17日(金)は全10レースを実施。第1レースは11時30分、最終10レースは16時50分。そしてメイン9レース「第39回駒形賞」(A2 水沢ダート1400m)は16時15分にスタートする。
カギを握るのは距離1400m。出走馬のほとんどが近走距離1600m、1800m、または芝レースを使われており、1400mは久々。これが影響しない訳がなく、予想を難解にしている。
その中で、ただ1頭ロイヤルアリダーだけが2走前の浦和・三陸特別で1400mを使われてニホンピロゼンの0・3秒差2着。しかもその一戦を含めて1400mは<8.3.2.3>だし、水沢1400mも2戦2勝とパーフェクトの成績。距離適性から最有力視するのが妥当だろう。
ドントコイタカトモは昨年、A1級で走って3勝マーク。終盤に息切れした感じだが、同条件で行われたオープン特別・駒ケ岳賞でヤマニンエグザルトの1・1秒差5着。トキオパーフェクトの持ち時計には劣るが、水沢1400m1分28秒8は、おそらく今回の勝ちタイム以上に匹敵するに違いない。当然、逆転首位も十分だ。
今季のメタモルキングは安定度が一際目を引く。シーズン始めから5戦連続で2着にまとめ、6戦目は前記ドントコイタカトモ相手に見事な逃げ切りを決めて快勝。ここ2戦は連続3着とやや足踏み状態だが、前々走・ねむの木賞は現A1級トーホウライデンが相手だし、前回は1800mの距離が長かったため。今回の距離短縮は大歓迎のはずで、ここは同型がいても攻めの一手だろう。
トーホウドンファンは今季、着外は一度もなし。相手なりに堅実に駆けるタイプで前回、2番手から抜け出して1着。待望の両目を開けた。これまでダート1400m戦は3戦とも着外だが、これは中央時の成績。血統的にはむしろこの距離前後が合うはずで好勝負に持ち込める。
ミナミノサニーオーの評価を下げてしまったのは勝負どころの3、4コーナーでもたつく場面があるからだが、近4走の安定度は抜群。しかも前回は上がり38秒0の末脚を駆使して快勝している。もちろん争覇圏内に位置する。
他では前回、久々に2着に粘り、古豪健在をアピールしたトキオパーフェクトもノーマークにはできない。この1400mを最も得意とし、3年前の重賞・早池峰賞を制したこともある。また先にも記したが、水沢1400mの持ちタイム1分26秒3はメンバー中、断然の一番時計である。
◎ ?ロイヤルアリダー
○ ?ドントコイタカトモ
▲ ?メタモルキング
△ ?トーホウドンファン
△ ?ミナミノサニーオー
△ ?トキオパーフェクト
3連単は7、3の1、2着折り返しから5を厚めに。あとは10、4、1も押さえたい
馬複は3−7、5−7、7−10、4−7、1−7
<お奨めの1頭>
10レース シンボリカッシーニ
前々走で4着に敗れたが、実績のない芝が舞台。ダート戦では岩手4戦4勝とパーフェクトの成績を誇っている
ここ数日は天気予報を見るのが楽しいような嫌なような、複雑な気分です。盛岡の最高気温が35度とかなのに、沖縄は那覇の気温が32度くらいなんですよ!那覇よりも暑い盛岡!
でも、何日も続くと慣れました。水沢も、先々週のような湿気がなかった分、気温は高くても楽だったです。人間というのは慣れる生き物だなと感じる次第。ま、慣れというかですね、恥も外聞もなくやった首タオル。これが一番効きました。
変則開催3日目のメインレースはB1級の特別戦・オーガストカップです。メインレースですが9R、そして最終レースとなっていますのでネットで購入の方はご注意ください。
本命は素直にトウショウグローズでいきましょう。前走のはづき賞、1番人気ながら5着に敗れて今シーズン続けていた連続連対記録がストップしてしまいましたが、あの敗戦は先行馬のペースになった中、動くに動けなくなった“展開のあや”と言えるもの。決して力負けではありません。今回はメンバー的にも前走と大差なく、雪辱を狙うにはもってこいのレースになりました。
問題は1900mという距離、シェイビアン産駒にこの距離はあまりイメージがわきませんが、もともと折り合いには苦労しない馬だし戦法も自在。1800mでも好タイムで勝っている実績からすれば、この距離も問題ないと思います。
対抗はウエストサンオペラ。ここ数戦、1600mから3000mまで好走を続けているのが好調さの何よりの証し。実戦でも落ち着いたレース運びをするようになって安定感が増してきました。B2から昇級したばかりですが格下と思わないのが良いでしょう。
そしてもう一頭はモエレタキシード。小回り水沢を苦にしない追い込みが魅力、差し・追い込みも届くようになってきた今のコース状態なら狙わない手はありません。ただ、3歳時のレースを見るに1800mと1900mの、この100mの差が意外に重荷になりそうな感。その分を割り引いて3番手評価です。
以下、ミススズランは牝馬オープン挑戦の前走が力を出し切れずの10着でしたが、自己条件に戻ったうえに掲示板を外した事がない1900mなら狙い直す手。ヤマニンリボールトは1枠に入ったのが吉と出そう。ここから好位で流れに乗って上位突入を狙います。
その他に関して。トーホウハヤテは1600mでも良く追い込んできましたが、さらに距離延長となるのはさすがにマイナス感。プラジュニヤワンは良化待ちか。ヒメツバキは調子自体は悪くないように思え、展開次第では・・・という所はあるか。
買い目は5枠5番トウショウグローズを軸に1、4、7、9へ。本線は5−7を思い切って狙う事にして、3連単なら5番7番を1・2着のBOX、他を3着付けに。
◇お奨めこの一頭
6R・ゴールデンパンジー
前走は強力同型がいて力を出し切れず。ここは相手関係はともかく展開が楽になった。
15日(水)は全11レースで実施。第1レースは14日と同様、11時30分スタートで最終11レースは17時20分。メイン「第12回クラスターカップ」(Jpn?)は第9レースに実施し、発走は16時10分となります。
そのメイン「第12回クラスターカップ」の舞台は水沢1400m。水沢競馬場でダートグレード競走を実施するのは99年、第3回マーキュリーカップ(水沢2000m 1着オースミジェット)以来、実に8年ぶりのこと。
その第3回マーキュリーカップは1着オースミジェット、2着バンチャンプ、3着キョウトシチー、4着マジックゲームが横一線でゴール。特にオースミジェット、バンチャンプの着差はわずか数センチ、同レース史上に残る激戦として語り継がれている。今回のクラスターカップでもそんな激しい攻防を期待したい。
主軸にアグネスジェダイを指名する。昨年、クラスターカップは盛岡ダート1200mで行われ、アグネスジェダイが3番手追走から4コーナー手前で先頭に立ったディバインシルバーをゴール前で交わして快勝。1分9秒8のレコードタイで駆け抜けた。
(昨年のクラスターカップ 優勝・アグネスジェダイ 写真・佐藤到)
昨年同様、北海道スプリントカップを勝ってこのクラスターカップは当初の予定どおり。水沢競馬場はもちろん初めてだが、これまでアグネスジェダイはドバイ遠征を含めて全国の競馬場を15ヵ所も踏破してきたし、管理する森秀行調教師も世界を股にかけて数限りなく遠征経験を積んでおり、その点は手抜かりないはず。58キロのハンデも昨年と同じだし、クラスターカップ2連覇に自信の登場となった。
一方、メイショウバトラーはかきつばた記念(名古屋)、さきたま杯(浦和)、スパーキングレディーカップ(川崎)と目下、Jpn?を3連勝中。昨年もプロキオンステークス(JRA京都)、サマーチャンピオン(佐賀)、シリウスステークス(中京)と夏場に3連勝を飾り、好調時にはまとめてのタイプ。しかもアグネスジェダイが58キロの負担重量に対し、メイショウバトラーは55キロ。この3キロのハンデ差は大きく、当然だが逆転首位まで十分ある。
迎え撃つ岩手期待の星はテンショウボス。昨年まで第三の男に甘んじていたが、今年は大躍進。短距離特別・早池峰賞(盛岡ダート1200m)を破格のタイムで圧勝し、続く岩手伝統のみちのく大賞典(盛岡ダート2000m)を堂々、優勝。そしてJpn?・マーキュリーカップでは地方最先着の4着に健闘した。
テンショウボスは距離の長短を問わないオールラウンドプレイヤーだが、本質的にはマイラー、もしくはスプリンターではないかと思っている。その証明は早池峰賞の圧勝劇が強烈だったからで、その時はテンが非常に速かったにもかかわらず、馬なりで追走して鞍上が追い出しを指示するとすばやく反応した。
ネックは盛岡コースに比べて小回り水沢は反応がひと息。スプリント決戦ゆえ、道中もたつくと全国区が相手だけに苦戦を強いられるかもしれないが、ここは今の充実度に賭けてみる手だ。
ヤマニンエグザルトは前回9着に沈んだが、これは1800mの距離が最大の敗因。前々走の重賞・岩鷲賞ではテンショウボスが不在だったとは言え、貫禄の直線抜け出しを決めた。しかも前記テンショウボスとは逆に水沢戦の反応が抜群で当距離(水沢1400m)3戦3勝のパーフェクト成績も強気にさせる材料となる。
以下、ピークは過ぎた感じだが、歴戦の古豪ノボトゥルー、中央時代の6勝がダート1400mでマークしたニューベリーも押さえは必要だろう。
◎ ?アグネスジェダイ
○ ?メイショウバトラー
▲ ?テンショウボス
△ ?ヤマニンエグザルト
△ ?ノボトゥルー
△ ?ニューベリー
3連単は11、10、7のボックス。あとは6を絡めて12、2は押さえ少々
馬複は10−11、7−11、7−10、6−11
<お奨めの1頭>
10レース マイネルヘルシャー
前回4着で連勝は6でストップしたが、ひと息入れて態勢上々。ここは仕切り直しと行こう
今週からお盆に合わせて14日(火)〜19日(日)までの6日間連続で岩手競馬が楽しめる。また開催日ごとにレース数、発走時間が変更となるのでお間違いのないようにお願いします。
その初日14日メインは第8レース・エクセレント競走(A1級 水沢1800m)、発走は15時50分(第1レースは11時30分スタート)。ここはローランボスコに勝機到来の一戦となった。岩手転入初戦の05年5月、盛岡ダート1600m戦を快勝したが、以降は盛岡コースで勝ち星がなし。対して水沢コースでは特別・すずらん賞、あすなろ賞を含めて通算5勝2着6回と鬼的存在。今季も開幕シリーズで4着に敗れた以外は水沢1勝2着3回。盛岡戦は前々走、芝1700m・あじさい賞を使ってみたが、9着に大敗したため佐藤雅彦調教師は早々と切り上げ、水沢戦に戻るまでジックリ待機の方針を選択した。
そして迎えた前走・水沢1800m戦は満を持しての出走だったが、コスモスパーブに完敗を喫して2着。陣営にしてみれば想定外だっただろうが、これは相手が強すぎただけ。むしろ連対を確保した点を評価するべきで水沢巧者健在なりを証明した。
今回、水沢1800mの外枠9番枠が若干気になるが、明らかに恵まれたメンバー構成。ここはキッチリ勝って今後に弾みをつけたい。
ダイワフォーチュンは中央時代、短距離芝を中心に使われて5勝マーク。オープン特別(福島・バーデンバーデンカップ)でも0・1秒差3着に入ったこともある。一方、ダート戦はわずか3戦のみで3、7、10着。このデータだけでは判断はつきかねるが、その一度3着は準オープン・クリスマスカップ(中山ダート1200m)であげたもので適性がない訳ではないだろう。底力でアッサリのシーンまで十分ある。
ガッサンカーネギーは中央3勝馬。内訳は芝2000mで1勝、芝2600mで2勝と芝の長距離戦で良績を残してきた。今回、5ヵ月半の休養明けでの転入だったため能力検査を課せられたが、盛岡ダート1400mで1分32秒0。いかに単走だったにせよ、平凡すぎるタイムでダートは合わないかの印象を与えた。それでも実戦になると動きが一変するタイプも多いし、これまで1000万下の転入馬はこのクラスなら通用するのが過去のデータだ。
ベルモントシーザーの前回3着には周囲もビックリした。昨シーズンの充実度とは打って変わって今季は超スランプ。特に盛岡戦の不振ぶりは顕著で大敗の連続だったが、前回は内田利雄騎手が絶妙のプレーを披露。道中は掛かり気味になりながらインでじっと我慢させ、直線も最内コースを通って強襲。8番人気の低評価を跳ね返して3着に入り、3連単34040円の好配当を演出した。ここでも再現を期待したい。
マンジュデンツルギは昨年5月に中央から転入し、いきなり初戦7馬身差で圧勝。以降の活躍も期待されたが、泣かず飛ばずが続いてずっと白星から遠ざかっている。今季はさらに精彩を欠いて5着入着が最高だが、前回はコスモスパーブの1秒差にまとめ、ここならば連対突入の可能性もある。
◎ ?ローランボスコ
○ ?ダイワフォーチュン
▲ ?ガッサンカーネギー
△ ?ベルモントシーザー
△ ?マンジュデンツルギ
3連単は9を1着固定に3、4の2、3着折り返し。あとは6、5を押さえ
馬複は3−9、4−9、6−9、5−9
<お奨めの1頭>
7レース ウエスタンフォルス
前走・はづき賞は好メンバーがそろったが、見事な逃げ切りを決めて快勝。今回、昇級戦でも通用十分
関東以南ではすっきりと暑い夏になっているようですが、こちら東北、特に北東北では暑いながらも雨の多い日が続いております。なんだか7月のほうが夏らしかったような …でもじめじめっとして暑いは暑いんですよね。そういえば梅雨は明けたんだっけか?なんだかすっきりしない日々になっていますが…
そんな気候にはおかまいなしにカレンダーはフツーに進み、来週はお盆開催。今年度2つめのグレードレース、クラスターカップ・JpnIIIがやってきます。オーローパーク開設を機に設立されたこのレースですが、ご存じの通り今年は史上初めて水沢1400mで行われます。う〜ん、これはどうなんでしょうね。これまで行われてきた盛岡1200mは向正面2コーナー付近からスタートし、3〜4コーナーを回ってゴール。地方の競馬場でこのコースをとれるところは少なく、2002年に大井に次いで2番目のJBC開催場となったのも、その高い存在価値があったからだと思っているのですが。(昨年、川崎競馬場で行われたとき“短いほう”がマイルで実施されたのは記憶に新しいところですね)
まぁそれはともかく、水沢で短距離の中央・地方交流レースが行われるのは初めてのこと。これまで全国地方交流でグレード級の馬が出走したことはありますが、中央のスプリンターが水沢でどんなダッシュを見せるのか、という楽しみもありますよね。
ここからはテシオPOG馬のご報告。
土曜日8月4日の第1レースは2歳一般戦が行われ、ファイアアラーム、アフターバーナー、バトルアイが出走。この3頭のうち圧倒的1番人気に支持されたバトルアイは、7枠スタートから先頭に立つと直線余裕の手応えで後続を振り切り、2着に3馬身、3着には9馬身の差をつけて勝利しました。現在、ダートでは2歳トップクラスの力を示しているバトルアイ。自走はビギーナーズカップに登録しています。
ビギナーズカップはお盆開催5日目の8/17メインレースに組まれている、今年度最初のダート2歳特別戦。このレースには他にもセイントアスリート、ビューティドリームが登録しており、ペーパーオーナーの方は必見。もちろんオーナーでなくても、今後の2歳戦そして来年の3歳戦線に繋がる目が離せないレースですよ。
日曜には新馬戦が3つ行われましたが、2レースでは「トニーブライドの2005」、フジプライドがデビューしました。横浜市の勝又さん、倉敷市の54#さんほか応募者の皆様、まずはおめでとうございます!ただ、この日都合により撮影に行けませんでしたので写真がありません。ゴメンナサイ。レースでは1番人気でスタートしたフジプライドでしたが、前の2頭からやや離された3着という結果でした。
続いて月曜日の6日、2レース組まれたホープフル競走に1頭ずつ、マツリダミラクルとビューティドリームが出走し、それぞれ7着、5着でした。今後に期待です。
もうひとつ。未出走組の1頭に「フェアリーリングの17」がおりますが、この馬の近況が担当厩務員さんのブログにアップされているのを見つけました。茨城県古河市・佐藤さんの応募が採用されギンバンジョオーと名付けられたその馬は(佐藤さんオメデトウゴザイマス!)、ちょっと神経質な面があるらしく厩務員さんが苦労なさっているようですが、なんとか能力試験に合格し、来る8月18日には新馬戦を迎える予定とのことです。本当はここにリンクしようと思ったのですが、サイト的にマズそうなので(笑)、「水沢」「厩務員」「ブログ」などのキーワードで検索してみてください。
(文/写真・佐藤 到)