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2006年1月 アーカイブ

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やっぱり馬が好き(第13回)  旋丸 巴

地震・雷・谷あゆみ

 前回、速報でお知らせしたように、我が友、谷あゆみさんが調教師試験に合格!

 実のところ、谷さんからは前々から「調教師試験を受けてみようと思ってんだ」とは聞いていた。けれど、ばんえい競馬にとって、谷さんは、女性初の調教師試験受験者。だから、谷さんも「何回か受けて、その間に準備して」と長期戦の構えだったのだが、結果は何と「一発合格」。谷さん自身は、困惑したようだったけれど、周囲は大喜び。

 不肖、私も合格の一報に狂喜乱舞した一人。すぐにでも彼女のもとに駆けつけ、お祝いを言いたかった……のだけど……。

 ご承知のように、「ばんえい初の女性調教師誕生」の報道合戦は、なかなかに熾烈。ただでさえハードな厩務員としての毎日に、大変な騒動が降りかかって来るのがわかったから、私は、しばらく訪問を遠慮していたのである。

 けれど、ようやくマスコミの取材合戦も下火になった一昨日(17日)、私は厩舎を訪れた。満を持して、と言う感じで……。

Photo142_1  開口一番、「おめでとう!」と、そう言うはずが、しかし、谷さんは愛馬カゲセンプーにソリをひかせての調教中。慌ててカメラを向けたら、「昨日、この馬と、もう一頭の担当馬キョウワプリンセスがレースに出て、二頭とも一着だったさ」と谷さんは破顔した。担当馬3頭のうち2頭が出走して、なおかつ優勝とは、正に快挙。そんな愛馬の活躍を、我が子のことのように嬉しそうに話す谷さんを見ていたら、極寒の中、強風にさらされているのも忘れて、桃源郷に迷い込んだような至楽の心持になった。(写真:愛馬キョウワプリンセスと谷さん)

    *************

 ばんえい競馬で新厩舎開設するのは容易なことではない。まずは10頭の馬と、それを担当してくれるスタッフを集めなければならないのだけれど、この不況の折に、それだけの人馬を用意し、運営を始めるのは精神、肉体、金銭、いずれの面でも負担は並大抵のものではない。

 けれど、と私は思うのである。

 「ばんえい競馬ためになることなら、何でもやる」。口癖のように繰り返す谷さんを、私は知っている。そして、馬たちのことを愛してやまない谷さんを、今、私は目撃している。

 かほど、ばんえい競馬を、そして、ばんえい競走馬を心底愛する彼女であれば、そして、勤勉さと優しさを併せ持つ彼女であれば、厳しい現実の中でも、自ずと道は開かれる。私は、そう確信しているのである。

 因みに、谷さんを知る人々が彼女に捧げたキャッチフレーズは「地震・雷・谷あゆみ」。平素は心優しい谷さんが、しかし、一たび意を決すれば、天変地異ほどの威力を示して……。だから、不況も、ばんえい競馬低迷も、あゆみパワーで粉砕突破!

 こんな素敵で頼もしい谷さんに、読者各位も宜しくご声援のほど、お願いしますよっ!

レース回顧(1/14~1/16)

2006年1月16日(月)

 14日(土)に行われたサホロ特別(4歳以上オープン)は、3番人気のスピードカザンが優勝。ミサキスーパーとほとんど並んで障害を下りると、そのまま脚を伸ばして先頭でゴールしました。北見開催から苦戦が続いていましたが、今回の勝利で吹っ切ってほしいものです。2着はミサキスーパー。相変わらずの障害巧者ぶりを見せつけましたが、今回はスピードカザンに早めに来られたのが痛かったでしょう。復活のきっかけをつかみたいところ。
 この日の第10レースは混合別定800万円未満。好メンバーがそろった一戦でしたが、ここはホクショウファイトが優勝しました。第2障害を越えて、エンジュダイヤ、ホクショウファイト、ホクトキング、ギャンブラークインが横並びとなる大混戦。いったんはホクトキングがいい脚で先頭に立ちましたが、ゴール前で脚いろが鈍ってしまい、ホクショウファイト、続いてギャンブラークインにも交わされました。1番人気エンジュダイヤは4着に敗退。
 15日(日)のメインレースはヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)。このレースについてはヒロインズカップ回顧をご覧ください。第10レースに行われたのはガーネット特別(3歳オープン)。前走ホクレン賞で3着に敗れたカネサテンリュウが雪辱を果たして優勝しました。第2障害はトップハンデのニシキセンプーが先頭でクリア。ゴール前までよく粘りましたが、やはり重量差が厳しいのか失速。2、3番手で下りたカネサテンリュウ、カップオーがこれを交わして1、2着となりました。なおこの日の第12レース(混合800万円未満)は、ベテラン牝馬コスモカップが登場。他の牡馬と同じ720キロを背負いながらも優勝しました。また第7レース(勝入混合別定470万円未満)ナリタボブサップが優勝。今季の帯広開催は7戦5勝と絶好調で、今後の戦いぶりに注目したいところ。
 16日(月)の愛国特別(550万円未満)は、5番人気のカネサブラックが優勝して3連勝を果たしました。レースはウィナーサマーが第2障害を早めに抜ける予想どおりの展開。カネサブラックは3番手で続き、じわじわ脚を伸ばすと余裕を持ったままゴールしました。2着にオホーツクブルー、6連勝中で期待されたフクイズミは3着に敗れました。

映像はこちら

1/15ヒロインズカップ回顧

2006年1月15日(日)

エンジュオウカン完勝!

 15日(日)に行われたヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)は、エンジュオウカンが優勝。他馬を突き放す快勝で、重賞4勝目を挙げました。
 道中は終始エンジュオウカン、キタノコクホーが先行。第2障害下にも2頭が早めに到着しました。最初に仕掛けたのはエンジュオウカンで、ひと腰で天板近くまで上がり、あっさり障害をクリアしました。それに引き替え、後続は大苦戦。遅れてスターエンジェルが2番手で障害を越えると、キタノコクホーも続きました。
 しかし、エンジュオウカンは完璧なセーフティーリード。そのままゴールまで逃げ込み、圧巻のレースで優勝。キタノコクホーの追い上げをしのいだスターエンジェルが2着。1番人気に推されたサダエリコは第2障害で手間取り、9着に敗れました。

成績はこちら
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西弘美騎手
「今日の作戦としては、先行→停止(ひと息して他馬が並ぶ)→また先行、とペースを自分でつくることだけを考えていました。障害の登坂力は抜群なので、先行さえすれば勝てると思っていたし、前走の屈辱を晴らしたかったです。北見の時から絶好調が続いていますが、それと同時に本当に力をつけたと実感しました」

久田守調教師
「前走の銀河賞では0秒5差の2着と悔しい思いをしたので、今日こそは、と思っていました。騎手に特段の指示はしなかったですが、ハンデ差を生かした先行策で行けば、障害のうまさはメンバー中では1番だと思っていたので、勝てる自信はありました。サダエリコの差しに不気味さを感じていましたが、第2障害手前でその不安もなくなりましたね。騎手のすばらしいレース運びの一言に尽きます」

1/15ヒロインズカップ予想 矢野吉彦

2006年1月14日(土)

エンジュオウカンから馬単

 正月の重賞3連発、みなさんの戦績はいかがでしたか? 私の予想は今イチでしたねぇ。いやいや、やっとフツーの私に戻っただけのことですよ。去年の快進撃は、自分でもビックリするほどだったんですから。

 さて、興奮も冷めやらぬうちに(?)、早くも新年の重賞第4弾、ヒロインズカップを迎えました。コスモカップは出てきませんでしたが、なかなかの好メンバー。気合いを入れて予想しましょう。
 問題は、帯広記念で惨敗した2強、サダエリコとアンローズをどうするか。これに尽きると思います。何しろ牝馬ですから、高重量戦の反動が気になるところではあります。まずサダエリコ。2005年のシーズンで同馬が4着以下に敗れたのは旭王冠賞(7着)の1回だけ。それだけ堅実に走っていたわけですが、旭王冠賞の次に出てきた北海道競馬記者クラブ特別では3着と“連”を外しています。この1例だけでは強調できないにしても、惨敗の後、すぐに巻き返して1、2着するのは難しいかもしれません。一方のアンローズ。こちらは帯広記念の予想でも書きましたが、近走の不振に加え、帯広コースとの相性の悪さも心配です。同馬が10頭立ての10着に敗れたのは今回が6回目。過去5回を振り返ってみると、その次のレースの成績はこれまた3着が最高です。こちらも、好走は難しいでしょう。ここは、思い切って消し、という手もありそうです。
 じゃぁ何が、となると、若さのエンジュオウカンかベテランの強みのキタノコクホーか、だと思うんですけど。昨シーズンのヒロインズカップ(04年12月に行われました)、3歳馬ながら2番人気に推されたエンジュオウカンは760kgを引いて5着、キタノコクホーは770kgの荷物で6着。トカチプリティー(760kg、1着)やサダエリコ(790kg、2着)に敗れています。でもその時は、上位2頭が好調を維持した中でこのレースを迎えていました。今回の好調度からすれば、逆転があってもおかしくないでしょう。少なくとも、昨シーズンほどの差はないと思います。
 で、どっちをとるか。ここはエンジュオウカンを狙ってみますか。昨シーズンのヒロインズカップとポプラ賞では、それ以前の荷物から一気に増量されたことが応えたようですが、今回は、4走前のクリスタル特別以来、700kgから徐々に重量を増やしてきたにもかかわらず、コンスタントに好成績をあげての重賞挑戦。初の770kgでも、昨シーズンのステップとは様相が違います。何とかこなしてくれるのでは。
 ひとまずこの馬を頭に馬単の総流しをかけます。2強やトカチプリティーの近走に不安あり、とすれば、あとは横一線でまぎれもありそうですから。押さえはサダエリコ、トカチプリティーを頭にエンジュオウカンへの馬単。これでいきましょう!

 さて、話は変わりますが、今年から「矢野アナウンサーと行く競馬探検隊」と銘打って、年に数回、海外や地方の競馬を見に行くツアーを実施することになりました。第1回は、2月25日(土)出発の「ベトナム・フートゥ競馬観戦の旅」。4泊5日で、ベストシーズンのベトナム・ホーチミン市を訪れ、最近サラブレッドが導入されたばかりというフートゥ競馬場でレースを観戦します。オプションとして、ベトナムの温泉体験ツアーも用意。情報によればドッグレースもあるとのことで、もし開催していたら立ち寄ってみたいと考えています。ただ今参加者募集中。成田発着ですが、わずかな追加料金で全国どこからでも参加していただけます。お問い合わせ、お申し込みは、日通旅行首都圏旅行支店03-6251-6351へ。詳しくは日通旅行のホームページをご覧ください。

 ではヒロインズカップ、みなさんのご健闘をお祈りします。今回はこのへんで。

1/15ヒロインズカップ予想 斎藤修

サダエリコ-エンジュで勝負

 さすがに正月の重賞3連勝というわけにはいきませんでした。ホクレン賞では勝ったニシキセンプーを本命にしていながらメダマを切ってしまったのが痛恨でした。

 さて、8歳以下の牝馬によるヒロインズカップ。やや複雑な別定で、1格付けにつきプラス10kgで、オープン馬は本年度収得賞金380万円につきプラス10kgとなる。
 オープンで賞金による10kg加増になるのはサダエリコとアンローズ。サダエリコはもうちょっとのところでプラス20kgを逃れた。その他のオープンがトカチプリティー、エンジュオウカン、キタノコクホー、スターエンジェルの4頭で、800万がトミサトクイーン、プリンセスサクラコ。600万がプリティブライト、シャトルクイーン。で、エンジュオウカンとプリンセスサクラコが5歳で10kg軽くなるという重量の関係。あ~複雑。
 まずはサダエリコ。今シーズンの過去の対戦を振り返ると、アンローズ以外のオープン馬では10kg程度の差ではもはやこの馬には通用しない。
 問題は20kgの差があるエンジュオウカンとの比較。岩見沢の金杯では25kgの差でサダエリコの勝利。しかしエンジュオウカンは帯広開催で力をつけてきていて、そのままの比較というわけにはいかない。
 いずれにしてもこの2頭の上位は動かしがたく、経験の差を買ってサダエリコを本命にする。
 かなり離れた3番手にここ2戦好調のキタノコクホー。
 帯広での2戦は不振だが、大外10番枠に入った昨年の覇者トカチプリティー。勝つまでは厳しいが北見のレディースカップではエンジュオウカンと同重量で差のないレースをしているプリンセスサクラコまで。
 アンローズはコース適性から今回も見送り。

 ◎サダエリコ
 ○エンジュオウカン
 ▲キタノコクホー
 △トカチプリティー
 △プリンセスサクラコ

 馬券は、◎○の馬単表裏または馬連で厚く勝負。オッズと相談してサダエリコからキタノコクホー以下に流す。

 あとは余談。アンローズは帯広で勝ったことがないとはいえ、2着は何度かあるわけで、いずれ人気が落ちたときに穴を狙ってみるのはアリかと。おそらく重賞ではないと思うが。

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