先週の3歳重賞「第7回イーハトーブマイル」はヤマショウブラックに軍配。逃げ粘ったパンプキンズを半馬身差をつけて不来方賞以来、通算3つ目の重賞を手にした。
高松亮騎手「ポジションにはこだわっていませんでしたが、スタートが決まって結果的にいい位置を取ることができました。逃げたパンプキンズ、後ろのエムワンピーコ、ジェイケイブラックなど意識する馬はいましたが、自分の馬を信じ自分の競馬をすることに徹しました。今日は負けられない一戦でしたが、返し馬の感じも良かったので安心してレースに臨めましたし、強い内容で勝ってくれました。これから古馬との戦いでもいい結果を出していきたいと思っています」
続いて小林俊彦調教師「調教で掛かるようになったのがいいのかどうか半信半疑でしたが、返し馬で不来方賞よりずっといい動きを見せたので良くなっているのを確信しました。実際、トモ(後肢)の状態も良くなっていましたしね。今回は58キロを背負って強い競馬ができましたから、非常に心強い。最大目標の桐花賞へ向けて、今後のローテーションをじっくり考えたいと思います」
さらに一言つけ加えた。「夏負け状態で岩手へ戻ってきましたが、一戦ごとにどんどん良くなっている。これからもっと体重が増えてくるはずですよ。桐花賞へ是非、挑戦したいと思っています」
これで桐花賞の対決図式が鮮明になった。ヤマショウブラックが2012年、ロッソコルサ以来の3歳優勝を果たすか。それとも先輩古馬が立ちはだかるのか。桐花賞が楽しみになった。
9日メイン10RはB2「ノベンバーカップ」(盛岡ダート1400m)。北海道から転入後、盛岡ダート1600m3戦3勝ディレットーレ、中央から再転入後、短距離で3戦3勝アテナリが1400mでどんな戦いを繰り広げるのか。これが今回の最大テーマ。
ディレットーレは中央未勝利、南関東2勝。北海道では3戦とも着外に終わったが、盛岡で大変身。3戦とも強さが際立っている。
要因は左回り盛岡が合ったからだと解釈。南関東2勝も船橋でマークし、明らかにサウスポー。ワンターンの盛岡戦もズバリはまった。
1400m短縮はコース適性でカバー。何といっても岩手と相性抜群のステイゴールド産駒も心強い。
アテナリは今年9月、中央1勝クラスから再転入。1200m、1000m戦を好タイムで逃げ切った。牝馬ながら馬格にも恵まれ、いずれもワンサイド決着。
過去、盛岡1400mは一度経験して2着。本質的にはスプリンターだろうが、絶好の内2番枠も好材料。競りかける馬も不在で展開も味方にする。
シンキングターボも再転入組。中央未勝利から一昨年に岩手入り。5勝をマークして南関東でも2勝。前走は3ヵ月の休養が影響して4着だったが、メンバー2番目の上がりを披露。次走につながる内容だった。ひと叩きされて首位奪取のシーンまで。
タイセイターゲットは笠松から再転入後、凡走の連続だったが、前走3着でようやく立ち直り気配。3歳時の好走が盛岡に集中し、ソロソロ大駆けがあるかもしれない。
タイセイラビッシュは中央ダート2勝、園田B1から転入。初戦4着、2戦目2着と明らかに上昇ムード。格が不気味。
ヒロノカチドキは転入後、着外は3走前の8着のみ。相手なりに駆ける堅実さを身上とし、前回快勝で弾みもついた。
◎⑧ディレットーレ
〇②アテナリ
▲④シンキングターボ
△③タイセイターゲット
△⑦タイセイラビッシュ
△⑩ヒロノカチドキ
<お奨めの1頭>
4R マジックシード
前々走5着に沈んだが、前回2着で軌道修正。好枠にも恵まれ、今度こそ初勝利を飾る
★重賞 イーハトーブマイル/ヤマショウブラック優勝
11月3日に行われた今シーズン最後の3歳馬の重賞『イーハトーブマイル』はパンプキンズ・ヤマショウブラックの一騎打ちとなり、ゴールまで続いた激戦はヤマショウブラックが半馬身差で制しました。
逃げたパンプキンズをめぐる展開になったこのレース、マイペースに持ち込もうとするパンプキンズを3コーナーから仕掛けたヤマショウブラックが追い上げて4コーナーあたりからはこの2頭の一騎打ちに。直線いっぱい続いた競り合いですが、ヤマショウブラックがわずかにリードした体勢を譲らないままゴール。同馬はこれで不来方賞に続く今季2つ目の重賞制覇となりました。
11月に入って11月4日のメインレースは11RのA級特別『霜月特別』になります。さて本日は浦和JBCのサイマル発売が行われる関係で、6R(13:45発走)から7R(16:10発走)までレース間隔が大きく開くほか、この最終11Rも18:45発走と通常より遅くなっています。レース名・発走時刻をご確認の上で投票していただきますようお願いいたします
霜月特別の本命は(8)スティンライクビーです。前走は芝の1000mに挑んだ同馬。JRA時代は芝の短距離でもまずまずのタイムで走っていただけに芝そのものは悪くはなかったもののさすがに距離が短すぎた感がありました。
それからすると今回は、これまでに経験がない1800mという距離での戦いになりますが、二走前のようにマイル戦で強い勝ち方ができているのなら、地元勢相手なら一ハロン延長はこなしてくれるはず。前走度外視で狙い直すスタンスで行きましょう。
対抗は(1)チェリーピッカー。今シーズンで崩れたと言えるのはみちのく大賞典、雨で前が止まらなかった時だけで、そのほかはグレードレースも含め掲示番を外さぬ戦いを続けてきています。1800mも今のこの馬にはベストの条件。先行馬がいるここは展開も向いてくれるでしょうし、あとはこの距離の◎がどれだけのものか?でしょう。
3番手は(6)レプランシュでどうでしょうか。芝実績をかわれての岩手移籍だったのは確かでしょうが、青藍賞で3着に食い込んだ脚は少なくとも盛岡ならダートでも戦える手応えを感じさせました。展開が向けばという点で一番怖いのはこの馬では。
△としてはまず(9)コスモリョウゲツ。ここ2年程ずっと芝を、それも中距離を主戦場にして実績も挙げてきましたが、ダートが苦手と言うわけでもなさそうですからであれば距離経験が武器になる可能性を狙ってみたいと思います。また(10)ダイワエクシードは6月の競走除外以降歯車が狂った感じですが、状態面が悪いという印象は無くあくまで馬の気持ちの問題なのでしょう。逆に言えばその気になれば一変するかも・・・という事ですから、そろそろそんなシーンを想像してみても良いのではないでしょうか。
●11Rの買い目
馬単(8)=(1)、(8)=(6)、(1)=(6)、(8)→(9)、(8)→(10)
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3日メインは今シーズン最後の3歳重賞は盛岡ダート1600mを舞台に行われる「第7回イーハトーブマイル」(年明け3月に3歳準重賞・奥州弥生賞があるが、これは現2歳のカテゴリー)。
意外だったが今回、岩手3歳タイトルホルダーが初めて勢ぞろいする。改めて地元同士の3歳戦線を振り返ってみたい。
開幕初日の牝馬重賞はエムワンピーコが優勝。前日の準重賞・スプリングカップはパンプキンズが逃げ切り、東北優駿トライアル・やまびこ賞はグレートアラカーが圧勝。
本番・東北優駿(岩手ダービー)はパンプキンズが雪辱。グレートアラカーの追撃を封じ、続くダイヤモンドカップも堂々逃げ切り、パンプキンズは岩手2冠を獲得した。
一方、3歳牝馬交流・留守杯日高賞はエムワンピーコが自重。しかし岩手版オークス・ひまわり賞を完勝し、岩手3歳牝馬No1を確定させた。
3歳交流のダート戦はすべて遠征勢が優勝。芝交流・オパールカップは地元マツリダレーベンに凱歌が上がったが、ダービーグランプリも遠征馬が上位3着まで独占。この間、臨戦過程を含め、順調ではなかった馬たちが多かった。
その意味からも「第7回イーハトーブマイル」が実質的な岩手3歳No1決定戦。ハンデ差はあるが、非常に興味深いメンバー構成となった。
ヤマショウブラックは途中参加。北海道代表で知床賞を勝ち、寒菊賞2着後、南関東へ転籍。羽田盃5着、古馬B2戦を勝って不来方賞から再転入。逃げたパンプキンズをニューホープが徹底マークから直線で競り落として先頭。そのまま押し切るかと思ったが、ヤマショウブラックが驚異的な末脚を駆使。ゴール寸前でニューホープを捕え、激戦区・南関東で培った底力を誇示した。
続くダービーグランプリは地元の期待を担って出走したが、リンノレジェンドが逃げてスローの流れ。先行3頭の決着に泣き、リンノレジェンドに次ぐ上がりを使ったが、4着に終わった。
今度は地元同士の戦い。残り600mからの勝負型でスローに落とされると届かない可能性もあるが、地力上位は証明済み。直線豪快に突き抜ける。
パンプキンズは東北優駿、ダイヤモンドカップの2冠を制し、不来方賞でロックハンドスター以来の岩手3冠を狙ったが、久々の盛岡コースに加えて2000mがこたえて3着。
血統からもマイラータイプ色が強く、陣営は南部杯挑戦を決断。超一流どころと戦って、パンプキンズのレベルアップを図った。13着は納得の結果。盛岡コースに一抹の不安があるが、逃げると強じんな粘りを発揮するタイプ。ここは何が何でもハナを譲らないはず。
ジェイケイブラックは未完の大器。まだ成長過程の真っただ中だが、圧巻の岩手4連勝。すべてワンサイドで勝利を決めている。経験不足は素質でカバー。この挑戦は注目に値する。
エムワンピーコはひまわり賞1着後、脚部不安も発生してぶっつけでダービーGPへ。臨戦過程を考えれば6着も仕方なしだったが、ひと叩きされて上昇。飼い葉食いの細さは徐々に解消傾向にあり、牡馬相手でも互角の勝負ができる。
グレートアラカーは東北優駿2着後、南関東へ移籍。古馬B3戦を使ったが、無念の競走中止。その後、一息入れて岩手へ里帰り。不来方賞を使う予定もあったが、今回までずれ込んだ。順調さでは劣るが、岩手2勝はスケール一目。全能力を出せればアッサリまで十分。
ラブヴィサージュは東京ダート1300m1勝から転入。水沢盛岡マイルを連勝した。白神賞4着が不満だが、ペースが速かったのも事実。流れ落ち着けば反撃必至。
◎⑥ヤマショウブラック
〇④パンプキンズ
▲①ジェイケイブラック
△⑤エムワンピーコ
△②グレートアラカー
△③ラブヴィサージュ
<お奨めの1頭>
7R エルラティオ
ホッカイドウから移籍2戦とも圧勝。C2では地力が違うことを証明済み。距離延長は望むところ。追いかける一手だ
いよいよ4日、「第19回JBC」が浦和競馬場を舞台に行われる。昨年はJRA京都競馬場、今年は浦和競馬場と2年連続で初の開催。各方面から注目を集めている。
JBCクラシックは2000m。JBCスプリント、JBCレディスクラシックは1400mが舞台。浦和競馬場は1周1200m左回り、直線が約220m。
2000mは2コーナーを回った直後がスタート地点で最初のコーナー(3コーナー)まで直線が約350m。コーナーを計6回回ってゴールする。一方、1400mはゴール手前200mがスタート地点。最初のコーナー(1コーナー)までの直線が約300m。やはりカーブ入りが早く、勝敗が大きく枠順に左右されるのは間違いない。
そうなると各馬に要求されるのは絶対能力+器用さ。いかに早く好ポジションを取り、うまくコーナーを回れるのかがカギとなりそうで騎手の腕も重要だ。
本家・アメリカのブリーダーズカップも基本は持ち回り。今回の浦和開催は計9か所目。地方では8か所目となる。70周年を迎えた浦和競馬がどんなJBCを見せてくれるのか。熱い視線で見守りたい。
2日10Rはオープン馬による「スプリント特別」(盛岡ダート1200m)。ラブバレットが笠松グランプリ4度目の制覇を目指して再始動する。
昨年6月、テンコートレセンを経てJRAから岩手へ里帰り。栗駒賞、岩鷲賞と重賞2連勝を飾り、健在を誇示。地元同士の短距離戦なら役者が違うとばかり、2戦とも圧勝した。
続いて今年前半の最大目標・クラスターカップへ挑戦。過去2着1回3着3回。5度目の挑戦で悲願のダートグレード制覇を狙ったが、3番手キープから直線一杯9着。初めて馬券対象から外れた。
これが年齢的な衰えとも考えられるが、メンバーがそろったのも事実。前年の走破タイムが1分10秒0に対し、今年は1分10秒2。ラブバレットは勝ったヤマニンアンプリメから1秒1離されたが、時計的にはそん色はなかった。
その後はテンコートレセンへ移動していつもどおりリフレッシュ。たっぷり英気を養って帰郷。スプリント特別を叩いて笠松グランプリへ臨む。
笠松グランプリは2015年から3年連続制覇の偉業を達成。昨年4連覇を目指したが、エイシンバランサーの4着。その雪辱を果たすためにも好発進を決めたいところ。59Kのトップハンデは地力でカバーする。
サインズストームは下級条件から着々と白星を積み重ね、昨年8月にオープン入り。無理をしなかったことも功を奏し、今年の早池峰スーパースプリントを優勝。悲願の重賞制覇を1000mレコードで果たした。
続く栗駒賞では逃げてラブバレットの2着を確保したが、脚部不安が発生。無念のリタイアを余儀なくされた。
3ヵ月休養明けの前走3着。1000mのレコードホルダーとはいえ、いきなりは厳しいかとも思ったが、0秒4差3着で底力を披露した。大型馬が叩かれて上昇確実で次位は譲れない。
メイショウオセアンは今季未勝利ながら早池峰SS2着、岩鷲賞2着。前期2頭の後塵を拝したが、短距離適性の高さを改めて誇示した。昨年の岩鷲賞を制したように1200mがベストの条件。
メスカルは今季C1スタートから5勝をマークし、牝馬準重賞・ヴィーナススプリントを快走。充実の4歳シーズンを迎えた。前走は今季初めて着外8着に沈んだが、オープンマイルは厳しかった印象。1200m短縮なら反撃の余地がある。
ミスティカルは前走・1000m戦2着。距離不足が懸念されたが、メンバー最速タイの上がりで直線猛追した。1200m延長は望むところ。先行激化なら再現の可能性も十分。
エリーティアラは中央芝1200m4勝、準オープンへ在籍。ダートは一度だけ経験して16着が気になるが、こなせれば距離適性で上位のシーンもあり得るか。
◎⑤ラブバレット
〇⑧サインズストーム
▲③メイショウオセアン
△②メスカル
△④ミスティカル
△①エリーティアラ
<お奨めの1頭>
3R エリーピクシー
北海道から移籍初戦2着。相手が強かったことを考えれば上々の滑り出し。コース2度目、メンバーも手ごろになって初勝利のチャンス
★重賞 知床賞/アクアリーブルが制して北海道勢が上位独占
10月27日に行われた北海道・岩手交流の2歳重賞『知床賞』は岡部誠騎手騎乗の北海道・アクアリーブルが優勝。北海道勢がこのレースを8連覇となりました。
北海道勢5頭対地元勢7頭という構図ではあったものの地元勢の内3頭が門別デビューからの移籍馬で、実質的には「門別デビュー馬8頭対岩手デビュー馬4頭」の形となった今年の知床賞。先手を奪いに行った1番人気スマイルエルフがコーナーで大きく膨らんでしまったのを見て内を突いたアクアリーブルがそのまま抜け出し、外から追い上げたシンボの追撃を凌いで優勝。自身4度目の重賞挑戦で待望のタイトルを獲得しました。
10月最後の開催日となる10月28日、メインレースは9RのJRA条件交流のダート1600m『フレンドリーカップ・プロキオン賞』。長かった盛岡開催も終盤を迎え、JRA条件交流競走もこれが今シーズンラストになります。
本命は岩手の(3)サンシャンペーンを採りました。今回はJRA1勝クラスとの対戦になるのですが、この馬は6月にJRA未勝利から転入してきた馬で未勝利時代には一桁着順がのべ17度というある意味堅実な成績を残していた馬でした。それもその終盤、マイル~中距離に距離が伸びてきて成績も良くなってきていたところでの移籍。それならば今回のJRA勢と大きな差は感じません。
そして転入後もC1からB1までポンポンと駆け上がってきており勢いは十分。距離・コース経験もあり。その点は初コースになるJRA勢に対するアドバンテージにもなるはずです。
対抗も敢えて地元(8)モズリュウオウ。JRA勢に距離経験が少ない先行タイプが多い事から、マイルでしっかりとした終いの脚を使えるこの馬をピックアップ。少し軽めの時計が速い馬場傾向が続いているのもむしろこの馬には好都合。
3番手にJRAの(12)ドヒョウギワを。デビューからの勝利は1勝のみに留まりますが、競走中止の1戦を除けば全てのレースで一桁着順という成績を残しています。距離も問題なく、あとは前が止まるような展開が希望。
以下はまず(1)テンプルツリー。ダートは1400mまでの経験しかないですし最近はずっと短距離主体に使われてきているので距離にどう対応するのか?が課題ですが、スピード優先の馬場であれば押し切ってしまえるかも。(2)アシャカドはこれが10戦目とキャリアが浅いですが戦ってきたレベルではメンバー中上位といえるでしょう。芝の方が良さげでダートなら軽い馬場。当日の傾向がどうなっているかがカギになりそうです。
●9Rの買い目
馬単(3)=(8)、(3)=(12)、(8)=(12)、(3)→(1)、(3)→(2)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ