★準重賞 奥州師走スプリント/ミスティカルが人気に応える
12月22日に行われた3歳馬の準重賞『奥州師走スプリント』は1番人気のミスティカルが優勝。岩手転入後3勝目を準重賞勝ちで飾りました。
前走からは連闘というローテーションに加え58kgのハンデも課されて決して容易な条件ではなかった同馬なのですが、2番手追走からの好位を最後まで譲らず直線も後続の追撃を凌ぎきり、クビ差ながらもしっかりとした脚色を保ってゴール。前走に続いての連勝、自身初の準重賞タイトル獲得を果たしました。
さて本命は。ここでは(10)ワンダーアビルマンを狙います。
前走がホッカイドウ競馬から岩手への転入初戦だった同馬。外枠からのスタートでノメって後手を踏むという、水沢のマイル戦としてはかなり厳しい状況からのレースになったにも関わらず最後突き抜けるくらいの伸び脚を見せた点、これは高く評価できると思います。
その前走時はどちらかといえば差し馬優勢の馬場傾向でもあり、それも味方した感は確かにありますが、それにしても前走のような末脚は魅力十分ですし今の水沢コースとも相性は悪くないのでしょう。極端な前残り傾向でさえなければ前走の再現まで。
対抗は(6)アイアムヒラケゴマを。二走前は1900mにやや苦戦したもののそれでも上位を確保。前走、マイルになってあっさり巻き返したあたりも地力の高さを感じさせます。
こちらもどちらかといえば差しタイプ、そして◎と同じ日に差して勝っているように馬場の助けを受けているのも◎と同じ。"差しの同型"はいずれかの方が展開に左右されやすい結果になりがちですが、現級上位の力で押し通してしまう可能性に期待してみましょう。
(3)ブラボーウォームは◎○とは逆に先行タイプ。となれば先行有利な馬場傾向になった時にはこちらが・・・というのは想像しやすい所です。ここでは逃げ先行タイプが多く、それも内目の枠に揃った事から差しタイプ優位になると考えましたが流れひとつで逆転まで、でしょう。
ヒモの一番手は(1)プラトンイミシャン。前走は完全に逃げ馬のペースに持ち込まれてしまいましたし、終わってみればやはり距離もちょっと長かったのでしょう。マイルなら話は変わってくるはず。もう一頭は敢えて(7)シーセクションを。本来はこの辺の組で上位の力を持っている馬ですしコース・距離の実績面も最右翼。気配次第の部分は残りますが、それによっては。
●9Rの買い目
馬単(10)=(6)、(10)=(3)、(10)=(1)、(10)=(7)
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★オッズパークLOTO 5重勝/12月24日(対象6R~10R)
6R/評価A: 3番 評価B: 4番、 9番 穴:1番
7R/評価A:10番 評価B: 1番、 4番 穴:11番
8R/評価A: 1番 評価B: 6番 穴:7番、10番
9R/評価A:10番 評価B: 6番、 3番 穴:7番
10R/評価A: 6番 評価B: 7番 穴:3番
12月31日、大晦日恒例の岩手版グランプリ「第44回桐花賞」のファン投票結果、および出走予定馬が発表された。
1位・エンパイアペガサス
2位・チャイヤプーン
4位・ユッコ
5位・チェリーピッカー
7位・ロキ
8位・ココロノママニ
9位・イーグルカザン
12位・ストロングサウザー
13位・マツリダバッハ
17位・サッチン
・報道推薦 トーホクアロー、プリンスダム
第1位はみちのく大賞典2連覇のほか青藍賞、北上川大賞典を制したエンパイアペガサス。第2位は岩手ダービー・ダイヤモンドカップ、ダービーグランプリの二冠を制し、川崎・戸塚記念も優勝チャイヤプーン。2頭とも早々と出走を表明。王者エンパイアペガサスに3歳馬チャイヤプーンが挑戦=が対決図式。
昨年はエンパイアペガサスが3歳ベンテンコゾウを退けて優勝。史上7頭目(トウケイニセイ、トニージェントは3連覇)の2連覇を狙う。
一方、チャイヤプーンは準三冠馬。第38回ロッソコルサ以来、6年ぶりの3歳優勝を目指す。雌雄決戦はどちらに軍配があがるか。それとも第3の馬が優勝するか。31日、桐花賞は今年も世代対決が最大テーマとなった。
23日メインは「ゴールデンジョッキーズシリーズ第2戦」(B2 水沢1600m)。
第1戦は単勝100円の元返しでヒューリスティクス(阿部英俊騎手)が優勝したが、2着に4番人気エコロレインボー(菅原俊吏騎手)、3着に11番人気エドノマツカゼ(山本聡哉騎手)が入り、3連単は2万2700円の高配当となった。果たして第2戦は本命サイドで決まるか、波乱となるか。
本命はパッショノン。南関東3勝・B2から岩手C1へ編入。格付けにも恵まれたが、初戦を2着に2秒5の大差をつけて逃げ切り勝ち。
南関東時代は一度も逃げたことがなかったが、思い切って攻めたのが勝因。以降も逃げの手に出て3連勝。前走・ディセンバーカップでは1900m延長も問題にせず1秒差で圧勝した。
今回は坂口騎手と初コンビを組むが、攻めに徹すれば逃げの手は十分可能。マークきつくても押し切れると見た。
ただ、ほかの騎手も指を咥えている訳にはいかない。追走が厳しくなるのは確実で、逆転筆頭はゲラーデ。前走まで今季3勝は芝でマークしたが、水沢ならダートもこなせることを証明した。
ペースに左右される面はあるが、行き脚ついてからの伸びがシャープ。前走も早めスパートが見事決まった。鞍上・鈴木祐の積極策に託す手。
ストラギストは中央4戦0勝後、南関東1勝2着5回。先行粘りを身上とするタイプが願ってもない内3番枠。好枠を利してパッショノンの出鼻を叩ければ上位争い必至。鞍上は第1戦を圧勝した阿部英俊騎手。
トゥザキングダムは置かれる脚質のため1勝止まり。こちらも展開に注文がつくが、前走3着の末脚は悪くなかった。リーディング・山本聡哉騎手が一発を狙う。
クールジョーカーは前々走は案外の結果に終わったが、前走で首位を奪回。水沢初勝利を飾った。ペース次第だが、前が速くなれば再現十分。ベテラン・関本淳騎手の動向に注目。
ネオヴァリアントはコース替わり2戦目を快勝。水沢巧者ぶりを発揮し、上昇ムード。鞍上は驚異的に勝ち星を伸ばしている新人・岩本怜騎手。
◎⑦パッショノン
〇④ゲラーデ
▲③ストラギスト
△⑨トゥザキングダム
△①クールジョーカー
△⑪ネオヴァリアント
<お奨めの1頭>
4R アメージングハート
2ヵ月ぶりの実戦をモノともせず、アッサリ逃げ切って圧勝。ここも相手捜しの一戦
先週16日から始まった「ゴールデンジョッキーズシリーズ」。第1戦はC1・水沢1400mで行われ、単勝100円元返しの圧倒的1番人気に支持されたヒューリスティクスが3馬身差で圧勝。余裕の逃げ切りを決めた。
鞍上・阿部英俊騎手「第1戦からいい馬に騎乗させてもらいました。ほかにハナを主張する馬がいなかったら、最初から逃げる気でいました。
3、4コーナーでフワフワしてとぼけるところがありましたが、直線で後ろの馬が接近してきたらまた伸びてくれた。余裕残して3馬身差ですからね。もっと上のクラスでも通用すると思います。
第1戦を制して好発進できました。次回以降も頑張って表彰台に上がりたいと思っています」
第2戦は23日、今度はB2・水沢1600mを舞台に行われる。
翌日17日にはトウケイニセイ記念トライアル「第27回白嶺賞」が行われ、こちらも1番人気ロジストームが逃げ切り、初重賞を手にした。
村上忍騎手「ハナに行くか、2番手かは相手の出方次第。逃げにはこだわっていませんでしたが、うまく先手を取れて楽な形でレースを進めることができたのが勝因でした。
現時点ではマイルがベストでしょうが、自在脚質ですから距離が長くなってもこなせると思います」
続いて千葉幸喜調教師「暑い季節が過ぎてから、どんどん調子が上がって今日もいい状態で臨めました。体重的にはプラス10キロでしたが、想定内。南関東時代に560キロでも勝っていましたからね。もちろん体調次第ですが、次走はトウケイニセイ記念へ向かう予定です」
ヒューリスティクス、ロジストームの次走に注目してほしい。
22日メインは3歳準重賞「奥州師走スプリント」(水沢1400m)。
主軸はミスティカル。転入2戦目を勝って以降、3着止まりと消化不良のレースを続けていたが、ひと息入った前回快勝。馬体重が13キロも増え、一回り大きくなった。
それに伴い、破壊力も強化。逃げたエイシンテキサスをキッチリ差し切って快勝。着差はクビだったが、内容的には完勝だった。この成長を素直に信じる手。
マコトハインケルは中央から里帰りして芝ダートを問わず毎回勝ち負けを演じてきた。しかし不来方賞11着、秋嶺賞7着に沈み、適性を試す意味で水沢1300mへエントリー。
短距離がどうかと5番人気だったが、豪快なマクリを決めて1着。新たな才能が引き出された。揉まれる不安がない外枠を引き当て再現十分。
ニッポンダエモンはベンテンコゾウの全弟だが、体型もタイプも違う。今季初戦を勝ち、スプリングカップ4着後、北海道へ移籍。北海道3冠を狙ったが、北斗盃5着、北海優駿11着。
その後も2着1回にとどまり、再び岩手入り。初戦はスタート直後につまづく不利があったが、逃げて2着を死守。2戦目の上積みを見込めば好勝負必至。
イシマツは3戦着外だが、今度はベストの1400m戦。4走前の盛岡ダ1400m・白神賞で自慢の決め手がさく裂。今度は水沢だが、適性が脅威の的。
マグマは前々走、4角先頭で圧勝。不来方賞7着だったが、ここなら地力は引けを取らない。ナムラバンザイはミスティカル、ニッポンダエモンと同様、58キロを背負うが、好枠を生かしたいところ。
◎③ミスティカル
〇⑨マコトハインケル
▲④ニッポンダエモン
△⑧マグマ
△①イシマツ
△②ナムラバンザイ
<お奨めの1頭>
8R フルネス
前走は850m戦で致命傷の出遅れを喫し、基準外。1400m延長なら首位を譲れない
★重賞 ダービーグランプリ/地元チャイヤプーンが制覇
12月10日に水沢競馬場で行われた3歳の地方競馬全国交流『ダービーグランプリ』。レースは人気上位の3頭の戦いになりましたが、直線鋭く反応した地元チャイヤプーンが抜け出して優勝。ダービーグランプリでは6年ぶりとなる地元馬による制覇を達成しました。
先行した兵庫クリノヒビキ、定位置に構えた同じく兵庫コーナスフロリダ。ライバル2頭に対しチャイヤプーンはスタートで出遅れて一時は最後方になります。
しかしそこから巻き返した同馬はライバルとのせめぎあいを最後まで凌ぎ切り、直線では逃げ粘るクリノヒビキ、後方から迫るコーナスフロリダをあっという間に突き放す末脚を発揮。結果、2着クリノヒビキに2馬身の差をつけて快勝。地元馬としてはロッソコルサ以来となるダービーグランプリ制覇を果たしました。奇しくもそのロッソコルサも千葉幸喜調教師が管理し鞍上は村上忍騎手。馬主も同じの6年ぶりVでもありました。
★重賞 寒菊賞/パンプキンズが待望の重賞タイトル獲得
同じく12月10日に行われた2歳重賞『寒菊賞』。こちらは3番人気のパンプキンズが制しました。
最内枠から逃げた3番人気のパンプキンズ。リュウノポップスが終始競りかけてくる展開の中で最後まで集中力を失わず、直線追い込んできたヤマショウブラックの攻勢も凌いでクビ差先着。自身初の重賞タイトルを獲得すると共に年明けの金杯への出走権も手にしました。
岩手競馬の今年の開催もあと1ヶ月を切り、各世代各路線の重賞戦線も残り少なくなってきました。月曜日の白嶺賞は1月7日に行われるトウケイニセイ記念のトライアルですが、残り少ないマイル重賞で好結果を残したい出走各馬の力の入りようは前哨戦という位置づけに留まらないものがあります。
既存勢力も多いのですが転入勢の顔ぶれもなかなかのもの。という事で今回は転入勢を主眼に据えた予想としました。本命はこれが転入初戦となる(10)スカイロックゲートです。
直近の戦績が目だたないですが、昨年の門別3歳三冠、北海優駿でベンテンコゾウの2着だったと言えば思い出す方も多いのでは。ここまでのキャリアは中距離が多いのですが、それは門別に古馬のマイルで手頃なレースが少ないからであってマイルに対応できるスピードは持っているはずの馬。すんなりスピードを発揮できる形であればしぶとさを見せるでしょう。
対抗は、これも転入後日が浅い(9)グランユニヴェール。この馬も一昨年の南関3歳クラシックに挑んでいましたが本来の適性はマイルあたりにある印象でした。前走や前々走、まだ仕上がり途上の段階であれだけやれるのなら、相手関係的にみてここでも同じくらいかそれ以上の結果があっていいのでは。大型馬ゆえ一ヶ月ちょっと間隔が空いた事での馬体増だけが心配。
三番手は昨年のこのレースの覇者(2)イーグルカザンとしました。前走は4着でしたが内容的には余力を感じるもの。ひと叩き良化の分も、この年齢の割には大きく見込めそうな気配です。
(1)タイセイファントムは前走の結果がやや評価に悩む所。前走時の気配がもうひとつだった印象でもあり、当日の気配がどれだけ良くなっているかがカギ。
●10Rの買い目
馬単(10)=(9)、(10)=(2)、(10)=(1)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
★オッズパークLOTO 5重勝/12月17日(対象7R~11R)
7R/評価A:10番 評価B: 1番、 8番 穴:12番
8R/評価A: 1番 評価B: 3番 穴:11番
9R/評価A: 3番 評価B: 4番、 1番 穴:9番
10R/評価A:10番 評価B: 9番、 1番 穴:2番
11R/評価A: 6番 評価B:10番、11番 穴:5番
前日に続いてダービーグランプリ回顧。まずはチャイヤプーンに騎乗した村上忍騎手のコメントから。
「スタートでちょっと遅れましたが、あわてずレースを進めようと思いました。逆に出遅れて周りの馬の位置を確認できました。
スローだったのでまずは折り合いをつけることに専念。追い出すタイミングの難しい馬ですから、周りの動きを見ながらスパートをかけたら反応が抜群。手応えも良く、あのぐらい伸びて当然と思っていました。
今後は古馬と走ることになりますが、まだ伸びしろがあるので今後も楽しみです」
続いて千葉幸喜調教師
「ダービーグランプリが順延になって調整の難しさを改めて感じました。力はある馬ですが、間隔が開きすぎたのが一番の心配事でしたから、十分すぎるぐらい乗り込んで臨みました。
不来方賞は2着に敗れましたが、最大目標を勝ってホッとした気持ちと同時に、ついにやったという気持ちです。
母サイレントエクセルはダービーグランプリ3着。当時とは条件が違いますが、チャイヤプーンが優勝できて本当に良かったと思っています。
次走予定は桐花賞。先日、北上川大賞典を圧勝したエンパイアペガサスを相手にどこまでやれるか、自分も楽しみです」
余談だが、千葉幸喜調教師はきゅう務員時代、サイレントエクセルと苦楽を共にしてきた仲。その仔で地方限定とはいえ、ダービーGPを制したのだから喜びもひとしおのはず。桐花賞が待ち遠しい。
16日メインは「ゴールデンジョッキーズシリーズ第1戦」。今回はC1・水沢1400mで行われ、全3戦の総合優勝騎手にボーナス50万円が支給される。
本命はヒューリスティクス。6連勝へ王手をかけた。中央未勝利から転入戦を0秒1差で快勝。幸先のいいスタートを切ったが、夏負けのため3カ月休養。
それで完全リフレッシュでき、復帰後は圧勝に次ぐ圧勝。C1昇級もアッサリ突破した。今回は骨っぽいメンバーがそろったが、時計上位は明らか。ここも単なる通過点にする。鞍上はベテラン・阿部英俊。
トーセンスパンキーは南関東B2の格を前面に4勝2着2回。連対100%を続けている。前々走2着は出遅れがすべて。前回完勝で負の流れを振り切った。ヒューリスティクスを徹底マークから逆転をもくろむ。
鞍上は今季デビューながら若手の有望株・岩本怜。今回は2キロのアドバンテージはないが、思い切りの良さ一目。
サルガッソは中央未勝利、南関東3勝・C2に在籍。初戦に850mを選び、追走に手こずったが、勝ち馬と同じ上がり(最速タイ)を駆使。
陣営はズブさを解消しようとする選択。それが今度に生きるのは確実。鞍上はここ一番に一発がある坂口裕一。
エコロレインボーは相手なりに駆ける堅実さがセールスポイント。近走勝ち切れないレースが続くが、マイルも長かった。ベストの1400m戦で巻き返す。鞍上は2週連続で重賞制覇中の菅原俊吏。
ナンヨーセゾニエは中央芝2着1回から転入。主戦場は芝だったが、初勝利は前走・水沢1400m戦。これで弾みついた。鞍上は母国の国旗をイメージした勝負服・陶文峰。
◎⑦ヒューリスティクス
〇⑧トーセンスパンキー
▲①サルガッソ
△④エコロレインボー
△⑤ナンヨーセゾニエ
<お奨めの1頭>
1R ヤマトタケル
北海道未勝利だが、転入直前のタイムが上々。2歳C2なら突破する