強豪ひしめくSG競争で、最高峰のバトルに期待!
伊勢崎オートでナイター開催になるSGオートレースグランプリが始まる。前年は伊藤信夫が13年ぶりのSG優勝で幕を閉じた。今回も伊藤信は出場しているが、現在のオート界は青山周平と鈴木圭一郎の2強状態。果たして連覇はなるのか。注目選手を地区別に挙げていく。
まずは開催地区である伊勢崎。近年、ずっと伊勢崎のエース格として君臨するのは青山。前走は地元4日間開催で完全優勝を達成した。エンジンは絶好調で、この大会は2018年と2019年の覇者。2年ぶりに同大会優勝を目指す。伊勢崎でランク2位は早川清太郎。前走は地元で優出し4着。その前は飯塚の特別GIプレミアムカップで優出し5着。近況のエンジンは安定している。SGタイトルはまだないが、SG初優勝に最も近い存在。得意の地元走路で悲願を達成するか。3番手は高橋貢。前走は地元で準優勝だった。今年はGIを1つ、GIIを2つ獲っている。昨年もSGは2度の優出があり、経験を生かした走りで好成績を残し続けている。
鈴木圭を擁する浜松地区は層が厚い。その鈴木圭はここ数節、優勝から遠ざかっているが、エンジン自体は高位で推移。SGは今回のグランプリだけまだタイトルがなく、グランドスラムにリーチがかかっている状態。エンジンをしっかり仕上げて快挙達成を果たしたい。浜松でランク次位が伊藤信。前々走のプレミアムカップでは準優勝。更にその前の飯塚GIIでは優出3着と、近況の流れは悪くない。エンジンを完調にさせるのが条件にはなるが、昨年に続き同大会優勝も十分視野に入る状況だ。佐藤貴也はプレミアムカップで優出し7着。その後の地元でも優出しており、エンジン状態は上り調子。その同期の金子大輔は、前走の地元こそイマイチだったが、その前まではエンジンの仕上がりが良かった。他にも木村武之が近況上々。大舞台にも強いイメージがある。
川口地区のランクトップは中村雅人。前走の浜松4日間開催ではオール連対で準優勝だった。エンジン的にはある程度の状態を保てているので、持ち味の鋭い追い込みが披露できる。川口でランク次位は永井大介。前走の地元は不本意な結果に終わったが、その前のプレミアムカップでは久々に存在感を示した。SGは2018年のスーパースター王座決定戦の優勝を最後に縁遠くなっているが、永井らしい走りが戻りつつある昨今は久々にSG優勝の期待がかかる。若井友和はエンジン堅調。平田雅崇は近況エンジンが急上昇。佐藤摩弥は軽いスランプに入ってる。どこかで再浮上のキッカケを掴みたい。
飯塚地区は荒尾聡がトップ。前走は地元のプレミアムカップで優出し3着。今年は大きな着を取る事が少なく、車券への貢献度が高い。武器のスタート力は健在だし、レース後半に追い上げるスタイルも身に付け、青山や鈴木圭にも割って入れる走力がある。今年は全日本選抜で優勝しており、2度目のSG優勝がかかっている。近況の充実度では岩見貴史に注目。エンジンが高い位置で安定しており、好スタートからの速攻も決まっている。浦田信輔、篠原睦、有吉辰也はエンジン状態が並。腕自体はしっかりしているので、エンジンの後押しが欲しいところ。
山陽地区のエースは佐々木啓。前走は準決で被害があり優勝戦には進めなかった。エンジンは仕上がっているとはいえないが、そこそこの状態を保っている。スタートに頼らないレーススタイルで、後方からでも追っていくだろう。近況は角南一如がエンジン好調。今年はまだ優勝こそないが、最近では角南らしいレース後半の追い込みが見られている。スタートに課題を残しているが、そこをある程度こなせば今回は台風の目になるだろう。
※8月9日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-3(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-4(24期)〕
中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-7(27期)〕
永井 大介〔川口 S-8(25期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-9(23期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-10(22期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-12(29期)〕
特徴ある選手たちが織り成す裏開催!
この開催の直後にSGオールスターが控えている関係で、今回はS級選手が不在。飛び抜けた選手は不在で、誰にでも優勝のチャンスが巡ってくる。若手で勢いある選手や、近況好調な選手、また実力的にはSGに出場していてもおかしくない選手などを取り上げる。
前回の山陽オートはミッドナイト開催だったが、そこで見事に優勝を果たしたのは山崎進。0ハンに5車並んだハンデ構成で、最内から先行し、最後まで先頭を譲らずゴールしてみせた。約一年ぶり、自身4度目の優勝となった。今回は昼間開催に移行するが、エンジンも乗り手も好リズムなので注目したい。
その優勝戦で2着だったのが重富英雄。準決は3着だったが、1着入線の上和田拓海がフライングで失権していたので、繰り上がりで優出となった。まさにツキを生かして好結果を呼んだ。エンジン的にも直線の伸びが良く、スタートの切れも悪くないので今回も期待。他には吉松憲治、林弘明なども優勝戦に乗っていた。どちらも捌きには定評あるので、今回のメンバーなら追い上げていけそう。
直前の飯塚ミッドナイトで優出していたのは青木隆浩、松生信二、満村陽司、山本将之、田中輝義など。こちらはレース間隔が空いておらず、レース勘を保ったまま今回の臨めるのが大きな強み。連続優出を目指すべく、まずは初日のレースに集中したい。
実力的には岡部聡、東小野正道、別府敬剛などが上位。SGに出場していないのが不思議なくらいの選手たち。現状のエンジン状態はイマイチだが、今回はしっかりした捌きに期待したい。
若手では中村杏亮、高宗良次などが勢いある。中村杏は今年5回の優出中、3回の優勝がある。ここ数ヶ月で猛烈な成長を見せている。特にスピード面での強化が図れている。高宗も捌くレースで上達を見せている。やや厳しい態勢でも強引にインに突っ込んでいける精神力が特長。
B級では古城龍之介が楽しみな存在。1級車に乗り換わって2節を消化したが、ここまで5走して全て車券に絡めている。1級車に乗り換わったばかりの時期は、選手の走力が大幅にアップするケースが目立つ。今後の成長具合に特注だ。同期の川口裕司も車券に絡む機会が多い。一時期は抜いていくレースに課題を残していたが、今は克服されつつある。長田稚也は1級車に乗り換わった頃は快進撃が続いていたが、今はやや停滞。成長の壁に当たっている様子なので、いつこれを突破するか見届けたい。
※8月5日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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岡部 聡〔山陽 A-12(19期)〕
東小野 正道〔飯塚 A-24(25期)〕
林 弘明〔山陽 A-83(24期)〕
山崎 進〔山陽 A-195(26期)〕
重富 英雄〔山陽 A-186(24期)〕
山本 将之〔山陽 A-113(33期)〕
青木 隆浩〔山陽 A-193(33期)〕
松生 信二〔山陽 A-107(30期)〕
プレミアムカップVの永井大介が凱旋!
川口オートは久々の開催。今回はナイターでの戦いになる。最近は気温上昇とともに走路温度も上がり、軽ハン勢の活躍が目立っているが、夜の時間帯なら追い込み勢がしっかりとやって来るか。
今回、主役を張るのは永井大介。前走の特別GIプレミアムカップで見事に優勝を果たした。元々、相性のいい大会ではあったが、2018年以来の優勝だった。記念レースも2019年のGIゴールデンレース以来の記念優勝。ここにきて完全復活の狼煙を挙げた。エンジンは絶好調だし、今回のメンバーを見渡しても優勝候補の筆頭に挙げられる。
永井と同じくプレミアムカップで優出していたのは新井恵匠。シリーズ中に白星はなかったが、準決を2着で通過してのファイナルだった。今年はまだ優勝がなく、優出も3回と物足りない数字だが、ここから巻き返しを図りたい。以前の果敢な走りも戻ってきている。
外来S級で他に有力なのは有吉辰也、岩見貴史、角南一如あたり。有吉はここ2節はイマイチだが、それまでは4節連続で優出していた。その内3つは記念レースでの優出。大きな流れで見れば悪くない。岩見は前走の地元一般開催では準決3着で優出を逃したが、近況のレースはほとんどで車券に貢献できており、エンジンは中堅上位で推移している。鋭いスタートからの速攻に期待できる。角南は前走の飯塚一般開催で準優勝。ここ数節は優勝戦まで進むシーンが多くなっている。今年は優勝こそまだないが、エンジン的には十分戦えるレベルにある。あとは大事なところでスタートが決まれば優勝のチャンスが広がってくる。
地元S級は永井の他に佐藤裕二、平田雅崇、山田達也、小林瑞季が参加。いずれも前走では優勝戦まで進めなかったが、エンジン的には悪くなさそうだった。佐藤裕は速攻に、平田は強攻に、山田達は猛追に、小林瑞は軽快な走りに期待。
A級では木山優輝が前走の地元で優出し3着。スピードには一定の評価を得ており、あとは捌きの面でどれだけ上達が見られるか。亀井政和も前走の地元で優出。レース結果が序盤の展開に左右されやすい選手。レース序盤で好位置に付ける事ができれば、上位着でまとめられるはず。
B級では横田翔紀が地元で優出しての参戦。B級でありながら最重ハンの20M前に置かれ、ハンデの恩恵を受けていないが、スピードは豊かな選手。実際、前走の準決では青山周平を大いに苦しめた。
※8月4日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔川口 S-8(25期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-19(24期)〕
平田 雅崇〔川口 S-23(29期)〕
山田 達也〔川口 S-27(28期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-20(30期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-22(25期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-32(29期)〕
角南 一如〔山陽 S-41(27期)〕
ミッドナイトレースで飯塚の夜を熱く焦がす!
飯塚オートは、直前の昼間からのリレー開催でミッドナイトレースが行われる。レースの時間帯は大幅に変わるが、連続開催なので前回の動きは参考になる。
今回出場する地元S級は4人の予定。その中でランクトップは篠原睦。前走では初日こそ不成立だったものの、準決を2着で通過し、しっかりと優勝戦まで進んでいた。ここ数節の大きな流れでも、エンジンはある程度のレベルを保てており、底力を加味すると優勝候補の筆頭に挙げられる。得意の速攻で、レース序盤から積極的に番手を上げていきそう。
他に地元S級は重富大輔、久門徹、田中茂。この中で優勝戦まで進んだのは田中茂。それも初日から連勝を決めての優出だった。田中茂はその前まではエンジンがイマイチだったので、前走で大幅に立て直せた様子。エンジンが仕上がった時の田中茂は、攻めの強烈さが何倍にも増す。後方から追い込むレースがメインになるが、混戦でもスピードレースでも上位に進出してくるだろう。同期の久門はエンジンもう一つ。決して悪い部類ではないが、勝ち切るとなるともう少し上積みが必要。重富はエンジン状態が並以下。良化の兆しを出しておきたい。
外来S級は山陽から。ランク上位は藤岡一樹だが、前走ではイマイチだった。その前までもエンジン状態が良くなく、いい結果を残せていない。せめてエンジンが並くらいになれば、ミッドナイトでスピードある走りができるはず。まずは試走タイムを出しておきたい。西村龍太郎はエンジン下降気味だが、その前までの動きが戻れば十分戦える。
A級では滝下隼平が前走で初日から連勝して優出。持ち味のスピードを遺憾なく発揮していた。ミッドナイトの時間帯になると更にパワーアップしそうだ。他には川口の稲川聖也と山陽の山本将之が優出していた。どちらも33期で成長盛り。1走ごとに力を付けているし、若いだけあって、一度勢いに乗ると手が付けられなくなるかも。
他では捌きがしっかりしている人見剛志や岡部聡、スタート一気からの速攻が望める五所淳に注目。B級では佳元光義や川口裕司などがスピード出ている印象。
※8月1日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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篠原 睦〔飯塚 S-13(26期)〕
重富 大輔〔飯塚 S-31(27期)〕
久門 徹〔飯塚 S-35(26期)〕
田中 茂〔飯塚 S-45(26期)〕
藤岡 一樹〔山陽 S-30(29期)〕
西村 龍太郎〔山陽 S-38(25期)〕
滝下 隼平〔飯塚 A-16(28期)〕
稲川 聖也〔川口 A-228(33期)〕
プレミアムカップ優出組が多数参戦!
前回の浜松オートは特別GIプレミアムカップとの関係で、主力がごっそり抜けていた。今回は通常の開催でS級、A級、B級が参戦。プレミアムカップで活躍した選手が多く、その中から優勝者が現れるのか。
鈴木圭一郎はプレミアムカップの初日から快走を連発。しっかりと優勝戦まで進出していた。その優勝戦ではスタートで好位置を奪うことができず、必死に追い込んだが4着一杯だった。ただ、エンジン面は全く心配なく、今回出場する中でも最上位級。初日からファンの期待に応え続けるだろう。
他にプレミアムカップで優出していたのは伊藤信夫、金子大輔、佐藤貴也など。伊藤信は優勝戦ではトップスタートを決め、軽快な逃げを見せていたが、永井大介の追いに捕まってしまい2着入線の準優勝。シリーズを通してオール連対の安定感だった。エンジンは高い位置で安定しており、今回も車券に貢献してくれるはず。金子はシリーズ中に白星がなかったが、堅実に着をまとめて優出し6着。予選中は試走29を叩き出すなどエンジンは良さそうだった。佐藤貴は優勝戦で7着。予選準決の4走は全て車券に絡めていた。武器のスタートも切れていたので、今回も10M前の選手を叩いていくかも。
木村武之はプレミアムカップの初日にまさかのフライング。早々、失権となってしまったが、その後は1着を2本取るなどエンジン自体は良さそうだった。今回は仕切り直しのシリーズになる。笠木美孝、渡辺篤などもエンジンは悪くなさそうだった。
外来S級は川口のみ。そこでトップなのは中村雅人。プレミアムカップでは3日目に6着を取り、準決に乗れなかった。その後は立て直し、白星を挙げていたので、今回のような一般開催なら問題なく力を出せるエンジン状態にある。
前回の浜松オートで優勝したのは鈴木健吾。優勝戦は追い込むレースだったが、しっかりと番手を上げて先頭でゴール線を通過していた。試走タイムもこの時期に33出ていたので十分な数字。レース間隔も空いておらず、好リズムのまま今回に臨める。そこで準優勝だったのは仲口武志。近況はエンジンが高位で推移。攻めにも迫力が戻りつつある。
※7月31日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-4(24期)〕
木村 武之〔浜松 S-5(26期)〕
金子 大輔〔浜松 S-11(29期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-12(29期)〕
中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
鈴木 健吾〔浜松 A-67(28期)〕
仲口 武志〔浜松 A-133(24期)〕