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深谷 知広選手

9月の共同通信社杯競輪(GII)が約9年ぶりのビッグレース制覇となった深谷知広選手(静岡96期)。静岡に移籍してからは初のビッグ優勝となり、これで賞金ランキングが8位まで浮上(10月17日時点)グランプリ圏内に入ってきた。年齢を重ね様々な経験を積んだ深谷選手が今、何を思い、これからどこへ向かおうとしているのか。お話を伺いました。

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橋本:まず、共同通信社杯(GII)が9年ぶりのビッグレース制覇ということで、個人的には「そんなに間隔が空いていたのか」という思いが強いのですが、深谷選手ご自身はどう感じていますか?

深谷:そうですね。僕も同じような思いです。翌日の新聞を見て「あ~そんなに経っていたんだな」という感じでした。

橋本:静岡に移籍しての優勝というのは、これまでと何か違いはありましたか?

深谷:う~ん、地区が変わったからっていう特別な感慨はあんまりなくて、それよりもシンプルに同県の後輩(渡邉雄太選手・静岡105期)と一緒に戦って優勝できたということに対しての気持ちはこれまでと違いましたね。

橋本:渡邉雄太選手は非常に深谷選手の事をリスペクトしているというお話は伺っています。

深谷:やっぱり普段から一緒に練習をやってるんで、そういう仲間とGIIの決勝で走れるってのは嬉しかったですし、その中で自分が優勝することができたというのは大きかったですね。

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橋本:ということは、決勝で一緒に走ることができたという時点で、感慨深いものがあった訳ですね。

深谷:これまで、愛知の頃は大きい舞台でのレースは常に先輩とばっかりだったので、後輩と走るっていうのはまた違う感覚だなと思いましたね。

橋本:どの辺りが大きく違うかっていうのを言葉にしてみると?

深谷:単純に前と後ろの違いっていうのもありますし、これまでは先輩に守ってもらうっていう気持ちで走っていましたけど、今度は自分が後輩を守っていかないとっていう思いもあって、その中で雄太も自分に勝機のある走りをしてくれたらっていう感じでしたね。

橋本:確かに、これまでは作戦なんかも先輩に立ててもらってという部分はあったでしょうしね。

深谷:そうですね。役割というか、自分のいる場所が変わってきたなというのは凄く実感しますね。

橋本:そして深谷選手の影響も大きいとは思いますが、実際に渡邉選手はもの凄く強くなったな、と感じます。

深谷:元々強いんで、それを引き出せるようにっていうのを僕は考えているくらいですけど。

橋本:渡邉選手のみならず、他の静岡の選手の多くも、深谷選手がナショナルチームのトレーニングを取り入れてくれたお陰でという話をされていますけれども、最初は浸透するまで大変だったんじゃないですか?

深谷:そうですね。自分もそれ(腑に落ちるまでの大変さ)を経験しているので、相手が理解できないという気持ちは分かりますし、その中で説明できることはできるだけ説明しましたし、感じ取ってもらえるようには意識してたんですけど。

橋本:なるほど、深谷選手が元々辿ってきた道であったっていうことですね。

深谷:そうですね。ブノワさん(ブノワ・ベトゥ氏)から言われた事は最初、ナショナルチーム全員ハテナマークでしたから。

橋本:ナショナルチームのトレーニングっていうのは、自力で戦う選手じゃなくても効果は見込めるんですか?

深谷:はい、やっぱり追い込み選手も自力というか、もちろん走っているので、その走る力がアップすれば横への用意もできますし、そういった意味でも絶対に必要だと思います。今、上位で活躍している追い込み選手を見渡しても、F Iとかそのクラスなら、ただ付いていくだけではなくて動く選手がほとんどですし。

橋本:確かにそうですね。S級上位で戦うのに横だけでは厳しいですよね。

深谷:そうですね。縦がある中で横ができないと、っていうのはありますよね。

橋本:縦がある中で横という話で言うと、先日の共同通信杯(GII)の決勝戦で深谷選手は嘉永泰斗選手(熊本113期)を横に持っていったりと、これまでの先行捲りのスタイル以外の部分もスキルアップしているのではないか?と感じるのですが、そのあたりはご自身でどう思われていますか?

深谷:うーん...スキルアップなのかは分からないですけど、少し対応出来始めているのかな、というのはありますね。元々、走りながら体を当てていくというのは得意ではないけど、別に出来ない訳ではなかったんです。でも、自分が前で走る時には内で詰まるくらいなら、っていうのでこれまで並走せずに引いてきたところがあって、さっきの話じゃないですけど、立ち位置ですよね。自分に求められるものが変わってきたのかなと思います。

橋本:これからもっと番手を回るレースが増えていくでしょうしね。

深谷:そうですね。これからはそこが重要になってくると思います。

橋本:そういった流れに応じた対応力というのは実戦の中で磨いていこう、という考えなんでしょうか?

深谷:そうですね。やっぱり意識する部分が前と後ろで違うので、そのあたりの意識の部分を変えていかないとな、という思いではいます。

橋本:南関地区は今、静岡のみならず北井選手(北井佑季選手・神奈川119期)のような大砲も出てきてますが、その辺についてはどう感じてますか?

深谷:そうですね。自分より距離を踏める選手が出てきたので、やっぱり立ち位置ですよね。番手を回る中で自分に何ができるのか、それがこれからの課題だと思います。

橋本:これで賞金ランキングが8位(10月17日時点)で8位まできました!グランプリも見えてきたと思うのですが...。

深谷:そうですね。そこはしっかりチャレンジできる位置にいるので、しっかり噛み締めて戦っていきたいと思います。

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橋本:深谷選手のキャリアなら気負いすぎることもないでしょうしね。

深谷:そうですね。でも競輪祭(GI)くらいまでいくとちょっと感覚が変わってくると思うんですけど。

橋本:これまで賞金ランキングボーダーで競輪祭(GI)っていうのは深谷選手はないですよね?

深谷:下からのボーダーはありましたけど、上からのってのはないですね。十何位かにいて、表彰台に乗れば他の状況次第で、みたいなのはあったんですけど、グランプリ圏内にいて、そこで勝負駆けってのはなかったと思います。

橋本:もちろんグランプリも目標だと思いますが、今後再びG Iのタイトルをという思いもあると思います。そこに向けての課題、今取り組んでいることがあれば教えて下さい。

深谷:とにかく周りの変化に惑わされないことかな、と。実際、自分の中で迷いが出る時が多いので、その迷いを断ち切るというのが一番重要かなと思いますね。

橋本:それは深谷選手がラインの前を走る時の話ですか?

深谷:そうですね。今までなら無心でバーッといけたんですけど...そこで一旦見てしまうというのがあるので、そういうのをなるべく減らしていかないと、自分自身の自力の価値っていうのも落ちてくると思いますし。

橋本:確かに。でも、共同通信杯(GII)の二次予選なんかは最悪の展開になりながら、ほんとによく届きましたよね〜。あれには正直驚きました。

深谷:ああいうのが届いているうちはいいですけど、そればっかりになるとやっばり周りにも分かってきて、というのもあるし、脚も落ちてきますし、結果ではなくやはり、そのあたりを自分でコントロール出来ないと厳しいかなと思います。気持ちと体の準備ですね。

橋本:気持ちの準備というのは、事前に何パターンかレース展開をシュミレーションしておくということですか?

深谷:いや、というよりは自力を出して先行する!っていう時の気持ちの準備ですね。後ろになることが増えると、だんだん先行でいく!という勇気が薄れてくるので、行くべき時に行く!しっかり踏み切れる心の準備をしておかないと、というのはありますね。

橋本;そうなんですね。番手のレースが増えると、前になった時に仕掛けのポイントが少しづつズレてくる感覚があるってことですか?

深谷:そうですね。特に初日に番手を走って、2日目に自力の構成になると、自分が長い距離を踏めるかどうか、このくらいまでなら持つかどうかの確認が出来ていないので、そういう部分のズレと言いますか‥レースで実際に走ってみないと分からない感覚があるんです。

橋本:いやぁ、新しいステージにいくことによって気苦労と言うか難しさというか、大変さがよくわかりました。それを克服する為に何か今工夫していることはありますか?

深谷:いや、まだそのあたりは自分自身模索している段階ですね。

橋本:あと、元ナショナルチームの一員とし、現在のメンバーはどうですか?レベルに変化はありますか?

深谷:もう自分達がやってた頃よりは格段にレベルが高いですね。

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橋本:どのあたりが特にというのはありますか?

深谷:単純にタイムも出ていますし、選手の層も厚いし結果も出てますからね。頑張って欲しいです。

橋本:さぁ、深谷選手ご自身は寛仁親王杯が控えてますがコンディションはいかがでしょう?

深谷:SNSでも発信しているんですけど、腰痛から練習できなくて、再開したところで腸炎を発症して、とにかく練習ができていなので、そこの部分が見えないですね。

橋本:初日走ってみないと、というところですか。

深谷:そうですね。そのあたりは走ってみないと、というところですね。

橋本:大変なコンディションの中ですが、いいレース期待しています。それでは最後にオッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。

深谷:一走一走、精一杯頑張るので応援して下さい!

橋本:ありがとうございました~

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※インタビュー / 橋本悠督(はしもとゆうすけ)
1972年5月17日生。関西・名古屋などでFMのDJを経て、競輪の実況アナウンサーへ。
実況歴は18年。最近はミッドナイト競輪in小倉を中心に活動中。
番組内では「芸術的なデス目予想」といういいのか悪いのかよく分からない評価を視聴者の方から頂いている。

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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社

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2023/11/06

町田 太我選手

先日、豊橋記念(GIII)で見事逃げ切ってGIII2度目の優勝を決めた町田太我選手(広島117期)。今や先行選手として指折りの存在にまで成長した23歳の若武者が今の思いを訥々と飾らずに語ってくれた本音トークをお楽しみください。

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橋本悠督:まずは豊橋記念(GIII)優勝おめでとうございます。ちょっと日が経ちましたけれども、今の率直な思いをまずは教えてください

町田太我選手:やっぱり嬉しいですね。

橋本:GIIIは2回目の優勝ですが協賛競輪と記念競輪では意味合いも違いましたか?

町田:そうですね。記念は初めてということなのでやっぱり、嬉しかったです。

橋本:周りからの声で何か印象的なものはありましたか?

町田:「逃げ切ったのは凄いな~」みたいな言葉は掛けてもらいました。

橋本:決勝戦も突っ張り先行で逃げ切り勝ちですから。

町田:でも、もう後ろの貴治さん(松本貴治選手・愛媛111期)のお陰でしかないです。

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橋本:残念ながら、松本選手は失格になった訳なんですが。ところで、もうレース前からあの戦法(突っ張り先行)でいくっていうのは決めていたんですか?

町田:はい。前取って初手的に新山さん(新山響平選手・青森107期)が中団だったので川口さん(川口聖二選手・岐阜103期)を突っ張ってしまえば中団で川口さんと新山さんが並走してくれるだろうと。そう願いながら先行していました。

橋本:ということは、もう完全に思いどおりの展開には持ち込めたっていうことですよね?

町田:はい、そうですね。

橋本:元々「逃げさせたら手が付けられないぞ」っていう印象が、他の選手にもあった中で、更にそういうイメージが強くなったんじゃないかなと思うんですが、自分の先行を警戒されるということについてはどう考えていますか?

町田:いやぁ、そうですね...どうかなぁ。

橋本:他にまだまだ強い先行選手がいるぞっていう?

町田:はい、僕なんかよりもまだまだ強い選手はたくさんいると思うんで。

橋本:新山選手の勝ち上がりのレースなんかは見ていてどう感じましたか?

町田:逃げ切りが凄かったですね。

橋本:ということは、決勝戦で主導権を渡すわけにはいきませんね。

町田:そうですね。もう新山さんは日本一の先行だと思うので。

橋本:でも、その新山選手を相手に逃げ切って優勝ですから。これは、大きな自信になりませんか?

町田:いや、やっぱり貴治さんのお陰なので...最後、貴治さんが横ではなく縦に踏んでいたら貴治さんの優勝だった訳なので。

橋本:つまりは町田選手の中でラインの大切さっていうのを、より強く感じる大会になったということですか?

町田:はい、そうですね。ラインはとても大切だと思います。

橋本:これからもこのスタイル(先行)を変えずにやっていこうという思いですか?

町田:はい、スタイルは変えずに「逃げ一本」でやっていきたいと思います。

橋本:言い切りましたね~(笑)逃げ一本のスタイルは相手にも戦法が読まれるリスクもあると思いますし、普段逃げていればたまに打つ捲りが効果的だとも思うんですが。

町田:いや、もう捲りは出ないので、逃げるしかない、という感じです。

橋本:そ...それは脚質上ということなんですか?

町田:捲りの時はなんか道中余裕があるんですけど、なかなか車が進まないというか。

橋本:やっぱり横に牽制が入ったりとか、先手ラインの動きが気になると?

町田:ですね。難しいですね。

橋本:その辺りは例えば練習で松浦選手(松浦悠士選手・広島98期)からアドバイスをもらいながらみたいなことはないですか?

町田:アドバイスはもらうんですけど実戦になると練習と違って横の動きが多くなるんで。ビビっちゃうというか...。

橋本:特にやっぱりS級上位になるとすごいレースの中で波ができたりしますもんね。

町田:そうですね。はい、あれは怖いっすね(苦笑)

橋本:並走も苦手?

町田:はい、苦手ですね。

橋本:ということは、誰もいない中でタイムトライアルみたいなの方が、性には合ってるっていうことなんですかね?

町田:そうですね。でも、ゼロからのスタンディングが苦手で、1キロのタイムトライアルとかだとあまりタイムが出ないんです。でも誘導がいて、ある程度スピードに乗せてもらってからなら、得意かもしれないです。

橋本:なるほど、ということはスタートを取りにいくのは苦手だけど、ある程度スピードに乗っていく中で、そのトップスピードをキープする訳ですね。いや、それでふと思い出しましたが、豊橋記念(GIII)の初日ですよ。赤板ホームから。町田選手の得意な形ではあったと思うんですが、誘導早期追い抜きのギリギリのタイミングでしたね~。

町田:あれは正直やらかしてしまったと思いました(苦笑)

橋本:ほんとギリギリのタイミングでしたからね。

町田:もう、レースが終わった後、ランプが点灯しないか?審議じゃないだろうか?それだけが気になって仕方なかったですね。

橋本:でも、そこで命拾いしたのが優勝ですから。そういう運の巡り合わせみたいなのも面白いですね。そして、この優勝を機に更に上のステージでという意味では、新山選手のみならず北井選手(北井佑季選手・神奈川119期)のような存在も気になるとは思うのですが?

町田:いや、北井選手は横もできるので、全然僕よりは格上だと思います。

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橋本:あんまり人前でこうやってインタビューを受けたりとか、もし仮にオッズパークライブに今後出演してください。みたいなのは苦手、だったりしますか?

町田:そういうのはあんまり得意な方ではないですね。人前に出て発言したりするのが苦手です。

橋本:例えばクラスで先生が問題を出します。「分かった人は手を挙げて答えてください」となりました。生徒の町田君は答えを分かっている。でも、手は挙げないってタイプですか?

町田:はい、挙げませんね。もう、当てられたら渋々立ち上がって「じゃあ答えを言います」って感じですね。

橋本:います、います!!司会者的にはめちゃめちゃ困るんですよ。今日お越しになったお客さんで大阪の方、手を挙げて!シーン。大阪より西にお住いの方!シーン。東の方!シーン。北の方!シーン。南!シーン。「おいおい君たち家ないんかいっ!どれも手を挙げないやないか」かいというね。

町田:僕も手を挙げないタイプですね。

橋本:何か、みんなでつるんで遊びに行こうみたいな友達とかいるんですか?

町田:あっ!!いますよ!遊びに行ったりする相手はいますいます。

橋本:ちなみに選手では?

町田:香川で同期の石原颯(香川117期)ですね。

橋本:気が合うんですね。でも同じ自力同士だ。これ一緒にレースになったりした時はどんな心境なんですか?中四国で別線もあると思うんですけど。

町田:基本は敵なので、こいつだけは絶対にやっつける。絶対に7着にしてやる!という思いが強いですね。

橋本:面白い(笑)仲はいいけどそこは別なんですね~。じゃあ、石原選手も同じような思いでいる可能性が高いですよね。

町田:そうですね。そうだと思います。

橋本:かなり意識し合う訳ですね。過去どうなんですか?一緒に戦った中で。

町田:そうですね~二回ぐらい戦った事あるような...松山の初日特選(2022年2月3日松山FⅠ初日特選12レース)だったと思うんですけど、赤板から先行争いをして、お互いが6着、7着でした(町田選手6着、石原選手7着)。

橋本:いやぁ、若々しくて実にいいですね(笑)何より本当にそういう相手がいるっていうのは素晴らしいと思います。

町田:まあ、こいつにだけはね。負けたくないんです。

橋本:なぜ石原選手にだけは負けたくないのか?仲がいいからだけではない他に特別な理由はあるんですか?

町田:負けたら、とにかく腹が立って仕方なくて。

橋本:そんなにですか!でもこいつにだけは、っていう気持ちはこれからどんどん練習しようというモチベーションにもなるだろうし。

町田:そうですね。

橋本:ということはですよ。直接対決じゃなくても、石原選手が他の競輪場で例えば優勝したりとか活躍すると腹が立つと。

町田:そうですね。腹が立って仕方ないです。

橋本:いやぁ、そうですか。でもいい関係ですね。お互いに思ったことを率直に言い合える関係性なんだろうなって。普通なら殴り合いの喧嘩になってもおかしくないですよ。

町田:一歩間違えればそんな感じですね(笑)

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橋本:いやぁ、ということは今、豊橋記念(GIII)を町田選手が取って、石原選手がどう思っているか?が気になるところですね。

町田:多分、興奮しすぎて小田原記念(GIII)の2日目に落車してましたけどね(笑)

橋本:いやぁ、ケンカするほど仲が良いの典型的な形じゃないですか。ということは、今後タイトルを目指すと言うよりは、石原選手が強くなっていけば町田選手も負けじと頑張るし、町田選手がこうやってGⅢで勝つと石原選手も頑張るということにしておきましょう。ちなみに、石原選手の様な同型と対戦するのと、先行一車の構成と、どちらの方が好きですか?

町田:それは、もう、先行一車の方が嬉しいです(笑)

橋本:そうですか(笑)そりゃそうですね。ところで、寛仁親王牌(GI)がすぐ近くに迫っていますが、いいコンディションで臨めそうですか?

町田:それがちょっとですね...今(取材は10月14日)風邪をこじらせてしまっているので、ちょっとよく分からないところもあるのですが、体調をしっかり整えていけるところまでいきたいと思います。

橋本:ちなみに弥彦競輪場の印象はどうですか?

町田:弥彦は一回しか走った事がなくて、それも夏で。その時は軽くていいなぁとは思ったんですが、寒い時期は経験ないんで、ちょっと分からないですね。

橋本:分かりました。しっかりと親王牌(GI)での町田選手の走りをチェックさせて頂きます。それでは最後にオッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。

町田:いつも応援ありがとうございます。これからも先行一本で頑張りたいので応援よろしくお願いします。

橋本:ありがとうございました。

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※インタビュー / 橋本悠督(はしもとゆうすけ)
1972年5月17日生。関西・名古屋などでFMのDJを経て、競輪の実況アナウンサーへ。
実況歴は18年。最近はミッドナイト競輪in小倉を中心に活動中。
番組内では「芸術的なデス目予想」といういいのか悪いのかよく分からない評価を視聴者の方から頂いている。

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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社

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2023/10/30

森田 優弥選手

デビューして5年。数々の思い出のあるバンクで記念初優勝を勝ち取った森田優弥選手(埼玉113期)にお話を伺いました。

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大津尚之:立川記念(GIII)優勝おめでとうございます。

森田優弥選手:ありがとうございます。

大津:記念初優勝のお気持ちはいかがですか。

森田:記念を獲るのは一つの目標だったので、嬉しいです。そこに眞杉(眞杉匠選手・栃木113期)も居てってのが更に嬉しいです。

大津:眞杉選手との連携は常日頃から考えていたんですか。

森田:眞杉は同期で同級生で先にGIの決勝にも乗ってたりしてて。けっこう目標にしていた選手なんで、前後はどうあれ一回連携はしてみたいとは思ってました。

大津:同期の中でも特別な存在だったんですか。

森田:競輪学校時代(現 競輪選手養成所)はそこまで意識はしていなかったのですが、デビューして眞杉の成績が自分より上がってきて意識をするようになりましたね。

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大津:どのような意識で立川記念(GIII)を迎えられたのでしょうか。

森田:立川は年末年始に連続で失格をしてしまったので、まさか呼んでもらえるとは思ってませんでした。それでも呼んでもらえたので、その分もしっかり走らなきゃいけないって思っていました。

大津:初日は武田選手(武田豊樹選手・茨城88期)とワンツースタートでした。

森田:武田さんも頼もしい方なので基本的には力勝負をしていこうと考えていました。シリーズの入りとしては良い入りが出来たのでホッとしました。

大津:一走してみていかがでしたか。

森田:特に感じるものはなかったです。いつも通りって感じでした。

大津:手応えを感じたってのは二走目、三走目ではありましたか。

森田:準決勝の時に展開の運もありましたけど、自分が10レースで2着で勝ち上がれて、その後に眞杉や平原さん(平原康多選手・埼玉87期)が走るかたちだったので、関東勢に良い流れを作ることが出来たのかなって思います。手応えを感じたかって言われれば、そんな手応えを感じたってことはなかったですが。

大津:非常に強い勝ち上がりに見えたのですが。

森田:そうですね、自分が一番チャレンジャーの立場だったので力勝負をして勝ち上がれたのは良かったです。

大津:近況の森田選手のレースを見ていると後手に回って不発というケースが無いように感じます。

森田:9車だと後手を踏むとヤバいので意識して前々に踏むようにしてるからですかね。ラインを信頼してるってのもあります。競輪はラインで戦える競技なので、そこの信頼性もありますし、レースが終わった時に後悔したくないので「ああしとけば良かった」とか思っても、そのレースはそのレースしかないので力を出し切ることは心掛けてます。

大津:レース自体も非常に見えている印象があります。

森田:周りの選手のレースも見ますし、各選手の特徴や戦法もなんとなく分かるので、作戦会議の段階できちんと作戦を立てて臨めているからだと思います。

大津:作戦は自分から立てるタイプですか。

森田:自分で立てるときもありますけど、あまり経験もないので先輩方に聞いて、そこからお互いに意見交換をしながら作戦を考えることが多いですね。

大津:森田さん自身の強みは、どこだとお考えでしょうか。

森田:えー、なんだろうなぁ。そんなん思ったこともないんですけど。負けることを考えないってことですかね。

大津:それはどういうことですか。

森田:自分がダメでもラインを組んだ人が一着だったり勝ち上がれたりすれば、自分自身も負けだとは思わないので、そういう風に考えられると気持ちも楽になるのでレースを走る時に良い方向に向いている気がします。

大津:お話を戻させてもらいますが、準決勝は先に10レースで勝ち上がりを決めて、その後の眞杉選手のレースはどのようなお気持ちで観てらっしゃったんでしょうか。

森田:同じ関東ですし全力で応援していました。準決勝で眞杉は突っ張ってラインで上位独占でしたし本当に尊敬します。

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大津:決勝戦は関東勢が5人勝ち上がりましたが並びはすんなり決まったんですか。

森田:すんなりは決まらなかったですね。自分と平原さんと高橋築さん(高橋築選手・東京109期)は埼玉東京ラインというのもありましたし、築さんも地元なんで自分がラインの先頭で、眞杉と佐々木さん(佐々木悠葵選手・群馬115期)で別でやったほうが良いのかなって思って、それを眞杉と平原さんに伝えに行ったんですが眞杉が「今回は森田の準地元でもあるし、俺は関東5人でも並びたいって思ってる」って言ってくれて眞杉が先頭を買って出てくれました。2年前くらいのFIで自分と眞杉が決勝に乗って、その時は7車立てってこともあって別線勝負をやったんですが、その時に二人で先行争いをして別のラインに捲られてしまったっていうレースもあったので、今回は皆で力を合わせて誰かが優勝出来るように関東でまとまりました。

大津:遂に眞杉選手との連携が決まった瞬間のお気持ちはどうでしたか。

森田:責任のある位置ですし緊張はありましたが楽しみでした。

大津:いつものレースと同じように迎えられましたか。

森田:それは大丈夫でした。夜も普通に眠れましたし、そこまで自分は緊張するタイプでもないので全然普通でした。

大津:オッズは見ましたか。

森田:僕オッズは見ないようにしてるんです。自分が人気してないだろうなぁって時はオッズを見るんですが、人気になってるかもしれない時は見ないようにしてます。自分は人気じゃない時のほうが燃えるので立川記念(GIII)の決勝の時は見なかったですね。

大津:決勝はどのようなことに気をつけていましたか。

森田:眞杉に離れないことです。あとは出切った後のラスト一周がポイントかなって思ってました。

大津:5車の番手は場合によっては狙われることもある位置ですが、そこの意識はありましたか。

森田:レースによってはありますけど今回に限っていえば、みんな力勝負をしてくる人たちばっかりだったので分断っていうのはあまり考えてはなかったです。万が一来られたとしても対処は出来るように準備はしていました。

大津:レース中、眞杉選手の背中はどのように映ってましたか。

森田:めちゃめちゃ眞杉も気合い入ってました。頼もしかったです。

大津:勝負所を振り返ってはいかがですか。

森田:正直集中しすぎててレースの記憶がないんですよね。離れちゃいけない、とか、相手が今どこに居て、とか考えてたとは思うんですが、ほとんど覚えてないんです。あとでビデオを見返して、ああいう仕掛けだったんだと。

大津:最後もあまり記憶には残ってないですか。

森田:最後は覚えてます。「ゴール線長っ!」って思いました。普段よりめちゃくちゃ長く感じました。目の前に記念初優勝のチャンスがあって自分の力を全部出しきれればって思って踏みましたけど、ゴールが遠すぎてビックリしました。

大津:ゴールした瞬間はいかがでしたか。

森田:佐々木さんに差されちゃったって思ったんです、自分としては。ビジョンでスローリプレイを見た時に、ようやく自分が1着だと分かりました。ファンの方にも「森田おめでとう」って言ってもらったりして、そこで確信しましたね。

大津:表彰式でも森田さんへの声援が凄かったですもんね。

森田:表彰式に向かう前の敢闘門のところで、沢山の方が待ってくれている姿が目に入ったので、記念で優勝したってのはもちろん嬉しかったのですが、それ以上にこんなに大勢のファンの人が待っててくれたんだ、ってのが本当に嬉しかったです。

大津:表彰式に出てくるときの森田さんがとても良い表情をされていました。

森田:そうとう嬉しかったですね、ほんとに。

大津:最後は胴上げもされました。

森田:初めて胴上げしてもらったんですが怖かったです。人って本当に持ち上がるんだって、めっちゃ怖かったです。

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大津:立川バンクでの記念初優勝というのはいかがですか。

森田:デビューをしたのも立川ですし、A級の初優勝も立川で、多分僕の中で一番走ってる競輪場が立川なんです。連続失格したのも初めてですし、初めて記念獲ったのもここですから良い思い出も悪い思い出も沢山ありますね。立川はグランプリも行われる競輪場ですし、グランプリを走れるのが一番いいですね。

大津:今後の目標をお聞かせください。

森田:僕、目標って立てないタイプなんです。インタビュー的にはこういう時に「GIを獲る」って言ったほうが良いんですよね(笑)すみません。目標というか先のことを考えすぎず一戦一戦自分らしいレースを出来るように心掛けたいです。

大津:最後にオッズパークの読者の皆様にメッセージをお願い致します。

森田:いつも応援ありがとうございます。これからも自分らしいレースを頑張るので応援よろしくお願いします。

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※インタビュー / 大津尚之(おおつなおゆき)
ソフトな見た目と裏腹にパワフルで安定感のある重低音ボイスが魅力。
実況、ナレーション、インタビュー、俳優など活躍の場は多岐にわたる。

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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社

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2023/10/24

北井 佑季選手

デビューからわずか2年で平安賞(GIII)を優勝した北井佑季選手(神奈川119期)に喜びの声を伺いました。

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大津尚之:平安賞優勝おめでとうございます。

北井佑季選手:ありがとうございます。

大津:お気持ちはいかがですか。

北井:今年中にGIIIを優勝したいという目標を立てていたので、それを達成出来て良かったなぁっていう気持ちです。

大津:8月の富山GIIIでは準優勝という好成績で北井選手の強さが際立っていたように思いました。

北井:自分の中で積極的な競走が出来たなって部分が多かったのと、富山は僕の戦法が活きるバンクだったので、それで結果も伴ってきたのかなって感じます。

大津:もうそろそろ優勝出来るという手応えもあったのではないですか。

北井:富山も優勝したいって気持ちでは臨みましたけど、優勝と2着の差っていうのはとんでもなく大きいなって思いました。

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大津:そこからのオールスター競輪はいかがでしたか。

北井:GIIIとGIは全くの別物というのは始まる前から思っていましたし、富山で良い結果が残せても、そんな簡単ではないなって考えていて、ポイント制というのも難しくて勝ち上がれず、まだまだ足りない部分も多いなと痛感したシリーズでした。

大津:平安賞は追加参戦でしたが、連絡はいつ入ったのですか。

北井:オールスター競輪の最終日に追加の連絡はいただきました。

大津:調整などは問題なかったですか。

北井:僕は普段から競走に向けて特別に調整はしていないので、普通通りに練習して普通通りにレースに臨んだって感じです。

大津:シリーズ始まる前の状態面はいかがでしたか。

北井:状態は普段と変わらずだったんですが、富山を良い形で終えてオールスターでやっぱり力がないなって感じて、その後の向日町だったので富山や西武園よりも強い気持ちを持っていかないと優勝っていうのは出来ないだろうなって臨んだ大会でした。

大津:初日は特選からのスタートでした。

北井:初日特選っていうのは普段あまり出来ないレースを試す人もいますし、勝ち上がりのレースより展開が読みづらいので難しいレースになるなってのは感じてました。実際にレースではすんなり先行はさせてもらえませんでした。

大津:北井選手も特選競走では意識が変わりますか。

北井:僕自身は普段やってないことを試してみようとか、普段以上に思い切っていこうとか、良くも悪くもそういう気持ちはなくて、予選でも特選でも決勝でも自分のレースをして1着をとりたいなって思ってます。

大津:京都向日町競輪場は初めての参戦でしたが走ってみていかがでしたか。

北井:初日は僕も捲りになったのですが、捲りは届きにくいと感じたのと2日目は先行したんですが、逃げれば逃げ切りやすいなと感じましたね。

大津:そのお言葉通り準決勝戦も逃げて別ラインを完封しました。

北井:準決勝はどうしても皆勝ち上がりたいから普段より仕掛けが一つ遅くなったりする中で、思い切って行けたのが結果的に良い着に繋がりました。

大津:最後は微差で佐藤慎太郎選手(福島78期)に交わされたものの本当に力強いレースでしたね。

北井:状態は凄く良かったですし、2日目に逃げてみて走りやすいバンクだなって感じたので3日目は、より自信をもっていけたのが良かったです。終わった段階で慎太郎さんも「抜けるかどうか分からなかった」って言ってくださったので、しっかりゴールまで踏めてたのかなと思います。ラインで決められる走りというのに拘ってやっているので上位独占出来たのも良かったです。

大津:決勝戦の並びはすんなり決まったんですか。

北井:まず最初に慎太郎さんが僕の番手って言ってくださって、和田圭さん(和田圭選手・宮城92期)と尾形さん(尾形鉄馬選手・宮城107期)がどうするかってなりました。和田さんが慎太郎さんの後ろにいくなら尾形さんも4番手を固めるって言ってくださったんですが、ただ4番手の位置は優勝から遠くなってしまうので、それはちょっとってなりまして、空いている自力選手がいるのでそこにそれぞれが分かれて付けば全員にチャンスがあるんじゃないかって、あの並びになりました。

大津:決勝戦はどのようなことを意識して走ったんですか。

北井:まずは自分の持てる力を精一杯出し切って走るっていうことと、自力型が沢山いる中で慎太郎さんが僕の後ろを選んでくださったので「北井の後ろでよかったな。」って思ってもらえるような走りをしたいなって思っていました。

大津:スタートは前からではなく自重したように見えました。

北井:牽制が入ったら前を取るつもりでした。3分戦ですと一つ目のラインを突っ張れば、次のラインが来るかどうかなんですが、決勝戦は細切れ戦だったので前ではなく後ろからのほうがチャンスがあるのではないかと考え、スタートは取りにいきませんでした。

大津:ジャン前に叩く前に一度後ろを振り返りましたが、どういうことを確認されていたのでしょうか。

北井:僕が先行するだろうって他の選手は思っているので、僕が動いた時に後ろに付いてくるのか、それよりも先に切って僕を待とうとしているのかというのを確認していました。

大津:スパートした時には3番手以降が大きく車間が空きました。

北井:正直あそこまで離れているとは思っていなかったんですが、山田さん(山田久徳選手・京都93期)に出来るだけ脚を使わせるように前に出ていきました。ハイペースの中から僕もカマシたわけではなかったので、僕自身そこまで脚を使ってなかったのと、練習でもこのようなことは数多くやっていて、あそこからだったらこのペースで行けるってのは分かっているので思い切っていけました。

大津:最後は堂々と押し切りました。

北井:映像も観ましたが最後まで力強く踏めていた気がします。慎太郎さんからもレースが終わった後に「抜く気が失せるくらい北井の気持ちがこもった先行だったよ。」って言ってもらえました。

大津:これで年頭の目標が叶ったわけですが、実際に優勝した時はどのような思いが湧き上がってきたのでしょうか。

北井:一番最初に思ったのは僕の後ろを固めてくださった慎太郎さんへの感謝の気持ちでした。あとは先行選手としての走りが出来た中で獲れたというのが凄く嬉しかったです。

大津:周りの方の反響はいかがでしたか。

北井:師匠からは「おめでとう。ただ、まだGIIIひとつだから満足はしてないと思うから、また一緒に頑張っていこう。」という言葉をかけてくださいました。

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大津:デビューして2年でのGIII優勝はどのように受け止めていらっしゃいますか。

北井:僕は特進した時も8連勝で失敗してというのも過去ありましたし、トントン拍子でここまで来たとは思ってないですが、正直自分の中ではGIIIはもっと早く獲れるとは思っていました。

大津:記念を獲ったことで、その後のレースに変化はありましたか。

北井:逃げ切りで優勝できた分、もっと大きいレースでもより積極的なレースをしていかないといけないという先行選手としての責任感が自分の中に生まれました。

大津:共同通信社杯(GII)の最終日には同期の犬伏選手(犬伏湧也選手・徳島119期)とプライドの激突がありましたね。

北井:あのレースは僕も犬伏も3着以内に入れていないので周りからすると賛否両論があるかもしれませんが、自分の走りをして1着を狙いに行った結果で僕自身も強い気持ちを持っていましたし、犬伏も僕が前にいる時点で構えるはずはないって思っていたので、お互い力勝負が出来て僕は嬉しかったです。僕は犬伏のことを認めていますし、犬伏も僕のことを認めてくれているからお互いがああいう走りになったのだと思います。

大津:オッズパークLIVEでも北井選手と犬伏選手の対決はレース前からファンの方も盛り上がっていましたし、レース後も「外れたけど良いものが見れた。」というコメントもありました。

北井:僕は9着だったので末着だった人間が「嬉しいです」って言ったらいけないんですが、それは公営競技を超えた何かがあったのかなって思えるので本当に嬉しいです。

大津:最後に今後に向けての意気込みを教えてください。

北井:今年は目標として掲げていたGIII優勝は達成することが出来ましたが、まだ特別競輪での決勝進出がないので、まずは一番近くの目標としては今年の内にGIで決勝に乗りたいです。あとは自分のレーススタイルを貫く中で車券に貢献したいという思いと、一人でも多くの方に実際に競輪場で「北井のレースを見たい」と思ってもらえる選手になりたいと思うので応援よろしくお願いします。

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※インタビュー / 大津尚之(おおつなおゆき)
ソフトな見た目と裏腹にパワフルで安定感のある重低音ボイスが魅力。
実況、ナレーション、インタビュー、俳優など活躍の場は多岐にわたる。

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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社

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2023/10/16

田尾 駿介選手

8月の京王閣記念(GIII)でS級初優勝を果たした田尾駿介選手(高知111期)。追い込みに転向して約2年で掴んだ栄冠。優勝した時の気持ちや今後の目標などを伺いました。

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ナッツ山本:京王閣記念(GIII)優勝おめでとうございます。

田尾駿介選手:ありがとうございます。

ナッツ:1ヶ月程経ちましたが、お気持ちはいかがでしょうか。

田尾:優勝できるとは思っていなかったのですごく嬉しいのと、A級チャレンジ1-2班でなかなか勝てなかった中で、高知の選手やグループの方々がずっと練習に付き合ってくださったことや、家族にも支えてもらったおかげで優勝できたという気持ちが大きいですね。

ナッツ:優勝した直後と今で気持ちの変化はありますか。

田尾:やっぱりその後のレースに行くと声をかけてくれる選手が多くて、これから更に頑張って行かないとダメだなっていう気持ちが強くなりました。

ナッツ:優勝インタビューでお立ち台に上がった時にはもう本当に近くから、沢山のファンの声が飛んでいましたね。

田尾:やっぱり弱い中で優勝できて、あの場面で実感が湧いたって感じですね。お客さんから声をかけていただいて、 僕でも応援してくれてるファンの人もいるんだな、と感じて嬉しかったです。

ナッツ:感情がすごく溢れていたような印象もありました。

田尾:そうですね。まさか自分が本当に優勝できると思ってなくて、A級でも勝てなかったという悔しい思いもある中で、1つ1つこうして克服したからこそ優勝できたのかなっていう感じはありました。しんどかった思いというか、そういうのがあって、支えてくれた人への感謝と、そういうものが重なって。

ナッツ:優勝インタビューでラインへの感謝の言葉も出てましたし、やっぱりあのあたりにすごく、田尾選手の人柄が出ていたと感じました。

田尾:後ろに付いていても、なかなか前の頑張りに応えられないこともやっぱりあるので、決勝も含め、前の選手が頑張ってくれました。本当は康平(久米康平選手・徳島100期)と一緒に決勝に乗りたかったので、決勝に乗れて嬉しい気持ちも申し訳ない気持ちもありました。

ナッツ:レースに関しても少し振り返っていきたいのですが、まずは記念を迎えるにあたっての状態面はいかがでしたか。

田尾:その前の岸和田に関しては自分でも捲ることが出来ていたので、良い状態では迎えられたかな、とは思いました。特に脚力が上がっていたとか、そういうことではなかったのですが状態は良かったです。

ナッツ:初日特選に関しては、河端朋之選手(岡山95期)マークでの戦いでしたがいかがでしたか。

田尾:苦しい流れでしたが、自分の踏んだ感覚は結構良かったです。しっかりと追走はできていたので、悪くはないかなって。

ナッツ:河端選手に関しては、今までの連携実績はいかがですか。

田尾:3回程ありますね。離れることもあったのですが、抑え先行の時は僕が1着になったこともあって僕的には相性がいいと思っています。(笑)こないだの向日町でもおめでとう、って言ってもらえましたし嬉しかったです。

ナッツ:そして2日目と3日目に関しては、先ほどもお話にあがっていた久米選手マークでの競争でしたが、改めて田尾選手にとっては久米選手はどういう存在ですか。

田尾:同級生ですし、高校の時から同じ地区の自転車部で一緒にやっていて、康平が先にプロになって活躍していたので、 早く追いつきたいという気持ちもありますし、自力選手としてやっぱり四国への貢献度がすごく高いと思うので、尊敬している選手の1人ですね。

ナッツ:その中で3日目に関しては、久米選手が早めに一気にスパートして主導権を奪う展開でしたが付いていていかがでしたか。

田尾:康平が残り2周回の2センターの時にカマしたのですが、ダッシュタイプなので離れないように集中して付いていました。その後すぐ窓場(窓場千加頼選手・京都100期)が来たので、そこはブロックしたかったんですけど、窓場のスピードがすごく良くて、自分の技術のなさで康平が7着まで沈んでしまったので申し訳なかったですね。

ナッツ:そして決勝は中四国勢4車になりましたが、並びはすんなり決まったのでしょうか。

田尾:そうですね。室井さん(室井健一選手・徳島69期)も「中四国でしっかり4番手固めようか。俺の前回れよ。」って言ってくれて、僕は3番手を回してもらえることになりました。

ナッツ:前を回ったのが久保田泰弘選手(山口111期)で、久保田選手も同期という間柄ですがその辺りはいかがですか。

田尾:久保田も今はマーク選手に変わってすごく強いので、同期で目標とする選手の1人でもありますね。彼のレースも毎回見てチェックしていて、レース中の動きとか、自分にはない良いところを持っている選手なので、久保田が河端さんの番手で、しっかり後ろからの動きも止めてくれるだろうなと思いながらついてましたね。

ナッツ:その中で迎えた決勝戦。車番が悪い中後ろ攻めとなりましたが、作戦としてはいかがでしたか。

田尾:僕のところか室井さんのところで絶対粘られるだろうなと思い、 そこはしっかり対応しようと思っていましたね。

ナッツ:やはり地元の鈴木竜士選手(東京107期)が粘ってくるだろうと思われている方も多くいましたが、その辺りは事前に頭に入れてという感じですか。

田尾:そうですね。もう併走になったらそこで負けないようにと思っていました。

ナッツ:その中で打鐘のあたりがポイントだったように思われますが。

田尾:そうですね。やっぱりあの3コーナーの辺りですね。あそこで少しでも油断したらやられると思ったので、締めて回って、上手く対応できたことが勝因かなと。

ナッツ:その3番手を守った後、真後ろに鈴木選手が入ったっていうのは結構プレッシャーも感じそうですが、その辺りの対応はいかがでしたか。

田尾:後ろに鈴木君がいるのわかったんで、内は絶対にあけないぞと。そして捲ってきたら久保田が止めてくれる、そう思っていました。

ナッツ:田尾選手からすればしっかり3番手の仕事をしようと。

田尾:そうですね。もし被ったら内を踏もうと思っていましたが、窓場と鈴木の捲りも僕の横までだったので、あとは直線は外を踏ませてもらいました。

ナッツ:その直線、ゴールした瞬間は1着の確信はありましたか。

田尾:1着かな、とは思ったんですけど、ビジョンだったり周りの選手と確認しあって、そこで自分が優勝したのが分かってガッツポーズが出ましたね。(笑)

ナッツ:このS級での初優勝を記念競輪で成し遂げるっていうところが本当にすごいなと感じます。

田尾:運がいいと思います。恵まれて、というか本当に周りの方々のおかげですね。

ナッツ:優勝した後の周りの反応はいかがでしたか。

田尾:LINEがすごくて100通くらい来ましたね。それを返していたらもう朝になりました。(笑)

ナッツ:100通はすごいですね。ご家族とは何かお祝いはされましたか。

田尾:ちょっと外食に行ったぐらいですが、「お疲れ様」って感じで、特別何かする、とかではなかったですね。あとは師匠の篠原さん(篠原龍馬選手・高知89期)と小原さん(小原周祐選手・高知99期)、山原親子(山原利秀選手・高知63期、山原さくら選手・高知104期)とも祝勝会をしました。あとは特に物欲もないので、画面が割れていたiPhoneを買い替えたくらいで。(笑)もう変わったことはせず、いつもと変わらずやるべきことやるという感じで過ごしましたね。

ナッツ:そのあたりは普段から意識してるんですか。

田尾:そうですね。落ち込んだり、喜んだりを毎回せずに、やっぱり気持ちを安定させていくことが大切だなと。

ナッツ:そして田尾選手と言えば、元々は自力で戦っている中で、早くから追い込みに転向した印象がありますが、そのきっかけは何かあったのでしょうか。

田尾:元々自力がガンガンあるタイプでもなくて、師匠からも「お前は自力ではちょっと厳しいかもしれん」みたいな感じで言われて、自分でも練習している中でもこれは追い込みに変わった方がいいな、そっちの方がやっぱ持ち味が発揮できるなと思って、もうすぐに変わろうと。自分が得意なところを出すにはそれが1番いいのかなと感じたことが大きいですね。

ナッツ:S級に上がって印象に残ってるのが、函館記念で橋本智昭選手(宮城99期)の番手の伏見俊昭選手(福島75期)のところを取り切って、というレースがインパクトがありました。

田尾:追い込みに転向しようとしたのはそこからですね。そこから、もう中途半端にするのはやめようと思いました。先行の力のある選手の番手で競ろうと思って、その時野本さん(野本翔太選手・高知91期)にも許可をいただいたので頑張ろうかなと思って番手にいきましたね。

ナッツ:そこで自分が追い込みに向いてるというか、こっちの方がいいなっていうような。

田尾:その時点ではまだまだ厳しい環境でしたけど、徐々に慣れて、レースも安定してきた感じですかね。最初から出来ていたわけではないので、まだ技術不足なんですけど、少しずつ良くはなってるかなと思います。

ナッツ:本当に少しずつ追い込みの力を上昇させていったからこその今回のタイミングでの優勝という感じもしますが。

田尾:それも自力選手の頑張りですね。僕も番手を回らせてもらうことがやっぱり多いですし、先輩にも3番手を固めていただいているので、責任を持って自分ができることをしっかりやろうと思っています。これから更に求められるものは高くなってくると思うので、責任感がありますね。

ナッツ:その中で田尾選手が目標とする追い込みの選手はどなたかいらっしゃいますか。

田尾:そこはやっぱり徳島の小倉さん(小倉竜二選手・徳島77期)ですね。横にも強くて怪我もしにくいというのが追い込みとして凄いですし、もちろんタテもあるので。

ナッツ:実際、小倉さんとお話しするような機会もあるんですか。

田尾:追い込みに変わるというか、これからどうしたいかと考えていた時に少しアドバイスいただいたりはしましたね。あとは開催中に声をかけていただくこともあります。

ナッツ:その中で普段はどのような練習を。

田尾:やっぱり自力脚が強くならないと仕事もできないし、今中四国の自力選手もめちゃめちゃ強いので、まずは追走の部分からしっかりできるように取り組んでいますね。

ナッツ:そして今回はGIII初優勝ということで、GIである競輪祭の権利もゲットしました。ビッグレースに対しての意識はいかがでしょうか。

田尾:11月に競輪祭(GI)に出られるのはもちろん嬉しいですし、そこを目標にはやっていこうと思ってるんですけど、まだまだ力が足りないので、まずはしっかりと内容を求めてやっていきたいですね。

ナッツ:それこそ今回優勝した時のように、1つ1つ課題をクリアしていく上でビッグでも戦えるような存在にということでしょうか。

田尾:そうですね。そこはしっかりとやっていきたいですね。そしてあとは地元記念ですね。今年の4月の地元記念は2次予選で犬伏選手(犬伏湧也選手・徳島119期)に離れてしまったこともあるので、まずはしっかり地元記念でも決勝に乗りたいなと思います。

ナッツ:では最後にオッズパークをご覧の皆様に一言メッセージをお願いします。

田尾:今後GIのような大きな舞台で活躍できるように、これからも少しずつですが強くなっていけるように頑張ります。応援よろしくお願いします。

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※インタビュー / ナッツ山本(なっつやまもと)
公営競技の実況に憧れ、一年発起し脱サラ。今年別府競輪と飯塚オートレースの実況でデビューを果たすことになった期待の新星。
まだデビューから間もないが、競輪中継の司会も経験し徐々に活躍の場を広げつつある。星の観測と手品が趣味。

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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社

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2023/10/06

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