から全国交流に昇格したのは2003年。岩手6勝、北海道6勝、船橋1勝と岩手と北海道は五分の結果だが、10年に限ると北海道勢が6勝、岩手4勝。層の厚さと地区レベル差で北海道が優位に立っている。
もう一つ岩手勢にはうれしくないデータがある。トライアル・若鮎賞からジュニアグランプリを制したのは過去10年でワタリドラゴン1頭のみ。それを含めて1勝2着1回3着4回、着外3回(一度は不出走)と苦戦を強いられている。
上位評価はやはり北海道。主軸はエイシンクローバーに落ち着く。デビュー戦を快勝し、3戦目にJRA札幌・コスモス賞へ挑戦。サトノアリシア、マイネルザウバアが抜け出し、1秒離されたが、エイシンクローバーが3着に善戦した。
道中はインで我慢させ、4コーナーで外に持ち出してからも伸びマズマズ。陣営の読みどおり芝が合っていることを裏付けた。小回り盛岡芝がどうかが不安だが、地力上位と見るのが妥当。
ミルグラシアスはデビュー戦1着から2連続2着後、ブリーダーズゴールドジュニアカップへ挑戦。後方待機策から3角からスパート。内回りコースながら鋭く伸びて0秒2差3着に詰め寄った。
初芝が最大ネックだが、父クロフネ、母ハッピープレゼントは中央芝2勝。母父アグネスタキオンならこなせる素地は十分。スケールに賭けてみたい。
タイセイプロスパーは4月20日、北海道競馬開幕のスーパーフレッシュチャレンジでデビュー。2着に敗れたが、1着は後に栄冠賞、イノセントカップと重賞2勝バンドオンザランなら仕方なし。
2戦目を順当に勝ち、前走は札幌芝1500m・クローバー賞へ挑戦。出遅れながらも好位から4着に粘った。自在脚質で逆転単まで。
ダズンフラワーは今季2歳新馬戦の勝ち馬第一号。若鮎賞で3着確保に芝が合うことを改めて証明。スンナリなら軽視できない。
ジョワラルムはただ1頭、船橋から参戦。デビュー戦の芝1000mを逃げ切り、2戦目の大井1200mでも逃げ粘って3着。ここも持ち前のスピードを生かす。
◎⑤エイシンクローバー
〇②ミルグラシアス
▲③タイセイプロスパー
△⑥ダズンフラワー
△⑧ジョワラルム
<お奨めの1頭>
9R スターフィッシュ
1200m適性は3走前の盛岡戦で実証済み。1分13秒1の好タイムで完勝した。ここも危なげなく勝利を飾る
今週17日から盛岡開催。11月7日までの約2ヵ月間、ノンストップで突っ走る。さっそく開催替わりから2日連続で重賞を実施。南部杯を頂点に、ビッグレースが目白押しですので楽しみにしてください。
開催替わりは毎回のことだが、手探り状態。先行有利か差し有利か。内が有利か外が有利かは正直、実際に走ってみないと分からない。調教での印象では全体的に馬場が軽く、高速決着になる可能性が高い。これを頭の片隅に入れてほしい。
初日17日メインは3歳重賞「第4回イーハトーブマイル」(M3 盛岡ダート1600m)。10月23日に3歳伝統の不来方賞を控え、昨年の2歳チャンピオン・メジャーリーガー、春の重賞3連勝でトップの座に君臨するエンパイアペガサスが出走。また上がり馬も多く、臨戦過程を含めて興味深い一戦となった。
主軸選びに迷ったが、最終決断はエンパイアペガサス◎。昨年10月にデビューし、2戦2着後、3連勝をマークしてシーズンを終了。
今季初戦・スプリングカップが重賞初挑戦だったが、6馬身差で圧勝。続いてやまびこ賞、岩手ダービー・ダイヤモンドカップと重賞3連勝を決め、遅れてきた大物が素質を開花させた。
その後、一度北海道へ放牧に出て1ヵ月後に帰郷。黒潮盃挑戦を考えていたが、態勢が整わず自重。満を持してイーハトーブマイルから始動する。
今回は3ヵ月半ぶりの実戦だけではなく、58キロのトップハンデも背負うが、絶対能力でカバー。ここもパワーで押し切ると踏んだ。
逆転筆頭はチャイヨー。昨年デビューから4戦2勝2着2回。ビギナーズカップでも3着確保したが、以降は精彩を欠いて着外の連続。もまれ弱さを露呈していた。
しかしひと冬を越してたくましく成長。シーズン5戦目のウイナーカップを制し、待望の重賞を手にした。また岩手版オークス・ひまわり賞は2000mの距離が不安視されたが、差し競馬に戦法を変えて3着。収穫多い一戦となった。
古馬編入初戦の前走は2着にとどまったが、体重も重かった印象。ひと叩きされて盛岡輸送も入れば、ベスト体重で臨めること必至。マイルも合う。
メジャーリーガーの評価に迷うところ。若駒賞、南部駒賞と2冠を制し、2歳最優秀馬にも選ばれたが、今季は順調さを欠いてやまびこ賞2着後リタイア。
4ヵ月の休養を余儀なくされたが、古馬A級戦でようやく復帰。結果7着だが、叩かれた変わり身と入れ込まない盛岡ならアッサリのシーンまで。
マッサンゴールドは北海道2着1回から転入して3勝2着3回。初芝のオパールカップ8着以外はすべて連対を果たしている。相手強化でも成長力で突破の可能性がある。
以下、一連の重賞で入着を確保ノーノーイエース、堅実な差し脚が武器ラブジェネラルが3着押さえ。
◎⑨エンパイアペガサス
〇⑤チャイヨー
▲③メジャーリーガー
△①マッサンゴールド
△⑥ノーノーイエース
△⑧ラブジェネラル
<お奨めの1頭>
6R ブライティアベガ
中央未勝利ながら、ここ2戦とも0秒4差。この実績があればC2はフリーパス。芝1600mも味方にする。
★重賞・ヴィーナススプリント/スマートアレンジが重賞初制覇
牝馬のスプリント重賞『ヴィーナススプリント』。少頭数ながら実力拮抗かと思われた戦いでしたが、結果は6馬身もの大きな差を付けてスマートアレンジが勝利を手にしました。
これが岩手転入後3戦目だった同馬は芝のマイル戦なども使いつつ調子を上げ、3戦目、適距離の1300m戦で本来の能力を発揮した形。自身キャリア初の重賞制覇であり、同馬を管理する及川良春調教師も嬉しい初重賞タイトルとなりました。
★重賞・青藍賞は伏兵シークロムがV
晩夏の水沢開催の締めくくり、また南部杯のトライアルでもある『青藍賞』。断然の人気を集めたのはラブバレットでしたが、そのハナを叩いたシークロムが最後まで先頭を譲らずゴール。5番人気の同馬が勝利の凱歌を挙げました。
シークロムは昨年9月のイーハトーブマイル以来ちょうど1年ぶりとなる重賞勝ちで通算9勝目、重賞タイトルは3つめ。また鞍上の阿部騎手は落馬負傷による1年余のブランクから復帰してからの初のタイトル獲得ともなっています。
●10Rの買い目
馬単(4)=(2)、(4)=(9)、(4)=(3)、(4)→(5)、(4)→(10)
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★オッズパークLOTO 5重勝/9月12日(対象7R~11R)
7R/評価A: 8番 評価B: 1番 穴:7番
8R/評価A: 8番 評価B: 3番 穴:9番
9R/評価A: 2番 評価B: 9番 穴:5番、6番
10R/評価A: 4番 評価B: 2番 穴:9番、3番
11R/評価A: 1番 評価B: 3番、8番 穴:4番
11日メインは南部杯トライアル「第24回青藍賞」。1着馬に優先出走権が与えられ、優勝馬主に種牡馬エスポワールシチーの配合権利が提供される。
エスポワールシチーの種付け権を青藍賞につけたのはさすが。南部杯へ5年連続!で出走して3勝。4度は佐藤哲三元騎手とのコンビで臨み、3度目の優勝(2013年)は故・後藤浩輝騎手だった。
当時、ダートグレード5連勝中のホッコータルマエが1番人気に支持されたが、逃げたエスポワールシチーは3コーナーからスパートをかけ、追撃を封殺。ゴール後、後藤騎手は右手を水平にかざすガッツポーズを披露した。
これは佐藤哲三騎手が南部杯2度目の制覇したガッツポーズとまったく同じ。「佐藤哲三さんのイメージで騎乗した」と勝利騎手コメントを語ったが、この瞬間、エスポワールシチーは3連覇の偉業とともに南部杯の伝説となった。
今年、エスポワールシチーの初年度産駒が生まれた。サンデーサイレンス→ゴールドアリュール→エスポワールシチーと続くサイアーラインを築き上げてほしいと切に願っている。
同期のライバル・ラブバレット、ライズラインがそろって登場する。両馬の対決は今年春の赤松杯以来。
ラブバレットは短距離路線で目覚ましい成長力で活躍中。クラスターカップでは数々の敗戦を糧にダノンレジェンドに真っ向対決を挑んだ。
60キロを背負ったダノンレジェンドが逃げたが、ラブバレットはその外をピッタリと追走。楽に逃がさないとばかりプレッシャーをかけ、3~4コーナーではクビほどリードした。
しかしダノンレジェンド鞍上・デムーロ騎手はまったく慌てず直線入り口からスパート。アッと言う間に後続を突き放し、周囲の度肝を抜いた。
ラブバレットは力尽き、ブルドッグボスに交わされて3着に敗れたが、名勝負を作った立役者。負けはしたが、ファンに一瞬でも夢を見させてくれた。
オーバルスプリントの選択肢もあった。実際登録したが、歴戦の疲れを考えて最終的に青藍賞を選んだ。ベストは1400m以下だが、地元同士ならマイルでも勝てると踏んだ。秋の交流戦に向けて好発進を決めたい。
ライズラインはマイルが主戦場。昨年はラブバレットのテリトリー・短距離に殴り込みをかけたが、以降は歯車が狂ってしまった。
それでも北上川大賞典で見事復活。立て直しに成功した陣営の手腕に感服した。
今年は赤松杯から始動したが、なんとマイナス20キロ。正直とまどってしまったが、レースも精彩なく4着。今後のメドが立つか心配だったが、A級戦、すずらん賞2連勝。またもや不死鳥のようによみがえった。
ラブバレットとの水は開けられてしまったが、得意のマイルで一矢報いるか。陣営の気迫も半端じゃない。
ツクバコガネオーは中央5勝オープンから転入。初戦は7ヵ月ぶりの実戦で張りもひと息。2着に終わったが、ひと叩きされてすずらん賞2着。そして前回快勝で本来の動きを取り戻した。武蔵野ステークス7着の地力が不気味。
シークロムは再転入2戦目を逃げ切り勝ち。まだ格的に見劣るものの、着実に成長中。マイルも望むところ。
コミュニティは2ヵ月ぶりの休養から復帰して3着止まりだったが、ひと叩きされて良化は確実。マイルは短いが、一昨年覇者の意地が見たい。
◎⑦ラブバレット
〇①ライズライン
▲②ツクバコガネオー
△⑨シークロム
△④コミュニティ
<お奨めの1頭>
3R ノアシャトル
転入2連勝の強さがけた違い。期待馬がそろったが、実力一枚上。難なく3連勝を飾る