11月7日より5週に渡り、日曜の第10レースには、2歳馬を産地別に分けての特別戦が実施されています。7日の北央産駒は、前走でB級初勝利を挙げていたサウスグリンが勝ち、前走A級-2組のミヤビウルフが2着。14日の十勝産駒は、ナナカマド賞2着ヘッチャラが断然人気にこたえ、2着トワイチロはA級-1組で勝利した実績馬。各レースの上位2頭が、12月30日のヤングチャンピオンシップへの出走権を獲得します。産地ごとに、ある程度出走馬のレベル差はあるはずですが、17年北央、18年釧路、19年十勝と、近年ではヤングチャンピオンシップで続けて同じ産地の勝利がないのは面白いところ。21日の北見産駒特別は、昨年2着だったアルジャンノオーが本番で勝利を挙げています。
※開催日程/時刻についてはこちら
※今週のイベントはこちら
【第16回開催4日目】
11月20日(土)のメイン第11レースは、北見富士特別(A1級・20:10発走予定)。
※出馬表はこちら
前開催の同条件はピヤシリ特別。同レースから7頭が出走していますが、勝ったカネゾウは今開催14日のオープン-2組混合戦に出走し4着。なおA1級で今季の収得賞金が少ない3頭の前走はA2級-1組混合でした。
◎アフロディーテは、A2級-1組混合が逃げて2着。勝ったギンジはB1昇級初戦で格下でしたが、2連勝中の勢いと4歳の若さに跳ね返された恰好でしょう。2走前のA1級-2組も前走を勝っていた4歳馬に残り20メートルでつかまって2着と惜敗が続きます。しかし今回は近2走の勝ち馬がともに不在。さらに2走前には、今回のメンバーのうち7頭に先着しています。9月20日の十勝毎日新聞社杯(A1級混合)では、オープン馬が相手でも早めに障害を越えて3着と特別戦での実績もあります。
○ノエルブランは、ピヤシリ特別(A1級)でメンバー最先着の2着。カネゾウと差のない障害2番手から終いにやや甘くなったものの、ハクタイホウの追い上げを1秒4しのいでいます。6着だった4走前の十勝毎日新聞社杯、続く2走も7、8着とはいえ障害はひと腰先頭で越えていただけに、前走9番人気というのは意外でした。A1限定の特別戦では5走前のポテト特別でも2着があり安定感抜群です。
十勝毎日新聞社杯は、ゴールまで30メートル手前では6頭が先頭争い。そこから脚いろよく抜け出したシンエイボブが勝利しています。コマサンブラック(2着)、アフロディーテ(3着)、ノエルブラン(6着)もその中にいましたが、最後は持久力比べとなりました。今回は金田勇厩舎が多頭数4頭出しで、▲コマサンブラックは、鈴木恵介騎手に手綱がまわってきました。名手の手腕に期待したいところ。
△コマサンエースは、1番人気に推されたピヤシリ特別は6着でしたが、スタートで躓いたためスムーズさを欠いたのが敗因。9月のポテト特別では2着ノエルブランと1秒差の3着と、このクラスでは上位の力があります。
【第16回開催5日目】
11月21日(日)のメイン第11レースには、オータムカップ(オープン-1組・20:10発走予定)が行われます。
※出馬表はこちら
今開催に古馬重賞は組まれていません。オープンでも今季の収得賞金が少ない馬は14日(日)のオープン混合-2組を使われ、ミスタカシマが勝利しました。ここは出走9頭中6頭に今季重賞勝ちがある好メンバー。
注目は◎アアモンドグンシンです。今季特別戦で2勝し、重賞では5戦して3着3回。7月までに第2障害で競走中止が2回ありましたが、その後、特別戦では障害で膝を折っても天板まではひと腰とこの馬なりに安定。負担重量860キロだった前走北見記念は3着とはいえ、1、2着馬がゴールしたあとに障害を越えたものですが、転倒するなどで競走中止に至らなかったのは夏までとの違いといえます。次開催の重賞・ドリームエイジカップは基礎重量760キロとこの時期の重賞にしてはハンデが軽く、勝つチャンスがありそう。まずは750キロのここで結果を残したいところです。
4歳○カイセドクターは、8月に3歳混合の重賞・はまなす賞を制しています。銀河賞はトップハンデで9着でしたが、実質オープン初戦だった続く狩勝賞(オープン-1組)で5着。相手強化もあり慎重な運びに映りましたが、障害はひと腰と通用するメドは立ちました。狩勝賞を制したセンゴクエースは回避しており、初対戦となるアアモンドグンシンとの力関係だけです。
4歳▲ヤマトタイコーは、銀河賞で逃げ切り勝ちを収めA2から一気にオープンへ昇級。狩勝賞はカイセドクター以上に相手強化でしたが、同馬より前で進めてひとつ下の6着でした。前走の能取湖特別(オープン・A1級混合)もカイセドクターに先着されており、同じ重量で渡り合うには、展開や馬場の助けなどが必要かもしれません。
△メムロボブサップは、狩勝賞がトップハンデで3着。狙いはドリームエイジカップでしょうが、引き続きハンデは厳しくても実力上位だけに大きな着順は考えにくいです。
【第16回開催6日目】
11月22日(月)のメイン第11レースは、北海道競馬記者クラブ特別(B1級-1組・20時10分発走予定)。出走馬10頭中、減量のある3、4歳馬が7頭おり、速い流れが予想されます。
※出馬表はこちら
前開催の同条件・暑寒別岳特別で3着だった◎リュウセイペガサスに注目です。障害を2番手で越えたものの早めに後続につつかれる展開。逃げたアアモンドキーマン(4着)とともに粘れずという結果でした。しかし障害を直後の3番手でクリアした実績上位のコウテイがゴール前で脚を失くし7着だったことを考えれば、B1昇級初戦で、今回のメンバー中最先着の2着ヤマトジャパンと2秒1の僅差に踏ん張れたのは評価できます。ここは前走より3・4歳が2頭増えており、より速いペースに対応できる障害力が問われそう。ヤマトジャパンにも今回賞金ハンデが課されることで、重量差が5キロから10キロに広がるのもこちらに有利。昇級2走目で早くもチャンスがめぐってきました。
○アアモンドキーマンは、残り10メートル手前で1、2着馬に交わされ、ゴール前ではリュウセイペガサスにも差されてしまいました。しかし昇級後も先行策を貫くレースぶりには潔さを感じます。前走は曇で2着ヤマトジャパンと4秒1差、3着リュウセイペガサスとは1秒6差。もし今回レース中に雨が降るなどでよりペースが速く、息が入りにくい流れになれば、昇級後もすべてひと腰で越えている障害力を生かしB1級初勝利という可能性もあります。
▲コウテイは、2走前の郵政創業150年記念(A2級-1組混合)ではA2級馬を相手に2着に健闘。逃げたアアモンドキーマン(9着)を早めにとらえて大きく先着し、暑寒別岳特別の勝ち馬コウシュハボブも6着にしりぞけています。実績上位の存在といえ、詰めを欠いた前走だけで見限ることはできません。
△ミソギホマレは唯一の3歳で、前走ばんえい菊花賞で2着の実力馬。2走前の秋陽特別(B1級-1組混合)では、3着リュウセイペガサスを交わして2着。2頭ともB1へ昇級したことで、当時とハンデ差も変わりません。重賞を使われた疲れなどなければ、引き続き好勝負です。