先週10日に行われた"ダービーシリーズ2018"「第38回ダイヤモンドカップ」は単勝1・1倍の圧倒的1番人気に支持されたチャイヤプーンが4馬身差で完勝。まずは第一関門を無事通過した。
村上忍騎手「2、3番手にも行けたが、もう少し前に馬を置きたかったので中団に控えた。
道中は行き過ぎないように心がけ、いつでも動けるような態勢を作ってレースを進めたが、今回も余裕ある内容で勝ってくれた。
最後でまた内にササって気性的に難しいところを出したが、クセも含めてこの馬の持ち味。
今後は不来方賞、ダービーグランプリ制覇を目指し、成長した姿で秋を迎えてほしいと思っています」
文中のクセとは最後、今季初戦の3歳A級戦と同様、外から一気に内に切れ込んだこと。村上忍騎手は今後のため―とムチを入れると尻尾を何度か振ったが、右回り(水沢)ではササり、左回り(盛岡)ではモタれる(外に行くこと)クセ。先頭に立つと右に行きたがるようだ。
これが今後の課題だが、この後南関東へ移籍。予定では戸塚記念(川崎)を使って二冠目・不来方賞前に帰郷。ラスト・ダービーグランプリの岩手三冠を目指す。
南関東の強豪相手にどんな競馬ができ、その経験を糧にどこまで成長するか非常に楽しみ。これからもチャイヤプーンの動向に目が離せない。
16日メインはC1特別「焼石岳賞」(水沢1600m)。どの馬にもチャンスがあり、どの馬がコケても不思議ない難解な一戦となった。
主軸にスズヨサムソンを指名。今季初戦は4着に終わったが、大幅な体重減も影響。実戦を使った組との差もあった。
しかし2戦目、3戦目と連続2着にまとめて軌道修正。前走・ジョッキーズCSは後方2番手からの競馬を強いられ、前が壁になったのも致命傷。14頭立てのフルゲートでは如何ともし難かった。
今度は水沢に替わり、流れも落ち着いて前でレースができるはず。持ち前の堅実さを発揮し、連対をがっちりキープしたいところ。
サカジロビューティは降格にも恵まれてすべて3着以上。好調メンバーそろった前走・盛岡ダ1600m戦でも3着に善戦した。水沢マイルは気持ち長いが、今の好調度でカバー。
フォーチュンシーは昨年とは一変、充実ぶりが目につく。8戦3勝2着4回。馬券対象から外れたのは一度のみと安定度抜群。メンバーがさらに強化されたが、どんな流れにも対応できるのが強み。ここも突破ならB2での活躍も約束された。
レーヴドブランは成績安定しないが、主戦場は水沢。盛岡1勝に対し、水沢4勝2着3回3着5回の成績でも一目瞭然。レース間隔を開けて照準ピタリ。
ドスコイはマイペースの逃げに持ち込んで今季3勝。ここも競りかける馬が不在で先手必至。そうなればマイル延長でも軽視できない。
ヤマニンレナータはスンナリの流れで粘り発揮するタイプ。道中の流れがすべて。
◎②スズヨサムソン
〇⑤サカジロビューティ
▲⑪フォーチュンシー
△④レーヴドブラン
△⑦ドスコイ
△⑨ヤマニンレナータ
<お奨めの1頭>
3R シゲルカガ
前走は5ヵ月ぶりの実戦だったが、グレードウィナーの実力マザマザ。ハイタイムで逃げ切った。ここも追いかける一手
★重賞岩手ダービーダイヤモンドカップ/1番人気チャイヤプーンがダービー馬の座に
6月10日に行われた3歳馬の重賞『岩手ダービーダイヤモンドカップ』は1番人気チャイヤプーンが快勝。人気に応えると共に岩手の"ダービー馬"の栄冠を手にしました。
今回は中団からの競馬を選択したチャイヤプーン。一周目を終了するまでは他馬の様子をうかがうような形にも見えましたが、勝負所から仕掛け始めるとそこからは力の違いを見せつけます。直線、粘るエルノヴィオを並ぶ間もなく交わすとその勢いのまま突き放し、結局直線の2/3ほどだけで4馬身差を付ける強さを見せつけての勝利。1番人気らしい見事な戴冠劇を演じました。
2着は先行粘ったエルノヴィオ、3着は直線伸び脚を見せたナナヒカリ。1番人気→4番人気→2番人気と人気サイドの決着となっています。
6月11日のメインレースは12R、ダート1800mのB1級戦『震災復興子ども達に夢と笑顔を』。9頭立ての戦いです。
本命は(2)モルフェワインを狙ってみます。盛岡戦は1番人気5着、3番人気5着と人気ほどの結果を出せずに終わりましたが、この馬にとって大きく見て分が悪い盛岡でこれくらいやれたのは決して悪い内容ではなかったと言えるでしょう。より得意な水沢に移れば当然前進。
対抗は(7)ゴロウマルウィン。近走の安定感だけでなく積極性溢れる感じのレースが良いですよね。1800mがどうか?がカギですが、今の勢いならここでも。
三番手は(1)ニーマルキング。まだ未勝利の今季なのですがしばしば見せ場を作ってきており内容的には上位互角と言えるもの。雨が降ってくれそうな天気予報なのも軽い馬場が合うこの馬にとって好材料になるはず。
ヒモは穴っぽい方を優先してまず(3)ヤマニンボアソルチ。馬自身のスイッチが入れば少々厳しい状況でも逃げ切ってしまうのがこの馬の面白いところ。同条件同距離で勝った4走前の再現あるかも。(4)バタラもいろいろ注文付きがちですが力はここでも足りている馬。直近の芝戦は度外視して。
●12Rの買い目
馬単(2)=(7)、(2)=(1)、(2)=(3)、(2)=(4)
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★オッズパークLOTO 5重勝/6月10日(対象8R~12R)
8R/評価A: 7番 評価B: 9番、 3番 穴:5番
9R/評価A: 7番、 9番 評価B: 4番 穴:5番
10R/評価A: 1番 評価B: 5番 穴:7番
11R/評価A: 2番 評価B: 4番、 1番 穴:3番
12R/評価A: 2番 評価B: 7番、 1番 穴:3番、4番
10日メインは岩手一冠目「第38回岩手ダービー ダイヤモンドカップ」(水沢2000m)。
実は岩手三冠が新体制になったのは、それほど古くはない。2010年、休止していたダービーグランプリが原点回帰して地方交流で復活してから。
その復活初年度にロックハンドスターがいきなり岩手ダービー・ダイヤモンドカップ、伝統の不来方賞、そしてダービーグランプリを制し、新三冠馬に輝いた。
翌年にカミノヌヴォーが、翌々年にロッソコルサが不来方賞、ダービーグランプリの二冠を制したが、岩手三冠馬はロックハンドスター1頭のみ。
ただし2007年、セイントセーリングが当時の三冠・阿久利黒賞、岩手ダービー・ダイヤモンドカップ、不来方賞を制したが、馬インフルエンザの影響で地元重賞で行われたダービーグランプリはハルサンヒコの2着。翌年からダービーGPは休止し、三冠は曖昧になっていた。
三冠体系は歴史の積み重ねによって価値が上がるものだし、実際に誕生してこそ認知される。大本命チャイヤプーンへの期待は高まる。
大きな理由は母サイレントエクセルの存在だ。2003年生まれの岩手デビュー馬は近年での最強世代だった。
オウシュウクラウンはジャパンダートダービー(GI)で3着。テンショウボスはクラスターカップ3着、マーキュリーカップ4着。そしてサイレントエクセルは当時GI格付けだったダービーグランプリで優勝マンオブパーサー、2着バンブーエールに続く3着に健闘した。
ほかに重賞5勝を含めて通算12勝。牡馬に互角以上の戦いを演じてきたが、2009年、北上川大賞典を最後に現役を引退。繁殖入りを果たしたが、なかなかいい仔が出なかった。
しかし、種牡馬フェデラリストとの相性が良かったのだろう。母は450キロ前後だったが、チャイヤプーンは現在500キロ。走るたびに凄みを増している。
もう一つのネタは重賞成績。母サイレントエクセルは金杯4着、やまびこ賞2着、岩手ダービー・ダイヤモンドカップ2着。
対してチャイヤプーンは金杯、やまびこ賞を優勝。母の雪辱を子供が晴らし、今度は岩手ダービーの雪辱がテーマ。さらに先を見越せば母が不出走だった不来方賞、ダービーグランプリを制するとしたら、まさに血のドラマ。
さらに、さらに管理する千葉幸喜調教師はサイレントエクセルの担当厩務員だった。想いは同じに違いない。
ナナヒカリは昨年、急逝したカネヒキリ産駒。代表産駒ロンドンタウン、ミツバを見ても分かるとおり奥手。実戦を使われながら力をつけ、距離が伸びて本領を発揮する。
今シーズン2戦の3歳A級戦、やまびこ賞ともチャイヤプーンに2着に完敗し、勝負付けは済んだ印象があるが、2000mはナナヒカリには好材料。体つきも細身でステイヤー色が濃厚なら一発逆転があるかもしれない。
グランフェルメールは川崎1400mの2歳新馬勝ち。今年4月、岩手へ新天地を求め、初戦は4着に終わったが、ひと叩きされて一変。スプリングカップを完勝した。
やまびこ賞4着に若干不満が残るが、水沢に替わって反撃に転じるか。
エルノヴィオは中央未勝利から転入後、4戦3勝2着1回。前走・やまびこ賞が重賞初挑戦だったが、逃げて3着に粘った。父母とも長距離は歓迎のはず。
トキノヴァンクールはデビュー当時とは見違えるほど成長した。昨年未勝利だったが、今季3戦2勝。取り消し直後だが、乗り込み万全。
アップバングはやまびこ賞5着からJRA条件交流でも5着確保。地元同士の戦いに戻った前回を勝ち上がり、弾みもついた。
◎⑥チャイヤプーン
〇⑦ナナヒカリ
▲⑩グランフェルメール
△④エルノヴィオ
△②トキノヴァンクール
△⑧アップバング
<お奨めの1頭>
6R トウカイフォーゲル
現在、4戦連続で連対を継続中。メンバーが手頃になって勝機到来
先週3日、盛岡ダート1000mで行われた「第3回早池峰賞」(M2)のナムラバイオレットには驚かされた。
逃げたのはコウセンの出鼻を叩いたフォルスだった。枠差もあり、コウセンは2番手に控えた。3番手インにメイショウオセアン、オースミチャドは5番手を追走。
一方、ナムラバイオレットは最後方からの競馬。決して控えたわけではなく、鞍上・関本淳騎手は手を押して離されないようにしようとしていた。
4コーナーを回ってもナムラバイオレットはほぼ最後方だったが、迷わずインに進路を選んだら一気にごぼう抜き。特にラスト100mは『鬼脚』と称しても足りないほどの末脚で勝利をもぎ取ってしまった。
ナムラバイオレットの上がりが何と34秒9!2着メイショウオセアンは36秒2で、ナムラバイオレットに次ぐ上がりはオースミチャドの35秒8。いかにナムラバイオレットがすごいかが数字でも一目瞭然だった。
これまで盛岡ダート1000m戦は先行有利。ハイペースで飛ばしても後ろが届かないのが常識だったし、差しでも5番手以内につけないと厳しかった。それをナムラバイオレットはすべて覆した。まさに脱帽するのみだった。
よく逃げ馬は一瞬のスピードがあるので、追い込みでも一瞬の脚を使うと言われるが、今回の一戦はその典型。ナムラバイオレット&関本淳騎手に拍手を送りたい。
今週9日から水沢競馬場へコース替わり。前開催までのデータは一度クリアーして馬券検討、購入していただきたいと思います。
メインはB1・水沢1600m特別「ねむの木賞」。4歳馬2騎アルアンダルス、ユイノムテキの本線は動かないだろう。
アルアンダルスは昨年、中央未勝利から転入。C2スタートにも恵まれて5戦4勝3着1回。今季はB2へ2階級特進したが、問題にせず特別開催から2連勝。あっさりB2を卒業した。
ただ、続く一戦に落とし穴が待っていた。昨年、盛岡2勝していたが、出遅れただけではなく、直線で外へもたれて7着失速。まさかの敗戦を喫した。
そんな不安を抱えたため次走は安全運転に徹した。鞍上・山本聡哉騎手はもたれないようにレースを進め、0秒2差2着。これでメドが立ったのだろう、前回快勝でひとまず課題を克服した。
対して水沢は安心のコース。過去、1600mは2戦2勝とベスト条件とも言え、2連勝濃厚。オープン入りも目前に迫った。
ユイノムテキは中央未勝利→岩手2戦2勝→南関東3戦0勝から再転入。初戦で重賞・イーハトーブマイル2着後、不来方賞は2000mが長く9着に沈んだが、以降は持ち前の堅実さを発揮。8戦連続で馬券対象、すべて3着以上にまとめている。
一方で勝ち切れないレースが続いたが、前回快勝で4勝目マーク。これで弾みついたのは間違いない。
シャークは例年どおり叩かれながら身上の粘りを取り戻し、ここ2戦3着。0秒1差、0秒2差と僅差にまとめた。今回は少頭数6頭立ても味方。人気2頭がけん制し合えば漁夫の利を得る可能性も十分。
デザートナイトは今季も5戦2勝2着2回。騎手戦では結果を出せないが、ほぼ上位争いを演じている。前走アルアンダルスの0秒3差をつけられたが、引き続きマークが必要。
サチノリーダースの岩手勝ち星は芝1000m、水沢1400m。マイルでは3着もなく、スンナリが好走条件。
◎⑥アルアンダルス
〇③ユイノムテキ
▲④シャーク
△①デザートナイト
△②サチノリーダース
<お奨めの1頭>
5R クラプトン
6ヵ月ぶりの実戦を問題にせず快勝。叩かれてさらに信頼度を増す
★準重賞かきつばた賞/サンエイゴールドが雪辱果たす
6月2日の土曜日に行われた芝2400mの準重賞『かきつばた賞』。12頭立ての戦いは2番人気サンエイゴールドが2着に5馬身差を付ける圧勝を果たしました。
1番人気のエイシンエルヴィンが逃げたものの後続も早めにマークしに行って展開は序盤から速い流れに。サンエイゴールドは4、5番手の好位から進みつつ勝負所でエイシンエルヴィンに並びかけます。
前走の再現かと思われたのはしかしここまで。そこからさらに脚を伸ばすサンエイゴールドに対しエイシンエルヴィンは失速気味となり、その時点で勝敗は決しました。
最後はサンエイゴールドが余力十分に抜け出してゴール。昨年に続きこのレース連覇、そして自身の盛岡芝2400mでの勝利数を4としました。
2着には9番人気リュイールスター、3着は3番人気アズナヴァルが入って3連単は波乱の幕切れ。1番人気エイシンエルヴィンは7着に終わりました。
★重賞早池峰スーパースプリント/ナムラバイオレットが直線一気
6月3日に行われたダート1000mのスプリント重賞『早池峰スーパースプリント』はナムラバイオレットが優勝しました。
1番人気のコウセンと6番人気フォルスが並んで先行争いをしていた序盤、しかしコウセンよりもフォルスの方が手応えに余裕を感じさせ、早くも波乱の予感が漂います。
コウセンが後退した後かわって先頭に立ったフォルス、そしてその後ろから先頭に出ようとするメイショウオセアン。この二頭の戦いかと思われた瞬間、ゴール寸前で内から飛び出してきたのがナムラバイオレット。道中最後方、直線に向いても最後方の位置から内ラチ沿いを追い上げての鮮やかな、そして驚きの勝利でした。
6月4日は初夏の盛岡開催の最終日になります。今週末からは2開催4週間の水沢開催へと移ります。その本日のメインレースは12R『初夏特別』。盛岡開催の締めくくりとなるA級1800m戦です。なお、8枠9番のポイントプラスが競走除外(前日発売開始後の出走取消)で9頭立てになっていますのでご注意ください。
本命は(4)エンパイアペガサスで断然でしょう。昨年のみちのく大賞典・桐花賞の岩手の二つのグランプリを制した実力馬。冬の間は南関東に移籍し、4月の笠松・オグリキャップ記念を制してさらに勲章を増やしての帰還となりました。実績断然、当然能力も断然。みちのく大賞典参戦から逆算してのここからの始動も予定通り。ここは黙って相手探しという他はないでしょう。
ではその相手は?当初はポイントプラスだったのですが出走取消になったので、では(10)シンゲツではどうでしょうか。転入後は掲示板圏内に食い込んでくるまでの戦績ですが戦っている相手を思えば内容は決して悪くないでしょう。敵はむしろ先行有利が続く今週の馬場傾向か。ですが、◎が速い流れを作ってくれればそれもカバーできるのでは。
続いて(6)ヒドゥンブレイド。どちらかといえば水沢の方がしぶといタイプだと思うのですが、前走は盛岡でも好位から粘って見せました。三走前のように前に行くパターンができればそのまま流れ込む事も可能。
以下は先行タイプの(5)プリンスダム。一線級との重賞では馬券圏内を争う位置になってしまいますが、このメンバーなら三走前の再現も。(2)ダンストンレガーメは追い込みタイプだけに今週は不利ですが、末脚が活きる展開にさえなれば距離は問わないタイプだけにそこに穴的期待を賭けてみていいでしょう。
●12Rの買い目
馬単(4)→(10)、(4)→(6)、(4)→(5)、(4)→(2)
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★オッズパークLOTO 5重勝/6月4日(対象8R~12R)
8R/評価A: 3番 評価B: 6番 穴:4番、7番
9R/評価A: 2番 評価B: 4番 穴:9番
10R/評価A: 6番 評価B: 2番、 1番 穴:5番
11R/評価A:11番 評価B:12番、 1番 穴:4番
12R/評価A: 4番