ガールズケイリン初のGI『第1回パールカップ』が岸和田競輪場で行われ、児玉碧衣選手(福岡108期)が見事完全優勝。更にはガールズケイリン総選挙の結果も発表され7年連続の1位という結果となりました。今回はパールカップの振り返りと、ファン投票1位の感想、そして今後の意気込みをお伺いしました。
山口:パールカップ、完全優勝おめでとうございます!
児玉:ありがとうございます。
山口:3日間の勝ち上がりのトーナメントでしたが、振り返っていかがですか?
児玉:初日から勝ち上がりの権利取りのレースだったので、予選から失敗はできないなどのプレッシャーはありました。初日で負けると決勝には勝ち上がれません。初日からかなり緊張をしていました。
山口:初のGIということで、周囲からの期待などは感じましたか?
児玉:それは特になかったです。私の場合は、今年は怪我からの復帰で始まったので「ガールズグランプリに出るにはGIを優勝するしかないな」と思っていました。そういう意味で自分の中ではここが勝負所でした。
山口:今年からGIが新設されましたが、GI開催が決まった時はどういう感想でしたか?
児玉:今までは11月までの賞金争いでしたが、今年はGIを優勝したらグランプリの権利獲得ということで、目標にしやすいなと思いました。モチベーションを保ちやすい。今までは11月まで休みなく集中して走らなければいけなかったところが、年3回のGIができたことで、ピンポイントでの目標ができました。私はやりやすいと思います。
山口:パールカップは東西で勝ち上がりが分かれていましたか、それはいかがでしたか?
児玉:今回に関しては西に自力タイプが多く、東に追い込みやマークの選手が多かった気がします。私は自力タイプなので、同タイプが多かったからレースの組み立てはしにくかったですね。決勝より、西の準決勝の方が戦いにくかったです。ただ、全体で見て「西が良い」「東が良い」というのは特になかったと思います。
山口:なるほど。全体で見ると、ですが勝ち上がりの段階では戦法的にやりにくい部分はあったんですね。
児玉:はい。自力も追い込みもまんべんなくばらけるのが良いんでしょうけど、東西での分け方だと、今回はナショナルチームメンバーがいなかったから余計に西に自力タイプが多かったように感じました。
山口:では3日間のレースを振り返っていきます。連日早めの仕掛けでしたが意識はされていたんですか?
児玉:3着までなら準決勝、そして決勝にいけるので、何もせず終わるよりも、思い切って早めに仕掛けて抜かれても2着や3着の方が良いかなと思っていました。初日は差されたかなと思いましたが、結果として逃げ切れたのでそれは自信になりました。
準決勝は予選より自力タイプが強力でしたが、初日の自信が準決勝での冷静な判断に繋がりました。山原さくら選手(高知104期)の動きにすぐ反応できたし、仕掛けるべきところで仕掛けられ上りタイムも11秒7という好タイムが出ました。2日間は自分でも良いレースが出来たと思ったし、その自信が決勝にも繋がりました。
山口:決勝も最終HSでの一気の仕掛けでした。前の選手がどうこうよりも、あそこでいこうと決めていたんですか?
児玉:逃げても良いなとは思っていました。久米詩選手(静岡116期)も東で連勝で勝ち上がっていたんですが、連日ペース先行だったので彼女のトップスピードがどれくらいあるかはわかりませんでした。でも久米選手の2日間の走りを見ていて、同じような仕掛けなら捲れるかなとは思っていました。
坂口楓華選手(京都112期)が仕掛けた時に久米選手も反応してスピードが一気に落ちたので「ここだ!」と思って思い切り仕掛けました。でも初日2日目のレースがなかったら、多分私はあそこで仕掛けず捲りに構えていたと思うんです。でも2日間のレースで逃げ切れていたので「私ならいける」と自信になって仕掛けられました。
山口:坂口選手や久米選手が勝ち上がりの段階で先行していたので、残り1周で先行体制に入るかと思われましたが、決勝はスローな展開になりましたね。
児玉:初めてのGIだし、ここで優勝したらグランプリが決まると思うとみんなが「勝ちに行きたい」という気持ちを持っています。他の選手は捲り勝負をすると思っていたので、早くはいかないかなと想定はしていました。それなら私が!という思いで仕掛けました。
山口:素晴らしい判断だったんですね。
児玉:結果として、優勝できて良かったです。
山口:先ほど仰っていましたが、今年は怪我のリハビリからスタートでしたね。復帰へ向けてはどうでしたか?
児玉:なかなか結果が出ず苦しかったです。自分の乗りたいフォームができず「もっとこうしたい、前のように乗りたい」とストレスもありました。それが続くと自信もなくなり「私はもうトップには戻れないんだ」と思ったこともありました。
でもそのおかげで、体の使い方を学べました。怪我をする前は何も考えずただがむしゃらに自転車に乗っていたんですが、怪我をして思うように動かせない部分が「実は使っていたところだった」と気づいたんです。ワイヤーを抜いてから、怪我していた時にできず体の使い方をどうしようか考えていたことができるようになりました。今このタイミングで怪我をしたことは、「体の使い方を覚えるタイミングだったんだ」と思うようにしています。良い方向に向かっていますね。
山口:GIができたタイミングも良かったんでしょうか。
児玉:優勝できてグランプリの権利も得て、これから精神的に楽になります。年の後半になればなるほど「ここを優勝しなければいけない」というプレッシャーも出てくると思うので、誰よりも早くグランプリを決めたことで今後いろんな走りに挑戦ができるかなと思っています。
山口:具体的にはどうでしょう?
児玉:そこまでの想定はまだないですが、「勝って賞金を積み上げないといけない。GIを優勝しないとグランプリに出場できない」というプレッシャーがなくなるので、早めの仕掛けも自分の中で想定して走ったりすることもあるかもしれません。スタートを取らされてしまったときも、そこから仕掛ける練習もしていこうかなと思います。
山口:前受けから全部つっぱる!ということもあるんでしょうか。
児玉:もしそういう風なことになれば、視野にも入れていくかもしれません。
山口:一足先にグランプリを走る権利を獲得したことで、今年の動きは今までと変わりますか?
児玉:まだ年末へ向けて脚力の調整はしませんが、精神的には誰よりも楽になって今後走れると思いますね。
山口:この後7月8月とビッグレースが続きますが、そこへ向けてはいかがでしょう?
児玉:7月のガールズケイリンフェスティバルは相性が悪い大会と言っても良いかもしれません。今まで一度も優勝をできていないので優勝したいですね。
山口:パールカップの厳しい勝ち上がりを連勝で決勝へ、というのはガールズケイリンフェスティバルに繋がるのではないでしょうか。
児玉:そうですね。パールカップは3日間通して自分の納得できるレースができました。それはかなり久しぶりのことだったんです。フェスティバルも自信を持って走れますね。
山口:そしてファン投票1位の発表もありました。
児玉:今年は年頭走っていないこともあって、1位は厳しいと思っていました。自分が弱っている時に応援してくれるファンの方がたくさんいるんだなと、改めて今回感じました。
山口:7年連続は素晴らしいです。
児玉:自分でもびっくりです!怪我もあって、復帰してもお客さんにもたくさん迷惑を掛けました。「何やってんだ」とか「児玉はもう終わったな」と思う人がたくさんいたと思います。でもそれ以上に応援してくれる人がいるから1位に選んでもらえたんだと感謝でいっぱいです。その人たちのためにも頑張らないといけないなと思いますね。
山口:今後の目標は何ですか?
児玉:近い目標でいうと7月のガールズケイリンフェスティバルを優勝することです。さっきも言いましたがまだ優勝をしたことがない大会なので、なんとか優勝してGIからの良い流れを作りたいです。ガールズドリームレースは去年2着だったので、今年は更に感謝の気持ちを込めて走って優勝したいなと思います。
山口:2つ目のGI『オールガールズクラシック』の選考期間も終わりました。賞金ランキングでも上位にきましたね。
児玉:全レース、ガールズレースということでどういう雰囲気になるのかなと楽しみです。みんなGIを優勝したいという気持ちで入ってきているけど、私もGIを優勝したとは言え勝ちたいです。一番、精神的に気楽に走れるのは私だと思うのでそこも優勝し、11月の『競輪祭女子王座戦』も優勝したいですね。
山口:今年はどこのGIを優勝しても【初代女王】ですが、それは意識しますか?
児玉:新しくできるものの記録の初代を「児玉碧衣」にしたいですね。「ガールズグランプリ史上初の3連覇」「ファン投票7年連続1位」のように、超えることのできない記録を作りたいので、今年のあと2つのGIも優勝して記録にも残りたいしみんなの記憶にも残りたいです。
山口:久留米はガールズ選手がたくさん練習に来ていると伺いましたが、環境はどんな感じですか?
児玉:少し前までは奥井迪選手(東京106期)、篠崎新純選手(千葉102期)、杉沢毛伊子選手(静岡104期)が練習にきていました。常にいるのは田中月菜選手(佐賀118期)や本多優選手(群馬120期)、高木香帆選手(岩手120期)などです。ガールズが多くいるので一緒にできるのは良い環境です。師匠の藤田剣次選手(福岡85期)が一人一人に合ったメニューを考えてくれ指導してくださるので有意義な練習が毎日できていますね。
山口:色んなガールズの選手から「藤田選手にセッティングを見てもらってから良くなった」と聞きます。
児玉:そうなんです。ガールズからの信頼度が高いみたいです。剣次さんがセッティングを見るとみんな成績が上がるし強くなるのは事実なので、それで練習を見てもらいたいと久留米に来る選手もいますね。
山口:良い環境が更に良くなりますね。
児玉:剣次さんにとっては大変かもしれませんが(笑)、私たちガールズは良い環境で練習させてもらっています。
山口:児玉選手はきっと誰よりもナショナルチームの選手たちを意識していると感じているのですが、その辺りはいかがでしょうか?
児玉:はい、誰よりも意識しています。私たちは1年間通してレースをしているし、大きいレースに出るために選考期間があり選考を突破しないと出られません。ビッグレースを走るために努力をしています。でもナショナルチームの選手は、規則とはいえポンとビッグレースを走ります。もちろんナショナルチームは練習も厳しい、世界戦もあるので大変な中、ガールズケイリンも走って実力もあると思います。でも普段のガールズケイリンを盛り上げているのは私たちだというプライドは、私は強く持っていますね。
山口:直近の対戦はありませんが、この後はドリームレースで対戦が予定されていますね。
児玉:そこでは勝ちたいですね。実力は本当にあるし強いけど、負けないように。私が勝つという願いを込めての、ファン投票1位だと受け止めています。頑張りたいですね。
山口:久留米記念ではお客様の前でGI優勝報告会があったようですが、いかがでしたか?
児玉:コロナ禍でお客さんの前でのイベントがかなり久しぶりだったので緊張したのですが、直接「おめでとう!」という声が聞こえて、こういう場はすごく大事だし嬉しいなと思いました。「これからも応援するぞ」という声ももらって、更に頑張ろうと思いました。
山口:私も写真でしか見ていないですが、たくさんの方がいらっしゃいましたね。
児玉:本当にめっちゃ来てくれました!ありがたいです。
山口:今日もたくさんお話を伺いました。ありがとうございます。では最後にオッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。
児玉:いつも応援ありがとうございます。皆さんの声援のおかげでGIを優勝することができました。今年ダメダメなスタートでしたが、改めて私のことを応援してくれるファンの人がたくさんいることに気づかされたので、その方たちのためにGI、普通の開催と問わず、精一杯優勝を目指して頑張ります。応援よろしくお願いします!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。
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※写真提供:公益財団法人 JKA
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7月から123期、124期が本デビューを迎えます。競輪ルーキーシリーズ2023を3開催走り、そのうちの2開催で優勝を飾った竹野百香選手(三重124期)に、ルーキーシリーズの振り返りや、本デビュー後の目標などを伺いました。
山口:ルーキーシリーズのお話から聞かせてください。3開催走りましたが、振り返っていかがでしたか?
竹野:3開催とも自分の力を出せて良かったです。本デビュー後はきっとうまくいかないと思うので、たくさんのことを学んで強くなっていきたいです。
山口:最終戦、松戸の優勝インタビューでは「内容も重視している」と仰っていましたね。
竹野:はい。私は競輪選手養成所でもずっと先行で戦ってきたので、ルーキーシリーズでも先行したいなと思ってレースをしていました。
山口:養成所の卒業後、ルーキーシリーズで対戦して印象の変わった選手はいましたか?
竹野:上がってきている選手もいれば、逆の選手もいました。意外な選手が強くなっていた時は、自分もそれに負けないように頑張らないといけないと感じました。
山口:デビュー戦が宇都宮で、いきなりナイターでしたね。夜のレースはどうでしたか?
竹野:夜にバンクを走るのは初めてでした。他の選手からは「夜はスピードが出るように感じるよ」と聞いていて、実際に走っても、普段と全然違ったので楽しかったです。
山口:2開催目は地元の四日市でした。決勝は惜しくも2着でしたね。
竹野:仕掛ける時にもっと勢いをつけていけば良かったなと反省しました。外並走されてしまい脚がなくなり、差されてしまったので次にいかせるようにしたいです。
山口:地元のご声援はいかがでした?
竹野:知り合いもたくさん応援に来てくれたみたいです。声援も宇都宮に比べてたくさんいただけたので、一生懸命走りたいと思い気合いを入れていました。
絶対勝ちたいと思っていたので、決勝2着は本当に悔しくて、次に四日市を走る時は勝てるように頑張ります。
山口:目標の選手はどなたかいらっしゃいますか?
竹野:三重の先輩の太田美穂選手(三重112期)や奥井迪選手(東京106期)です。自力が強い選手の走りを勉強しています。
山口:お二人は、先日のG1パールカップでも自力を出していましたね。
竹野:はい。大舞台でも格好良い走りができるのは凄いです。
山口:本デビューしても戦法は自力主体でいきたいですか?
竹野:はい。格好良い走りができたら良いなと思うので、自分も格好良い選手になれるように頑張りたいです。
山口:竹野選手は、自転車を始めたきっかけはなんだったんですか?
竹野:中学まではバスケットボールをしていたんですが、高校入学の時にバスケット以外もしたいなと、兄がしていた影響で自転車競技部に入りました。
山口:師匠・舛井幹雄選手(三重71期)との出会いは?
竹野:高校1年生で膝を故障してしまい、半年間自転車に乗れませんでした。その時に松阪でやっていた舛井選手のクラブに参加したのがきっかけです。
山口:その頃から選手を目指していたんですか?
竹野:いえ、最初は意識していませんでした。本格的になりたいと思ったのは高校3年生の時です。自転車競技で高校3年間、結果が出せなかったのが悔しくて、そこから選手になりたいと思いました。
山口:養成所時代はどんな目標を持っていたんですか?
竹野:なるべく成績上位にいたいとは思っていました。養成所に入るまでは、練習で好タイムは出るけど実際のレースは弱かったんです。なので養成所では「競走で勝てるような選手になろう」と意識をしていました。
山口:戦法もいろいろ試したんですか?
竹野:いえ、先行一本でした。
山口:すごい!養成所よりももっと先、プロのレースを見据えていたんですね。
竹野:養成所の先生方からは「先行をした方が脚もつくから良いよ」と教えてもらったので、その言葉を信じてやっていました。
山口:滝澤所長から、竹野選手は先行しての1着回数が一番多かったと伺いました。手ごたえも感じましたか?
竹野:先行で逃げ切れた時は自信になりました。
山口:それでは卒業記念レースは悔しいレースでしたね。
竹野:そうですね。先行もできす、捲りにいってもあわされてしまったので、とても悔しかったです。
山口:在所成績は1位で卒業でした。意識はしていましたか?
竹野:そこは全くしていませんでした。先行でやっていたら、いつの間にか1位になっていた感じです。走り方重視でやっていたら、結果がついてきた感じでした(笑)
山口:今の練習状況ですが、太田選手と一緒にされているんですか?
竹野:太田姉妹とは練習グループが違うのでいつも一緒ではないですね。誘っていただけるときは一緒なんですが、基本的には師匠のグループで練習をしています。
師匠は練習中は厳しいですが、普段はとても優しいです。それに教え方も丁寧で、すごくわかりやすいです。
山口:本デビューへ向けて強化するところはどこですか?
竹野:きっと今の自分だと全部が足りないと思うので、全部強化したいですね。
山口:ルーキーシリーズの竹野選手の走りについて、周りの選手からの評価はどうでしたか?
竹野:皆さんからお褒めの言葉をいただき嬉しかったです。
山口:それでも「全部が足りない」と感じるんですね。
竹野:はい。三重のガールズの先輩選手と一緒に練習していて「今の自分では到底敵わないな」と感じるんです。全部を上げていかないとだめですね。
山口:同タイプの選手がいるから、より感じるんでしょうか。
竹野:そうだと思います。美穂さんも強いですし、妹の瑛美さん(120期)もトップスピードがすごくて、すぐ上をいかれてしまいます。先行しても強いので、今は歯が立たないです。
山口:良い環境で練習しているんですね。
竹野:周りに強い選手がたくさんいるので、本当に環境は良いと思います。皆さんを目標にして頑張りたいです。
山口:本デビューまでまもなくですが、今の練習状況はどのような感じですか?
竹野:ホームバンクの松阪が今は改修で使えないので、基本的には街道をメインにしています。今は新人なので、イベントで呼んでもらうことも多くあり、その時は休みを取って、それ以外は練習にしています。
山口:ルーキーシリーズでの賞金はどう使いましたか?
竹野:全部、借金の返済にあてました(笑)親に借りていたものであったり、返せる範囲ですけど。今は実家を離れて一人で暮らしているので生活費も稼がないといけないから、まだまだ厳しいです(笑)
山口:それは大変です!(笑)
竹野:お金を稼がないといけないので、早く走りたいです(笑)1か月レースがないのはきついです。
山口:本デビュー戦、7月10日からの和歌山では活躍を期待しています。
竹野:ありがとうございます。
山口:選手になった反響は周りのお友達からはありましたか?
竹野:私は養成所の試験に一度落ちているんです。でもそこで諦めず2回目で合格して選手になったので、友達は「諦めずに頑張って良かったね」と言ってくれました。四日市のルーキーシリーズも見に来てくれていて、すごく応援してくれています。
山口:本デビューへ向けて、不安なこと、逆に楽しみなことはなんですか?
竹野:不安なことは、自分と先輩選手の差がどれくらいあるのかということです。楽しみな部分は、強い選手がたくさんいるので一緒に走れるのは楽しみです。
山口:和歌山はモーニングですね。
竹野:朝は苦手なので、頑張って早起きします。
山口:太田瑛美選手も一緒の開催です。
竹野:練習でもすごく強いので、本番で私も恥ずかしくないレースを見せられるように頑張りたいです。
山口:対戦する選手のレースは見ますか?
竹野:はい、見ます。ただ周りの選手がどう走るかよりも、私は自分が先行できるかを重視したいので、あまり気にしないかもしれません。
山口:2戦目、富山では昨年オッズパーク杯ガールズグランプリを勝った柳原真緒選手(福井114期)もいます。いきなりトップ選手と対戦があるのはどうですか?
竹野:緊張するばかりです。でもせっかく一緒に走れるので、自分のレースをしたいですし、少しでもお話してアドバイスをいただきたいなと思います。話せるかな・・・・・・(笑)
山口:頑張ってください!それでは最後にオッズパーク会員のお客様へメッセージをお願いします。
竹野:本デビューした後もしっかり自力で風を切って走りたいと思います。これからも応援よろしくお願いします。
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。
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ガールズケイリン史上初のGI『パールカップ』が6月岸和田競輪場での『高松宮記念杯競輪』で行われ、出場が決まった坂口楓華選手(京都112期)にお話を伺いました。また32連勝という近況の成績のことも伺っています。
山口:まず『パールカップ』のお話をお伺いします。ガールズケイリンでは初めてのGIですが、出場が決まった時はどう感じましたか?
坂口:初めてのGIですし、これはガールズ選手みんなが同じ気持ちだと思うんですが、すごく楽しみです。GI開催が決まった段階で、出場できるかは別にしても、優勝するとガールズグランプリの出場権利が得られるというのは貴重なことです。練習にも気持ちが入ったし楽しみでした。
山口:GI開催決定の発表は昨年でしたね。その時のお気持ちももう少し教えてください。
坂口:噂では「そろそろGIが始まるかも」というのはあったのですが、まさかこんなに早く実現するとは思ってなかったです。ガールズ選手のレベルも上がっているので、GIの開催は嬉しかったです。
山口:ガールズグランプリへは、今までは基本的には賞金ランキングでの出場でしたが、出場への道筋がいくつかあるというのは良いですか?
坂口:はい、そう思います。賞金ランキングでの出場だと毎年、大きな怪我や病気をすることなくコツコツ走らないといけないのですごく気を遣います。でもこういう風にGIができたことで頑張れますし、もしチャンスを掴んで優勝できたらグランプリ出場が決まるというのは、気持ち的に大きいです。去年までは11月のグランプリトライアルで2人決定していたので、賞金ランキング6位7位などのボーダーの選手はその前からピリピリしますが、枠が広がったことでチャンスも広がります。
山口:坂口選手は2021年、賞金ランキングでのグランプリ出場がありました。それを経験しているからこそですか?
坂口:それはすごく思います。1年を通して良い成績を取り続けないといけない大変さを経験したので、それを思うと、6月、10月(2023年からは4月)、11月と中間にGIが来ることでモチベーションも上がります。
山口:パールカップは男子の高松宮記念杯競輪と同時開催です。近年は岸和田競輪場で開催されていますが、京都の、近畿の選手としてはどう感じていますか?
坂口:ガールズでも最近は近畿の選手が活躍していて、お互いに切磋琢磨して更に頑張ろうという話をよくします。実際に2年前には「東日本や九州の選手の活躍が目立つから、近畿も頑張ろう」という話が出たんです。その頃は近畿は弱いと言われて悔しい思いがあり、柳原真緒選手(福井114期)と一緒に「もっと近畿の選手が強くなれるように頑張りたいね」と話していました。一緒にみんなでレベルアップしたからこそ、今のみんなの活躍だと思います。
山口:近畿のガールズとしては、坂口選手が最初に2021年のガールズグランプリに出場し、その後去年、柳原選手が優勝と、繋がっていったんですね。
坂口:はい。そういう気持ちがあったから「負けてられない」とより思いました。柳原選手だけではなく、全員に思っています(笑)
山口:柳原選手のグランプリ優勝に、更に刺激されたんですね。
坂口:そうですね。柳原選手は同級生で元々身近な存在でした。そして、すごく努力しているのも見てきていました。そんな人が結果を出したので、もちろん嬉しかったですが自分の中には悔しさもありました。ただ、結果を出すのをみて近畿のレベルが上がってるのも感じたし、より頑張ろうと思えました。
山口:直近で、近畿勢は合宿をされたとSNSで拝見しました。雰囲気はいかがでしたか?
坂口:私、柳原選手、日野未来選手(奈良114期)、吉川美穂選手(和歌山120期)と4人いたのですが、みなさんプライドを持っていて、人間性も素晴らしくてトップの選手として恥じない方々です。そんな中で一緒に合宿ができてお互いに刺激になりました。自分にないものを間近で見ることができたので、足りてないものもはっきりしました。良さも悪さも両方感じて、パールカップまでの残りの練習も頑張ろうと思えました。でもオフのところはわいわいと仲良くて、良い時間を過ごせました。
山口:言える範囲で、どんな練習をしたんですか?
坂口:内容は非公開なので秘密です。
山口:そうでしたか!きっと充実した練習だったんでしょうね。他の地区の選手も、内容は気になりそうです(笑)
坂口:聞かれても言わないです(笑)自分たちだけの秘密のものにしたいですし、タイム計測もしたんですがそれは表に出さないことになりました。自分たちだけがレベルアップをしたいし、お互いがライバルです。
山口:勝負の世界ですもんね。それでは感想を伺うだけにします。
坂口:はい、充実した時間を過ごせました。
山口:岸和田のバンクの印象はいかがですか?
坂口:相性は良いと思います。癖がなく綺麗ですごく走りやすい、タイムも出るバンクですね。
山口:32連勝の始まりも1月の岸和田からでしたね。連勝の最初の頃はいかがでしたか?
坂口:自分ではあまり気にしていなかったです。数えてもいませんでした。その時の目標は2つあって「Bを20本以上取って、B回数1位になりたい」「競走得点57点をとる」ことでした。そんな選手になるには内容も重要だと思い、一戦一戦、手を抜かずにレースにこだわっていたらいつの間にか連勝を重ねていました。
山口:意識をしたのはいつ頃ですか?
坂口:30連勝を超えたくらいです。プレッシャーがかかってきました。
山口:それまではプレッシャーなく走っていたんですか?
坂口:そうですね。何も考えずに一戦一戦リセットして走れていました。
山口:メディアや選手など、周囲にも言われますよね?
坂口:言われましたが、一回一回「リセットします」と答えていました。数えないようにもしていましたね。
山口:新記録が見えてきたかな、くらいに意識されて、その後はどう感じましたか?
坂口:30連勝を超えてプレッシャーを自分に感じながら走っていました。実は昨年から、柳原選手の師匠・市田佳寿浩さんにお世話になっていて、アドバイスをいただくうちに自分の中での変化も感じています。その市田さんに「30連勝を超えてきたから、記録も意識しておいた方が良いよ」と言っていただきました。それで意識をし出した感じです。ただ新記録も見えてきたので、私も「ここまで来たら新記録を出したい、達成したい」と思っていました。
山口:良いプレッシャーで走れていたんですね。
坂口:はい。プレッシャーもありましたが、守りに入らずにレースはできました。結果は新記録まで届かず負けてしまいましたが、自分らしいレースでの負けだったので後悔はしていません。納得ができたレースでした。
山口:私の感想ですが、近況の坂口選手のレースを見て「他の選手の動きを意識していないんだな」と思ったんです。
坂口:全部がそうではないですが、自分の力を残さずに走ろうと決めていました。市田さんからは「内容を重視しても負けちゃだめだよ」と言ってもらっていたので、それは強く意識して走っていましたね。
山口:連勝は途切れましたが、どう感じましたか?
坂口:納得のレースはできましたが、感情としてはやっぱり悔しかったです。これだけ負けていなかったから「負ける恐怖」がありました。「負けたら自分はどうなってしまうのか、崩れてしまうんじゃないか」という思いだったんです。
市田さんには25連勝あたりから「負けた時のコメントを考えておきなさい。負けたらどう答える?」と言われて「そうか、負ける時がいつか来るんだ」と思いました。その時のに負けた時自分はどう思うかを想像してコメントも考えていたんですが、想像した自分の感情よりも悔しかったんです。同時に「プレッシャーから解放される」とほっとした部分もありました。こんなことを感じられるレベルで走れたのは本当に良い経験になりました。
山口:坂口選手のSNSを拝見したら、記録を作った児玉碧衣選手(福岡108期)へのリスペクトを感じました。
坂口:はい、すごいと思いました。レースが終わって負けて、検車場に帰って来た時に「碧衣さんはずっとこのプレッシャーがかかる中走っていたのか、本当にすごいな」と思いました。でもこのプレッシャーはみんなが経験できるものではないので、だからすごく良い経験になったと思いました。
山口:次へ向けてまた新たな気持ちで走れますか?
坂口:はい、悔しかったし今のままでは終われないです。タイトルもまだ取っていないので「このままじゃ嫌だ」と感じています。その悔しさが次の原動力になり良い結果が出せればなと思います。
山口:目標はビッグレース獲得ですか?
坂口:はい、一つ大きいところを取りたいです。
山口:今年はGIもありますもんね。
坂口:連勝を続けられるくらい走れるようになり、自信もついてきました。それは柳原選手と市田さんのおかげです。いつも感謝をしています。だからこそ結果を一つ出したいですね。
山口:この先に意識することは何かありますか?
坂口:さっき言ったタイトルを取ること、そしてこの先も積極的なレーススタイルを崩さずに走り続けることです。躊躇せずに走りたいです。
山口:いつ頃から積極的なレースを重視するようになりましたか?
坂口:今年の1月いわき平でのコレクショントライアルレースからです。そこから変わりました。コレクションに出場できないことが決まり「このままじゃ終われない」と思ったんです。
これまでビッグレースになると弱い自分が出てしまっていました。強い選手の後ろを狙い、自分でレースを動かしていなかったんです。チャレンジャーではなかったです。でもビッグレースで確定版に乗った回数も少ない私がそんなレースをしていたらダメだと思い、普段のレースから変えることにしました。普段のレースの内容が、そのままビッグレースに繋がるからです。普段のレースでどれだけ積極的に動けるかで、今後のビッグレースでの結果が変わる。そう思って妥協せず一戦一戦レースをすることにしました。
山口:意識が大きく変わったんですね。
坂口:そうですね。自分の中身から変えました。
山口:デビュー当時に取材させていただいた時も「たくさん考えて走っているんだな」と感じたんですが、今は更に高いところに上がっていっているんですね。
坂口:そこまで急に結果が出るタイプではないので、地道にコツコツとやって結果に繋げるというのが合っていると思います。結果に繋げていきたいです。今年1月から覚悟を決めました。
山口:ありがとうございます。練習は今も豊橋でされているんですか?
坂口:はい、基本的には豊橋でしています。今はバンクが使えないので、ワットバイクや電動ローラー、スポーツジムへ行ったりして練習をしています。
山口:それでもレースには支障はないですか?
坂口:はい、全く問題ないです。そこは市田さんにメニューを組んでもらっているので、信頼してしっかりトレーニングをしています。
山口:以前、柳原選手にお話を伺った時も「バンクは乗っていない」と仰っていました。同じようなメニューなんですね。
坂口:そうですね。バンクには何か月乗っていないんだろうという感じです(笑)でもレース間隔が空いた時は、福井に行って合宿させてもらっています。その時に柳原選手とも練習させてもらっているので、お互いに刺激しあって強くなっています。
山口:ありがとうございます。では現状の調子はいかがですか?
坂口:予定されている斡旋以上に追加の連絡などもいただくんですが、今はパールカップに集中したいのでレースは予定していたものだけを走ろうと思っています。結果が出せるように下積みをして充実した練習をしています。自身を持って走れそうです。
山口:勝ち上がりで東西にわかれますが、それはいかがでしょう?
坂口:楽しみです。自分がどこまで勝負できるか、今までやってきたことが結果に出せたら良いなと思います。
山口:ありがとうございます。それでは最後にオッズパーク会員の皆様へ、パールカップの意気込みをお願いします。
坂口:しっかりと自分の力を出して、優勝目指して頑張ります。
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。
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※写真提供:公益財団法人 JKA
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シーズン2023春の大一番ウィナーズカップを制した広島の松浦悠士選手(広島98期)。
今シーズンここまでの戦い方や、6月の高松宮記念杯競輪に向けて、スイーツ断ちをした松浦選手の新たな嗜好品など様々なお話を伺いました。
大津:だいぶ時が経ちましたが、改めまして3月のウィナーズカップ優勝おめでとうございます。
松浦:ありがとうございます。
大津:シリーズ全体を振り返っていかがでしたか。
松浦:四日間を通してある程度納得のいくレースが出来たと思っています。
大津:今年は苦しい戦いも続きましたが、この優勝で何か変化はありましたか。
松浦:前半戦の感覚は正直ヤバいなってのはあったのですが、3月の松山記念を走ったときに戦える手応えが掴めてきて、それが今回はレースでしっかりと出てくれたので良かったです。
大津:松山記念では具体的にどういった手応えを掴まれたのですか。
松浦:準決勝戦ですね。ホームで仕掛けた時の加速とか、併された後も3着争いが出来たことなどは良かったと思っていて、結果敗けたのですが自分らしい走りが出来たなぁと。追加参戦だったのですが良いきっかけになったと思いました。
大津:では、ウィナーズカップの決勝戦も良い状態で迎えられたということでしょうか。
松浦:状態はかなり良かったです。リラックスしてのぞめました。
大津:近畿勢の並びが古性選手(古性優作選手・大阪100期)-脇本選手(脇本雄太選手・福井94期)になりました。
松浦:あるかなぁとは思ってました。
ウィナーズカップの時は脇本さんの表情があまり良くなくて、メンタル的にきついんだろうなという感じもありましたから。
それ以前から近畿の前後の並びに関しては今後変わる可能性があるってのは本人たちから聞いていたので、「あっ、もうきたか。」っていう感じでしたね。
大津:松浦さんは脇本さんと親しくされていますが、ウィナーズカップの時は会話はされたのですか。
松浦:今回はちょっと状態が良くないのか、表情が曇っていることもあったので喋りかけたら悪いかなと思い、僕から話しかけることはなかったですね。
大津:決勝戦では北日本勢もいる中で福田選手(福田知也選手・神奈川88期)が松浦さんの後ろを選択されました。
松浦:福田さんとは普段から話もする仲で、単騎だと思っていたので付いてくれるとなった時は嬉しい気持ちもありましたし、「本当にいつもの走りで良いから。」って凄く気を遣ってくださって、
初めて連携する人って緊張するんですけど過度に緊張することなく自分の力がしっかり発揮出来たかなと思います。
大津:そこから状態も上向いてって感じですか。
松浦:まぁ、めちゃくちゃ上積みがあったわけではないのですが、武雄記念の準決勝戦では踏み込んだ感触がかなり良くて、「今日めちゃくちゃ良い感じ。」って思ったところでコケちゃったんで・・・。
ウィナーズカップが良い思い出で、今はそれがないって感じですね。落車をすると身体も変わっちゃいますし、自転車のセッティングに関しても悩んだりしています。
大津:落車さえなければ日本選手権競輪の結果も違っていましたか。
松浦:たらればで言えば結果は違ってきたと思います。
やっぱり100パーセントではのぞめてないのでハンデを背負った状態でどこまでやれるかっていうところだったんですけど、まぁそれも競輪だと思いますし、その中で結果を出す選手はだしてきてますから言い訳には出来ないと思っています。
大津:今までのお話を聞いていると落車なく万全の状態で日本選手権競輪に出てほしかったです。
松浦:そうですね、自転車に乗る部分の影響はそこまでなかったのですが、私生活でストレスを感じると寝れなかったり、目覚めが悪かったり、そういう部分では調整が難しかったです。
大津:競輪界はこれから後半戦を迎えますが、そこに向けてはいかがでしょうか。
松浦:だいぶ脚の感じも良くなってきてて、高松宮記念杯競輪は楽しみな仕上がりになるかなという手応えは感じています。
大津:岸和田競輪場のイメージはありますか。
松浦:梅雨の時期なので雨がよく降るなってのはありますね。バンクの印象っていうよりも雨が降らなかったら良いなぁっていうか、そんなイメージですかね。
大津:東西対決というのはいかがですか。
松浦:四国勢と戦わなきゃいけないってのは難しい開催だなと思います。
普段連携してるので自分の考え方や作戦を分かってるわけじゃないですか。それが読まれているんじゃないか、読まれているのであれば裏をかかなければいけない、とか
そういうのを考えすぎちゃったりもするので。裏のかきあいじゃないですけど。
大津:最初の3日間はガールズケイリンが後半に行われるので、普段よりも早めの時間帯に走る可能性も出てきます。
松浦:そこに関しては特には気にならないです。自分が走るレースに合わせて、しっかり準備をしていくので。
1レースじゃなかったら良いなぁっていう感じです。
大津:6日間を戦い抜く上で大切にされていることは何でしょう。
松浦:とにかくストレスを溜めないことです。抜くところをしっかり抜かないと6日間ずっと気持ちを入れっぱなしっていうのはもたないです。
休みの日はしっかりリラックスするように心掛けています。
大津:リラックス方法を教えていただけますか。
松浦:最近はコーヒーを持っていってます。あと、先日のダービーでは脇本さんとポケモンで対戦したりしてました。
大津:コーヒーも脇本さんの影響なんでしょうか。
松浦:脇本さんも影響も多少はありますけど、一番はスイーツを食べなくなったので口が寂しいなぁって思って、嗜好品という意味でいえばコーヒーしかないなと。
今は結構頻繁に飲んでますね。
大津:それを競輪場に持っていって挽いたりしてるんですか。
松浦:カフェインレスで美味しいお店を見つけまして、挽いてもらってから持っていってます。
同じ味ばかりだと飽きちゃうので、2種類をブレンドしてみたりだとか、ダービーの時は色々と配合を考えながらやっていました。
大津:めちゃくちゃ楽しそうですね(笑)
松浦:4日目くらいにようやく良い配合が出来ました。
前半はあまり良い味が出せなくてちょっと失敗してたんですが、4日目に見つけた配分なのか淹れ方なのか分かりませんが、それでけっこう味が変わりましてその時のコーヒーは気を遣わない「美味しいです!」が聞けました。
それまでの3日間は周りの少し気を遣って「まぁ、美味しいですよ。」みたいな感じだったので(笑)
大津:今は広島競輪場が使えない中で、どんな練習をされているんですか。
松浦:今は街道でもがきをメインにやってます。けっこう良い練習が出来てるなって感覚はあります。
大津:防府競輪場に練習に行かれることもあると聞きました。
松浦:落車してからは行ってないんですが、武雄の前とかは何回か行ってました。
大津:清水さん達と練習するんですか。
松浦:そうですね、はい。
大津:ダービーでは清水選手(清水裕友選手・山口105期)の活躍も光りました。
松浦:いやぁ、獲ったと思ったんですけどね。なんか凄い悔しかったです、自分も。
決勝の舞台に僕がいない悔しさもありましたし、僕がいればとかも思っちゃいますし、優勝してほしかったなっていうのもありますし、なんか本当に凄く悔しかったです。
3コーナーくらいから新山君(新山響平選手・青森107期)を併してたんで、これ獲ったなっていうのもありましたし、あそこまでいったら優勝してほしかったですね。
最後、裕友が交わされたところは正直声が出なかったですね。
大津:松浦さんと清水さんの連携を心待ちにしているファンの方も多いと思います。
松浦:ダービーの決勝で連携したかったなっていう思いは凄くありますし、自分が負けて悔しいのも1日経つと、目の前のレースに集中しなきゃいけないので、あまり負けたことを引きずらないようにしているのですが、決勝戦のレースのことを思い出すと、改めて悔しいなって凄い思いました。
大津:その悔しさを高松宮記念杯競輪でぶつけたいですね。
松浦:そうです。
大津:最後にオッズパークの読者の皆様にメッセージをお願い致します。
松浦:いつも沢山応援していただいてありがとうございます。今年は良かったり悪かったりと波のある前半戦だったのですが後半戦は安定して自分らしい走りが出来るように良いレースを見せたいので、これからも応援よろしくお願いします。
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※インタビュー / 大津尚之(おおつなおゆき)
ソフトな見た目と裏腹にパワフルで安定感のある重低音ボイスが魅力。
実況、ナレーション、インタビュー、俳優など活躍の場は多岐にわたる。
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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社
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ガールズケイリン史上初のGI『パールカップ』が6月岸和田競輪場での『高松宮記念杯競輪』で行われ、先日、出場選手が発表されました。出場が決まった吉川美穂選手(和歌山120期)にお話を伺いました。
山口:パールカップ出場について、決まった時はいかがでしたか?
吉川:今年はそこまで調子が良くなかったので、出場が決まって良かったです。
山口:初のGIで注目も集めると思いますが、ご自身ではどう感じますか?
吉川:注目されるのは私ではないと思うので、そこまで緊張などはないですが、できる限りのことはやりたいです。
山口:近畿での大会ですが、気合いなどはいかがですか?
吉川:どの地区で大きなレースがあるかなどはまだ把握してないんですが、近畿で大きいレースをするのは良いことですし、和歌山でもやってくれたら嬉しいですね。
山口:『高松宮記念杯競輪』と同様のガールズケイリンでも東西に分かれての勝ち上がりです。それについてはいかがでしょう?
吉川:西の選手たちとはよくレースでも一緒になります。そこまで思うところはなく「いつもより濃いメンバーだな」くらいです。東西に分かれていても、両方とも強い選手たちが揃っているので、どちらになっても厳しい戦いになりますね。
ガールズは男子とは違いラインがなくみんなが単騎です。人数が増えてきてはいますが一度は対戦しているので、そこまで普段との違いは感じないですね。
山口:ビッグレースへ向けての特別な調整は何かしますか?
吉川:いえ、特別なことはしないですね。しっかりと練習をしていきたいです。
山口:岸和田は今まで2回走っていますが、印象はいかがですか?
吉川:以前走った時は、とても風が強かったイメージです。でも風が強いのは地元の和歌山も同じ、いや和歌山の方が強いと思うので(笑)、それも気にならないです。
山口:前回『ガールズフレッシュクイーン』の前にお話しを伺った時は「ベースを強化したい」と仰っていましたがその辺りの手ごたえや、練習状況はいかがですか?
吉川:前回お話ししたベトナムのロードレースに参加したことも含めて、練習は充実してできているので、ベースは上がってきていると思います。街道練習自体は行く機会は少ないんですが、競輪場での練習でも持久系をメインにした練習を多くしています。
レースの周回中の感覚も、以前に比べて良くなってきているので、少しずつですが中距離のナショナルチームにいた時のように戻ってきていると思います。
山口:練習について、他の選手と情報交換などはされますか?
吉川:あまりしないです。競輪選手は基本的に短距離の練習がメインで、街道や中距離の練習をするとダッシュが落ちると考える方も多いです。私は以前も話しましたが、周回中に脚をためて、スピードが上がっても楽にいたいと考えているので中長距離の練習をしたい。考え方が違うので情報交換はしないですね。
あと、練習方法としては、男子選手の後ろに付かせてもらうことも多いです。追走しているだけで強度が高い練習になっています。和歌山の選手の皆さんは一緒に練習してくれているので助かっています。
山口:男子選手の追走だと、どんな練習の時がきついんですか?
吉川:ギアがかかっていてペースが速い時がきついですね。軽いギヤで男子のスピードに追走すると一瞬で離れてしまうんですが、ある程度のギヤをかけてギリギリついていけるところで踏んでもらうと、良い練習になります。
この間は、師匠(稲毛健太選手)に騙されたというか、私の聞き間違いだったんですが、、、男子のプロ選手の皆さんが重いギヤでしているところ、私だけ軽いギヤでの練習だと勘違いをしてしまい、練習についていけませんでした。
その時は「さすがS級選手!足も回っているし、私は一瞬でおいて行かれちゃうな」と思っていたんですが、後から聞いたらギヤ比が違っていました。その練習は地獄のようにきつかったです(笑)結果としては良い練習になったんですけどね。
山口:吉川選手はきつそうですが、良い雰囲気の練習状況なんだとわかります(笑)
吉川:はい。バンクにいらっしゃる方とは一緒にしています。
山口:一人で練習をすることもありますか?
吉川:たまにあるんですが、一人での練習はあまり得意ではないんです。追い込み切れなかったりするので、どなたかがいる時間に合わせて練習をしています。
ウェイトトレーニングもしたいんですが、気持ちがなかなかのらずに集中してはできないです。本当はした方が良いんでしょうけどね。
山口:今後は取り入れる可能性もありますか?
吉川:そうですね。ナショナルチームにいた時もウェイトトレーニングはしていたので、取り入れていきたいですね。自分が一番走れていた時期がナショナルチームの時期だと思うので、その練習に近づけていく、というのは理想ですね。
バランスよく、ウェイトトレーニング、中距離、短距離の練習をできるのが理想です。
山口:ベースは上がっているというお話がありました。レース中の感覚の違いは近況はありますか?
吉川:奈良、伊東温泉と33バンクでしたが、周回中の余裕はできたように感じます。奈良の決勝は先行したんですが、先行が慣れていないからかペース配分がわからず粘り切れなかったです。
山口:奈良の予選2の捲りを合わされてしまった、という修正が決勝の走りに繋がりましたか?
吉川:そうです。もし自分が動かなかった場合、2日目と全く同じ展開になりそうだと思ったので動きました。でも太田瑛美選手(三重120期)が真後ろにおりそれが気になったり、状況を色々見てマイナス思考になってしまい、思い切り仕掛けられず中途半端なカマシになったんです。自分のメンタルの弱さが出たなと思いました。
もし打鐘すぎに思い切り仕掛けていけたら、もっと後ろと距離を離せたり、結果はわからないにしろ、もう少し自分に有利な展開を作れたんじゃないかなと思うんです。
プラスの面は「先行をしよう」と思えたこと、そしてできたことですね。それは次に繋がると思います。
山口:着外ではなく3着に粘っていますもんね。
吉川:理想は逃げ切りですが、普段していないことはやっぱりできないんだなと思いました。これからも試していきたいですね。でもメンタルの弱さで思い切れないのもよくわかりました(苦笑)
山口:決勝で先行はなかなかできないと思うので良い経験になったのではないでしょうか。
吉川:そう思って頑張ります。
山口:私の勝手な印象なのですが、「中長距離出身の選手は長い距離を踏めるから、早めに前に出た方が良い」というイメージでした。それは違うんでしょうか?
吉川:私は中長距離の選手の中でも、持久力タイプよりも瞬発力タイプで、一瞬の爆発力でゴールを目指す感じでした。なので個人追い抜きなどの一定ペースで踏むのは得意なのですが、緩急がつくと苦手なのでこれからの課題です。
「前を抑えて先行し自分のペースで走っても、最後に差されるのではないか?」と思うとなかなか前に出られないんです。
山口:競輪は相手がありますもんね。
吉川:はい、その辺りを普段から先行して逃げ切れている選手のように、うまくペースをつかめると良いなと思います。
山口:フィジカルとメンタルと両方の強化なんですね。
吉川:はい、心が弱いので、頑張らないといけないです。
山口:そうは感じないです、意外でした!それはナショナルチームにいた時からですか?
吉川:そうですね。ナショナルチームの最後の方は、団体戦はいけても個人種目は「どうせ私なんか勝てないし・・・」と弱い部分がたくさんありました。
山口:そうでしたか。これからうまく折り合っていけるといいですね。
吉川:自信を持って走れるように頑張りたいです。
山口:今日も貴重なお話を伺いました。ありがとうございます。では最後に、オッズパーク会員の皆様へ、パールカップへの意気込みをお願いします。
吉川:今回はパールカップという初めてのGIに走ることができます。しっかり走って、まずは決勝に上がることを目標に精一杯頑張ります。
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。
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※写真提供:公益財団法人 JKA
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