8月15日から行われるオールスター競輪の3日目に、ガールズケイリン総選挙の1~7位になった選手たちによる『ガールズドリームレース』が行われます。久しぶりにドリームレースを走る山原さくら選手(高知104期)に意気込みや、近況の成績、パールカップ(GI)の振り返りを伺いました。
山口みのり:今年はガールズケイリン総選挙では6位で『ガールズドリームレース』に選出されました。結果を見ていかがですか?
山原:まさか選んでいただけると思っていなかったので、めちゃくちゃびっくりしました。
山口:昨年は『アルテミス賞レース』を走りましたが、ドリームレースはまた違いますか?
山原:はい、1~7位に選ばれるというのは凄いことだと思います。私もここ数年はドリームレースは選ばれていなかったので、もちろん昨年のアルテミス賞に選んでもらえるのも嬉しいんですが、やっぱりドリームレースは気持ちが違うというか、更に嬉しいです!
山口:それはここまでの活躍をお客様が見ていた証拠ですね。
山原:選んでもらってからそう言っていただけることも多いんですが、そんな風に皆さんが思ってくれているのも嬉しかったです。
山口:ドリームレースの他6人の印象はいかがでしょうか?
山原:本当に『ドリームレース』というメンバーですよね。やばいです(笑)どうなるんだろう、って思ってます。
山口:ファン目線ではすごく楽しみですけどね(笑)
山原:グランプリ女王だったり、近況のビッグレースを取った選手、世界でも戦っている選手、ずっと強い選手、本当に凄すぎます。それぞれの一番が集まっている感じです。戦法もみんなが自力だけど、捲りが強い、カマシが強い、何でもできる、とそれぞれの分野で強い人が集まっているので、まだ客観的に「すごいなー」と思っちゃいますね(笑)
でもその中で自分も選んでもらったので、ビビらずに存在感を出していきたいです。
山口:オッズパーク杯ガールズグランプリ2022を走った後にお話を伺った時は、「メンバーが決まってから1か月間は作戦を考えていた」というお話がありました。今回はいかがですか?
山原:グランプリの時も頭を抱えましたが、今回は特に強烈すぎて一周回ってどんな感じになるか楽しみです(笑)強すぎる選手ばかりなので、なかなか思うような展開にはならないと思いますが、逆にすごいメンバーが集まっている分、お互いがちょっとけん制する場面もあるかな、と。そんな時は思い切り仕掛けられるようにはしておきたいです。
山口:昨年のガールズグランプリもけん制し合うような場面がありましたね。
山原:はい。ただグランプリでけん制があったからこそ、今回はそうならないように皆さん考えていると思います。でもチャンスはゼロではないので、自分も持ち味を出せるところから仕掛けられたら良いなと思っています。
山口:ほとんどの選手が先行もしそうな選手たちでしょうか。
山原:最近でも先行で勝っている選手もいますね。ただでさえ強いのに、本番になると「本物の強さ」を出してくるメンバーばかりです(笑)自分が出来ることは、集中してレースに臨むだけですね。
山口:西武園のバンクはイメージいかがですか?
山原:優勝はあるんですが、すごく良いイメージはないんです。捲りが決まりにくいのでその辺りは考えてレースを組み立てたいです。そもそもそんなに走った経験もないかもしれませんね。最近はコロナ禍もあり、西の開催が多かったですから、東日本の競輪場はビッグレースで走るくらいでしたからね。
山口:捲りが決まりにくいなら、先行やカマシを良いタイミングでできればチャンスはあるんでしょうか。
山原:今まで私が西武園で着外だったパターンは、捲り不発で勝てない時だった記憶があります。その結果を踏まえて、メンバーは強烈ですがあまり遅い仕掛けだと逆に厳しくなると思い、いつもよりは早くというイメージではいたいですね。
山口:ありがとうございます。それでは直近のレースを振り返ります。パールカップ(GI)は復帰戦だったんですね。
山原:はい。落車で怪我をしてしまい治りが遅く、復帰がパールカップ(GI)になってしまいました。不安と緊張もたくさんあり、その前に「パールカップ(GI)までに復帰が間に合えば良いな」という感じでした。
山口:そうでしたか。走ってみていかがでしたか?
山原:決勝にはいけませんでしたが、思っていた以上に動けました。何とかなりそうだなという感覚があり、その後から良い調子になってきましたね。
山口:その後の小倉でベストタイムが出たという記事を見ました。
山原:そうだったんです。3日間通してタイムが良かったんです。今までは3日間全部のタイムが良いというのは、私はあまりなかったんですが、2日目のタイムが小倉では見たことないくらいのタイムが出ました。
山口:トップ選手からは特に、最近のタイムの話もよく聞きますね。
山原:そうですね。上位の選手は11秒なかばでも出してきます。それに対応して自分も出さないと同じ土俵では戦えないです。
今まで、流れの中でだんだんスピードが上がっていく時はタイムが出せるタイプだったんですが、スローペースから一気にトップスピードを出すのが苦手でした。そういう時が負けパターンだったんですが、最近はそういう時にも対応できている気がします。トップスピードを上げるのはずっと課題の一つだったんですが、取り組んできた結果が最近出てきているのかなと思います。
山口:函館・ガールズケイリンフェスティバルでは連勝で決勝でしたね。
山原:実は初日がかなり脚が重かったんです。「大丈夫かな」と心配していたんですが、レースは展開に恵まれ何とかカバーが出来ました。2日目も緊張感を持って臨んだんですが、変な緊張感ではなく良い緊張感でレースを走れて、2日目で「調子が良いな」と思いました。
山口:決勝はドリームレースのようなメンバーでしたね。
山原:はい、凄いメンバーでしたが自分にもチャンスがあると思い、体も気持ちも良い状態で迎えられました。ただ決勝では発走直後に他の選手が落車というアクシデントがあり、待っている時も「レースはできるんだろうか、もしかしたら中止になるかもしれない」という気持ちがどこかでありました。15分くらい待つ時間があったんですが、待機場所も暑いところで、アクシデントなので仕方がないですが、それで集中しきれなかったんでしょうね。良い状態で迎えたのに、本当に悔しかったです。調子が良く、強い選手を相手に私はどこまで勝負ができるんだろうと楽しみだったんですが、「絶対はない」というのを改めて感じました。
山口:まさか、というようなこともあるんですもんね。
山原:本当ですね。ビッグレースでスタートのやり直しは初めてだったので、集中力が切れてしまい本当に悔しかったです。
山口:その悔しさは次へぶつけて、ですね。
山原:はい!
山口:ではパールカップ(GI)についてお伺いします。初のGIでしたが雰囲気はいかがですか?
山原:ビッグレースの参加は今までもあったので、特にいつものビッグレースと変わらない感じでした。ただビッグレース初めての期の若い選手とかは緊張しているかなという雰囲気はあったんですが、ベテラン勢はそこまでではなかったです。
ただ優勝したらグランプリに繋がるのでそこに向けて、というのはあったと思いますが、いつもの緊張感のあるピリッとしたビッグレースの雰囲気だったかなと感じました。
山口:この後のGIも2つありますし、山原選手は出場も決まってますよね。
山原:そうですね。出られるんですが、ビッグレース出場の選手はスキがなくて強いです。最近はビッグレースの開催も増えてきて、走る機会も多いから、みんなが底上げをしてきているのを感じます。
ビッグを走って失敗して「また次頑張ろう」と、今までは思っていたんですが、そんな感じじゃあっという間において行かれてしまうと感じます。みんなのレベルアップの仕方が尋常じゃないので、失敗したら次それをいかせるように、持ち帰って練習して、次どう改善して結果に繋げるかをしていかないと、成長できないし終わってしまう。そんなハイレベルのメンバーの中で戦えるのは嬉しいですね。
山口:最初から勝負ですもんね。
山原:そうですね。みんな本当に強いです。余裕はないですが、10年くらいの経験はあるので期の若い選手たちと比べると、気持ちは落ち着いて走れているのかなと思います。
山口:ガールズケイリンフェスティバルでは1、2期生のガールズ選手が決勝に4人いましたもんね。
山原:そうなんです。出場した1、2期生の全員が決勝に上がったので頑張ってますよね(笑)「おばさんたちまだまだやるよね!(笑)」と小林莉子(東京102期)とも話していました。
山口:凄いですね。
山原:そうですよね。年齢だけじゃないですよ(笑)
山口:練習面の充実ぶりもうかがえます。防府へ練習に行かれているという記事を拝見しましたが今もですか?
山原:今は防府は改修をしていて11月まではバンクが使えないんです。今は高知に戻って練習をしているんですが、それまではずっと防府で家も借りて練習はお世話になっていました。また使えるようになったら行く予定です。
山口:どんな環境だったんですか?
山原:周りものどかで自然がたくさんです。逆に言うと練習しかやることがない。良い環境です。男子選手だと桑原大志さん(山口80期)や清水裕友くん(山口105期)、取鳥雄吾くん(岡山107期)などと一緒に練習させてもらっていました。皆さん「GIを優勝する」「グランプリを目指す」という高い目標でレースも練習もしているので、同じ空気を感じて練習をさせてもらっていると、いつもの練習もとても刺激になります。1日1日、きつい内容でも楽しく練習させてもらえて、気持ちの面でも大きく強くなれたと思います。
山口:更にレベルアップできた環境なんですね。では今年後半への目標は何ですか?
山原:残りのGIの優勝を目指したいです。私の今の賞金ランキングだとグランプリ出場は厳しいと思うのでGIを優勝するしかないですね。今までだったら追加を走って走って、少しずつ賞金を積み上げていくしかなかったですが、今はGIがあるので、そこへ向けてモチベーションを高めていきたいです。今年は本当に良い制度になったと思います。
山口:それでは、最後にオッズパーク会員の皆さんへメッセージをお願いします。
山原:いつも応援ありがとうございます。今年は前半がスタートダッシュを失敗してしまい、調子が悪い時もあったんですが、皆さんの応援のおかげで大分調子も戻ってきました。残りのビッグレースで自分の力を出し切って優勝できるように頑張るので、また応援よろしくお願いします。
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。
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今年もガールズケイリン総選挙の結果が発表され、上位になった選手たちによる『ガールズドリームレース』『アルテミス賞レース』があります。昨年アルテミス賞レースを優勝した小林莉子選手(東京102期)に連覇に向けての意気込みや、近況の成績、パールカップ(GI)の振り返りを伺いました。
山口:近況からお伺いします。パールカップ(GI)の最終日に落車がありました。怪我の状態はいかがでしょう?
小林:だいぶ良くはなってきましたが、まだ反応が鈍いですね。瞬間的な動きがまだまだかなと思います。
山口:その後のガールズケイリンフェスティバル(函館)では決勝進出されましたね。
小林:なんとかギリギリでしたけど上がれました。
山口:初日は外並走になり苦しい形でしたね。
小林:飛びつかれた時に、外並走をこらえて伸びたかったんですが、踏み直しがまだ本調子ではなかったです。レースを走ってみて足りない部分がわかりました。
山口:フェスティバル後の高松では完全優勝もされました。徐々に良くなってきていますか?
小林:決勝は捲りだったんですが、体の動きも確認できましたし、セッティングの修正点も見えたので収穫のある優勝でした。
山口:修正点というのは落車後の、ということですか?
小林:はい。他人の自転車を乗っているような乗りにくさがあり、自転車と自分の感覚のギャップがあるなと思っていました。セッティングは、怪我をする前のに戻しつつあったんですが、新しい部品を試したりもしていたので、馴染むまでに時間がかかったかなと思います。
山口:ガールズの選手はセッティングを師匠や他の方に見てもらう、というのをよく聞きますが、小林選手はご自身でされるんですか?
小林:自分でする時もあれば、兄弟子に聞くこともあります。でも今回はわからなくなってしまったので、いろんな方に聞きながらしました。
山口:アルテミス賞レースも迫っていますね。今年も選出されましたがいかがですか?
小林:毎年選んでいただき、レースに乗せていただいているのでたくさんの投票、本当に嬉しいです。去年やっとアルテミス賞を優勝できたので、今年も同じ場所(西武園)でまた勝って恩返しがしたいです。頑張らなければと思います。まずは乗せていただいたので、それに応えたいです。
山口:去年お話を伺った時は、「コレクションを優勝できていない」というお話があってのアルテミス賞優勝でした。次の目標は何でしょう?
小林:ビッグレースの決勝は何度かありますが優勝ができていないので、アルテミス賞は取れましたが、勝ち上がりのある大きい大会はまだ優勝がありません。「優勝できたら良いな」ではなく「優勝できるように」頑張っていきたいです。
山口:今年はGIが始まり、単発レースが今までより減るかと思います。その辺りはいかがですか?
小林:勝ち上がりが難しくなってくると思います。GIが出来て流れが変わりました。でもガールズケイリンが認められて男子のGIに組み込まれていくのはありがたいことだと感じています。
山口:ではGIのお話はまた後半にじっくりお伺いします!アルテミス賞レースのメンバーを見ていかがですか?
小林:毎年強い選手がたくさんいるので緊張しています。
山口:西武園のバンクについてはいかがでしょう?
小林:たまに練習にも入らせてもらっていますし、去年のアルテミス賞の他にも優勝したことがあるので、相性は良いと思います。
山口:自力タイプ、自在タイプといろんなタイプの選手がいますね。
小林:どうレースが動くか、まだ全然想像がつかないです。
山口:去年のアルテミス賞では、動くタイプの選手に切り替え切り替えての優勝でしたね。
小林:良い位置にいたいのはもちろんですが、今年自分の中で課題にしている「トップスピードを上げる」「捲りを出す」というのが、もしかしたら必要になってくるのかなという気がしています。でも基本的には自在で動ければなと思っています。
山口:では連覇目指して、ですね。
小林:頑張ります!
山口:ではGIについてお伺いします。パールカップ(GI)の雰囲気はいかがでしたか?
小林:新設のレースだったのでみんな緊張感がありました。高松宮記念杯競輪(GI)に組み込まれたので、男子選手のGIの雰囲気も3日間味わえたし、個人的には勉強になりました。
山口:勉強になったというのは、過ごし方のようなところですか?
小林:それももちろんですが、レースの取り組み方や勝ち上がりへ向ける気持ちの作り方、アップの仕方など、いろんな選手を見て勉強になったなと感じました。一走一走、失敗すると勝ち上がれないので、自分のピークをどう持っていくかなど、シビアな戦いの中でどう動くかを見られました。
山口:今後ガールズケイリンのGIに向けての参考になりましたか?
小林:とても参考になりました。
山口:具体的にどなたかと話しましたか?
小林:東京埼玉というくくりで近いので、平原康多選手(埼玉87期)とは何度か話しました。気持ちの持っていき方やレースの取り組み方などアドバイスもらいました。
山口:GIは一つ終わりましたが、今年からのGI新設についてはどう感じましたか?
小林:素直に嬉しかったです。ガールズケイリンにGIができるのはもっと先かなと思っていたので、こんなに早く認めてもらえて選手数も増えて、ビッグレースを組んでもらえたのは嬉しいです。ただオッズパーク杯ガールズグランプリに出場するのは更に難しくなったんですけどね。それでもそれ以上に嬉しかったです。
山口:初GIパールカップの決勝7人のうち、1期生が小林選手と荒牧聖未選手(栃木102期)の2人が勝ち上がったのは凄いですね。
小林:1期生は、一緒に1年間競輪学校(現:競輪選手養成所)に入って、デビューしてからもギリギリの戦いの中でお互いいたので、1期生が2人決勝に乗れたのは嬉しかったです。荒牧さんと一緒に「まだまだこれからだぞ、1期生」というのを見せられたかなと思いました。
山口:最初からずっとガールズケイリンを引っ張ってきて、今もなおトップでも活躍しているということですもんね。
小林:11年目ですが、「まだまだトップで頑張るぞ」という存在感は示せたかなと思います。
山口:ガールズケイリンの最近の流れについてお伺いします。近況いろんな選手の台頭があると思いますが、いかがでしょう?
小林:ガールズケイリンがレベルアップしたのは、まず児玉碧衣(福岡108期)が一強の時代があったからだと思います。どう倒すかみんなが研究し、練習し、その中で全体的なレベルが上がっていき今は誰が勝ってもおかしくないです。その中で児玉も「どうしたら負けないか」を研究している。以前と比べて「本命は誰が見てもこの人!」というのではなくなってきたと痛感します。
山口:混戦の中でレースを組み立てているんですね。戦法も広がっていますか?
小林:最初はスタートを取って、誰かが逃げて、と単調なレースがほとんどでした。今はゴール前まで誰がどこから捲ってくるかわからないし、内を開けたらすぐすくわれてしまう。そういう意味では全体的なレベルがここ数年で上がったと思います。
山口:スピードやタイムの話は選手たちからよく出ますが、コース取りや位置取りなどの自在の面でもレベルは上がっていますか?
小林:上がってます。自力対自力のように、強い人に力だけで勝つ以外は、戦法で勝つしかないです。戦法も多彩になってきていて、お手本にする選手が増えてきました。トップのレースは、一瞬のスキも許されない雰囲気になってきている気がします。
山口:パールカップの予選では小林選手の「何とか前へ」という気持ちを感じました。最初は後方で、一車ずつ前にのレースでしたね。
小林:後方になってしまうと苦しい展開になるので、一車でも前へという気持ちは強いです。コースを見極めるのは経験も大きいのかなと思います。
山口:今年のビッグレースでは久米詩選手(静岡116期)が活躍しています。イメージはいかがでしょう?
小林:もともと強いなとは思っていたんですが、5月のガールズケイリンコレクションを優勝してから一気に勢いに乗ったのかなと。ビッグレースを優勝するというのは大きいんだなと思いますね。
山口:小林選手とは仲良しですよね。変化は感じますか?
小林:そうですね(笑)久米はナショナルチームの練習に入り始めて、「練習内容とかどんなのやってるの?」と聞くことも多いです。今は、勝ちへの強い意識が出ているのかなと感じます。今までは「強い人に勝ちたい」くらいの漠然とした気持ちだったように思うんですが、コレクション優勝後は本命も背負うので「トップ選手としての自覚や責任」を感じてる気がします。常に注目されている、というのを感じているんだろうなと。
山口:5月コレクションと7月ガールズケイリンフェスティバルの連続優勝ですもんね。
小林:メンタルは強いなと思います。学ぶところも多いですね。
山口:久米選手のお人柄というか、オッズパークのビッグレース直前配信でも先輩選手から愛のあるいじりをされているのをよく見るので、普段から良い関係を築いているのかなと思っていました。
小林:そうですね!久米はいろんな人と話すタイプで、先輩選手にも打ち解けてすぐ飛び込んでいくので、センスなんだなと思います。
山口:ありがとうございます。それでは小林選手の今後の目標は何でしょう?
小林:落車の影響もありグランプリ出場は今の時点でギリギリです。今後の2つのGI『オールガールズクラシック』と『競輪祭女子王座戦』、どちらかの優勝を狙いたいです。
山口:ナショナルチーム組も優勝を狙ってきそうですね。
小林:かなり厳しい戦いにはなると思いますが、気合い入れてそこを目指して練習もしていきます。
山口:今(7月下旬)の賞金ランキング7位。ボーダー上ですね。
小林:グランプリ出場はもちろん目指すんですが、GIが出来たことで「優勝してグランプリを決めたい」という気持ちも大きいです。それにどこかで優勝するとその時点から賞金争いからは解放されるので、特に次の10月を優勝する、というのは重要です。賞金ランキングでのグランプリだと毎年ギリギリまで走っているので、ちょっと疲れて参加になってしまいます。1本取って、年末を勝つためにしっかり練習して臨むのがベストです。
山口:パールカップでの児玉選手が「賞金ランキングでグランプリ出場は厳しいから優勝するしかない」と明言していましたね。
小林:パールカップ参加メンバーは「GIを優勝して勢いをつけてグランプリを走りたい」と思っていたと思います。
山口:次は10月です。取材時はまだ発表されていませんが、賞金ランキング上位ですから出場は出来そうですね。(補足:8月1日、選考順位10位で出場決定)
小林:そうですね。取らないとグランプリ乗れなさそうなので頑張るしかないです。ボーダーの選手たちはみんなそう言ってますけど、結構絶体絶命の賞金ランキングですからね。しっかり狙いたいです。
山口:ありがとうございます。最後にオッズパーク会員の皆様へ、まずは直近アルテミス賞レースへ向けての意気込みをお願いします。
小林:まずは選んでいただいたお客さんへ向けて、去年は優勝できたし連覇を目指して頑張りたいです。
山口:今後の意気込みもお願いします。
小林:今年の前半は落車など、お客さんにはご迷惑をお掛けした部分が多かったですが、後半戦はしっかり1着をたくさん取ってガールズグランプリに繋げられるように頑張ります。応援よろしくお願いします!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。
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函館競輪場で行われたサマーナイトフェスティバル(GII)。
決勝戦では脇本雄太選手(福井94期)とのサプライズ連係もある中で、3連覇という偉業を達成された松浦悠士選手(広島98期)にお話を伺いました。
大津:サマーナイトフェスティバル優勝おめでとうございます。
松浦:ありがとうございます。
大津:お気持ちはいかがでしょうか。
松浦:なかなか3連覇は出来ることではないので素直に嬉しいです。相性も良い大会なので、そこも後押ししてくれたのかなって思います。
大津:連覇への意識はありましたか。
松浦:そうですね、昨年連覇したことで3連覇ってのはかなり意識しましたけど、脇本さんと決勝で連係したことによって、その意識は強くなりすぎず走れました。
大津:高松宮記念杯(GI)では決勝進出、小松島記念(GIII)では優勝と良い流れでサマーナイトを迎えられたのではないですか。
松浦:走る中でストレスなくレースを出来るようになったっていうのが大きかったです。自分のやりたかった競走が高松宮記念杯(GI)から出来るようになって、それが結果に繋がっていると思います。
大津:ご自身らしさを取り戻せた要因は何だったのでしょうか。
松浦:バンクが使えなくなったので練習方法は変えざるを得なかったのですが、それ以上に武雄での落車がかなり尾を引いていたので、それが治ったというのが一番です。
大津:函館競輪場のバンク相性も良いように感じます。
松浦:函館は気温や湿度の関係で凄い走りやすくて、それも大きな要因だと考えます。
大津:全国的に厳しい暑さが続いていますもんね。
松浦:そうですね、そういった意味でも函館は良い条件の中で走れたという感覚はありましたね。
大津:選手の中では前泊して函館のグルメを楽しまれた方もいらっしゃったようですが、松浦選手はいかがですか。
松浦:それが身体の治療の予定が合わなくて東京に泊まることになってしまい、僕は前の日に函館に入ることが出来なかったんです。
大津:初日は単騎でのレースでしたが、どのような競走をイメージされていたのですか。
松浦:赤板くらいから展開が激しくなりそうだなって雰囲気があったので、どこのラインの後ろにいるのが最適なのかを見極めるのが大切だと考えてました。
結果的に脇本さんの3番手から始めるってのを選んだんですが、初日に関してはレースミスだったかなって感じました。
大津:1走してみてご自身でコンディションはどのように捉えていましたか。
松浦:めちゃくちゃ調子いいなって思いました。
脇本さんが行った後の古性君(古性優作選手・大阪100期)の感じがけっこうキツそうだったので「あー、キツいんだ。」って思って。僕はそこまでキツくなくて、まぁ余裕はなかったんですけど、それでなんか調子良いなぁって感じました。
大津:そのお言葉通り準決勝戦は圧巻のレースでしたね。
松浦:一番良い時の動きが出来たなっていうのはあります。
大津:後ろに付けた山田英明さん(佐賀89期)が「競輪人生の中で一番びっくりした。」とコメントもされていました。
松浦:そういって表現してくれるのは嬉しいです。
タイプは違うと思うんですが、脇本さんや犬伏君(犬伏湧也選手・徳島119期)の後ろっていうのは英明さんもないと思うので、犬伏君の後ろに付くと自分は自信がなくなるというか・・・。そうですね、そんな僕の後ろでもそういう風に思ってくれるんだっていうのは嬉しかったです。
大津:今大会での一番のサプライズは松浦さんが脇本さんと連係したことだと思いますが、改めて経緯を教えていただけますか。
松浦:去年くらいから機会があれば付かせてもらいたいなとは思ってたんです。
競輪の走り方だけじゃなくて脇本さんの人間性とか、そういうところも僕の中での判断材料になりましたし、戦っていく中で、ファンに近い感覚になってたんです。
昨年の富山記念(GIII)の時に四日間すごい良いレースが出来たんですけど身体がとてもしんどくて、でも脇本さんは、僕以上の距離をいつももがいていて。
ただ強いだけじゃなくて、キツくてもしっかりレースで100%出し切るって姿が凄いなぁって思ってて、チャンスがあれば連係したいと考えていました。
大津:そういった想いは脇本さんに伝えていたんですか。
松浦:はい、何回か話はしていました。
大津:いざ連係する旨を伝えた時の脇本さんのリアクションはどうだったんですか。
松浦:付いてくれるなら頑張るよって感じでしたね。
大津:決勝戦に向けての作戦会議はあったんでしょうか。
松浦:特にはなかったです。スタートの位置の確認だけで、あとは行けるところから行くねって。なんかいつもそんな感じみたいなんで。
大津:脚見せや発走機でのファンの声援はいかがでしたか。
松浦:脇本さんと連係を決めないといけないって思っていたので、決勝戦に関しては周りの声はほとんど聞こえていなかったです。
そういう意味ではとても集中出来ていたのかなぁと。
大津:松浦さん自身はどのような所に気を付けて走っていたのですか。
松浦:脇本さんの番手に付いたことがなかったので、どれくらいの加速なのか、どこから踏み上げていくのかとか、連結を外れてはいけないってことだけ考えていました。
離れてしまうと脇本さんに迷惑がかかってしまいますから。
そこに意識が集中出来ていたので、僕自身の3連覇っていうことに変に意識が向き過ぎずに良かったのかなと思います。
大津:実際に脇本さんの後ろに付いてみていかがでしたか。
松浦:力は凄いのは勿論なのですが走る技術も非常に高いなって感じました。ライン取りとか踏み上げ方とか、そういう技術の凄さを付いてて思いましたね。
大津:色々な方の番手に付いたこともありますが、脇本さんは別次元って感じですか。
松浦:そうですね、「力だけじゃなかったんだ。」って。これは実際に付いてみないと分からないことでした。この経験を中四国の若手の子たちにも伝えていきたいですね。
大津:ゴール前の直線を振り返っていただけますか。
松浦:いや、もう脇本さんのかかりは凄かったですし、最後の踏みなおしも強烈だったので自分の余力がどれくらい残っているかわかりませんでした。ただ、後ろから来られることはないなとは思ってました。「抜けるぞ」って感覚は全くなくて「抜けるのかな?」って感じでした。
大津:ゴール後は脇本さんと話されましたか。
松浦:あまりはっきりとは覚えてないんですが「ありがとうございます。」って言ったような気がします。
大津:後半戦に向けてどのようなレースを見せていきたいですか。
松浦:自分らしい動きというのは良い位置を取ったりだとか、勝負どころを逃さないことだと思ってて。
調子が悪い時は、そのタイミングをなるべく遅らせたりとかテクニックに拘ったりし過ぎた部分があるので、もっとイキイキと動くところを見てほしいですね。
大津:最後にオッズパークの読者の皆様に意気込みをお願い致します。
松浦:今回こうやって結果を残すことが出来て嬉しいです。また良いレースが見せられるよう頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします。
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※インタビュー / 大津尚之(おおつなおゆき)
ソフトな見た目と裏腹にパワフルで安定感のある重低音ボイスが魅力。
実況、ナレーション、インタビュー、俳優など活躍の場は多岐にわたる。
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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社
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今年6月にS級への特別昇級を果たし、その勢いのまま参加した地元の久留米記念(GIII)でも先行で活躍し、全国にその名を知らしめたデビュー2年目の後藤大輝選手(福岡・121期)。
若者らしくSNSも積極的に活用している後藤選手の今後の目標やSNSの反応に対する思いなど、様々なお話を伺いました。
ナッツ:まずは、今年6月のS級特進おめでとうございます。
後藤:ありがとうございます。
ナッツ:特進前、今年前半戦ではA級で6回の優勝を飾りましたが、振り返ってみていかがでしょうか。
後藤:自分としては、ちょっと波がある前期だったなっていうのがあります。
優勝は6回できたんですけど、いざ優勝しないといけない時に負けてしまったりとか、レースの組み立てが自分の中で失敗してしまったりとか...。S級が決まってる上で、色々勉強しながらやっていきますっていう時に、それが全然レースで出せずに終わったりしていたので、自分の中では、あまり納得いっていない前期になりました。
ナッツ:着順だけ見ると、本当にもう優勝が何度もという感じですが、ご自身の中ではどのあたりにそれを感じたのでしょうか。
後藤:来期S級が決まっていたことで、S級ではこういう走りをしないといけないっていうのが頭にあって、自分のレースが全然できずに終わってしまっていたという部分で、レースに一番影響が出てしまったのかなって思いますね。
ナッツ:特進決める前の5月の佐世保の時には、準決勝で敗れるということもあったのですが、やはりあのあたりも、ご自身の中では納得できなかったんでしょうか。
後藤:そうですね。やっぱり緩めたら来るなっていうのは、あの時に1番わかりましたし、すごく勉強になりました。
ナッツ:ただ、そこからその反省を活かして9連勝し、小倉で特進決めました。特進を決めた時のお気持ちはいかがでしたか。
後藤:熊本の谷口さん(谷口力也選手・熊本119期)と同県の鶴先輩(鶴良生選手・福岡111期)と決勝で連携できたっていうのもすごく大きかったですね。それまでは特進のチャンスが2回あったんですが、両方とも不利な展開で流れが悪い状況だったので、今回はラインが出来てようやく自分の力が発揮できるような状況でした。
自分のスタイルである先行で特進ができたので、すごく自信になった開催でしたね。
ナッツ:やはり、ああいう大事な時って、どうしても構えてしまうようなイメージがあるのですが、そこをしっかりと仕掛けてっていうのはお見事ですね。
後藤:他の同期のレースを見ていると、構えていたらミスするところしか見ていなかったので、ダメでもいいやという気持ちで、もう早め早めに仕掛けた結果が特進という形に繋がってそれはよかったのかなと思います。
ナッツ:その特進がかかったタイミングで、月末に地元記念があるっていうのは分かっていたと思うんですが、そのあたりの意識っていうのはいかがだったんでしょうか。
後藤:いや~そんなに。笑
まあ、出れたらいいなっていうぐらいだったんですけど、いざ出場が決まった時は、追加の電話の時からちょっと緊張してましたね。
ナッツ:やっぱりその緊張というのはワクワクドキドキっていうような。
後藤:まあ、そうですね。ただ、固まるような不安になるような緊張じゃなく大丈夫かなっていう、再確認の緊張というか、自信はある中での良い緊張でしたね。
ナッツ:その緊張状態の中行われた地元の記念で大活躍をされました。
初日いきなり1レースで白星をあげましたが、そのあたりのご自身の心境はいかがでしたか。
後藤:初日坂本健太郎さん(坂本健太郎選手・福岡86期)とか藤田さん(藤田剣次選手・福岡85期)と並べるとは思っていなくてびっくりしました。
ただ、1レース1番車なのかなっていう、ちょっと自分なりの予感は少しだけありました。そして9車がちょっと不安な部分がすごくあった中で、しっかり突っ張って、流れを見ながら仕掛けていけたのは自分の中で自信になりましたね。
ナッツ:その9車の対応という部分は、何か練習の時から考えてされていたんですか。
後藤:9人でもがくっていうのが練習でもできないんで、 やっぱりもうレース動画を見るっていうのをひたすら繰り返してて、そのレース動画を見ても、実際やってみないとわかんないじゃないですか。
ただその中でもできる限りのことをして、初日を走って自信になって、そこから、2走目3走目とどんどん自信がついたのかなと。
ナッツ:師匠の桑原亮選手(福岡・91期)からは、9車を走るにあたって、アドバイスはありましたか。
後藤:自分自身がダッシュ型より地脚型で、「長い距離を踏めるというところが活かせるから9車が合っているんじゃないか」というのは師匠からアドバイスをもらっていて、実際それが良かったのかなと思います。
ナッツ:そしてやはり個人的にもあの準決勝がすごく印象に残っているんですが、脇本選手(脇本雄太選手・福井94期)などを相手に本当にゴール前まで粘って粘ってという感じで素晴らしい先行だったのですが、いざ戦ってみていかがでしたか。
後藤:いや、もう楽しみでしかなくて、逆に緊張とかは捨てていて。戦えるだけで楽しみですし、どこまで行けるのかなっていう。
ゴールまで自分が先頭で行ければいい、っていうワクワクした感じで挑めたんで、それがやっぱ良かったのかなと思います。
ナッツ:ある意味、無欲という感じですね。
後藤:そうですね、もうなんか、どこまで行けるのかな~みたいな。
強い選手なので、思いっきり来られるんですけど、それをどこまで粘れることができるのかっていうのを自分の中で思いながらずっと先行していて、実際に4コーナーぐらいまではそれがやれていたので、ちょっと夢を見ました。笑
ナッツ:いや~本当に、ファンの中でも後藤選手すごいなっていうのが話題になっていましたし、地元でのファンの声援っていうのもやはりあったと思うのですが、そのあたりどうでしたか。
後藤:すごかったですね。ちっちゃい頃から今までは見る側だったんで。
それが今走る側になって、ファンの前で走るっていうのもすごく嬉しいことだし、お客さんの声援がすごかったんで、やっぱりそれが力になりましたね。
ナッツ:地元記念を走った後の周りの選手の反応はいかがでしたか。
後藤:「脇本選手相手に、落ち着きすぎてるな~」という感じで先輩方に言われたり、「いい勝負した」とか褒めてもらったので、その辺りがすごく、今後に繋がる自信になったのかなと思います。
ナッツ:ある程度S級でもやれるなっていう手応えを感じた開催だったわけですね。
後藤:やっぱり基本が9車なので、9車でそういう走りができるっていうのは、今後、自分の走りができるのかなっていう、自信になりましたね。
ナッツ:やっぱり7車と9車の違いとして、9車は流れが早いと思いますが、後藤選手からすると、9車は走りやすさがあったんですか。
後藤:はい。周りの人達からも、走る前から多分9車が合ってるんじゃないかって言われてて、自分の中ではすごく不安だったんですけど、実際には全然走りにくいことはなかったので、どんどん走れれば更にいい走りができるのかなっていうのがわかった開催でした。
ナッツ:そしてその後はS級で向日町と高松を走られました。向日町は全てバックを奪う競争だったのですが、次の高松では先行がなかなかできないというか、苦しんでるような感じがしましたが、あの辺りはどうですか。
後藤:やっぱり逃がしてもらえないような展開になると、自分でもちょっときついなという開催でしたね。予選は、自力選手相手でもしっかり1周半逃げて予選を勝ち上がれてたのですが、準決勝ってなると、相手が全員敵に見えるっていう、本当に目線が全員合うような感じの展開だったんで、駆けにくい展開からの踏み出しで、お客さんには申し訳ない気持ちでしたね。
ナッツ:それは相手の自力選手だけでなく、番手選手や3番手にいるような選手も自分を見ているような、ということですか。
後藤:そうですね。ちょっと踏み出した瞬間に、全員でそんな感じで見てこられると、ちょっときつい状況だなというのを感じました。でも、それを経験することで、またさらに自分の課題も見えたんで、しっかりそれを補って、しっかり躊躇せずに自信を持って仕掛けられるように練習はしていきたいなと思います。
ナッツ:ちなみにA級とS級で、トレーニングなどを変えた部分はありますか。
後藤:やっぱりS級は展開が早いっていうのがあるので、スピードをつけるような練習をちょっと増やしたりしてます。
ナッツ:スピードをつける練習っていうのは、どういう練習になるのですか。
後藤:バイク系だったり、分割してスピードを出しながらっていう練習だったりとか。そういうスピードに特化した練習を最近はちょっと入れてますね。
すぐにスピードはつくようなものではなく時間はかかるんですけど、徐々に、という感じで、それで結果が出ればいいかなと思っています。
ナッツ:そしてデビューして1年が経ちましたが、その辺りは振り返っていかがですか。
後藤:やっぱりあっという間っていうのもありますし、最後に特進してS級に上がれたっていうのもありますし、S級に上がってから新しい目標もできて、更にまた1年後に自分が特別競輪に出れるようにという目標もできたので、しっかりそれに向けて、今一生懸命頑張ろうかなと思います。
ナッツ:では次なる目標は、特別競輪というところで。
後藤:そうですね。まだまだ記念にも慣れていないんですけど、記念でしっかり決勝に乗ったりとか、FIでは優勝したりとか、結果を残していきながら、最終的には特別競輪に出たいなってのは思いますね。
ナッツ:もう普段から後藤選手は、目標はしっかりと定めてらっしゃるんですか。
後藤:はい。それを持ってやっていかないと、自分が全然ダメになっちゃうタイプなんで。
ナッツ:なるほど。目標がないと少しだらけてしまうというか。
後藤:そうですね。目標がないとやっぱりきついなって思います。
1年を通してずっとオフシーズンがない職業ですし、自分まだ特別とかに出れるところじゃないんで、記念で決勝に行くなど身近な目標をしっかり立てて、練習に臨んでいます。
ナッツ:すごいですね、22歳でそこまでしっかりと。そんな22歳のプライベートな部分も少し聞きたいのですが、S級に上がって自分にご褒美を買ったりしましたか。
後藤:最近はネックレスを買いました。笑
ナッツ:お、ネックレス。それは、元々お好きなんですか?
後藤:はい。なにかアクセサリーを1つ買いたいなっていうのがあったんです。
でも時計はあんまり好きじゃないしバンドとかも嫌だなと思って、ネックレスを見ていたら、ヴィトンのもので欲しいものがあったので。
ナッツ:それを買うことで自分への労いというか。
後藤:そうですね。自分に身につけられるものがいいな、と思って、それを見てまた頑張れます。
ナッツ:普段お休みは作っているんですか。
後藤:はい、自分のケアに時間を充てることが多いんですけど、たまにお出かけして買い物に行ったりとかはしてます。
結構福岡にはお洒落なカフェ屋さんとかあるので、そこで寛いだりしてます。
ナッツ:おお、カフェも好きなんですね。
後藤:あ、そうですね。お店のコーヒーが結構好きなんです。自分で作るっていうまではないんですけど。
ナッツ:選手の方はコーヒーを自分で持ち込んで、というのはよく聞きますがそのあたりもいずれは。
後藤:そうですね。結構頂いたりしていますし、いずれは自分で、と思って色々話は聞いたりしています。笑
ナッツ:そして後藤選手と言えば、TwitterやインスタグラムなどのSNSも利用されていますが、ファンの声がダイレクトに届いたりという部分はどう感じていますか。
後藤:ああいう風に触れ合えるっていうのがSNSのいいところかなって思うし、それを励みに頑張れるので、やっぱりSNSはいいなって思いますね。
ナッツ:中には厳しい意見もありそうですが。
後藤:やっぱりありますけど、自分でも申し訳ないなっていう気持ちの時に大体そういうふうに来るので、そういう時は、その人のためにも次頑張ろうっていう気持ちはありますね。
ナッツ:すごいですね。そこでそういう風に思えるっていうのが。言われることもある程度、自分でも納得いっているということですね。
後藤:自分が逆だったら多分言いたいと思いますし、やっぱりそういう気持ちはよく分かります。自分は見てもらっている側なので、見てくれているんだったらさらに頑張ろうかなっていう、気持ちの励みになりますね。
ナッツ:選手によっては結構ヤジに近いようなものをやっぱ受ける人もいると思いますが。
後藤:発走機の時に言われたりしたりしてる人もいますが、なんか競輪はああいうのもいいなって思うし、実際にSNSをやってると、実際に自分も自分自身でレースに対してダメだった時に、自分でも思うようなことを書かれるので、そういうのは反省しながら、こういうことがダメだったんだなとか自分に思いながら、そうやってまた頑張ろうかなっていう。 そしてその人がまた次、喜んでくれたら嬉しいですね。
ナッツ:ほんとにもう、大人びた回答というか、パーフェクトな回答ですね。笑
でも実際、本当にそういう風に思ってらっしゃるっていうことですもんね。
後藤:そうですね、ガソリンみたいな感じです。
いい時はめちゃくちゃ褒めてくれるし、悪い時はめちゃくちゃ怒られたりとかありますが、その怒られることで、またその人が喜んでくれるようにって、練習に力が入るんで、なんかすごくいい職業だなっていうのは思いますね。
ナッツ:確かに普通の職業だったら、なかなかそこまで言われることもないですもんね。
後藤:そうですね。やっぱりサラリーマンとかだったら全然そういうのもないじゃないですか。
だからそういうのが、こういう競輪の世界や公営競技の世界はあると思うので、それをどう思うかは人それぞれなんですけど、自分はそういう感じでずっとやっていってますね、やっぱり。
ナッツ:もう、それはやっぱり後藤選手がうまく付き合ってっていうところで考え方が素敵ですね。
後藤:何もないと寂しいんです。笑
何か反応があってくれた方が自分としては嬉しい。 いいにしても悪いにしてもですね、見てくれてるんだっていうのがすごく次に繋がると思ったりしてるので、励みになります。
ナッツ:じゃあ今後も、後藤選手の色々な走りに対して、色々な方から声が届くってのは、もうどんどんっていう感じですか。笑
後藤:はい、沢山言ってほしいなと思います。
ナッツ:そして8月には後藤選手にとって2度目のGIIIである松戸記念が控えています。松戸は初めてですがイメージはいかがですか。
後藤:A級の時もあまり333mバンクを走ってないので、S級になって初めての333mバンクで、特に9車っていうのは展開が早いですし、すぐにそこに対応できるかな、と思う部分はありますね。
ナッツ:やはりそこは先ほどお話もあったスピードの部分もありますし、仕掛けどころを逃すと、巻き返しが厳しいようなイメージはありますもんね。
後藤:やっぱり333mバンクはそういうところが特徴なんで、もう前々にっていう感じで、みんなの動きが、どんどん早くなっていくと思うんで、そこをワンテンポでも自分も遅れずに、しっかり仕掛けられたらいいなっていう気持ちがありますね。
ナッツ:そして現時点ではSSの選手も参加予定ですが、その辺りは地元記念の時と比べてどうですか。
後藤:まずはSSの選手と走れるようにということも、2次予選に上がるということも目標ですし、仮にダメでもしっかりと何かしらの収穫ができる開催にしたいなっていうのはあります。
まずは内容で頑張って、無駄な走りはしないのはもちろんですけど、まずは勝つような走りをして、 そこから結果に繋がればなっていうのは思いますね。
ナッツ:後藤選手にとって今後の目標はどこに置いてますでしょうか。
後藤:まずはFIや記念でしっかりと結果を早く残せるようにして、同期でも上位の方に入って活躍できるようにしたいなっていうのはありますね。
ナッツ:そしてその先にやっぱり特別競輪を見据えてというような感じですね。
後藤:はい、そうですね。やっぱり特別で活躍できるような選手になりたいですね。
脇本選手や新山選手(新山響平選手・青森107期)などの先行選手を今見て勉強してるので、ああいう舞台で先行して活躍できる選手になりたいなっていうのは、あります。
そしてどんどん、そうやって名前と顔を覚えてもらえるように自分も頑張っていきたいなっていうのはありますね。
ナッツ:今後も期待しています。では最後に、オッズパークをご覧のファンの皆様に一言メッセージをお願いします。
後藤:これからもしっかりと、スタイルは変わることなく一生懸命頑張るので、応援よろしくお願いします。
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※インタビュー / ナッツ山本(なっつやまもと)
公営競技の実況に憧れ、一年発起し脱サラ。今年別府競輪と飯塚オートレースの実況でデビューを果たすことになった期待の新星。
まだデビューから間もないが、競輪中継の司会も経験し徐々に活躍の場を広げつつある。星の観測と手品が趣味。
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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社
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2023年7月1日(土)ZOZOマリンスタジアムにて開催されたプロ野球公式戦「千葉ロッテマリーンズ VS 東北楽天ゴールデンイーグルス」はオッズ・パーク株式会社の協賛により「オッズパークドキドキスペシャルデー」として開催されました。
試合前、始球式、そして撮影会等様々なイベントに登場し会場を盛り上げていただいた柳原真緒選手(福井・114期)にお話しを伺いました。(取材日:2023年7月1日)
―柳原選手お疲れ様でした!初めての始球式いかがでしたか?
とても楽しかったです!始球式もあったのですが、緊張せず楽しんで参加できましたね。
マウンドに立ってから、球場の方皆さんに見て頂いているような囲まれている中で投げられたのはすごく気持ちよかったですね!
―リリーフカーでの登場、すごく堂々としていてカッコよかったですが乗ってみていかがでしたか??
そうですね、車に乗っての登場ってなかなかできないのですごく貴重な体験でした。
いざ登場する時、球場内のいろんな方から「真緒―!」と名前を呼んでくださったのでびっくりしたんですが、とても嬉しかったです。
―始球式、かなりいいピッチングを披露されていましたね! ピッチング振り返っていかがでしたか??
普段、キャッチボールをたまにするくらいで、あまり練習はしていなかったのですが小学校までソフトボールをやっていて、高校ではやり投げをやっていてずっと「投げる」ということはしていたので(笑)緊張せず臨めました。
始球式前に覚悟はできていて、どこに投げてでもいいから思いっきり投げよう!という気持ちでマウンドに立ちました。
―96キロ出ていましたね!観客の皆さんからも歓声があがりましたがどう感じられましたか?
目標は90キロだったんですが、96キロでたので「100キロ出したかったな」という気持ちが大きかったですね。やったー!というより、もうちょっとだったのに・・・!という気持ちでした。
皆さんに「おぉ~」と言って頂いたときは、グランプリで勝った時くらい気持ちよかったですね(笑)あんなにきれいにストレートが入ると思わなかったので現状は満足です。次投げるとしたら、105キロめざしたいです。
―オッズパークブースの撮影会等でファンの方と触れ合ってみていかがでしたか?
そうですね、ブースでは、本当に沢山の方に足を運んでいただいてびっくりしました。
野球ファンの方に始球式を見て頂いたこともそうですし、オッズパークブースで皆さんと触れ合っている際に「競輪見るよ」と声をかけてくださる方もいて、すごく嬉しかったです。
このイベントで、少しでもガールズケイリンが広まったらうれしいです。
―様々なイベントに出て頂きまして、お疲れ様でした!最後に、1日を振り返って感じたことなどお伺いさせてください。
貴重な体験ができました!とにかく楽しかったですね。
色々な方に声をかけて頂き、競輪を知らない方からも「競輪見るね!」と仰ってくださったりして、すごく嬉しかったです。色々な方にガールズケイリンの魅力を少しでも知ってもらえたらうれしいです。
今回の体験を通じて、改めてファンの方の期待に超えたい、という気持ちが強くなりました。グランプリをとってまた始球式に出られるように頑張りたいと思います!
柳原選手やファンの皆様の応援もあって、大変盛り上がった試合でした。 今後も、様々な機会を通じて公営競技の魅力を広くたくさんの方にお伝えしてまいりますので、どうぞお楽しみに!
※写真提供:公益財団法人 JKA