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馬券おやじは今日も行く(第11回)  古林英一

ウマ科学会に参加

 早いもんでもう北見開催がおわってしまった。ついに今年の北見開催に現地参戦することができなかった。残念である。

 先週の北見記念は矢野さん、斎藤さん共に的中おめでとうございます(^^) 小生はといえば、当日、わが北海学園大学の推薦入試に駆り出され、小論文の監督やら採点やらをやらされていたのである。業務を終えて急いで研究室に戻り、なんとかレース発走には間に合って、インターネットで観戦することはできた。馬券的にはわが最愛のアンローズからサダエリコが大本線で、あとシンエイキンカイにも少々という配分。これで、まず、大丈夫と思ったら、どうした、アンローズ!? 行きっぷりがいまひとつの上に、なんとゴールで転倒。ゴールインしたようにもみえたけど、ゴールインしてなかったんですな。本サイトの「レース回顧」を見たところ、馬体は無事だそうで、まずは何よりだ。

 さて、本題である。北見記念の翌日は東大で日本ウマ科学会というちょいと変わった学会の第18回学術集会なるものが開催された。既にごらんになった方も多いかと拝察するが、今年の学術集会は29日(火)発行のスポーツ新聞各紙に大きく報道された。スポニチは裏1面、サンスポはなんと表の1面だった。いわゆる学会なんぞという催しがスポーツ新聞の1面で大きく報道されたことなんて、まさに前代未聞の珍事である。小生も学者の端くれ、毎年それなりに色んな学会に出席してるが、学会のシンポジウムがスポーツ新聞に報道されたのは初めてである。もし、スポニチを捨てずにお持ちの方がおられたなら、一番大きな写真をご覧あれ、グレーのスーツを来たハゲ頭のおっさんが写っているはず。それが小生である。自分が禿げオヤジだということはわかっていたが、後ろアタマでも禿げていたとは……気がつかなんだわい。

 この学会が大きく報道されたのは、ディープインパクト号の強さを科学的に検証するというテーマでシンポジウムが開催されたからなのだが、実はこの学会、何も競馬好きの学者が集まってつくった学会ではない(もちろん会員のなかには競馬好きもたくさんいるが)。馬を専門とする獣医さんや畜産学関係者、さらには馬を研究対象としている歴史学者、経済学者、乗馬関係者、馬愛好者、まさに馬という動物のつながりだけで、様々な人びとが集まっている学際的な学会なのである。

 翌日におこなわれた一般講演では、われらがばんえいに関係する研究報告もいくつかおこなわれた。例えば、家畜改良センター十勝牧場の荒川さんは馬の牽引力を測定する方法に関する研究発表をされていた。また、小生も古い輓曳競馬の記録を元にした発表をさせてもらった。小生の学会報告の内容は近々小生のサイトにアップする予定であるので、ご覧いただければ幸いである。また、感想やご意見なんかもいただければうれしいと思う。

 もちろん、学会であるから、専門的な内容の発表がほとんどで、聞いていてもちんぷんかんぷんなものも中にはある。獣医さんが中心の学会なので、特に、病理学関係の報告などは小生みたいな門外漢にはさっぱりわからんのだが、それでも、発表者や質問者とのやりとりを聞いたりすると、「ほ~、そんな病気もあるんだねえ」とか、「なるほど、こういう栄養が足らないと馬はこんな病気になるんだねえ」などと思うことも少なくない。

 ウマ科学会の学術集会は毎年晩秋におこなわれている。一度のぞいてみてはいかがだろう。また、この日本ウマ科学会は、秋の学術集会以外にもいろいろな催しをおこなっている。詳しくはウマ科学会の公式サイトをご覧あれ。どうでもいいことだが、このサイトのアドレスをよくみると、「go.jp」というのがついている。これは政府関係機関のアドレスである。学会って政府関係機関なの?と思われるかもしれないが、決してそうではない。実は、この学会の事務局が日本中央競馬会の競走馬総合研究所にあり、学会のサイトもここにおかれているからなのだ。

 学会なんていうと、世間一般にはちょいと敷居の高いイメージもあるが、実は必ずしもそうではない。興味さえあれば簡単に見学できる学会もけっこう多い。ウマ科学会をちょいとのぞいてみると、もしかすると、新たな馬の見方や楽しみ方がひらけるかもしれない。ただし、この学会、馬券検討の参考には全くならないことだけは予め断言しておく。

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