いよいよ大晦日。いよいよ桐花賞。皆さんはどの馬に夢をかけますか?
今年の出走馬は全11頭。昨年の覇者・カミノヌヴォーが登場しないのが残念ではありますが、3歳王者ロッソコルサ、みちのく大賞典を制したトーホクキング、牝馬ながら北上川大賞典を制したマイネヴィントなど今季の岩手競馬を盛り上げてきた馬たちが集まり、グランプリの名にふさわしいメンバーになったように思います。
今季は交流重賞をあらかた他地区勢に持っていかれたうえに岩手勢の中でも活躍馬がレース毎に変わり、重賞を2勝以上しているのは3歳のロッソコルサと2歳のロックハンドパワーだけという確たる主役がいない様相。
桐花賞というレース、有馬記念と同じように不思議と"今年がどんなシーズンだったか"を現すような馬が優勝しますよね。主役不在の状況を反映して伏兵が勝つか、それともここまで活躍してきた馬が貫禄を見せるか。それによって逆に今年がどういうシーズンだったのかが明らかになるようにも思います。
●10Rの買い目
馬単(7)=(3)、(7)=(6)、(7)→(4)、(7)→(8)、(3)=(6)
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30日メインは「ゴールデンジョッキーズシリーズ第2戦」。今回はB2・水沢1600mが舞台にバトルが繰り広げられる。
第1戦は12月12日に行われ、1位・南郷家全騎手、2位・山本聡哉騎手、3位・菊地康朗騎手、4位・小林俊彦騎手、5位・村上忍騎手。6位以下は高橋悠里騎手、坂口裕一騎手、山本政聡騎手、阿部英俊騎手、斎藤雄一騎手、高松亮騎手、関本淳騎手の順で入線した。
ところが今回の抽選では下位だった騎手に有力馬が当たり、順位が大幅に替わる可能性も高くなった。偶然だろうが、どうやら優勝は最終第3戦までもつれ込みそうな感じ。新企画は非常におもしろく推移している。
主軸に第1戦で最下位だった関本淳騎手=ウイントゥヘヴンを抜擢する。名古屋8勝2着5回から転入したが、いきなり未経験の1800mが舞台。果敢に逃げたが2戦連続で3着に終わったが、距離短縮されたノベンバーC(水沢1400m)を快勝。名古屋1400mで6勝の実績はダテではなかった。
以降は1800m3着、1900m4着とあと一歩及ばなかったが、今回は1600mへ距離短縮。おそらくマイルまでが守備範囲と見れば、ここで狙わない手はないと判断した。人気が低いだろうから好配当も期待できる。
斎藤雄一騎手=コスモブジーは8戦7勝。1度の黒星は2000mの距離に泣いた不来方賞11着のみ。他はきれいに1の数字を並べてきた。B2昇級戦も難なく突破し、タイムも優秀。勢いに乗って連勝を伸ばすか。
高橋悠里騎手=キングサーベルは中央から再転入後も抜群の安定感を誇り、4勝2着4回。特に近走の充実ぶりには目を見張るものがある。どんな流れにも対応できるのが最大の強みだが、激しいマイル戦では1枠が微妙。前週と同じく内が深い馬場なら厳しい競馬を強いられる可能性がある。
小林俊彦騎手=モンセルバンは今季9勝マーク。夏負けでひと頃体調を崩したが、再び上昇ケーブを描いて目下4連勝中。距離1900mが不安だった前走・ディセンバーCでもパワーで押し切って快勝した。不安はごちゃごちゃした展開になったときにもろい面を出す可能性があること。
菊地康朗騎手=サダチカガーベラは追い込み一辺倒の脚質ながら、今季も5勝マーク。前走も強豪エーシンアリデッドをキッチリ差し切った。展開、総合力を考えると他をリードしているが、実は仕掛けどころが難しいタイプ。脚を余して負けるケースも考えておきたい。
坂口裕一騎手=キタサンアイドルは今の馬場を味方に2連勝中。人気の盲点になってしまうが、軽視すると痛い目に遭う。
◎(11)ウイントゥヘヴン
○(6)コスモブジー
▲(1)キングサーベル
△(2)モンセルバン
△(4)サダチカガーベラ
△(9)キタサンアイドル
<お奨めの1頭>
3R スミデロキャニオン
転入初戦を出遅れながらも快勝し、さすがディープインパクト産駒と唸らせた。続く2戦目は3着に終わったが、前回は強いレースで反撃。もう一丁いける
12月31日、大晦日恒例の「第38回桐花賞」の投票結果、枠順が発表された。
1位・トーホクキング(櫻田浩三厩舎)
2位・ロッソコルサ(千葉幸喜厩舎)
3位・カミノヌヴォー(千葉幸喜厩舎)
4位・アスペクト(櫻田浩三厩舎)
5位・コアレスランナー(熊谷昇厩舎)
*ファン投票3位・カミノヌヴォーは脚部不安のため出走を自重
そして気になる枠順は
(1)マイネヴィント
(2)ジョーモルデュー
(3)トーホクキング
(4)マツリダガッツ
(5)アスペクト
(6)コアレスランナー
(7)ロッソコルサ
(8)トーホクスピリット
(9)イーグルビスティー
(10)ゴールデンドロップ
(11)トーホクアロー
今年のオープン戦線をけん引してきたトーホクキング、3歳二冠を制したロッソコルサ、昨年の桐花賞2着コアレスランナー、そして北上川大賞典馬マイネヴィント、北海道からの刺客ジョーモルデュー、2000m大歓迎トーホクスピリットなど多士済々のメンバーが顔をそろえた。
過去2年は3歳馬ロックハンドスター、カミノヌヴォーが優勝。共通するのは不来方賞、ダービーグランプリの二冠(ロックハンドスターは三冠)を制していること。今年はロッソコルサが同じステップで臨み、3年連続で3歳馬が優勝するか―が最大の見どころとなる。
29日(土)は全10レースで実施。メイン9R(発走15時15分)はB1四組・B2一組による混合戦「子供たちの笑顔が岩手を元気に」(水沢1600m)、10頭立て。岩手県調騎会騎手部会が協賛し、命名者は高松亮騎手。
B1在籍馬はドリームスナイパーの1頭。2キロ増の58キロを背負い、他はB2馬で定量の56キロ(牝馬2キロ減)。それも大きなファクターとなるが、仮に同斤量でもB2馬有利は動かない。
中心はユウキタカラオー。前走・銀嶺賞は6着に終わり、自慢の末脚が不発に終わったが、先行競馬で決着したのが最大要因。加えて実質オープンのメンバーだった。今回は相手が大幅に楽になり、絶好の勝機。不来方賞2着、ダービーグランプリ0秒9差6着の実績で豪快なマクリを決める。
逆転筆頭はアドマイヤマスター。岩手転入後、盛岡ダート1600mの1勝のみ。最後の詰めに課題を残すが、2着1回3着6回。前走は距離1800mが長かった上、早めに交わされたのが痛かった。ここはマイペースの逃げが打て、マイル短縮と好走材料がそろった。
セイファートは転入2戦目の盛岡ダート1200mで鮮やかな切れを発揮して快勝。その後は成績ひと息だが、直線の伸びは決して悪くない。自力で台頭のシーンまで。
ドリームスナイパーは先ほども記したように58キロがネックだが、今の水沢は芝実績のある馬が活躍中。トップハンデをはねのけて格上をアピールするか。あとはソノマンマ、ハギノハートフルを連下に押さえたい。
◎(9)ユウキタカラオー
○(4)アドマイヤマスター
▲(1)セイファート
△(2)ドリームスナイパー
△(3)ソノマンマ
△(8)ハギノハートフル
<お奨めの1頭>
6R ケサランパサラン
前走は相手が強く4着に終わったが、転入初戦は大きく出遅れながらも豪快にマクって完勝。メンバー甘く、キッチリ2勝目を飾る
年末のグランプリ・桐花賞のファン投票が23日で終了。今年もたくさんのご応募をいただきありがとうございました。
私はネット分の投票を管理しているので応募されたデータにざっと目を通すのですが、「北は北海道から南は沖縄まで」という決まり文句そのままに全国から投票をいただきました。中には沿岸部の仮設住宅の住所から送られてきているものもあって、沿岸の皆さんにもお楽しみいただけているのかなと思う次第。他にも、旧雑誌テシオの時代から10年以上にわたって常連になってくださっている皆さんの名もちらほら見えて心強い限りです。
さて、気になる出走馬ですが、概ねトーホクキングとロッソコルサがトップを争うような感じですが、その他の馬はかなり混戦というか僅差という感じ。コアレスランナーやマイネヴィントあたりも上位に入ってくるとして、他は集計上位でも出走しない馬もちらほらいてどうなるか読み切れません。
今年の重賞戦線の結果からすると、既に重賞を勝っている馬がさらに桐花賞も制すれば、年度代表馬争いに大きなアピールポイントになるでしょう。勝って重賞初制覇になる馬にしても、一線級を根こそぎ倒してみせれば印象が大幅アップ間違いなし。一気に「最強馬」の座に就く事も夢ではありませんからね。
そして、今年も「桐花賞」「金杯」「トウケイニセイ記念」のシーズンラスト3重賞『クライマックス3』を盛り上げるイベントも行われる事になりました。
馬券だけでなくイベントでも、シーズンラストを迎える岩手競馬を最後までお楽しみください。
23日メインはC1級馬による「ゴールデンジョッキーズカップ第1戦」(水沢1400m)。昨年までリーディング上位騎手による「ゴールデンステッキ賞」、若手騎手による「シルバーステッキ賞」が行われていたが、この2つを合体。さらに全3戦のシリーズに進化させ、第2戦=12月30日、第3戦は最終日1月14日に行われる。
出場騎手はリーディング上位12名。第4位の菅原俊吏騎手はケガのため、13位の高橋悠里騎手が繰り上がりで出場する。
優勝はシリーズ全3戦の総合ポイントで決定。各レースごとに1位=20点、2位=15点、3位=13点、4位=11点、5位=10点。6位は6点、7位以下は1点ずつ減り、11位、12位騎手はそれぞれ1点。
優勝騎手には50万円、2位騎手は30万円、3位騎手には20万円がそれぞれ支給され、まさに1年間、頑張ったボーナス。仮に進上金として見れば、騎手が手にするのは5%だから1000万円レースに該当。現況の賞金体系を考えれば破格の進上金。各ジョッキーは是が非でも優勝したいところだろう。
このシステムに加え、第1戦をさらにおもしろくするのは有力馬がほとんど逃げタイプ。各騎手の駆け引きが勝敗を大きく左右し、共倒れも十分ありえる。
実績でリードするのはヤマニンロゴス、シルクベルジュールの2頭。ヤマニンロゴス(高松亮)は中央未勝利から転入後、5戦ともすべて逃げ切り勝ち。前々走の盛岡1400m1分25秒2、前走の水沢1400m1分27秒6はすでにB級以上の走破タイム。距離が同じ1400mなら絶対能力でしのぐと判断できる。
対するシルクベルジュール(南郷家全)も中央未勝利から3戦3勝。こちらもほぼ逃げ切り勝ちを収めているが、一戦ごとにレース内容がすばらしくなっている。前走タイムは馬場差を考慮しても見劣るが、余裕を残しての勝利。本気で追っていればもっとタイムを詰めていた。
枠順も微妙だ。シルクベルジュールが4番枠、ヤマニンロゴスが5番枠。枠差からシルクベルジュールに分がありそうだが、ヤマニンロゴスのダッシュ力も相当なもの。まずはハナ争いに注目してほしい。
カガビジン(山本聡哉騎手)は前走・水沢1300m戦でトートアフィシオンを徹底マークの戦法に出て競り落としての勝利。まさに強いの一語だった。距離1400mもまったく問題なく、現在2位の山本聡哉騎手がどう騎乗するかも興味深い。
トートアフィシオンはずっとコンビを組んできた村上忍騎手が引き当てた。乗り慣れているのは最大の強み。前走はカガビジンに完敗だったが、リーディング首位を独走する村上忍騎手のこと。秘策を練って臨んでくるに違いない。この馬も逃げがベストだ。
以上の4頭がハナを主張すればハイペースは必至。緩い流れになるのは、まず考えられない。そうなると展開から一気に浮上するのがラナイダンス(小林俊彦騎手)。差し、追い込み馬に小林騎手を乗せたら天下一品。ラナイダンス自身は今季1勝のみと詰めの甘さに泣いているが、有力馬をまとめて差し切るシーンまで十分。
サクラライナー(坂口裕一騎手)も同じく差しタイプ。転入4戦目で初勝利を飾り、弾みもついた。1枠が微妙だが、ペース速ければ馬群もバラけるはず。やはり軽視できない1頭となった。
◎(5)ヤマニンロゴス
○(4)シルクベルジュール
▲(6)カガビジン
△(11)トートアフィシオン
△(2)ラナイダンス
△(1)サクラライナー
<お奨めの1頭>
9R キャニオンランズ
ここ3戦はいずれも0秒1差2着に惜敗。最後の詰めに課題を残しているが、メンバー緩和された今回はキッチリ勝ちたい