20日、盛岡ダート2000mを舞台に行われたJpnIII「第19回マーキュリーカップ」は大井代表・ユーロビートが6馬身差で圧勝した。
最大勝因は吉原寛人騎手の好判断。ハロンラップがそれを証明している。スタートから12秒2-11秒6-12秒5。前半3ハロンこそ36秒3と速かったが、メイショウコロンボ=武幸四郎騎手が1コーナーで13秒9-14秒1と一気に減速した。
当然のように後続は掛かり気味となったが、後方4番手にいたユーロビート=吉原寛人騎手がひとまくり。2コーナーで逃げたメイショウコロンボを交わして先頭に立ったが、内から手をしごいてメイショウコロンボが再びハナを主張した。
吉原騎手「「大外枠だったので内に潜るのはできないだろうと思っていたが、スタートしてからも反応がひと息でした。1~2コーナーで一気にペースが遅くなって、これでは競馬にならない。それで一気にまくって目標のメイショウコロンボまで行けたのが良かった。あとは最後の坂に向けてひと息入れました」
この位置を取ってユーロビートを楽にさせたのが絶妙のプレーだった。あとは直線入り口でメイショウコロンボを抜き去り、あとは独走状態に入った。
再び吉原騎手「グレードでここまでうまくいくなんて最高の気分。今年の目標はグレード制覇でしたが、まさかこんなに早く勝てるとは思っていませんでした」
人気がなかった(6番人気)ことで思い切ったレースもできたとは思うが、地方所属馬がマーキュリーCを制したのは第2回メイセイオペラ以来の快挙。人馬ともにあっぱれだった。
渡邉和雄調教師「このコースなら内枠がほしかったが、よりによって大外。想像していたより後ろの位置だったが、ペースが遅くなった時に吉原騎手が前に行ってくれた。脚を貯めて一瞬の切れ勝負よりいい脚を長く使えるので、いいポジションを取ってくれました。私も初グレード制覇なのでとてもうれしい。岩手遠征は今回が3度目。3着、2着ときたので今度は優勝だと公言していましたが、まさか現実になるとは思ってもいませんでした」
関係者のみなさまに心から祝福を申し上げます。
25日メインは「震災復興 子ども達に夢と笑顔を」(B1二組 盛岡ダート1600m)。主軸はタフガイだ。
タフガイはトレーニングセール出身馬でデビュー戦を破格タイムで圧勝したが、その後は足踏み。順調さを欠いたのも痛かった。
しかし今季は3勝2着2回とオール連対。水沢2000m・ジューンカップも1番人気に応えて完勝した。
今度はB1馬が相手だが、さほど強化感もない。しかも強力な逃げ馬が不在なら先手か2番手をキープ。緩急自在の脚質がここでは最大の武器となる。
マンボプリンスは今季2戦目を快勝したが、以降は5着2回3着2回。詰めの甘さが目につくが、前走は0秒1差の僅差負け。得意の盛岡マイルで白星を飾りたいところだろう。
マイネルウィットは中央1勝、南関東2勝・B3から転入。初戦は体重も重く8着だったが、キッチリ絞れた前走0秒3差5着。上昇ムードに乗り、今度は連対を確保する。
イマジンジョンは復帰後、精彩を欠いているが、馬体印象は悪くない。7頭立ての少頭数なら思い切った逃げの手に出る可能性も十分。それならば持ち前の渋太さを発揮し、反撃必至。
◎(5)タフガイ
〇(1)マンボプリンス
▲(3)マイネルウィット
△(4)イマジンジョン
<お奨めの1頭>
9R グッドギアー
前走、2着に1秒4差で圧勝。これで岩手9戦6勝として転入後の成長は誰の目にも明らか。
7月18日に行われた重賞『第16回フェアリーカップ』は人気上位馬が総崩れの波乱となりました。1番人気ナリタメロディ、2番人気コウギョウデジタル、3番人気コスモリボンが伸びを欠く中、最後方から大外を通って伸びたシェイプリーが突き抜けて優勝。転入初戦かつ自身2年5ヶ月ぶりの勝利が重賞制覇となりました。
2着ヴァイキング、3着スパンコールはいずれも人気薄。1~3番人気の3頭は馬券圏外に終わり、馬番三連単は12万7880円の波乱。
●9Rの買い目
馬単(2)=(6)、(2)=(14)、(2)=(1)、(2)=(10)
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海の日20日(月祝)、盛岡ダート2000mを舞台に行われるJpnIII「第19回マーキュリーカップ」の枠順が確定した。
今年は稀にみる混戦ムード。有力馬はある程度絞ることができるが、どの馬が勝っても不思議のないメンバー構成となった。最後まで迷いに迷ったが、松尾予想の結論は以下の通りになった。
◎(7)ソリタリーキング 58 福永祐一
〇(2)テイエムダイパワー54 藤岡祐介
▲(6)メイショウコロンボ55 武幸四郎
△(1)トウシンイーグル 54 和田竜二
△(13)タイムズアロー 54 真島大輔
△(12)トウショウフリーク54 戸崎圭太
58キロのトップハンデでもソリタリーキングを主軸視する。一昨年の覇者で昨年は5着。今年8歳の高齢馬で昇り目は薄そうだが、それでも佐賀記念ハナ差2着。
前々走・ブリリアントステークスはクビ差2着だったが、直線で前が壁になる不利。ゴール前では交わす勢いがあった。
前走・平安ステークスは12着に凡走したが、京都ダート1800mは先行有利。後方のままで力を出せないで終わった印象だった。
マーキュリーCは軽ハンデよりも実績重視がセオリー。昨年はナイスミーチューのレコード決着(当時)では5着も仕方なし。2分3秒台なら58キロでも首位奪取できると見る。
テイエムダイパワーはダート変更がズバリ。4戦2勝でついにオープン入りを果たした。地方初参戦だが、先行できるのが最大の武器。また秋のビッグレースをにらみ、ここは是が非でも賞金を加算したいところ。必勝態勢で臨む。
メイショウコロンボは兵庫ゴールドトロフィー、名古屋大賞典と逃げ切り重賞2連勝。前走は最後伸びを欠いたが、2番手より逃げがべスト。何がなんでもハナを主張すれば強じんな粘りを発揮する。
トウシンイーグルはダイオライト記念2着に健闘。地方ダートを経験したのは心強い。
最大の惑星馬はタイムズアロー。東海ステークス6着ながら1秒差。また昨年8月、阿蘇ステークス(オープン)ではメイショウコロンボの0秒1差2着。
4ヵ月の休養を挟んで船橋へ移籍して初戦を完勝。メンバーは甘かったが、プラス11キロでの勝利に価値がある。ひと叩きされて一発の可能性を秘めている。
19日メイン(9R)は盛岡芝1600mが舞台「南昌山賞」。C1の芝自慢が集結した。
本命はコスモケリア。まだC2の格下だが、盛岡芝4戦2勝2着2回と適性抜群。C1芝1000m・新緑賞ではメンバー最速の上がりを駆使して2着を確保した。芝マイル戦でも4走前に9馬身差で圧勝し、ほかをまったく寄せ付けなかった。
逆転筆頭はデサフィナード。転入後、8戦6勝3着1回。その3着1回は新緑賞でコスモケリアに先着されたが、内に包まれたのが致命傷。1600mが舞台なら不利あってもはねかえすに十分。その雪辱に燃えている。
近走充実ヤマニンアドーレ、馬場が渋れば本領発揮テンショウティアラ。そして不気味なのが中京芝1400mで3着の実績エイシンヨーク。
◎(9)コスモケリア
〇(2)デサフィナード
▲(1)ヤマニンアドーレ
△(4)テンショウティアラ
△(8)エイシンヨーク
<お奨めの1頭>
4R エイダイカーリング
1年5ヵ月の長期休養明けをモノともせずに圧勝。地力の違いを見せつけた。叩かれてさらに気配アップ。連勝をどこまで伸ばすか楽しみ
先週から舞台は盛岡に替わったが、思った以上に時計がかかる馬場だった。平均で1秒から2秒ほど遅く、前開催(5月2日~6月8日)に比べると3秒以上も砂が深くなっていた。
傾向は明らかに先行有利。ジョッキーが手探り状態も確かにあったが、逃げた馬が残ったケースが目についた。さすがにハヤテスプリントのようにクリールジェニー、ホレミンサイヤが激しく先行争いを演じ、前が総崩れとなったレースもあったが、ペースが落ち着くと差しタイプの有力馬が届かなかった。
ただ、15日(木)から盛岡は雨模様。それによって馬場に水が含むのは確実。さらに雨が激しくなると速い時計決着になる可能性も大。とにかく馬券を購入する直前まで馬場状態をしっかりチェックしてほしい。勝手な予測だが、差しでも十分届くかもしれない。
18日メインは牝馬交流・ビューチフルドリーマーカップのトライアル「第16回フェアリーカップ」(盛岡ダート1800m)。昨年の覇者コウギョウデジタルの仕上がりがカギを握る。
昨年は牡馬相手のあすなろ賞、フェアリーカップ、そしてOROカップディスタフと重賞3勝。2年連続で最優秀牝馬に選出された。
今季も初戦の水沢1300mでラブバレットの3着に健闘し、順調なスタートかと思ったが、あすなろ賞8着、早池峰賞10着に大敗。
レース間隔を1ヵ月以上開けてどこまで回復できたか不安だが、過去に重賞6勝。特に盛岡ダート1800m戦に絶対の自信を持っており、牝馬同士なら地力で何とかなるはず。2連覇を飾ると踏んだ。
コスモリボンは昨年A級に転入して水沢1600mで2着1回。また盛岡1800mで5着ながらブラゾーハリーに0秒5差。メンバー最速の上がりを披露した。
今季は最下級C2へ降格して9戦6勝2着3回と連対パーフェクト。C1からの挑戦で大幅に相手強化だが、すでにA級通用を証明済み。
さらに中央時代はダート1700mから1800mで好走して1勝2着7回。逆転単まで。
ナリタメロディは中央1勝から転入後、4戦3勝2着1回。持ち前のスピードが冴え渡っている。
最大ネックは1800m対応。逃げたいマイネヴァイザーが1枠に入り、2頭でハイペースを形成すれば厳しいが、スンナリなら距離も我慢。アッサリのシーンまで。
スパンコールはシャープな切れが身上。追い込み一辺倒の脚質で展開に左右される面あるが、今季1勝2着3回の好成績。前が速くなれば一気台頭。
ヴァイキングは3歳からの挑戦。里帰り初戦のウイナーカップでスペクトルの2着確保と上々の滑り出し。いきなり古馬相手だが、53キロの軽ハンデを味方にアッと言わせるか。
シェイプリーも里帰り組。中央ダートで2、3着の実績を残して金沢A2。差しタイプでハイペースの条件つくが、終いの脚は脅威。
◎(6)コウギョウデジタル
〇(2)コスモリボン
▲(5)ナリタメロディ
△(11)スパンコール
△(7)ヴァイキング
△(10)シェイプリー
<お奨めの1頭>
3R グロリアスステップ
戦列復帰後、2戦とも圧勝で逃げ切り勝ち。メンバー強化感もなく、自身の連勝を伸ばすのみ
7月11日に行われた重賞『第3回ハヤテスプリント』は3番人気のランデックアロマが4角マクリから直線抜け出して快勝。自身初の重賞制覇を果たしました。
ランデックアロマは千歳・社台ファームの生産馬で2013年のオータムセールにおいて315万円で購買された馬。昨年9月の新馬勝ち以降は勝ち星がありませんでしたが、二度目の重賞挑戦で見事栄冠を勝ち取りました。
なお、2着には6番人気ハッピーキャリーが、3着には9番人気オンブラウニーが食い込み、一方で1番人気ホレミンサイヤは5着、2番人気クリールジェニーは4着に終わっていて、馬番3連単は83万470円の大波乱となりました。
★オパールカップはロゾヴァドリナ
続いて日曜日、7月12日に行われた3歳芝の交流重賞『第16回オパールカップ』は、ここも3番人気だったロゾヴァドリナが快勝。同馬も自身初重賞制覇を果たしています。
昨年のジュニアGPでは2着だったロゾヴァドリナ。今回は終始余裕ある手応えで楽勝と言っていい勝利を挙げました。勝ちタイム1分44秒5はこのレース過去最速の"レースレコード"。
さてレースの予想です。本命は(5)サダルスードとしました。二走前の水沢1800mで快勝しており、前走も同じ1800mで2着。距離に不安がないのは明らかと言っていい。加えて、前走時が1分57秒5で2着、二走前が1分58秒8で優勝という比較の通りにちょっと時計がかかり気味の状況下で粘り腰を発揮する・・・というのがこの馬の好走パターン。今の盛岡は先の水沢同様、砂の入替があって時計がかかるコースになっており、この馬が力を発揮する条件は整っている・・・と見ます。
相手は、ここはやはり(4)リトルキングでしょう。前走で◎を破った馬ですが、本来1800mはちょっと長い感じがありますし、脚抜きの良い馬場の方が立ち回りが楽な面もある。その点がちょっと心配なものの、調子の良さでカバーできると判断。
三番手は(10)イキナヤツを。この馬もパワータイプ向きの馬場でこその走りをし、盛岡も昨年の転入後に連勝しているように問題なし。前回の盛岡開催で不発だったのは差し馬に不利な馬場傾向が続いたから。見直せる余地は十分。
ヒモは本来(1)と(2)でしたが、2番オメガベントレーが出走取消になったので、(1)ラルゴスパーダと(7)コスモイフリートとしましょう。全者はちょっと家賃が高いかも。後者は盛岡で淀みのない流れになると差し届かないパターンがある。それぞれマイナス要素はありますが、流れひとつで上位に食い込んで良い存在ではあるでしょう。
●10Rの買い目
馬単(5)=(4)、(5)=(10)、(4)=(10)、(5)→(1)、(5)→(7)
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