
7日メインは岩手クラシック第二弾「第28回東北優駿(岩手ダービー)」。一冠目・ダイヤモンドカップはグランコージーが9馬身差で圧勝。1番人気フレッチャビアンカの追撃をアッサリ一蹴。2歳最優秀馬の貫禄を見せつけた。
一冠目を制した時、寒菊賞以来、久々に再会したが、見違えるほど成長していたのにびっくりした。何よりも背が伸びたこと。
馬体重が発表され、体重をチェックしたらクラウンカップと同じ498キロ。久々の実戦だったためクラウンCは太目かと思っていたが、そうではなかった。プラス15キロは成長分だった。
そして目つきが変わったことに驚いた。パドックですでに戦闘モードに入っていた。デビュー当時はおっとりして、気のいいタイプだな―の印象があったが、ダイヤモンドCでは他を威圧するオーラを出していた。
クラウンカップで南関東の競馬も経験したのが大きかった。外枠に入り、後方からの競馬を余儀なくされて直線で差を詰めただけに終わったが、最後まであきらめずしっかり脚を伸ばしていた。
地区レベルと言ってしまえば否定できないが、休養明けのいいスパイスになった。前半36秒4の超ハイペースを形成し、フレッチャビアンカ=村上忍騎手も早めにスパート。3~4コーナーで1馬身近くまで差を詰めたが、そのあとはグランコージーが突き放す一方。レースに凄みが加わった。
今度は舞台が盛岡に替わり、距離も2000m。マイラーのイメージがあるが、同世代は距離不問が鉄則。他の10頭も未経験だし、絶対能力でこなせるはず。二冠にまい進する。
打倒一番手はマイランコントル。昨年7月にデビュー予定だったが、左肩跛行のために出走取り消し。千葉幸喜調教師は思い切って完全休養を選択した。
今回、東北優駿出走にこぎつけ、改めて思った。千葉幸喜調教師は『ダービーに間に合えばいい』と考えたのではないか。
裏付けは過去に4頭の岩手ダービー馬を送り込んできたから。2018年チャイヤプーン、2015年ロールボヌール、2014年ライズライン、2013年ヴィゼロワン。もしかすると岩手ダービーを最も知り尽くしている調教師といっても過言ではない。
デビュー4戦目で岩手ダービーを制すれば史上最短。さらに3月30日デビューだから史上最速。さらにさらに無敗のダービー馬はロールボヌール以来の快挙となる。
マイランコントルは実績面で劣るが、盛岡ダート1800mをすでにORO開幕特別で完勝しているのが強み。一昨年まで盛岡1800mで行われた「やまびこ賞」が直結するレースだった。グランコージーは強い。しかし勝算はある。
ピアノマンはグランコージーと同じベルシャザール産駒。南関東で4勝2着2回の好実績があり、ここでは格上と見ても間違いない。
前々走1着をはさんで雲取賞13着、京浜盃13着。3月以来の実戦に不安を抱えているが、激戦区で戦ってきた実績を前面にアッサリまで。
フレッチャビアンカはダイヤモンドカップ1秒9差に完敗。グランコージーとの差は如何ともしがたいが、今度は挑戦する立場。左回りに替わって反応も良くなったとTM大場。
キンシャサノキセキで2000mはどうかと思うかもしれないが、産駒は2000mも問題なし。フレッチャビアンカ自身も頭角を現してきたのはマイルへ延長されてから。見限るのは早計だろう。
リュウノチョッパーは勝負どころでもたつくのが課題。中央で善戦しながら3着1回4着3回はそのあたりの問題だったと思う転入2戦の内容だった。2000mに活路を開きたい。
サンエイキングダムは今季初戦を4角先頭で圧勝。メンバーが大幅強化のダイヤモンドCでも4着を確保した。強豪そろったが、マークは欠かせない。
◎⑧グランコージー
〇⑥マイランコントル
▲⑩ピアノマン
△②フレッチャビアンカ
△①リュウノチョッパー
△④サンエイキングダム
<お奨めの1頭>
4R コアレスクイーン
転入2戦は2着に終わったが、叩かれながら良化一途。目下2連勝中と波に乗っている。先物買いだが、岩手版オークス・ひまわり賞の最有力候補だと思っている
6月2日・火曜のメインレースは第11RのB2級一組・ダート1800m『復興祈念 夢あふれる未来へ』。発走は18時30分です。
3月の特別開催から無観客競馬が続く岩手競馬。カレンダー上では"無観客3ヶ月目"に入っています。場外発売所から開場していくというニュースもありましたが本場、開催場はまだしばらく無観客が続くのではないかと思われます。ファンの皆様にはまだ少しの間ネットでお楽しみ頂ければ。
さて今日のメインレースの予想を。本命は(1)エクスポーネントです。
昨秋の岩手転入時は最下級で、それで勝ち切れなかったりもした本馬なのですが、転入3戦目に初勝利を挙げてからは着実にクラスを上げて今季もC1からB2へすんなり昇級しました。その間、コースや距離を変えつつも3着以下がない堅実な走りを続けて来たのも地力の高さの表れではないでしょうか。
今回は更に距離が伸びて1800m。ダートでは初距離になりますが、JRA時代には芝の2000mも経験しており距離自体に大きな問題はないでしょう。B1で戦っていた馬もいるここはいわゆる相手強化も今回はここまでの勢いに乗ってみたいところ。
対抗は(4)メガビックジョン。こちらもこの春の転入後4戦を1-1-2-2と来ていて安定感十分。ここ二戦は2着が続いたものの経験が少ない距離でのその結果を悲観する必要はないでしょう。再度の1800m戦で前走以上の結果を。
▲は(6)ウインハートビート転入初戦の水沢戦は8着に敗れたものの広いコースの盛岡に移ってあっさり巻き返したばかりか完勝。大型馬らしい変わり身を見せました。どちらかといえば芝短距離が主戦場でしたが距離経験はあり、盛岡なら1800mでも前走の再現まで。
(8)レッドダニエルは元A級の力を徐々に発揮しつつある近況。盛岡との相性もよくここでも警戒必要。(2)キーポジションは前走では(4)や(8)と同じレースでの5着。勝ち馬や2着の(4)には離されていますがその後ろの(8)とは同じ脚で流れ込んでいました。距離に苦手感があると思えずコース二度目の前進も見込めるでしょう。
●11Rの買い目
馬単(1)=(4)、(1)=(6)、(4)=(6)、(1)→(8)、(1)→(2)
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先週24日、地方競馬スーパースプリントシリーズ2020「第5回早池峰スーパースプリント」が行われ、2番手抜け出しを決めたコンサートドーレが優勝。盛岡ダート1000mレコードも更新した。
一方、ラブバレットは3着。コンサートドーレから0秒6、2着ミラクルダマスクから0秒4。結果的には完敗だったが、いい競馬を見せてくれた。
昨年11月の盛岡ダート1200mを圧勝後、南関東へ移籍。兵庫ゴールドトロフィー11着、続く大井1200m戦7着はひとまず納得だったが、名古屋遠征・東海桜花賞で大差しんがり負け。1着馬から5秒も離されるなんて信じられなかった。
それでも全国の強豪と互角の勝負を演じてきたラブバレットのこと。里帰り初戦の水沢1300mで復活を期待したが、よもやの5頭立て4着。追走に手こずり、勝負どころでも反応ひと息。"ラブバレットらしさ"がまったく見られなかった。
その一戦を経て早池峰SSへエントリー。競馬ブック誌上でも書いたが、1週前時点では"注"評価しかできなかった。
しかし出走確定後、考えが変わった。菅原勲調教師「状態は問題ない。メンタル面が大きいと思う」のコメントを受けて改めて考えた。仮に気持ちさえ戻れば能力上位は明らか。勢いに乗るコンサートドーレにはかなわなくても次位はある―と。最終決断は〇=対抗だった。
結果は3着。やはり年齢的な衰えは隠せなかったが、人馬ともいいレースをしてくれた。さすがラブバレットだと思った。
これが独りよがりだと思っていたら、六車奈々さんが「ラブバレットの頑張りに感動しました」と語ってくれた。
うれしかった。同じ想いで観てくれた方がいた。感動をくれたラブバレットに感謝だ。
1日メインはB1級一組「アレキサンドライト賞」(盛岡ダート1800m)。スタート地点はゴール手前200m。1コーナーまでの入りが早く総じて流れが落ち着く傾向があり、ペースがカギを握る。
マイネルバローネは3走前、そして前回快勝。駒形賞はジェイケイブラックが強く4着に終わったが、盛岡1800mに替わって首位を奪回した。
この勝利で盛岡ダート1800mは4戦2勝2着1回。スローなら前へ、流れが速くなれば後方からと自在脚質が冴え渡っている。展開不問で直線台頭する。
ユイノムサシは大きく狙ってみたい1頭。中央未勝利ながらダート1700m、ダート1800mでそれぞれ3着1回。典型的な逃げ馬だが、着外がわずか2度のみ。バテない先行力が最大の武器。
その後、南関東へ移籍して1勝マーク。今年3月に岩手入りし、初戦をアッサリ逃げ切って完勝。幸先のいいスタートを切った。しかし前走は出遅れを喫したのが痛く3番手から一杯5着。逃げの手に出ることができなかったのが致命傷だった。
今回は舞台が水沢から盛岡へ替わり、距離も1800m延長。一見すると逃げ馬に厳しい条件に感じるが、先にも記したとおり距離を苦にしないタイプ。有力馬に差しタイプが多く、逃げてそのままの可能性十分。
モズリュウオウは冬休み明け2戦目を快勝し、前走はメンバー最速の上がりを駆使してマイネルバローネのアタマ差2着。惜しくも勝利を逃がしたが、直線一気に伸びてきた。スタートに課題があるので大外8番枠は好材料。追い込みタイプゆえ成績は安定しないが、直線長い盛岡なら一気突き抜けるシーンまで。
エルノヴィオは一戦ごとに良化傾向。昨年10月、A級・盛岡ダ1800m戦で3着に粘ったようにスンナリなら強じんな粘りを発揮する。ユイノムサシの2番手を追走して粘り込みを狙う。
ヴェリイブライトは前々走快勝。今年10歳を迎えたが、衰えなしをアピールした。前後して4着止まりと詰めが課題だが、本質的に1800m以上が合う。
ハイパーチャージは3角スパートが定番。前半のペースがカギを握るが、速くなれば巻き返して不思議はない。
◎①マイネルバローネ
〇②ユイノムサシ
▲⑧モズリュウオウ
△⑥エルノヴィオ
△⑦ヴェリイブライト
△③ハイパーチャージ
<お奨めの1頭>
2R ヴァベーネ
待ちに待った1000m戦で前回圧勝。メンバー強化感もなく、2連勝はほぼ手中にした
先週3日間も馬場状態の変化に翻弄させられてしまった。24日(日)、25日(月)は逃げ、先行、差しとも馬券に絡み脚質の有利不利はあまりなかったが、26日(火)になって馬場状態が一変。逃げ有利の馬場となって想定が一気に崩れてしまった。
26日は逃げ6勝2着3回、先行2勝2着5回、差し3勝2着3回。特に人気薄の逃げ馬が残り、好配当の連続。8Rが5番人気のメイショウリボベジが逃げ切り、2着が6番人気チェスナットバレーが2番手の行った切り。3連単12万3480円の高配当。
11Rは7番人気のパンプキンズが逃げて2着。4番手を追走した5番人気グランユニヴェールが勝ち、3連単7万1540円。
とどめは12R。水沢850mで逃げ切り3連勝を飾ったゼットプレミアムが絶好の1番枠。逃げ有利の馬場から最も単勝の確率が高いと思っていたら、よもやの出遅れ。2番手ラトーヌシャイン、3番手ワールンガが1、2着となり、3着がルーナセレナータが入り、3連単13万2580円。ショックを隠せなかった。
改めて自分にも戒めたい。前日の傾向を引きずってはいけない。疑いを持ったら検証し、すばやく切り替えをすること。心を入れ替えて今週の競馬に臨む。
残念な報告がある。村上忍騎手が今週の攻め馬でケガをしたため、騎乗しない。その影響で乗り替わりが多くなりますので事前にご確認ください。同騎手の一日も早い復帰を待ちたい。
31日メインはB1「石桜杯」(水沢1400m)。想定は26日(火)の馬場状態。先行有利を前提に考えた。
アテナリは昨年、中央1勝クラスから再転入後、ハナを譲ったのは出遅れたB1・水沢1300m10着のみ。5勝すべて逃げ切った。
好、凡走の落差が激しいのは逃げ馬の宿命。しかも今季2戦12、5着はA級戦。相手も強く仕方なしの結果だった。しかしB1降格した前走2着。9頭立て8番枠から逃げ粘り、反撃態勢に入った。
今回も同じ盛岡ダート1400m戦。同型多いが、願ってもない絶好の1番枠。好走条件がそろったと見ていいだろう。
チェスターコートは連対を外したのは3走前のエイプリルカップ4着だけ。スタートで後手を踏んで自分の競馬ができなったのが敗因だった。
続く2戦を完勝して再び上昇ムード。勢いを完全に取り戻したのが心強い。ここも突破ならオープン入りも目前に迫った。
スカイルークはエイプリルカップを快勝。桐花賞挑戦後、リズムが狂ったが、軌道修正に成功した。続く850m戦は明らかに距離不足。早めに失速したが、盛岡1200mに替わって1着。
この1勝を含めて盛岡9戦5勝2着4回。盛岡適性の高さを改めて誇示した。1400m延長も守備範囲。うまく流れに乗れればアッサリまで。
ケルヴィンサイドはA級でも勝ち負けの実力馬。昨年8月から休養に入り、復帰後も伸びを欠いていたが、前走・盛岡1400m3着。上がり36秒1の脚で一気に伸びて復調を宣言。格を前面に久々の首位を狙う。
アドマイヤテンは休み明け初戦は6着に終わったが、前走積極的なレース運びを披露して3着。確実に良化を示し、マーク欠かせない。
サレンティーナは取り消し後だが、A級から降格。もつれれば台頭の可能性あり。
◎①アテナリ
〇②チェスターコート
▲④スカイルーク
△⑤ケルヴィンサイド
△⑩アドマイヤテン
△③サレンティーナ
<お奨めの1頭>
7R シェヴェルニー
転入初戦をアッサリ逃げ切り地力の違いを証明。メンバー強化感もなく、連勝はほぼ手中にした
5月24日に行われたダート1000mの重賞『早池峰スーパースプリント』は1番人気に推されたコンサートドーレがレコードタイムで優勝しました。
スタート直後の先行争いでは一瞬抜け出しあぐねているように見えた同馬でしたが徐々にスピードに乗りながら2番手に進出。最後は逃げるミラクルダマスクをきっちり捉えて優勝し、岩手転入2戦目で自身初めての重賞制覇を果たしました。優勝タイム58秒2は昨年のこのレースで出た58秒4を0.2秒上回る新レコードでした。
5月26日・火曜日のメインレースは第12R、ダート1000mの特別『新緑賞』。このレースの本命は(1)ゼットプレミアムとしました。
この春はスプリント路線に転じて水沢850m戦を3連勝。三走前の51秒02、二走前の、時計がかかる馬場にも関わらずの51秒9は優秀なタイムと言っていいですし、何より昨季はシーズンを通して1勝だったのが1ヶ月ほどで3勝を挙げているのですからそれだけ短距離は相性がいいということなのでしょう。
今回は初めての盛岡ダート1000mになりますが、これまでの盛岡での唯一の勝ち星が1200mだったことを思えば、そしてこの春の走りを併せて考えれば、この距離はむしろ好条件でしょう。
やや不安があるとすればレース間隔が若干詰まっている点。しかし今の盛岡の砂がしまったスピードが活きる馬場傾向はこの馬にとって有利にもなるでしょう。
対抗は(2)サンノゼ。ゼットプレミアムには勝てていない近況ですが、こちらは盛岡ダート1000mの経験が豊富。それを武器にすれば雪辱も可能なはず。
三番手は(4)ダズンフラワーでどうでしょうか?この距離が決して短すぎるということはないでしょうし、ここのところの距離の長短を問わずに安定している点も調子の良さの現れ。そんな勢いを狙ってみる手はありでしょう。
△一番手は(6)ワールンガ。近走を見てわかるとおりに好調サイクルに乗っているのは明らか。この距離も得意です。成績に少しムラがある点、◎に勝てていない点で印は控えめにしましたが、全力を発揮してくれれば勝ち負け演じておかしくない存在。
もう一頭は(8)ミネオラチャン。前走などは1600m戦で大敗していますが、勝ち星すべてが1400m以下の実績なのですから度外視して良いでしょう。短距離に苦手感はないはずですからこの距離での変化を期待してみてもいいのでは。
●12Rの買い目
馬単(1)=(2)、(1)=(4)、(1)=(6)、(1)=(8)
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