ばんえい競馬情報局とは?

ばんえい競馬の最新情報を提供します。重賞を中心に予想や回顧のほか、ばんえい競馬に関するコラムなどもご覧いただけます。
カレンダー
リンク
おすすめコンテンツ

« 2006年5月 | メイン | 2006年7月 »

2006年6月 アーカイブ

<<前へ 12345

レース回顧(6/17~6/19)

2006年6月20日(火)

 17日(土)に行われた美幌峠特別(3歳以上混合550万円未満)は4番人気のミスターセンプーが優勝。第2障害をひと腰であっさりクリアすると、追いすがるキョウエイボーイとトカチタカラを振り切りました。今季は8戦してこれが2勝目ですが、つねに上位争いを演じる安定度は頼もしい限り。もちろん相手次第ではありますが、今後も連軸として期待できそうです。2着のキョウエイボーイはここ3戦連続して馬券圏内に飛び込んでいます。大きく負けるときもありますが、それでも次走で巻き返したりしていますので、つねに注意が必要でしょう。
 なお、この日の第10レース、3歳以上390万円未満ハイタワーが優勝。これで8連勝とし、相変わらず絶好調のようです。対して第9レース、3歳以上混合320万円未満に出走したホクショウダイヤは2着に敗れ、こちらは6連勝でストップしています。
 18日(日)のメインレースはイオンカップ(3歳以上混合オープン)。ここは断然人気にこたえてミサイルテンリュウが優勝しました。今回はニシキダイジンに続く2番手で障害を下りましたが。下りてまもなくこれを捉えると、そのまま先頭でゴールイン。終いがやや甘く、着差はさほど開きませんでしたが、まずは完勝といったところでしょう。ミサキスーパーとの2着争いを制したトモエパワーは、これで今季7連対。重賞初挑戦の旭王冠賞は5着に敗れたものの、今後タイトル獲得のチャンスも十分といえそうです。
 第10レース3歳以上混合800万円未満は、今季初出走のライジングサンが勝利。バレットドラゴンとの接戦をわずかに制し、降級初戦できっちり勝利を挙げました。
 19日(月)は支笏湖特別(3歳以上650万円未満)が行われ、終始先行したナリタボブサップが逃げ切って優勝しました。第2障害をひと腰でまとめたナリタボブサップはゴール前で少し甘くなり、障害2番手のスーパークリントンの追撃に遭いましたが、何とかこらえきってゴール。1番人気のエビスオウジャは障害で詰まり、よく追い込んではきたものの、4歳2頭の先行力に屈した印象でした。

映像はこちら

今週のみどころ(6/17〜6/19)

2006年6月16日(金)

 今週からいよいよ岩見沢開催が始まります。10月2日までの48日間開催で、その間にはばんえいグランプリ(8月13日)、岩見沢記念(10月1日)の古馬重賞、そして3歳三冠の第1関門ばんえい大賞典(9月17日)などの重賞レースが行われます。近隣のかたはもちろん、遠方のかたも夏休みを利用して、ぜひ岩見沢競馬場へお越しください。競馬場の詳細についてはこちら
 17日(土)に行われるのは美笛峠特別(3歳以上混合550万円未満)。なかなか層が厚いこの路線ですが、今回も好メンバーがそろいました。そのなかでも、中心はやはりミスターセンプーになるでしょう。今季は1勝のみですが、つねに掲示板を確保する安定性を見せており、今回のメンバーとの対戦では毎回勝ち負けを演じています。前走に引き続いての1番枠ということもあり、十分期待が持てそうです。スーパーロイヤル、バンゼンあたりに逆転の目がありそうで、ユウセイマーチ、キョウエイボーイまでが好勝負圏内でしょう。
 なお、この日の第10レース、3歳以上390万円未満には7連勝中のハイタワーが、第9レースの3歳以上混合320万円未満には6連勝中のホクショウダイヤがそれぞれ出走します。開催替わりだけに、岩見沢での走りに注目したいところ。
 18日(日)のメインレースは、イオンカップ(3歳以上オープン)。ここにはサダエリコやミサキスーパー、ミサイルテンリュウなどがエントリーしてきました。狙いたいのは、仕切り直しのミサイルテンリュウで、今季も3戦2勝と、持ち前の障害力がもたらす安定度は抜群。連軸としては最適でしょう。もちろん復活なったサダエリコも中心、トモエパワーの一発にも期待が持てそうです。
 この日の第10レースは、3歳以上800万円未満による一戦。難解なメンバーとなりましたが、ここは今季初戦を降級して迎えるライジングサンに期待したいと思います。もちろん仕上がり次第ですが、大幅に体重が減っていない限りは、今回のメンバーなら争覇圏だと思います。ほかギャンブラークイン、バレットドラゴンなども好勝負でしょう。
 19日(月)は3歳以上650万円未満による一戦、支笏湖特別が行われます。ここには昨季最終戦から7戦連続連対中のエビスオウジャが出走予定。ただ障害で苦戦するようだと、ナリタボブサップ、スーパークリントンの4歳馬2頭や、イケダガッツなどの台頭も考えられます。逆に先行争いが激しくなり、ゴール前で大混戦となるようなら、ビホロヤマトの末脚が生きてくるかもしれません。

馬券おやじは今日も行く(第19回)  古林英一

北海道の馬文化

 現地参戦で挑んだBG1第一弾の旭王冠賞。矢野・斎藤両巨匠にチャレンジした予想では、◎ミサイルテンリュウ、○サダエリコだったから、とりあえずは的中なのだが、馬券は馬単でミサイルテンリュウ→サダエリコを大本線とし、押さえに馬複でミサイルテンリュウ=サダエリコを買っていたのである。小生が買ったときには4倍あった馬複が、レース終了後には280円まで下がっていた。おかげでトリガミになってしまったのである。勝ったサダエリコは立派のひと言である。

 矢野大先生の予想は◎サダエリコ○ミサイルテンリュウだったから、お見事! 恐れ入りましたm(_ _)m 小生、まだまだ修行が足りぬ。

 さて、話は変わるが、今、北海道開拓記念館「北海道の馬文化」という特別展が開催されている。この特別展、実は昨年予定されていたのだが、開幕2日前になって、展示室の天井にアスベストが使用されていることがわかり、急遽中止になってしまったものである。

 昨今、世間一般には、馬といえばサラブレッドというのがふつうだろう。ここしばらく、映画その他でばんえいの注目度が上がっているとはいえ、それでもやっぱり現代日本においての馬といえばまずサラブレッドだろう。

 ところが、この特別展、サラブレッドに関する展示は皆無なのである。展示は、(1)ドサンコのあゆんだ道、(2)人びとの暮らしを支えた馬、(3)戦争と馬、(4)馬にまつわる民族と娯楽、という4つのテーマから構成されている。いずれも興味深い展示物が並んでいるのであるが、特に小生の興味をひいたのが、(3)の戦争と馬のコーナーである。第二次大戦中、数多くの馬が中国大陸を中心とする戦場に送られたことは周知であるが、ここでは馬の戦死履歴を記載した書類など、多くの展示物が陳列されている。

 「戦死履歴」という書類を見ると、馬名に続いて、いつ大陸に送られたか、どのような戦場を転戦したか、そして最後はどうなったのかが記録されている。そこには「五月二〇日江北作戰新集東南一粁ニテ戰死」、「九月九日蹄葉炎ニテ歩ク困難トナリ蒲圻ニ残置、一〇月一二日遂ニ癈馬トナルニ至ル」「六月六日應山病馬廠ニテ戰病死」などという痛々しい記載が延々と並んでいる。

 また、愛馬袋というのが展示されている。これは馬をひく兵隊が下げていた布製のバッグで、中には少量の麦などがはいっている。学芸員のKさんによると、今回展示されている愛馬袋の中に入っている麦は当時の麦だそうである。この愛馬袋から出された麦を生まれ育った故国を遠く離れた異郷の地でうまそうに食った馬はその後どうなったのだろう。戦地に駆り出された馬は一頭も戻らなかったといわれている。

 ふだん、「とった、とられた」「勝った、負けた」という目でしか馬を見ていない馬券オヤジとしてはちょいと考えさせられるものがある。

 数々の展示物の最後に、さりげなくおかれたテレビ画面で、1962年・63年に恵庭市で開催されたばん馬大会の記録映像を見ることができる。これも貴重な映像である。小生、ヒマだったので、50分のこの映像をしっかり初めから最後まで見た。この映像を見ていたら、まことに面白いことに気がついた。というのは、馬の映像と所有者の名前は頻繁に登場するのだが、馬名が一切出てこないのだ。成績紹介にも人の名前は出るのだが、馬の名前は出てこない。これを見て、小生は以前調査先で聞いた徳之島の闘牛の話を思い出した。闘牛の番付には馬名ならぬ牛名が記載されているのだが、これがおもしろいのである。所有者の名前そのものなのだ。「山田兄弟号」とか「喫茶ひまわり号」なんぞという名前なのだ。中には「田中太郎号(旧・吉田次郎号)」のように、所有者が変わったことがわかる牛名もあった。つまり、ここでは牛は所有者と一体なのである。昔のばん馬もそんな感じだったのだろうか。

 「北海道の馬文化」北海道開拓記念館で6月25日まで開催中である。ぜひ観覧をお勧めする。なお月曜は休館日なので要注意。もっとも、このコラムを見ている方々は月曜はばんえい開催日なのでそもそも行かないとは思うのだが……。

レース回顧(6/10~6/12)

2006年6月13日(火)

 10日(土)に行われた小函特別(3歳以上550万円未満)は、単勝8番人気のプリティブライトが優勝。前走7着から巻き返し、今シーズンの初勝利を挙げました。第2障害を6番手で下りたプリティブライトは、各馬が障害後に苦戦するなか最後までしっかり歩き通すと、大混戦のゴール前を見事に制しました。2着は1番人気のミスターセンプーで、残り5メートル付近まで先頭だったバンゼンはそこで詰まってしまい、6着に敗れました。
 また、この日の第8レース3歳以上勝入170万円未満は、1番人気のマルミシュンバが優勝。今季無傷の5連勝を達成しました。
 11日(日)のメインレース旭王冠賞(3歳以上オープン)については、別掲の旭王冠賞回顧をご覧ください。
 第10レースに行われた大函特別(3歳以上650万円未満)は、3番人気のイケダガッツが勝利。先頭で障害を越えると、残り30メートル付近までバレットドラゴンがぴったり追走してきましたが、これを振り切ってからは独走態勢。後続の追撃もどこ吹く風で、ゆうゆう先頭でゴールしました。2着は1番人気のエビスオウジャ。障害6番手からよく追い込んだものの、勝ち馬の5秒差まで詰めるのが精一杯でした。
 なお第4レースの2歳戦ではシベチャタイガーが1番人気にこたえて勝利。これで通算5戦4勝と気を吐いています。
 12日(月)のクリスタル特別(3歳オープン)は、1番人気に支持されたホクショウダイヤが優勝。これで6連勝と、絶好調を維持しています。スタートで後手を踏んだホクショウダイヤでしたが、第2障害は3、4番手でクリア。その後もジリジリ脚を伸ばし、ユキノショーとの一騎打ちに持ち込むと、ゴールではわずかに先着。底力を見せつけました。8番人気ユキノショーが2着で、馬連単は5040円の高配当となりました。なお、このレースで坂本東一騎手が通算2500勝を達成。これは金山明彦騎手(3299勝、現・調教師)に次ぐ史上2人目の記録となっています。昨季はレース中に馬に蹴られるハプニングで遅れを取りましたが、今季はリーディングを快走中。衰えを知らないベテラン坂本騎手の手綱さばきに、今後も注目です。

映像はこちら

6/11旭王冠賞回顧

2006年6月11日(日)

サダエリコ復活の勝利!

06asahiokan  11日(日)に行われた旭王冠賞(3歳以上オープン)は、牝馬サダエリコが復活を告げる勝利。1番人気のミサイルテンリュウが2着で、堅い決着となりました。
 道中はミサイルテンリュウ、スターエンジェル、サダエリコあたりがペースを握るも、ほぼ一団で第2障害へ。真っ先に仕掛けたのはトカチプリティーとミサイルテンリュウで、ひと腰でこれを越えたのは、さすが障害巧者、ミサイルテンリュウでした。しかしサダエリコも続いてクリア。ここで差を広げたかったミサイルテンリュウですが、サダエリコが差なく続いたことで苦しい展開。残り30メートル付近でサダエリコが先頭に立つと、ミサイルテンリュウは追走で精一杯となり、そのままの差を保ってサダエリコが先頭でゴールしました。2着ミサイルテンリュウ。3、4番手で障害をクリアしたミサキスーパーとタケタカラニシキの激しい追い比べは、ミサキスーパーに軍配が上がり3着を確保しました。
 サダエリコは昨年の北見記念以来の重賞制覇で、これが重賞13勝目。その実力からすれば今回の勝利も当然といえますが、ただ近走不振だっただけに、まさに復活の勝利といえるでしょう。昨夏の成績からも、これからの活躍が見込めそうで、混戦模様のオープン戦線を引っ張ってくれるに違いありません。

成績はこちら
映像はこちら

安部憲二騎手
「ミサイルテンリュウをマークして、第2障害を越えてからどのあたりで交わせるか、と思って乗りました。みんな荷物が軽いので、最後もミサイルが止まらないだろうと思って、いつでも差せる位置から早めに行きました。
 昨季の帯広は調子がよくなかったのですが、調教を強めにやってだいぶよくなってきました。岩見沢で調子が上がってくれば、ばんえいグランプリをぜひ勝ちたいですね」

金山明彦調教師
「ミサイルテンリュウをマークするようにと、騎手とは話していました。第2障害を越えてからどの辺でミサイルを交わせるか、というのが勝負だったのですが、最高のレースができましたね。
 今回は“無理かな”と思うくらい強い調教をやって、動きがだいぶよくなってきたので、このまま立ち直ってくれれば、と思っていました。いまは八~九分のデキまで回復しているので、レース間隔を空けて使っていけば、またいいレースをしてくれるのではないでしょうか」

<<前へ 12345
Copyright (C) OddsPark Banei Management Corp. All Rights Reserved.