★準重賞あすなろ賞/転入3戦目グランウブロが優勝
5月20日に行われたみちのく大賞典トライアル・オープン古馬の準重賞『あすなろ賞』はこれが転入後3戦目のグランウブロが優勝。同馬は2つめの準重賞タイトル獲得となりました。
好スタートから2番手を追走したグランウブロは逃げたナムラバイオレットをマークしつつ後続からのヴィグラスムーヴらの追撃も凌ぎ、4角手前では早くも手応え優勢。直線は、最後こそチェリーピッカーらの追い込みに差を詰められた形になりましたが、早々とリードを拡げた分は既にセーフティリード。2着以下に2馬身半の差を付けての快勝となりました。
同馬は南関東時代にも準重賞「ブルーバードカップ」を制しており、1年と1ヶ月ぶり2つめのタイトルとなりました。
2着にはチェリーピッカー、3着にはヒドゥンブレイドと人気薄が食い込んで3連単は万馬券決着。1番人気ヴィグラスムーヴは7着、3番人気ナムラバイオレットは6着に終わっています。
5月21日のメインレースは12Rになります、OP芝1700m戦『HITスタリオンシリーズ OROターフ特別』です。金曜日の大雨の影響で土曜日は芝レースがダート変更に、日曜日も重馬場での開催となった芝コースですが、その後の好天のおかげて月曜日は良馬場でレースを迎える事ができそう。もちろん「カリカリの良馬場」ではないかもしれませんが、日曜日に比べればはるかに良い状態になるでしょう。なお本日のメインレースは最終の第12Rとなっていますのでご注意ください。
このレースの本命は(1)サンエイゴールドです。地方競馬在籍馬ながら勝ち星は全て芝という現在の岩手の芝のチャンピオン。過去2勝している芝1700mは、3勝を挙げている1600mや2400mよりも安定感があります。
今回の課題は昨年12月以来の休み明けになる点ですが、昨年のこのレースでも同様のローテーションで優勝しています。今年も昨年も中間でみっちりと時計を出し続けての臨戦過程。馬自身も昨年の今頃以上に経験値を増した状況でそれなら、このローテーションに何ら問題はないと判断できます。
対抗は(3)ベルリネッタを。転入直前の南関ダートでは全くといっていい内容が続きましたがJRA時代の芝実績を思えば変化があって良いはず。マツリダゴッホ産駒は盛岡芝との相性が良い点にも注目。
三番手は(8)エイシンエルヴィン。この馬も南関東では微妙でしたがダートでも上位に食い込んできていたのは地力の高さの現れか。ヨーロッパの芝レースを勝った馬が岩手に転入という点でも注目度大。
ヒモの一頭目はまず(7)ロキ。ダートのA級でも通用する力があって、JRA時代の経験豊富な芝になるならそれは前進材料。(2)メナスコは小回りコースの戦績が微妙なのが気になりますが芝500万特別勝ちの実績は魅力です。
●12Rの買い目
馬単(1)=(3)、(1)=(8)、(1)→(7)、(1)→(2)、
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★オッズパークLOTO 5重勝/5月21日(対象8R~12R)
8R/評価A: 5番 評価B: 2番、 7番 穴:6番
9R/評価A: 5番、 9番 評価B: 2番 穴:7番
10R/評価A: 2番、10番 評価B: 1番 穴:6番
11R/評価A:10番 評価B: 3番 穴:9番、5番
12R/評価A: 1番 評価B: 3番、 8番 穴:7番
20日メイン「第19回あすなろ賞」は盛岡ダート1800mが舞台。今年は準重賞で行われるが、従来どおり、みちのく大賞典トライアル。
注目してほしいのは出走メンバー。12頭立てで行われるが、シアンモア記念から駒を進めたのはヒドゥンブレイド(4着)、シンゲツ(5着)の2頭のみ。
これはマイル以下路線と中~長距離路線の住み分けが、かなり進んでいったと判断していいだろう。もちろんベンテンコゾウのようにシアンモア記念からみちのく大賞典へ直行するパターンもあるが、シアンモア記念2着タイセイファントム、同6着イーグルカザンは前日19日、スプリント特別(盛岡ダート1200m)へエントリーした。
結果、あすなろ賞は手薄なメンバー構成になるかと思ったが、豈(あに)はからんや。個性的な顔ぶれで、どの馬が勝っても。逆にどの馬が負けても不思議ない一戦となった。
主軸はヴィグラスムーヴ。岩手通算<15.2.1.1>。最下級C2からオープンまで上り詰め、重賞初挑戦・絆カップではタイセイファントム、ラブバレットに続く3着。連対は途切れたが、重賞でも通用を証明した。
桐花賞は4番人気10着に敗れたが、2000mが長すぎたことに加え、水沢は反応がひと息。陣営はこの敗戦を受けて盛岡開催までじっくり待機。今季始動が遅れたのは以上の理由からだった。
550キロを超す大型馬で4ヵ月ぶりの実戦は不安視する面があったが、アッサリ一蹴。2着に5馬身差をつけ、リフレッシュにも成功した。
父がサウスヴィグラスで本質的にはマイラー。今回の1800m延長に不安がない訳ではないが、コース適性でカバー。今後の選択肢を広げるためにも負けられないレースだと思う。
グランウブロは3歳春時点で4勝マーク。準重賞・ブルーバードカップを勝ち、東京ダービー・トライアル東京湾カップで1番人気に支持された。
しかし5着にとどまり、8ヵ月リタイア。1月に復帰を果たしたが、11着、5着、12着と伸びを欠いて岩手へ新天地を求めてきた。
その時、装鞍所で担当厩務員に話を聞いたら「バネがすごくいい。どんなレースをするか楽しみ」と返答。確かに黒光りする馬体がすばらしかった。
結果はナムラバイオレットが逃げ切り、グランウブロは2着。しかし、2戦目できっちりお返しをして、2着に0秒5差。さらに状態が上向いていた。
今回は盛岡が舞台。南関東4勝すべて左回りだからコースは問題ないはずだし、跳びのきれいな馬なので広い盛岡も合うはず。あすなろ賞を勝てるようだと一條記念みちのく大賞典で最大の惑星馬に浮上する。
エルズミーアは中央時代に盛岡ダート1800mの交流・東京カップけやき賞を快勝。今回の条件はベストと言っていいだろう。
笠松2戦凡走後の転入で体重がマイナス14キロ。けやき賞時に比べて張りがひと息だったが、直線鋭く突っ込んで4着。笠松は周りが合わず、完全なサウスポーだったようだ。
カギは体重がどこまで回復したか。実績比較では上位だけに、当日の気配に注意を払いたい。
ナムラバイオレットは中央芝1400m2勝から転入。初戦はプラス21キロの太目もこたえて直線一杯3着だったが、ひと叩きされてアッサリ逃げ切り勝ち。ダートもこなせたのが収穫だった。
前走はキングジャガーがハイペースを形成し、追走がたたったもので3着も仕方なし。スンナリなら残り目は十分考えられる。
コミュニティは今季初戦を快勝。一昨年11月以来の勝利を飾った。昨年は新興勢力の台頭に押され、自身の体調ももう一つ。それだけに前走の白星は価値が高い。
あすなろ賞は2015年、2016年と連覇。マイルより1800m以上で最大能力を発揮し、好走条件はそろった。
ヒドゥンブレイドはシアンモア記念4着から出走。重賞ではワンパンチ足りないが、先行粘りに定評がある。スンナリなら侮れないかも。
◎⑨ヴィグラスムーヴ
〇⑦グランウブロ
▲⑥エルズミーア
△②ナムラバイオレット
△④コミュニティ
△⑩ヒドゥンブレイド
<お奨めの1頭>
10R マイネルコンキスタ
前走3着は勝った相手を誉めるべき。盛岡2度目でコースにも慣れ、首位奪回に燃える
5月12日、3歳準重賞・はまなす賞から始まった盛岡芝。ある程度は予想できたことだが、3日間で全6Rが行われ、3連単はすべて万馬券。特にこけら落とし、はまなす賞は3連単12万7980円の超万馬券が飛び出した。以下に全6Rの結果を記してみたい。
5月12日 10R はまなす賞(3歳)芝1600m
⑪プリヴィレッジ 単勝6人気
⑩ピーベリー 2人気
⑧サンタガール 7人気
馬連 2160円 馬単6060円 3連単127980円
5月12日 11R B2 芝1600m
④エデンロック 1人気
①ミラクルメーカー 6人気
②ウインミラージュ 4人気
馬連1610円 馬単2240円 3連単10760円
5月13日 5R C2 芝1600m
④ディクタム 2人気
③アロ 5人気
⑨スマイルウィーク 1人気
馬連2370円 馬単2960円 3連単13750円
5月13日 6R C2 芝1600m
⑦ゲラーデ 5人気
②レーヴドプランス 7人気
⑥クインズラピス 1人気
馬連4590円 馬単9150円 3連単38640円
5月14日 10R アンタレス賞 芝1700m
①ダイシンクイント 5人気
⑩レンジャックマン 2人気
②マイネルベレーロ 6人気
馬連930円 馬単2690円 3連単20930円
5月14日 11R B2 芝1600m
②コスモロングソード 2人気
⑨ピンクスパイダー 7人気
③ルーク 8人気
馬連3380円 馬単4400円 3連単32970円
馬連で3ケタ配当はアンタレス賞の1Rのみ。1番人気で1着はエデンロック1頭のみで3着が2回。ことごとく1番人気が苦戦を強いられていた。
現時点で傾向と対策ははっきりしないが、一つ共通して言えるのは芝実績ある馬が上位を確保していること。もちろん中央、岩手を問わずだが、とりわけ盛岡芝の成績をチェックしてほしい。
逆の見方をすれば岩手競馬で芝は穴の宝庫。いち早く適性を見極めた方が勝利となる。
19日メインは盛岡芝1000mが舞台「新緑賞」(C1)。芝1000m戦はこのレースがシーズン最初。芝適性プラス、1000m適性も重要なファクターとなる。
本命はワールンガ。今季3戦目からスーパースプリント戦に方向を変えたのが正解。水沢850m、盛岡ダート1000m戦を連勝した。
上記に該当することだが、ワールンガは中央芝4勝。盛岡芝1000mでも1戦1勝と適性抜群。1番人気の芝凡走が気にならない訳ではないが、すべて条件をクリアー。3連勝濃厚と見る。
ノリノリハッピーは盛岡芝5勝。岩手でダート戦1勝のみと対照的で、盛岡芝実績はメンバー中一番。
ベストは1600m。1000mは5戦1勝と本質的には向くと思わないが、ひとまずこなせるタイプ。好枠も後押しする。
クレアチェイスはB2から降格して1勝。特別戦でも3、4着と好走した。前走8着は久々の1000m戦で追走に手こずったが、芝なら反撃必至。持ちタイム59秒2はここでは最速。2頭に割って入る。
ソードヴァルキリーは守備範囲は1400mまで。マイルではマイペースに持ち込んでも粘りがひと息。短距離戦でこそ本領を発揮する。盛岡芝は初めてだが、中央芝1200mを3度使い、新潟で0秒8差の実績がある。
クラウンラーテルは今季初戦を3着にまとめたが、以降3戦連続で着外。芝に活路を求めてきた。芝は生涯初で未知数だが、鞍上に村上忍騎手を指名。走法が合うかもしれない。
バライロコマチも芝未経験だが、転入初戦のダート1000m戦2着。佐藤雅彦きゅう舎は芝で活躍する馬が多いのが不気味。
◎⑨ワールンガ
〇③ノリノリハッピー
▲⑩クレアチェイス
△⑤シーザーバローズ
△⑦クラウンラーテル
△⑪バライロコマチ
<お奨めの1頭>
11R タイセイファントム
赤松杯3着、シアンモア記念2着はベンテンコゾウが強すぎた。過去、中央ダート1200mで3勝の実績を前面に首位を奪取する
★準重賞はまなす賞/プリヴィレッジが待望の初勝利&準重賞制覇
5月12日に行われた3歳芝の準重賞『はまなす賞』。今シーズン最初の芝でのレースとあって激戦となった結果、6番人気のプリヴィレッジが差し切り勝ちを収めました。
少し出遅れ気味のスタートから巻き返して3番手を追走したプリヴィレッジ。先行勢の一角を確保したまま勝負所に達すると、粘るピーベリーを捉えてゴール。自身のデビュー以来初勝利を準重賞制覇で飾りました。
2着はピーベリー、3着には後方から脚を伸ばしたサンタガールが入り、ここまでの3頭がオパールカップの優先出走権を獲得しています。
5月14日・月曜日のメインレースは10RのJRA条件交流『フレンドリートロフィー アンタレス賞』芝の1700m戦。JRA500万下・岩手B1級の条件ですが、10頭中6頭がJRA勢ではあるものの岩手の4頭もみな元JRA馬で、クラスも未勝利~500万下と格的にもほぼ同じ。ということで頭数の割合ほどにはJRA勢優勢とは言いがたく、意外な波乱も有り得そうだという印象があります。なお本日のメインレースは第10Rとなっていますのでご注意ください。
さて本命は(6)ブリシンガメンを狙います。直近では長めの距離で思うようなレースができずにいますが未勝利脱出までは1800mあたりで先行競馬をしていた馬。今回のメンバーでかつ少頭数なら元々のパターンで戦う事もできるでしょうし、鞍上に減量騎手を起用してきたのもいかにもという気配を感じるポイント。加えて初勝利が札幌の芝、洋芝コースの実績豊富な点もここでは魅力ある材料です。
対抗は(9)プレシャスギフト。盛岡芝1700mは過去に2度経験し2着・3着、遠征馬ながら出走馬中で最も高い実績を持つ馬になっています。当然同様の競馬を期待して良いわけですが、1700mは微妙に距離が長い印象も受けます。仕上がり具合も含め最終決断は当日の気配を見てからでも遅くはないのでは。
▲は(10)レンジャックマンを。500万下特別でも一ケタ着順を確保しているのですから地力は一枚上。人気の逆を行くパターンが多いようにつかみ所がない馬だとも思えますが、力を出し切れば勝ち負けしておかしくないはずです。
以下、まずは(3)ウインシトリン。どちらかといえば大きなコース向きでしょうが力量的には足りていいでしょう。穴っぽく狙うなら(4)シャイニーホームか。JRA時代一番良かったのは芝のマイル~1800m。持ち時計でも今回の遠征勢と差が無く、ダートでの敗戦で軽視してしまうのは惜しい気がします。
●10Rの買い目
馬単(6)=(9)、(6)=(10)、(9)=(10)、(6)→(3)、(6)→(4)、
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★オッズパークLOTO 5重勝/5月14日(対象8R~12R)
8R/評価A: 9番 評価B: 4番 穴:2番、5番
9R/評価A: 4番、 2番 評価B: 6番 穴:8番、9番
10R/評価A: 6番、 9番 評価B:10番 穴:3番、4番
11R/評価A: 2番 評価B: 3番、 6番 穴:8番
12R/評価A: 8番 評価B: 3番 穴:4番、9番
先週、盛岡ダート1600mを舞台に行われた「第43回シアンモア記念」(M1)はベンテンコゾウが6馬身差で圧勝した。
村上忍騎手「ハナにこだわるつもりはなかったが、結果的に自分のペースで楽な競馬ができた。向正面までは緩めで行って、3コーナーからスイッチを入れる形で進めたらしっかり反応。リズム良く走っていたので、ほぼ大丈夫だなと思いました。
年を重ねて大人になったんでしょうね。コミュニケーションが取りやすくなりました」とコメント。心身ともに成長を裏付けた。
次走は古馬最高峰の「一條記念みちのく大賞典」へ直行するとのことだが、先日のオグリキャップ記念を大差で圧勝したエンパイアペガサスが岩手へ戻ってくる。
エンパイアペガサスは昨年の大みそかに行われたファン投票「桐花賞」でベンテンコゾウ相手に完勝。先輩の貫録を見せつけた。
みちのく大賞典の舞台は桐花賞と同じ水沢2000m。この頂上対決が今から待ち遠しい。
13日メインはB2特別「メイカップ」(盛岡ダート1800m)。一筋縄ではいかないメンバー構成で馬券的にもおもしろい一戦となった。
主軸はダイチラディウス。昨年、B1特別・銀嶺賞を優勝し、今季はB2へ降格。初戦こそ2着だったが、2戦目から連勝。かつてのムラさが完全に解消した。
持ち味はいい脚を長く使えること。理想はハイペースだが、自力で動けるのが最大の強み。1800m、トップハンデをはねのける。
ワイルドロジャーは北海道から転入後、年をまたいで4、3、2、1着。きれいな数字を並べ、待望の岩手初勝利を飾った。やはり元A級の地力は違った。
過去、1800mで2勝、中央初勝利がダート2100mと距離延長は望むところ。前走・田沢湖賞のように早めスパートから逆転2連勝まで。
ゴールドアラシは中央未勝利から岩手5勝後、中央一戦から再転入。B2で3、2着にまとめた。特に前走は今回と同じ盛岡1800m戦。上記2頭が差しタイプに対し、こちらは先行タイプ。ペース落とせば単まであり得る。
ロジカロンは今季初戦2着だったが、2戦連続で6着。追い込み脚質の弱さを露呈したが、前走豪快なまくりを決めて1着。健在を誇示した。当然だが、ここでも争覇圏内に位置する。
アドマイヤイバマは相変わらず詰めの甘さに泣いているが、1800m延長で反撃必至。
ゴーリキは移籍2戦目を圧勝。メンバーは強化されたが、4歳馬が勢いに乗った。
◎⑧ダイチラディウス
〇②ワイルドロジャー
▲⑨ゴールドアラシ
△⑦ロジカロン
△①アドマイヤイバマ
△⑩ゴーリキ
<お奨めの1頭>
8R デビルズヘアカット
2連勝の強さがけた違い。盛岡コース、左回りも初めてだが、実力を信じる手