ばんえい競馬情報局とは?

ばんえい競馬の最新情報を提供します。重賞を中心に予想や回顧のほか、ばんえい競馬に関するコラムなどもご覧いただけます。
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2006年12月 アーカイブ

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年末年始は大井・川崎・園田でイベント

2006年12月26日(火)

12月29、30日の大井競馬場ではふるさとコーナーで全レース、
1月2日の川崎・園田競馬場では重賞・帯広記念、
3日の川崎競馬場では重賞・銀河賞の場外発売がそれぞれ行われます。

これに合わせて、ばんえい競馬のおもしろさをもっと多くの競馬ファンに知ってもらうため、以下のとおり大井・川崎・園田の各競馬場で、矢野吉彦さんが中心となってトークショーなどのイベントを行います。
なお出演者は予定で、変更、飛び入りもあるかもしれません。

◎12月29、30日 大井競馬場ふるさとコーナー
ばんえい競馬相談所開設(12時頃~16時半頃)
相談員:矢野吉彦、渡辺和昭、坂田博昭、斎藤修

◎1月2日 園田競馬場
トークショー(時間未定)
矢野吉彦、濱野圭司、竹之上次男

◎1月2、3日 川崎競馬場
トークショー(時間未定)
2日=松田京子、斎藤修
3日=矢野吉彦、斎藤修

レース回顧(12/23~12/25)

2006年12月25日(月)

 23日(祝・土)、降りしきる雪のなか行われたサホロ特別(3歳以上オープン)は、2番人気のタケタカラニシキが優勝。超一線級を相手に戦ってきた実力をいかんなく発揮しました。第2障害を先頭で越えたタケタカラニシキは、差なく続いたニシキダイジンを振り切ると、追ってきたトカチプリティーも完封。今季初戦のシルバーカップ以来、久々の勝利を挙げました。1番人気トカチプリティーは軽馬場の影響もあって逃げ切りを許し、2着に敗退。障害2番手から粘り通したニシキダイジンが3着を確保しています。
 同日の第10レース、ヤングクラウンズカップ(2歳産地限定)は、3番人気のカネサリュウが優勝しました。道中は後方を進み、障害下でもじっくりタメていましたが、いざ登坂するとなると抜群の切れを見せて2番手通過。前半のタメもきいたのか余裕の脚取りで先頭に躍り出ると、そのままゴールを果たしました。4頭が並んで激しい攻防となった2着争いは、障害4番手クリアのパンチテンリュウがしぶとく伸びて2着入線、3着にニシキガールとなりました。1番人気シベチャタイガーは障害先頭クリアから粘り込みを図りましたが、ゴール寸前で痛恨のストップ。結局5着に敗れました。
 24日(日)のメインレースは重賞のばんえいダービー(3歳オープン)。このレースは、例によってばんえいダービー回顧をご覧ください。
 第10レースに行われたのはクリスマス特別(2歳オープン)。ここまで5戦続けて連対を果たしているアキバオーショウ産駒、ヤマトナデシコが有力馬を押しのけて優勝しました。障害を楽に先頭で越えると、あとは追ってくる各馬を相手にしないレースぶり。2着とは2秒程度でしたが、タイム差以上の完勝といえるでしょう。2頭による2着争いは、1番人気のプリンセスモモが意地で制し、3着にシンエイファイトが入線しました。
 25日(月)はサンタクロース特別(3歳以上550万円未満)が行われ、1番人気にこたえてコブライチが優勝しました。第2障害を2番手で越えたコブライチは、先頭クリアのキョウエイボーイをあっさり交わし、そのままゴールまで独走。帯広巧者の名に恥じない快勝を演じました。2着は粘りに粘ったキョウエイボーイ。障害3番手クリアのキタノカイザーが3着入線を果たしています。

映像はこちら

12/24ばんえいダービー回顧

2006年12月24日(日)

ナカゼンスピード悲願のタイトル奪取

 24日(日)に行われたばんえいダービー(3歳オープン)は、4番人気のナカゼンスピードが優勝。念願の重賞初制覇を果たすとともに、藤本匠騎手の2500勝達成に花を添えました。
 レースはニシキセンプーがハイペースで飛ばす展開。ツジノコウフクが続いたものの、後続は少し離れて追走。第2障害下はニシキセンプー、ツジノコウフク、ナカゼンスピードといった順で到達しました。
 真っ先に仕掛けたのはニシキセンプー。しかし遅れて仕掛けたナカゼンスピードがひと腰でこれをまとめ、先頭でクリア。差なくニシキセンプー、ツジノコウフク、ヒロノドラゴンの順で障害を越えていきました。しかしそこからナカゼンスピードが一気に差を広げると、完全にセーフティーリード。そのまま先頭でゴールしました。
 後続の争いは、残り30メートルあたりでヒロノドラゴンが2番手に浮上。これで決着かと思われましたが、外から障害5、6番手クリアのニシキユウがグイグイ伸び、ゴール寸前で交わして2着入線。3着ヒロノドラゴンという結果になりました。なお人気の一角ホクショウダイヤは障害でヒザを折り、よく追い込んだものの4着まで追い込むのが精一杯でした。
 ナカゼンスピードはこれが重賞初制覇。これまでの惜敗の鬱憤を晴らすような快勝で、見事に世代の頂点を射止めました。2着ニシキユウは7番人気と低評価でしたが、ばんえい大賞典勝ちの名に恥じない走りを見せたといえるでしょう。

成績はこちら
映像はこちら

12/24ばんえいダービー予想 矢野吉彦

2006年12月23日(土)

菊2着のナカゼンスピードから

 もうみなさんご存知の通り、ソフトバンクプレイヤーズ(SBP)の支援を得て、ばんえい競馬は平成19年度も開催されることになりました。先日、SBPのトップと、斎藤編集長、私らを交えて初めてのミーティングを行い、今後、新しいばんえい競馬の運営について、協力していくことを確認しました。問題は山ほどありますが、今度はばんえい競馬永続へ向けて、頑張っていこうと思います。

 さて、24日はばんえいダービー。3歳重賞戦線の締めくくりとなるレースが行われます。その前にオークスの反省を。エメラルドが今の状態なら帯広でも、ということで中心にしましたが、キキリンドウは抜けちゃいました。「ばんえい競馬が廃止の危機にあるからキキリンドウ」なんて言ってはいけません。あの馬が走ったのは、エメラルドの隣にいたから、かも。古林センセイもよくおっしゃることですが、ばんえいでは隣同士の目がよく出る、とも言われます。隣の馬と競り合うことで力を発揮しちゃうんです。これはフツウの競馬にもあること。並んでしぶとい、馬体を併せにいって勝負強さを引き出す、なんていうこと、よく聞きますよね。併せ馬で調教をするのも、そういう効果を期待しているはずです。「強い馬から買うときは、隣の馬も買っておけ」、ばんえいの格言になりそうですね。
 それはさておき、ダービーの予想を。牡馬の大将格・ニシキセンプーと牝馬の実力NO1・エメラルドが隣同士になりました。「だったらその2頭か」と思いたくなりますが、今度は牡馬と牝馬。ニシキセンプーが牝馬を気にするという話は聞いていませんが、ひょっとして今回、隣の牝馬を気にしたらどうなるか。エメラルドも、牡馬が頑張ったときにそれに引っ張られて闘争心をあらわにするのか、それとも「お先にどうぞ」なんてシオらしくなっちゃうのか。この隣同士ですんなりというケースもあっておかしくないですが、そうじゃないパターンも考えておいたほうがいいでしょう。
 伏兵馬は多数。北見の菊花賞をエメラルドから10秒ほどまでの差で走った各馬(ナカゼンスピード、カネサテンリュウ、メジロショウリキ、ツジノコウフク、ホクショウダイヤ、ヒロノドラゴン)は、どれが来てもおかしくないと思います。どうやって絞り込みましょうか?
 ここはナカゼンスピードに期待します。菊花賞はエメラルドの僅差2着。近走の内容もいい感じ。藤本騎手への乗り替わりも不安なし。この原稿を書いていて、ニシキセンプーが人気になるでしょうから、穴狙いの私としては、むしろこの馬から買ったほうがおもいろいかな、と思うようになってきました。
 では結論。ナカゼンスピードからの馬複流し。相手はニシキセンプーとエメラルドを厚めに、カネサテンリュウ、ツジノコウフク、ホクショウダイヤ、メジロショウリキ、ヒロノドラゴンへ。そこまで買うなら総流しのほうが面倒くさくなくていいかな。

 さて、年末年始のばんえい競馬は恒例の集中開催となります。ただいま、年末の大井競馬場ふるさとコーナーや場外発売が実施される年始の川崎、園田競馬場でばんえいイベントを企画中。近々、その詳細をお知らせできる見込みです。年末年始も、ぜひばんえい競馬をお楽しみください。
 では、今年はこれにて。来年がみなさんにとって、そして新しいばんえい競馬にとって、素晴らしい年になりますように!

12/24ばんえいダービー予想 斎藤修

やっぱり格でニシキセンプー

 いや~、とにかくばんえい競馬の存続が決まってホッとした。
 11月下旬から存続の決まる12月14日まで、ばんえい競馬のことを考えなかった日は1日もなかったような。日々こんなにばんえい競馬のことばかりを考えていたのはおそらく初めてだと思う。
 馬券を買っていてもそれが当たるかどうかよりも、とにかくばんえい競馬が存続してくれるかどうかのほうが頭の中では大きな位置を占めていたことも確か。
 でもまだ安心はできない。これからが大変だ。続けられるとはいえ、来年度は関係者の報奨費などが4割もカットされて競馬が行われるのだ。まず赤字を出さないことが最初の目標だが、バブルのころの賞金までとはいわないものの、せめてばんえい記念の1着賞金が1000万円で持ちこたえていたころの賞金レベルには戻せるように、なんとかしたいところだろう。

 そういうわけで去年から三冠の最終戦となったばんえいダービー。
 今シーズンの3歳戦線は、最軽量のニシキユウが1番人気で勝ったばんえい大賞典はともかく、ばんえい菊花賞は6番人気の牝馬エメラルドが勝ち、ばんえいオークスは最低人気のキキリンドウが勝つという波乱の結果が続いている。定量戦の菊花賞とオークスは本来なら格付けどおりに決まりそうなものだが、これがばんえい競馬の難しさであり、おもしろさなのだろう。
 ばんえいダービーはここ4年、ずっと牝馬が勝っている。今年も一冠目のばんえい大賞典、二冠目のばんえい菊花賞と牝馬が制し、牝馬優勢の傾向は続いている。
 で、今回出走する牝馬はといえば、ばんえい大賞典を勝ったニシキユウと、菊花賞を勝ったエメラルド。
 ニシキユウは菊花賞でもそうだったように定量でこのメンバーではいかにも厳しい。菊花賞ではコースや馬場状態に助けられた印象が強いエメラルドはもう一度このメンバーに入って勝てるかという図はあまり浮かんでこない。
 結局は格どおりの予想になってしまうわけだが、帯広に来て2連勝のニシキセンプーから狙ってみる。
 相手には、菊花賞で1番人気となったホクショウダイヤ。帯広では470万クラスで2戦連続ニシキセンプーの2着に敗れているが、やはりこのメンバーでは上位。
 あとは菊花賞馬エメラルド、その菊花賞ではゴール前一旦は先頭に立って惜しい2着だったナカゼンスピード、菊花賞2番人気で4着だったカネサテンリュウまで。
 ◎ニシキセンプー
 ○ホクショウダイヤ
 ▲エメラルド
 △ナカゼンスピード
 △カネサテンリュウ
 馬券は、ニシキセンプーからの流しは当然として、ホクショウダイヤからも流してみたい。
 が、枠順を見て不安がないでもない。
 先週の開催は土日月とも帯広にいたのだが、月曜日はとにかく8枠がよく来た。8レース以降はすべて大外の馬が連対し、9~11レースは3レース連続で枠連8-8という決着だった。
 ならばホクショウダイヤとともに8枠に入ったニシキユウの大駆けもあるのかなと。
 ま、それは当日の傾向を見てってことで。

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