★重賞 ビギナーズカップ/グレートアラカーが初勝利で重賞制覇
9月2日に行われた2歳重賞『ビギナーズカップ』。今季最初の2歳のダート重賞でありこのあとに続く2歳重賞戦線の実質的な幕開けになるレースは、これがデビュー2戦目になるグレートアラカーが制しました。
道中は常に馬群の外を回らされる苦しい展開になったグレートアラカー。しかしやや荒削りながらも力強い走りは終始衰えを見せず、最後は粘るポエムロビンを捉えて勝利。デビュー2戦目、自身初勝利を重賞制覇で飾ってみせました。
3日のメインレースは12Rです。B級一組ダート1400mの『震災復興子ども達に夢と笑顔を』。台風接近の影響かぐずついた空模様が続く岩手県ですが、今のところ競馬開催に直接の影響はなさそうなものの、天候が良くないため木金あたりに降った雨の影響が抜けきらず・・・というコース状態が続いています。引き続いて「先行馬有利」の前提で考えておいた方が良さそうです。
このレースの本命は(7)コウギョウヘイローとしました。今回はB1級ですが同馬はつい最近までA級でも掲示板を確保するくらいに戦っていましたし、B1級は春先に一度卒業している条件でもあります。脚質と斤量と、そして馬場状態のと兼ね合いが課題でありカギですが、8頭立ての少頭数なら極端に不利な形にはならないのでは。
(8)ペイシャパッチが対抗。前走で久しぶりの勝利を挙げたようにやはり短距離、それも水沢の方が戦いやすい印象です。前走時は馬場傾向も味方したとは思いますが、その前走で破っている相手がほとんどのここなら再現も可能と見ます。
(5)ツララは勢いの比較で一番。ただ近走よりは相手関係が厳しくなっているので、いくら先行有利の馬場とは言え極度に競りあわないことが条件になるかもしれません。その意味での単穴▲。
(2)サチノリーダースはなかなか好みの距離を使えずにいましたが、前走で変化を見せたようにやはり短距離、それも水沢のそれが得意。枠順を上手く活かせれば面白い存在に。転入初戦(4)チェルカトーレも直近は後方からの競馬が続いていますがここなら本来の先行策を採れるかも。そこに警戒をしておきたいですね。
●12Rの買い目
馬単(7)=(8)、(7)=(5)、(7)→(2)、(7)→(4)
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★オッズパークLOTO 5重勝/9月3日(対象8R~12R)
8R/評価A: 5番 評価B: 3番、 2番
9R/評価A: 3番 評価B: 6番 穴:5番、4番
10R/評価A: 7番 評価B: 2番、 6番 穴:5番
11R/評価A: 5番 評価B: 7番、 3番 穴:2番
12R/評価A: 7番 評価B: 8番、 5番 穴:4番
今開催から3歳馬がすべて古馬編入。どのレースもメンバー構成が様変わりした。そこで頭を悩ますのが3歳馬と古馬のレベル比較。
基本は3歳馬有利だが、クラスが上がっていくと、その限りではない。例年ではB2級以上になると古馬有利。秋以降は3歳馬が力をつけて突破するケースも多いが、当初はB2が分岐点。
その場合に基準となるのが持ちタイム。もちろん馬場差を考慮してタイムを比較してほしい。着順が悪くても持ちタイム上位なら古馬も突破できる。
ただ、今年はもう一つ大幅に変わった点がある。水沢に替わったのと合わせて転入条件が緩和された。JRAから転入した馬は賞金の80%が控除され、南関東からの転入馬は70%が控除される。
これによって例年とは違ったクラス変動となった。具体的には昨年までの在厩馬ならC2へ入っていた馬がC1、もしくはB2へ昇級したケースが思った以上に多かった。
理由は3歳編入と控除率の引き上げ。転入馬は編入クラスが楽になった点は見逃せない。以上のことを頭に入れて馬券を検討してほしい。
2日メインは2歳重賞第二弾「第36回ビギナーズカップ」。第一弾の重賞・若鮎賞は芝1600mが舞台だったが、今度は水沢1400m条件で実施される。
前走2着敗れても本命はウィズジョイ。今年の一番馬との評価を崩さない。
デビュー戦の装鞍所で見た瞬間、一目惚れした。均整の取れた好馬体でバランスもすばらしい。牝馬特有の流線形でオーラも放ち、これは走ると確信した。
結果ももっさりスタートだったが、加速ついてからのスピードが文句なし。2着に10馬身差をつけて圧勝した。
その後、遠野馬の里へ移動。リフレッシュと坂路で鍛え直して帰郷。当初、若鮎賞にも登録があったが、ダート戦に絞って水沢1400m戦へエントリー。
圧倒的1番人気に支持されたが、前半で内に包まれて掛かり気味に追走。以降は馬群をさばいて2番手につけ、逃げたサンエイムサシに接近したが、直線で突き放されて6馬身差2着。さらにふらつくところもあり、案外の内容に終わった。
ただ、久々の実戦でプラス12キロ。初の1400mに加えて当日は逃げ圧倒的に有利の馬場。酌量の余地は十分あった。
今度は距離2度目、叩かれた上昇度、馬場も変わってくれば反撃必至。ウィズジョイは正念場を迎えた。
サンエイフラワーはデビュー戦の芝1000mを59秒7の好タイムで完勝。2歳交流・ダズンフラワーの妹らしくレースセンスの良さが光った。
続いて芝重賞・若鮎賞へ駒を進め、出遅れながらも2番手をキープ。逃げたマリーグレイスをいつでも交わせる手応えだったが、可愛がり過ぎて逃げ切りを許してしまった。それでもクビ差まで肉薄。地力を証明した。
ダートは初めてだが、母ハッピートークは岩手転入後ダート戦で11勝をマークしてオープン入り。牝馬特別・フェアリーカップも快勝ならダートも問題ないはず。前走の雪辱を果たす。
ポエムロビンを主軸視する手も十分。北海道1勝2着2回の成績を引っ下げて転入。前走8着はゲート内でアクシデントがあり、度外視。母は岩手でプリンセスカップ、金杯を制したブリリアントロビン。血統背景からも単十分。
サンエイムサシは注目のシニスターミニスター産駒。前走は逃げ有利の馬場だったにせよ、強さが際立っていた。同型との兼ね合いがネックだが、折り合いつけれれば2連勝を飾る。
グレートアラカーはデビュー戦3着だが、芝適性の差が出た印象。タイムパラドックス産駒でダート替わりは歓迎。強気の挑戦に注目。
サンエイロイヤルは前走完敗だったが、距離延びて真価発揮のカネヒキリ産駒。現時点ではどうかだが、成長間違いなし。
◎⑨ウィズジョイ
〇①サンエイフラワー
▲⑦ポエムロビン
△⑥サンエイムサシ
△⑧グレートアラカー
△②サンエイロイヤル
<お奨めの1頭>
3R トーセンスパンキー
南関東B3からのトレードで岩手C2十組へ編入。これが控除率引き上げの効果以外、何物でもない。連勝をどこまで伸ばすか楽しみ
先週8月26日、水沢1900mを舞台に行われた"GRANDAME-JAPAN2018"古馬シーズン「第44回ビューチフルドリーマーカップ」(M1)はジュエルクイーンが快勝。史上初の3連覇を達成した。
レースはステップオブダンスがハナを主張してアリッサムは2番手に控える。その外にジュエルクイーンがつけ、スローペースに落ちた。
2コーナーを回ってジュエルクイーンがアリッサムを交わして早くも2頭の争いに持ち込まれたが、ステップオブダンスが快調に飛ばしてジワジワと引き離す。
ジュエルクイーンは鞍上・五十嵐騎手が手をしごくが反応ひと息。4コーナーでは完全にステップオブダンスの逃げ切りかと思った。
しかし直線を向いてジュエルクイーンはジワジワと差を詰め、ゴール前で頭差交わして快勝。2頭のマッチレースを制し、改めて底力を誇示した。当日はグリーンチャンネルの中継解説だったが、思わず"いいレースでした"と発してしまった。
五十嵐冬樹騎手「4コーナを回りきるくらいまではヒヤヒヤした。馬体重が減っていた影響などもあったんでしょう。それを思えば良く頑張ってくれたと思います」
次走目標はレディスプレリュードで古馬シーズン総合優勝。輸送を考慮して大井移籍も考えているという。ディアマルコとの優勝争いが楽しみになった。
9月1日メインはB2「セプテンバーカップ」(水沢1300m)。有力各馬は実力伯仲で好レースが期待できる。
本命はセイウンニジョーズ。今年4月のB2戦を快勝後、JRAへ再トレード。1戦0勝から里帰り初戦2着だったが、当日は逃げ馬天国。それを意識して早めに動いて直線でスズヨローズを一旦交わしたが、内から差し返されてクビ差2着。
惜しくも勝利を逃がしたが、馬場を考えれば仕方なしの結果。レース内容は文句なしだった。先週は差しもある程度届く馬場に変わり、今度は自分の競馬に徹することができるはず。首位奪取に燃える。
スズヨサムソンは実戦を使われながら調子を上げて目下3連勝中。絶好調を誇っている。
今回はコース替わりがネックだが、水沢1300mは3戦1勝。走破タイム1分22秒9もメンバー中2番目の最速。何よりも勢いが魅力だ。
シゲルシチフクジンは中央芝2000m1勝、南関東1勝・B3から転入。岩手B2は恵まれた格付けだが、唯一の不安は追い込み脚質。展開に左右される面がありそうだが、地力でアッサリまで十分。
カリスマサンスカイは2走前の盛岡戦で7着に沈んだが、前走3着で軌道修正。元々、コース適性は水沢の方にあり、1300m短縮も望むところ。
セイザンは近走足踏みだが、水沢1300m5戦2勝2着1回と自信の条件。その気になれば先に行けるのも強み。コウギョウヘンリーはハイペースなら台頭あり。
◎⑩セイウンニジョーズ
〇⑤スズヨサムソン
▲⑦シゲルシチフクジン
△④カリスマサンスカイ
△③セイザン
△①コウギョウヘンリー
<お奨めの1頭>
8R スプレンダドシング
前走は逃げ有利の馬場をはねのけて豪快なマクリを披露。成長確かなことを証明した。古馬を一蹴し、3連勝を飾る
★重賞 ビューチフルドリーマーカップ/ジュエルクイーンが制して3連覇達成
8月26日に行われた牝馬の地方競馬全国交流競走『ビューチフルドリーマーカップ』は北海道・ジュエルクイーンが逃げた大井・ステップオブダンスをゴール寸前で捕らえて優勝。このレース3連覇を達成しました。
過去にはサイレントエクセルが連覇していたビューチフルドリーマーカップですが3連覇はレース史上初。また北海道勢としてはこのレース通算8勝目となりました。
27日のメインレースは12R、A級一組ダート1800mの『初秋特別』です。
先週は先行馬有利・内枠有利で差し馬の出番がほとんど無い状況でしたが、今週は中間に強い雨が降った影響か、先週ほどには極端な傾向ではありません。ただし基本的には好位付けができる馬まで、直線勝負タイプの差し馬は届きづらいのでそのあたりは注意が必要でしょう。
さて本命は(8)マイネルバローネでどうでしょうか。前走が春先以来の勝利になりましたがその間の戦績から見てフロックと思う必要は無いはず。水沢も盛岡よりは相性が良いでしょうし、この顔ぶれなら外枠もさほど不利にはならないでしょう。堅実さが活きる相手関係であり条件ではないでしょうか。
相手は(9)コスモカットを狙ってみます。力を要する馬場は悪くないでしょうし距離も手頃でしょう。前走は展開も向かなかった。二走前の内容で比較すれば大きな差は無いはず。
(4)ロジストームは地力比較ではこのメンバー中最右翼と見て良い一頭でしょう。ただ今回に関しては、前走が動かなさすぎなのと距離がちょっと長いかもと考えて少し様子見の3番手評価。上手く流れを掴めば。
ヒモはまず(7)ヒドゥンブレイド。盛岡よりは水沢というタイプ、そして流れにさえ乗れれば距離問わずしぶといタイプ。展開ひとつでチャンスも。(2)ケルヴィンサイドは二走前の2着だけではまだ何ともなのですが良さを見せてきたのは確かか。内枠を活かせるなら。
●12Rの買い目
馬単(8)=(9)、(8)=(4)、(9)=(4)、(8)→(7)、(8)→(2)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
★オッズパークLOTO 5重勝/8月27日(対象8R~12R)
8R/評価A: 4番 評価B: 8番、 5番
9R/評価A: 3番 評価B: 1番、10番 穴:4番
10R/評価A: 5番 評価B: 7番、 4番 穴:6番
11R/評価A: 4番 評価B: 2番、 6番 穴:7番
12R/評価A: 8番 評価B: 9番、 4番 穴:7番
「ビューチフルドリーマーカップ」は1975年からスタート。明治40年、小岩井農場がイギリスから輸入した『グレートマザー』に敬意を表して創設された。
当初は牝馬特別で実施され、2000年から重賞へ昇格するとともに、東日本の地方競馬にも門戸を開放。さらに2010年から『GRANDAME-JAPAN』古馬シーズンに組み込まれ、現在に至っている。
その1年目はマイネべリンダが現調教師、齋藤雄一騎手を背に見事な逃げ切りで地元優勝を果たしたが、以降は遠征馬に凱歌。特に北海道勢は6勝と圧倒的優位に立っている。
今年もジュエルクイーンが参戦。3歳挑戦だった1度目はサンバビーンの2着に敗れたが、2016年、2017年と現在2連覇中。
過去に2連覇はマサリュウクイン、ケイワンベイブ、サイレントエクセルの3頭。2度制覇はセスラダケ、アイノウエスタンの2頭がいるが、3連覇達成は1頭もなし。ジュエルクイーンが3連覇すれば史上初の偉業となる。
ジュエルクイーンは今季、コスモバルク記念から始動。2戦目を快勝し、続くヒダカソウカップは3着に敗れ、3連覇はならなかったが、前走・ノースクイーンカップでディナスティーア、アップトゥユーに雪辱。
昨年、一昨年は地元・門別のブリーダーズゴールドカップから連闘で臨んだが、年齢的なことも考慮して今年は自重。Bドリーマーカップ1本に絞って調整を進め、態勢も万全。3連覇に自信満々で登場する。
ただ不安点がない訳ではない。ジュエルクイーンは地元牝馬では圧倒的強さを誇っているが、ヒダカソウカップ2、1、1、3着。ノースクイーンカップ3、2、1、1着。
いずれも4年連続で出走し、これ自体がすばらしいことだが、2連覇まで。同一重賞の3連覇は一度もないのが気になるところ。果たしてビューチフルドリーマーカップ3連覇できるか、非常に興味深い。
ステップオブダンスはゴールドアリュール産駒でデビュー4戦目から一貫して牝馬重賞路線を歩み、ユングフラウ賞、ロジータ記念を優勝。また関東オークス(JpnII)でもクイーンマンボ、アンジュデジールに次ぐ3着に善戦した。
今年2月、エンプレス杯10着後、5ヵ月休養から兵庫サマークイーン賞で復帰。1番人気に支持されたが、ディアマルコに完敗2着。久々の実戦と初の長距離輸送もこたえた。
しかし今度はひと叩きされて変わり身は確実。JRA強豪牝馬と見劣らない血統背景とパワーで逆転首位まで十分考えられる。
ユッコは一昨年、ジュエルクイーンの0秒1差2着。昨年は4着に敗れたが、伝統のシアンモア記念を制し、岩手競馬最優秀牝馬に選出された。
今季は4戦連続で着外に沈んでいたが、トライアル・フェアリーカップ2着で復調の兆し。本音を言えば勝ってほしいところだったが、まだ本調子ではなかったかもしれない。加えて水沢は若干割り引きが必要で展開の手助けが必要か。
アリッサムは南関東から再転入3戦目にフェアリーカップを逃げ切り完勝。自らハイペースを形成しながらしのぎ切った。前走も牡馬相手に3着に粘り、充実一途。有力2頭がけん制し合えば漁夫の利を得るかもしれない。
ダンストンレガーメはここに入るとパンチ力不足は否定できないが、コース替わりはプラス材料。牝馬特有のシャープな切れが武器。前崩れで台頭。
◎④ジュエルクイーン
○⑤ステップオブダンス
▲⑧ユッコ
△⑦アリッサム
△①ダンストンレガーメ
<お奨めの1頭>
11R タイセイファントム
岩鷲賞6着のお返しとばかり、すずらん賞を完勝。古豪健在を誇示した。賞金の関係で負担重量が1キロ増の57キロを背負うが、貫禄でこなす