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12月30日(水)のメインは第11回ヤングチャンピオンシップ。11~12月に行われた産地別特別(北央、南北海道、釧路、北見、十勝)の上位2頭ずつが参戦し、2歳ナンバー1を決します。
ここは、産地別特別のうちもっともハイレベルなメンバー構成だった十勝産駒特別を制したテンマデトドケの相手探しでしょう。2歳戦最初の特別・青雲賞(牡馬限定)ではパワーを、重賞のナナカマド賞では勝負根性を、そして十勝産駒特別では障害力を見せつけ、重賞・特別で無傷の3連勝中です。問題は最大40キロ差のトップハンデですが、牡馬とは、10~20キロ差だけに十分に克服が可能でしょう。ここを制すれば、3月のイレネー記念で2歳世代三冠達成が濃厚といえそうです。
相手も順当に十勝産駒特別2着のホクショウバトル。レース当日は軽めの馬場が予想されるため、障害での小さなミスが命取りになりかねませんが、決め手勝負に持ち込めれば勝機がありそうです。
以下はやや離された印象ですが、成績にムラがあるものの展開がハマると怖いアウルメンバー(北見産駒特別2着)や、前開催の2歳A-1で差のない4着と力を示したダイリンビューティ(南北海道産駒特別2着)が続くかたち。格下ですが、カツラユウヒメ(釧路産駒特別2着)は障害巧者の2頭(テンマデトドケ、ダイリンビューティ)の間の枠に入ったことが好結果を生むかもしれません。
出走表はこちら
【参考レース】
11/ 8 北央産駒特別(勝ち馬:カネサアカリ)
11/15 南北海道産駒特別(勝ち馬:アオノラブチャン)
11/22 釧路産駒特別(勝ち馬:トレジャーハンター)
11/29 北見産駒特別(勝ち馬:ミントヒッパルゾー)
12/ 6 十勝産駒特別(勝ち馬:テンマデトドケ)
キタノタイショウが二冠達成!
27日(日)は3歳三冠の最終戦・ばんえいダービー(3歳オープン)が行われ、1番人気の、キタノタイショウが勝利。3歳チャンピオンの座を手にするとともに、ばんえいが誇る2000勝ジョッキー・大河原和雄騎手に悲願のダービータイトルをプレゼントしました。
前日の雪が止み馬場水分は回復したものの、それでも6.7%と軽め。各馬とも軽快な行き脚で、障害中間点を過ぎたあたりでようやくワンストップ。その後はアオノレクサスが単騎で馬群を引っ張り、同馬が先頭で第2障害下にたどり着きました。
各馬が障害にそろう前に、アオノレクサスは登坂を開始。ひと腰で荷物を上げきって、先頭で障害を下ります。続いたのはキタノタイショウとホクショウバンクの人気2頭。やや遅れてワタシハスゴイとキンノカミも障害を越えていきました。
飛ばしたアオノレクサスの脚いろが徐々に鈍りはじめ、残り30メートル付近で先頭に躍り出たのがキタノタイショウ。楽な手応えのまま、アオノレクサスを一気に突き放し独走態勢へ。ゴール前で若干脚いろが鈍ったものの、後続の追撃を許すには至らず、先頭でゴールを果たしました。ジリジリ脚を伸ばしたホクショウバンクが残り10メートルで2番手に上がり、そのまま2着を確保。ワタシハスゴイの猛追をしのいだアオノレクサスが、3着で入線しました。
一冠目のばんえい大賞典こそ回避しましたが、続く二冠を制して世代王者の座に就いたキタノタイショウ。古馬オープンを相手に好勝負を演じる実力に加え、イレネー記念制覇などここ一番での勝負強さは特筆もので、今後古馬相手でも好勝負が期待できそうです。
ホクショウバンクはこれで6連続連対と充実一途。3歳となって以降は重賞未勝利ですが、今回の大一番でも力を示し、世代を代表する1頭であることを強く印象づけました。今後も要注目の1頭です。
アオノレクサスはイレネー記念、ばんえい菊花賞(ともに2着)に続く惜敗。しかし卓越したスピードと先行力は世代上位のものがあり、今後は展開や馬場次第で重賞制覇のチャンスも巡ってくるに違いありません。
大河原和雄騎手「やっと念願のダービーを勝つことができました。マークしようと思っていた馬はいなくて、とにかくキタノタイショウの気持ちを落ち着けることだけを考えて騎乗しました。馬自身、だんだん強くなってきています」
キタノタイショウ世代トップへ
先日はX'masでしたが、想いのほか街はX'masムード一色ではありませんでした。不景気の影響なのか、それとも若者たちがX'masに興味を失ってしまったのかはわかりませんが、飲食店はそれほど混んでいなかったし、タクシーもすぐに拾えました。これはとても素晴らしいことです。X'masに仕事している者としては、X'masムードがとても疎ましいのです(笑)。
さてそんなX'masも終わり、ようやく年の瀬を感じさせるばんえいダービー。◎にしてみたいのは、ばんえい菊花賞馬のキタノタイショウです。いくら馬場が軽かったとはいえ、休養明けにもかかわらず前走比30㎏増の重量700㎏を曳き、障害を難なくクリアし、約50mにも及ぶキャンターを使われては他の馬は打つ手なしです。定量戦の今回もアッサリと押し切ると見ました。
ばんえいオークス馬のワタシハスゴイは前走を目標にした反動が出るように思えますので、○には順調に使われながらも前走のばんえいオークスで逃げ粘っての2着に好走したワタシハキレイズキ。前々走の能取湖特別で695㎏の重量を背負ってソコソコの競馬をしていますから、よほど刻まずに行かない限り、710㎏の重量は問題ないでしょう。◎から厚めに行くなら同馬だと思います。
▲には2歳重賞のナナカマド賞とヤングチャンピオンシップの勝ち馬ホクショウバンク。その後伸び悩みましたが、近走は障害も良くなって成績が安定して来ていますから、大崩れすることはないでしょう。あとは△にばんえい菊花賞の2着馬後は不振が続きましたが、自己条件の前走で復調気配を見せたアオノレクサス。
◎キタノタイショウ
○ワタシハキレイズキ
▲ホクショウバンク
△アオノレクサス
万全のステップで臨むキタノタイショウ
いよいよ暮れも押し詰まってきました。毎度の話ですが、年末年始は地方競馬の書き入れ時。ばんえい競馬でも重賞競走が相次いで行われます。しっかり予想して全勝を目指しましょう。
まず27日は、ばんえいダービー。サラブレッドの競馬では、このところ国内、海外ともに"強い牝馬"が続々と誕生していますが、ばんえい競馬の今年の3歳勢は、どうやら牡馬優勢のようです。今回のダービーも、菊花賞で上位を占めた牡馬=キタノタイショウ、アオノレクサス、ホクショウバンクの三つどもえと見ました。
問題は3頭の菊花賞後のローテーション。ホクショウバンクはあまり間隔を空けずに出走して安定した成績をマーク。逆にキタノタイショウは間隔を空けて、時計のかかった高重量戦でも好走。アオノレクサスは両者のちょうど間をとったようなローテーションで着順からすると今ひとつの成績。どの馬が本番のダービーへ向けて理想的なステップを踏んできたかを見極めなければなりません。
よく考えると、やっぱり菊花賞馬のキタノタイショウのパターンがいいような気がします。レースを絞ってフレッシュな状態を保っていると思いますし、前々走、2分以上かかったレースで725㎏を曳いて差のない3着に好走、今回の重量への"慣らし"もしています。この馬を軸に馬券を買いたいですね。
そこで、まずはキタノタイショウを頭にした馬単を。相手はホクショウバンク、アオノレクサス。牝馬を押さえるなら、今度こそ馬体重1トンの"壁"がポイントになると見て、ワタシハキレイズキのほうにします。あとは、ホクショウバンク、アオノレクサスが頭でキタノタイショウ2着の"ウラ目"を少々。これでいきます。
"日本一遅いダービー"というキャッチコピーが楽しいばんえいダービー。有馬記念だけでなく、こちらにもどうぞご注目ください。
さて、28日(月)、30日(水)は、大井競馬場ふるさとコーナーで年末恒例となったばんえい場立ち予想会を開催します。お近くの方はみなさんお誘い合わせの上、ぜひ大井競馬場へ! ご来場をお待ちしています。