
今週17日から舞台は盛岡から水沢へ。年明け1月14日まで約2ヶ月間、ノンストップでシーズン最終日まで突っ走る。
改めて言うまでもないだろうが、盛岡と水沢は真逆のコース形態。1周1600m左回りバンケットコースから1周1200mのフラットコースへ替わる。しかし、小回りでも追い込み馬が届くケースも多々。それが水沢の特徴なのだが、中間の雨がどう影響するか。先行有利か、それとも差し有利か。そのあたりの傾向をいち早くつかみたい。これがコース替わり対策の最善手となる。
17日(土)、初日メインはB2級馬による「ノベンバーカップ」。コース替わりに加え、舞台は1400m。短距離の範ちゅうへ入る条件が勝敗に大きく影響し、適性が重要なファクターとなる。
以上のことを踏まえ、主軸にクイーンザリッチに推す。ここ4戦は好、凡走の落差が激しいが、これは本質的にスプリンター型だから。3走前は先手を取れず、ハイペースの2、3番手を追走して直線一杯となって6着。前走も4番手に甘んじた上、1800mの距離がこたえた7着。ある意味で仕方なしの結果だった。
その2戦をはさんで4走前水沢1800m戦の2着はうまく折り合いつけて流れ落ち着いたから。また前々走は得意の1400m戦で全能力を発揮。3番手追走から逃げ込みを図ったブローザウインドをキッチリ差し切った。
このレースを含め、1400m戦は盛岡、水沢を問わず8戦5勝2着3回と連対パーフェクトを継続。逃げがベストだが、控える競馬でも1400mならこなせるのが強み。適性の高さを存分に発揮する。
ウイントゥヘヴンは転入2戦とも3着。どちらも逃げの手に出たが、1800mの距離が長く末が甘くなったレースだった。しかし今回の舞台は1400m。名古屋時代に同距離で<6.5.3.2>と抜群の安定感を誇り、距離短縮は大歓迎。転入前の2戦は差し競馬での2連勝。逃げて良し、差し良しの自在脚で首位を狙う。
ドウデスは1枠を引き当てた。岩手初戦は5着に終わったが、2戦目の盛岡ダート1600m、芝1000mのもみじ賞を連勝。自慢のスピードが冴え渡った。水沢は未知数だが、絶好枠から一気逃げ切りのシーンまで。
セイファートは中央ダート1800m1勝。前走は1200mの忙しい競馬が不安視されたが、出遅れながらも豪快なマクリで快勝。強烈な破壊力を披露した。今度は小回り対応がカギを握るが、弾みついたのは間違いない。
レッドキングダムはディープインパクト産駒。中央未勝利から転入し、初戦2着に続いて前回快勝。待望の初勝利をマークし、これで弾みついた。気になるのは距離が1800mへ一気短縮され、セイファートと同様、小回りをどう克服するか。素質は当然だが、一級品だ。
◎(5)クイーンザリッチ
○(4)ウイントゥヘヴン
▲(1)ドウデス
△(9)セイファート
△(12)レッドキングダム
<お奨めの1頭>
5R ロータスドリーム
転入初戦こそ3着に終わったが、2戦目から圧巻の2連勝。スピードの違いを見せつけた。距離延長も能力の高さで難なく克服
9開催・53日間にわたって行われてきた盛岡開催もいよいよ今日で最後となりました。
昨年は、震災後で落ち着かない雰囲気の中でのスタートでしたし、12月まで盛岡開催が続くという非日常的な1年でしたが、今年は例年通りの開催パターンになって、いつもの岩手競馬・いつもの盛岡競馬になった・・・という印象でした。
直線の長いダートも、芝も、例年通りの予定なら来年5月頃までお別れ。来年の春が待ち遠しいですね。
ところで、皆さんが見て感じた今年の「盛岡ベストレース」はどのレースだったでしょうか?
私は6月の『岩手ダービーダイヤモンドカップ』ですね。アスペクト・ロッソコルサの死力を尽くした一騎討ち。"一騎討ち"というものが意外に成り立たない事を思えばあの戦いは奇跡的でもありました。あんなレースをまた見てみたいなと思いますね。
●10Rの買い目
馬単(4)=(1)、(4)=(6)、(4)→(8)、(4)→(9)、(1)→(6)
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11日は今シーズンの芝フィナーレを飾るC1以下の地方競馬交流「五葉山賞」(盛岡芝1000m)。また盛岡開催も翌日12日と残り2日間になった。今年は紅葉が猛暑だった影響を受けて色づくのが遅かったが、ここにきて一変。盛岡競馬場=OROパークの紅葉もちょうど見ごろになった。レースともども、周辺の紅葉にも注目してほしい。
主軸にヤマニンパニエを抜擢する。中央8戦0勝から転入して当初2戦とも2着に終わったが、目下2連勝中。一連の走破タイムもすばらしく、ただいま絶好調を誇っている。
ただ芝1000m適性は未知数。中央時、芝を使ったのは一度のみでしかも2000m。最短が1400m戦ではたして条件を克服できるか否か。ひとまず今の勢いを重視したが、詳しく調べてみたら母ヤマニンドルチェは現役時代、小倉芝1000mの2歳新馬戦を快勝して、小倉2歳Sにも挑戦して7着。短距離をこなす素地は十分あると見た。
トートアフィシオンは中央2歳芝1400mで14着、続くダート1200mで6着。その後、岩手へ転籍して5戦2勝2着1回。特筆するべきは岩手ではすべて逃げの手に出ている点。今回、絶好の1枠を引き当て、ここも逃げは必至。
父サクラバクシンオー譲りのスピードで一気逃げ切りを決めるか。不安点はずっと芝を使ってきたため内側が荒れていること。そこでもたつくと厳しい競馬になるかもしれない。
ムーンライトテラスは今季1勝を芝1600mでマークし、3着1回も芝・JRA交流戦。芝適性は間違いなくある。加えて2歳時に門別1000mを快勝し、今回はベストの条件。近走度外視で狙いが立つ。
ビリーヴユウは中央、名古屋、福山、笠松と転籍していまだ未勝利。ただ中央・2歳新馬(札幌芝1200m)で0秒3差5着。またナンヨーマケナイワも未勝利から脱出できないが、新潟・2歳新馬(芝1200m)で4着の実績があり、軽視できない。
◎(10)ヤマニンパニエ
○(1)トートアフィシオン
▲(5)ムーンライトテラス
△(8)ビリーヴユウ
△(9)ナンヨーマケナイワ
<お奨めの1頭>
11R ギシアラバストロ
前走は得意のダート1200mを快勝。改めて底力を見せつけた。今回はマイルが舞台だが、順調に乗り込まれているのが心強い。2連勝十分
10日(日)メインは「第2回絆カップ」。昨年、東日本大震災からの復興を祈願して創設。東京競馬場で行われた南部杯とコラボで実施され、府中最終レース終了後、ターフビジョンでも放映。多くのファンといっしょに、画面越しだったが、馬券を握り締めて思いっ切り応援した。
今年は1ヶ月遅れの開催で舞台も盛岡ダート1400mから1600mへ延長。遠征馬4頭、岩手8頭の計12頭が絆カップを争う。このレースの優勝馬主には社台スタリオンステーション協賛により、種牡馬デュランダルの配合権利が提供される。
これから2歳・南部駒賞、3歳・ダービーグランプリが控えているが、古馬部門ではこの絆カップがシーズン最後の交流重賞。盛岡開催のフィナーレも飾る重賞戦となった。
当然のことだが、今回も地区レベル比較が最大のポイント。今季の古馬交流はすべて遠征馬に軍配が上がり、地元岩手は劣勢ムード。それを考えると船橋シルクダイドウ、北海道ダイワルビアを重視するべきかもしれないが、主軸は地元カミノヌヴォーとした。
昨年、南関東から再転入して不来方賞、ダービーグランプリ、そして桐花賞と重賞3連勝を決め、年度代表馬の座も獲得した。
今季は満を持してシアンモア記念から始動したが、仕上がり途上のため5着凡走。以降も勝ち切れないレースを繰り返し、なかなか本来の調子を取り戻すことができなかった。
しかし前々走・青藍賞で逃げ切りを決め、待望のシーズン初勝利を飾り、続くJpnⅠ・南部杯ではナムラタイタンの落馬による不利を受けて最後方からの競馬。それが痛かったが、7着まで盛り返した。
その後は絆カップ1本に絞って調整を進めて態勢万全。遠征馬は強力だが、地の利を生かして主役の座を勝ち取る。加えてカミノヌヴォーは秋から調子を上げていくタイプ。それも心強い。
シルクダイドウは園田、南関東で12勝。中央未勝利に終わったが、地方へ転籍して大成功を収めた。中央時は430キロ台の体重が現在は470キロ台。これが成長を如実に物語っている。
不安点は二つ。まずは臨戦課程。実績は昨年の覇者リュウノボーイと同格と見ていいが、前走10月30日から中9日の強行軍。これに輸送が加わり、状態面がどうか。南関東でも遠征は浦和の一度のみ(3着)。体重が大きく減っているようなら若干不安だ。
ダイワルビアは中央ダート中距離で4勝、準オープンへ在籍。北海道へ移籍したのは昨年5月で3勝マークした。ただ、重賞では赤レンガ記念13着、エルムステークス13着(13頭立て)、道営記念8着と振るわなかった。
今季はシーズン初戦を快勝したが、その後は足踏み。1勝2着2回とひと息のレースを繰り返しているのは気性難を抱えているから。ムラな面が出ているのは割り引き材料となる。格は申し分なし。もしかすると遠征でスイッチが入るかもしれないが、アッサリかはたまた凡走かの両極端な結果が考えられる。
トーホクキングはみちのく大賞典優勝後、白星から遠ざかっている。南部杯9着はともかく青藍賞3着、けやき賞4着。獲物を居るような迫力が薄れつつあるのは否定できない。それでも行き脚ついてからの切れには衰えはない。
あとは休み明け2戦目の重賞3勝馬ゴールドマイン、堅実さに定評があるシャイニーハリアーも3着には押さえたい。
◎(7)カミノヌヴォー
○(5)シルクダイドウ
▲(9)ダイワルビア
△(8)トーホクキング
△(2)ゴールドマイン
△(3)シャイニーハリアー
<お奨めの1頭>
6R エーブバットマン
前走は村上忍騎手に乗り替わって反応が一変。すばらしいタイムで逃げ切った。同じ1200mが舞台なら再現濃厚
グッと冷え込んできた今週、盛岡競馬場から見える岩手山に、ついにはっきりと雪が見えました。
岩手山の初冠雪自体は10月13日にあったと伝わっていますが、その時は雲の切れ目から一瞬見えたくらい・・・という事で、はっきり「雪が積もっていた」という印象はありませんでした。
しかしこの週末、冷え込みがキツイし天気も今ひとつだから・・・と思っていたら案の定、岩手山の中腹あたりまで雪が積もっている姿をはっきりと見る事ができました。いや~、そろそろ本格的な冬到来ですねえ。
9月下旬まで残暑が続いたせいかここのところの気温低下がもの凄く急激に、季節の移り変わりが非常に駆け足に感じますが、実際の所は岩手山の初冠雪も、こうしてはっきりと雪が降った姿を見るのも、例年よりは1~2週間遅めです。
ちょうど10年前、盛岡競馬場でJBCを行ったのが11月4日でしたけども、当日の朝は霜が降りたし競馬場から見た岩手山は真っ白く雪化粧をしていました。それを思えば今年は全然遅いくらいです。
とはいえ「冬」がすぐそばに迫っているのは確か。盛岡開催が終わって水沢に移れば気持ちも一気に「冬」「年末」という感じになってきます。残り少ない盛岡を、あとわずかな秋を、楽しんでおきたいものです。
●10Rの買い目
馬単(8)=(5)、(8)=(2)、(8)→(7)、(8)→(9)、(5)→(2)
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