
★重賞 若駒賞はグランコージーが勝って4連勝
10月13日に行われた岩手の2歳馬による重賞『若駒賞』。少頭数の戦いではありましたが1番人気グランコージーが快勝し、デビューから4連勝を達成しました。
少頭数ながらも転入間もない馬も多く力関係の把握が難しいと思えた若駒賞ですが、グランコージーは2番手追走から終始危なげない戦いで2着以下に3馬身差、完勝と言っていい内容で勝ち抜きました。ここにきて強さを増す一方のこの馬には今後とも注目でしょう。
10月14日はいよいよ南部杯。注目のJpnIは第11R、17時30分発走です。台風一過となった昨日は気温も上がり気味だったのですが今日は一気にこの時期の寒さになる模様。夕方には一時雨という予報もあり、現地観戦の際は天候の変化にお気を付けください。
さて南部杯。今年の自分の本命は(13)ゴールドドリームです。
南部杯は三度目の挑戦になる同馬は一昨年は5着、昨年は2着の結果。しかし一昨年はコパノリッキー、昨年はルヴァンスレーヴというダート界の強豪に阻まれた結果ですから、この馬自身の評価を下げる敗戦でなかったのは確かでしょう。
今年は帝王賞を回避してローテーションが若干狂ってしまった感がありますが、しかしもともと帝王賞後は一息入れて休み明けで南部杯だったでしょうから実質的な影響はほとんど無いはず。昨年までのような強敵がいないここは力が入るところ。
対抗は自分は敢えて(1)ミツバを狙います。一線級で戦うようになってからはずっとダート中距離以上を使われておりマイルへの対応が課題になるのは間違いないでしょう。ただこの馬は一昨年・昨年のマーキュリーCを連覇している盛岡巧者。コース適性の高さでカバーしてしまってもおかしくないはず。
注目のもう一頭が(4)アルクトスです。一線級と戦うようになって間がないものの前走の勝利は今回のメンバー相手でも遜色ないもの。550kg近い雄大な馬体を以前は持て余すようなレースもありましたが最近は逆にその身体をうまく使って勝ち切るようにもなっています。なによりプロキオンSからの路線は今の南部杯ではかしわ記念・帝王賞に次ぐ王道路線。この馬が勝っても何ら不思議ではないと思います。
印上は△一番手に留めざるを得なかったですが(3)サンライズノヴァの末脚にも当然警戒が必要でしょう。盛岡マイルは意外に先行決着になりがちなので差しというか追い込み一手のこの馬には展開の助けがまず必要。しかしその飛ぶように突っ込んで来る脚をここで見てみたいというのも正直な気持ち。展開向けば。(5)モジアナフレイバーは地方勢の中では最右翼の存在といえるでしょう。大井ばかりの経験で左回りも遠征も初めて、そこがカギですが、伸び盛りの勢いには油断せず目を向けておきたいところです。
●11Rの買い目
馬単(13)=(1)、(13)=(4)、(13)=(3)、(13)→(5)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
14日(月祝)、盛岡ダート1600mを舞台に行われるJpnI「第32回マイルチャンピオンシップ南部杯」の枠順が確定した。
△①ミツバ
...②ロジストーム
△③サンライズノヴァ
○④アルクトス
...⑤モジアナフレイバー
...⑥イッセイイチダイ
...⑦メイショウオセアン
...⑧レプランシュ
△⑨オールブラッシュ
...⑩ラモントルドール
...⑪ナラ
...⑫ソーディスイズラヴ
◎⑬ゴールドドリーム
▲⑭ロンドンタウン
...⑮ノボバカラ
...⑯パンプキンズ (印は松尾予想です)
ゴールドドリームは東京大賞典、フェブラリーステークスで出遅れたが、かしわ記念では好スタートを切った。今回は⑬番枠ならスタートはさほど影響ないとみていい。
逃げるのは⑮番枠でもノボバカラか。一昨年は逃げてコパノリッキーの2着に粘ったことからも、できればハナを取りたいところ。④番枠アルクトスは好枠を引き当て、早め3番手にはつけそうなムード。
興味深いのは初コンビを組むロンドンタウン=御神本訓史騎手。昨年、一昨年とコリアカップ連覇を果たしているが、昨年は2番手追走から向こう正面先頭。そのまま押し切って大差で圧勝した。また一昨年は逃げ切りを決め、クリソライトの追撃を完封。外⑭番枠に入ったが、行く気になれば先行できるタイプ。
休み明けの日本テレビ盃では逃げて3歳の怪物クリソベリルの2着を確保したが、御神本騎手はどんな戦法を採るのか。一連の成績からも上位争いは必至。展開でもカギを握る。
南部杯の発走は14日、17時30分。台風が非常に気になるが、無事に全馬が出走し、晴れた盛岡になって激戦を期待したい。
13日メインは岩手2歳クラシック一冠目「第39回若駒賞」(盛岡ダート1600m)。岩手デビュー馬が2頭に対し、北海道から転入組が5頭。ある程度は想定していたが、早くも若駒賞から岩手vs北海道の様相を呈している。
グランコージーはデビュー2連勝を飾り、直後に北海道BTC(浦川)へ移動。放牧と坂路で鍛え直した。その成果は帰郷戦でもはっきり。馬体重的にはそれほど変化はなかったが、一回り大きくなった印象。休養前のきゃしゃなイメージを完全払しょくした。
レースぶりも完ぺきだった。好スタートを決め、上がりもメンバー最速をマーク。2着に6馬身差をつけて圧勝した。その内容から距離延長も問題なし。無敗4連勝で若駒賞を制す。
ナーリーは今年のアイビスサマーダッシュ(新潟芝1000m)を快勝したライオンボスの弟。門別・新馬戦2着、2戦目10着から転入。1番人気はエイシンハルニレに譲ったが、出遅れながらも鮮やかな直線抜け出しで完勝。その一戦を叩かれてさらに気配上昇。スタートを決めれば逆転首位まで十分考えられる。
ホンコンノワールはジェネラーレウーノの弟。門別1000mの新馬戦を勝ち、重賞・栄冠賞7着。移籍初戦でいきなり重賞挑戦だが、転入直前に1700mを経験しているのが強み。加えて地区レベルを考えればアッサリまで。
エイシンハルニレはデビュー戦でコーラルツッキーの3着。同馬は先日のエーデルワイス賞(JpnIII)を制したハイレベル新馬戦だった。そして2戦目の門別1000mを快勝した。転入後は2、3着止まりだが、一変の可能性あり。
ラブロックは勝負どころで置かれるのが気になるが、馬格的にはまったく引けを取らない。レースに集中できれば上位を確保。
◎③グランコージー
〇⑤ナーリー
▲④ホンコンノワール
△①エイシンハルニレ
△⑥ラブロック
<お奨めの1頭>
2R ストームウォリアー
転入初戦を好タイムで完勝。地力の違いを見せつけた。今度も同じ1200m戦なら連勝疑いなし
今週の岩手競馬は"南部杯ウィーク"。いよいよ佳境を迎える。昨年は薄暮競馬で実施。照明に照らされたダートコースは暗闇と鮮やかなコントラストをなし、まさに"黄金ロード"。3歳馬ルヴァンスレーブがゴールドドリームの追撃を封じ、劇的な主役交代を演出した。
それ以降、『強い3歳馬』がダート界を席巻。ルヴァンスレーヴはチャンピオンズカップも制し、JRA最優秀ダートホースに輝き、東京大賞典ではオメガパフュームが優勝。一気に世代交代の波が押し寄せた。
しかしゴールドドリームにも意地があった。フェブラリーステークスもインティに逃げ切られたが、かしわ記念で逆襲。3戦連続2着の屈辱を晴らし、GI5勝目をマークした。
今年の南部杯は4歳馬アルクトスが最大のライバルとなりそうだが、ほかの周囲網もなかなか強力。それでもゴールドドリームは主役を譲れないはず。3度目の南部杯を順当に制し、秋のGIシリーズに弾みをつけたいところ。
あと気になるのが今週末の天気。12日(土)、13日(日)は台風の影響で雨が降るのは確実だし、気温も下がりそうな予報。本番当日14日(月)は晴れ時々曇り予報だが、最低気温が7度、最高気温が19度。南部杯の発走時刻頃は16度ぐらいになりそうなので、盛岡へいらっしゃる方は厚着がお奨め。
特に盛岡競馬場は山中にあるため、下界よりも2~3度低いのが普通。我々も覚悟して南部杯を迎える。
12日メインはB2「オクトーバーカップ」(盛岡芝1600m)。以上の天候から、芝からダート変更の可能性もあり、それを念頭に入れて馬券検討をしてください。
カフェシュヴァルツは中央芝1600m~2000mを使われて3着2回4着2回。通算12戦で最低着順が7着。勝てなかったが、毎回ひと桁着順にまとめてきた。
転入戦は初ダートも原因だったと思うが、スタートで出遅れて一瞬ヒヤッとさせた。結果、エンドゲームが逃げ切りを決めたが、2着死守で面目。B2通用のメドは立った。
今度は芝に替わってエンジン全開。先行できるのも盛岡芝には打ってつけと言えるし、仮にダートに替わっても転入戦2着なら問題なし。両にらみで本命とした。
ハガキノハナは南関東C1から再転入2戦目から圧巻の3連勝。芝ダート1000mで抜群の切れを披露した。今度はマイル延長が課題だが、東京芝1400m5着、盛岡芝1600m4着なら守備範囲と判断。勢いに乗って距離も克服する。
アモーレジョディーは中央未勝利、名古屋C級から4か月の休養を経て転入。当初は休み明けで伸びひと息だったが、叩かれながら良化一途。1勝2着4回と抜群の安定感を誇っている。詰めが課題だが、盛岡芝1600mは2戦2着2回と適性を証明済み。
テルキーネスは転入後、ダートでは2着3回が最高だが、盛岡芝<3.2.4.6>と絶対の自信を持っている。今季2勝は芝1600m戦でマークし、スンナリ先行できれば強じんな粘りを発揮する。
カフジローズは中央芝1800m2着2回3着2回。初戦は生涯2度目のダート戦で基準外。芝で一変の可能性を秘めている。
コンバットミニスタは一連の重賞で入着を確保し、JRA交流でも3着。着実に成長をとげ、前回快勝。上昇一途をたどっている。芝替わりも問題なく、一気のシーンまで。
◎⑪カフェシュヴァルツ
〇⑨ハガキノハナ
▲⑧アモーレジョディー
△⑦テルキーネス
△③カフジローズ
△⑩コンバットミニスタ
<お奨めの1頭>
5R カフェアリアドネ
転入初戦を1着同着にまとめ、渋太い先行力を披露。コース2度目も加味すれば2連勝は疑いなし
★重賞 ダービーグランプリ/北海道リンノレジェンドが圧勝
10月6日に行われた3歳馬による地方競馬全国交流『ダービーグランプリ』は自ら逃げたリンノレジェンドがそのまま押し切って完勝。黒潮盃での強さをここでも見せつけました。
「レースの前は2,3番手からの競馬になるかと思っていた」と口をそろえた鞍上岡部誠騎手と管理する林和弘調教師。しかし予想以上の好スタートを切ったリンノレジェンドを控えさせる事無くそのままハナに立たせた岡部誠騎手は最後までスムーズにエスコート。最後まで先頭を譲らず2着以下に5馬身差を付ける完勝でダービーグランプリを制しました。
2着は金沢・タンクティーエー、3着は兵庫・バンローズキングス。岩手のヤマショウブラックは4着、ニューホープは5着でした。
10月7日のメインレースは9Rのダート1600m特別『区界賞』。ダービーグランプリが行われた日曜日は好天に恵まれましたが月曜はちょっとすっきりしない空模様になりそう。午後の冷え込みも感じるようになってきていますので現地で観戦する皆様は寒さ対策にお気を付けください。
区界賞の本命は(8)ジェイケイブラックとしました。
JRA未勝利から転入後3戦を3連勝。それもこの馬のキャリアから見てやや短いのではと思える1400mで余力を残した完勝の連続。これはすなわちこの馬の地力の高さの証明でしょう。
ここまでのレースを見た印象では終い切れるタイプというよりは息長く粘るタイプのよう。その点で1400mから1600mに距離が伸びるのは好材料になるでしょう。ここはこの距離でどんな走りを見せるか?1400mの時以上の強さを見せてくれるかどうか?が焦点になるレースだと思います。
とすれば相手は同型の先行タイプを採るか差し脚タイプを採るか?になります。ここは後者を採りましょう。という事で対抗は(6)ニシノヴォーカル。芝でも好走していますがダートももちろん問題なし。馬場傾向や展開に恵まれず差し届かない事もありますが、堅実な末脚は魅力十分。
同様に3番手も(2)ヒデノホープで。マイルあたりの距離で最後まで伸びる脚を使えるのがこの馬の武器。今季1勝ですがこの馬も展開に左右されやすいタイプですから着順はそれほど気にしなくて良いでしょう。
(1)アロースコルトンは転入初戦の前走が大差勝ち。ただ過去のキャリアを見ても勝ち星は1400mまでで2度走った1800mでは芝ダ共に大敗しています。そこはメイショウボーラー産駒らしいというべきところでしょうか。ここはまず自身との戦いかも。(3)カフェガーネットもマイル経験が豊富というキャリアではないもののここ2戦の内容は十分に現級通用のもの。この勢いが活かせれば上位の一角なら。
●9Rの買い目
馬単(8)→(6)、(8)→(2)、(8)→(1)、(8)→(3)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
6日、3歳秋のチャンピオンシップ総決算「第32回ダービーグランプリ」(盛岡ダート2000m)は復活して区切りの10年目を迎える。
2007年、馬インフルエンザ禍の中、地元重賞で実施した翌年から休止。しかし2010年、3年ぶりにダービーGPが復活。地元の☆ロックハンドスターが見事三冠を達成し、岩手の看板レース復活を祝福した。
翌年以降もカミノヌヴォー、ロッソコルサと地元が3連覇を飾ったが、2013年から南関東勢が4連覇。ジェネラルグラント、ドラゴンエアル、ストゥディウム、トロヴァオとそうそうたる顔ぶれがダービーGP史に名前を刻んだ。
一昨年はスーパーステションが高知フリビオンの追撃を封じて優勝。前年、トロヴァオに続いてカネヒキリ産駒が父仔制覇。ご存じのとおりスーパーステションは北海道で圧倒的な帝王に君臨している。余談だが、北海道所属馬の優勝は1991年、リバーストンキング以来、26年ぶり2度目の優勝だった。
昨年は開催取り止めの影響で12月10日に順延。チャイヤプーンが不来方賞2着の敗戦を糧に優勝。母サイレントエクセル(3着)の果たせなかったダービーグランプリ制覇を達成した。
今年は昨年より2ヵ月開催が早まり、舞台も盛岡競馬場。東日本大震災の影響で水沢競馬が開催できなかった2011年以来、8年ぶりとなった。
リンノレジェンドは大井1勝から北海道へ帰郷後、クラシックすべてに挑戦したが、リンゾウチャネルの壁が厚く北斗盃5着、北海優駿2着、王冠賞3着に敗れた。
それならば、と南関東・黒潮盃へ遠征。2番人気に支持され、好位抜け出しを決めて2着グリードパルフェに2馬身半差で完勝。待望の初重賞を手にした。
3歳秋のCSシリーズで黒潮盃はランク"A"なのでダービーグランプリを制するとボーナス1千万円を獲得。1着賞金1千万円と合わせて計2千万円。さらに種牡馬ドレフォン(今年度は3百万円)の配合権利も加わり、額面で計2300万円。
以上のことからダービーGPは何が何でも優勝したいところ。陣営は黒潮盃から直行を選び、万全の態勢で臨む。
バンローズキングスは兵庫チャンピオンシップ(JpnII)でクリソベリルの3着、兵庫ダービー優勝と実績一番。
MRO金賞はマイナス22キロの大幅体重減も影響して0秒1差3着。逆に兵庫オータムトロフィーはプラス28キロ。馬体は回復したが、この大幅増では実力発揮を期待するのは酷。それで0秒1差2着なら負けて強しの一戦と見ていいだろう。
今回も最大ネックは長距離輸送。金沢遠征時の反省を生かし、前日に盛岡入りするとのこと。体重維持ならアッサリの実力馬。やはり気になるのは当日の馬体重。
ヤマショウブラックは不来方賞、ダービーGP狙いで再転入。その不来方賞では夏負けの後遺症が残っていたのは事実。
小林俊彦調教師「あと2週間がほしかった」とコメントしたが、勝負どころからの反応がひと息。直線で先頭に立ったニューホープとの差は絶望的ともいえたが、驚異的な末脚でハナ差捕えて優勝。周囲の度肝を抜いた。
リンノレジェンドが優勝した黒潮盃でのタイム差2秒は大きいが、盛岡2000m2度目と地の利を生かしたいところ。
ニューホープは2歳時に重賞・若駒賞を優勝。その後、寒菊賞5着から笠松、金沢と転籍。岐阜金賞を快勝して里帰り。不来方賞では意表を突く2番手を追走。1番人気パンプキンズを徹底マークの戦法に出て直線で競り落とし、勝利目前だったが、ヤマショウブラックの強襲にハナ差屈した。
コース印象から明らかに盛岡向き。内の動向を見ながらレースを進める外枠も好材料となり、前走の雪辱に燃えている。
オオエフォーチュンは<2.2.7.2>と安定度抜群。一度着外はJRA・若葉ステークス10着のみ。驚異的な複勝率を誇る。半面、詰めの甘さが課題だが、いい脚を長く使えるのが持ち味。マーク欠かせない。
ビッグシューターは園田デビュー2連勝を飾った逸材。半年の戦列離脱が痛かったが、復帰3戦目の岐阜金賞2着で復調のメドが立った。
◎④リンノレジェンド
〇⑦バンローズキングス
▲②ヤマショウブラック
△⑩ニューホープ
△⑤オオエフォーチュン
△⑨ビッグシューター
<お奨めの1頭>
1R セイントレイチェル
1000m適性の高さを誇示して目下2連勝中。今回はすでに勝負付けの済んだメンバー構成なら、勝って下さいの一戦。迷わず追いかける手