佐藤貴也が劇的V!
浜松のGIIウィナーズカップの優勝戦は、懸念されていた雨走路になってしまった。その影響かどうかは分からないが、試走でハプニング発生。1号車の辰巳裕樹が落車してしまい欠車。1号車に関する車券は返還になった。
レースは岡部聡が筒井健太を早い段階で交わし、逃げ態勢に入った。この日のこれまでの雨のレースで、インコースが利いていた関係もあるのか、岡部はインベッタリで走っていた。それを追っていたのは佐藤貴也。その後ろに付けていたのが金子大輔。佐藤は何度も岡部を抜こうとモーションを起こしたが、なかなかうまく決まらない周回が続いた。しかし、7周回1コーナーで渾身の突っ込み。レース後にこのシーンは審議になったがセーフの判定で、佐藤が栄冠を掴んだ。ずっと追走していた金子が3着に入った。他の選手は、途中から大きく離され上位争いに参加できなかった。
このレースで光ったのは佐藤の勝負強さ。一時期、勢いを欠いていた時に足りなかったのは積極的に仕掛けて行く姿勢。これを取り戻してからはシッカリと結果を残せるようになった。前期から大幅にランクを上げたように、今年に入ってからは好成績が続いている。この次には飯塚でのSG日本選手権が控えている。今回の勢いをそのままSGにぶつけたい。
GIIウィナーズカップ・最終決戦!
予選、準決と4日間の戦いを終えて、ついに優勝戦のメンバーが出揃った。まずは準決の評価をしてみたい。
準決の動きが一番良かったのは高橋貢。スタートからダッシュ良く、道中でも落ち着いて攻めながらも好タイムをマークした。8人の中で一番余裕が感じられた。次に良かったのは金子大輔。逃げる辰巳裕樹と桜井晴光がペース上げていたが、最終的にはキッチリと追いきって1着。佐藤貴也も良かった。序盤で佐藤が走るインコースがガラ空きになった展開もあるが、永井大介を振り切っての1着は価値がある。永井も序盤こそ苦しんだが、2番手に経ってからは佐藤と同じくらいの機力を見せていた。ここまで4連勝できてる岡部聡も、エンジンが高位で安定してるからかスタートも安定して切れている。
逆に、なんとか最後の1周で2着まで行った木村武之はややエンジン不足。筒井健太と辰巳の2人も健闘したが、6周戦で最重ハンに捕まってしまうと言う事は、8周戦では到底粘りきれなそう。
当ブログでの本命には高橋を推す。エンジンの仕上がりは一番良さそう。さらに、準決の動きを見る限り乗り手の方もレース展開が見えている様子。スタートでよほど遅れない限りは追撃態勢を整えてくる。相手は金子と佐藤の2人。エンジン的には十分戦える状態にある。更に、今回は地元開催なのでいつも以上の力が出るかもしれない。序盤の位置取り次第では、高橋に先着もありそうだ。永井もけっして悪い状態ではない。ただし、準決で佐藤と一騎打ちになったときに全く差が詰まらなかったのは気になるところ。浜松走路との相性を考えると印を落とさざるを得ない。最後に、今節絶好調の岡部。枠なりのスタートが切れれば十分優勝争いに参加できる。
優勝戦当日は若干だが雨の予報が出ている。雨は巧者が多いが、高橋の本命はゆるがない。エンジン面、経験面、全てをとっても高橋が上位。そして、雨なら岡部がもっと上位に食い込んできそう。当日、他のどの選手がどのコースを使うかは分からないが、岡部だけはインコースと決まっている。他の人があまり通らなそうなので、岡部は自分のコースが使えそう。あとは、地元の利で金子、佐藤、木村か。
◎高橋貢
○金子大輔
△佐藤貴也
△永井大介
▲岡部聡
雨予想
◎高橋貢
○岡部聡
△金子大輔
△佐藤貴也
▲木村武之
各地区から強豪者が集結!
浜松GIIウィナーズカップは、各地区から好調な選手を迎えて行われる。地元のランク上位者が好調で、強力な外来勢を迎え撃つ態勢は整っている。S級選手を中心に近況を追う。
まずは地元勢から。ランク筆頭は木村武之。前走は船橋のGIだった。予選中は素晴らしい走りを見せ、しっかりと優出を決めた。優勝戦は雨走路になり5着という結果に終わったが、予選、準決と好タイムが出ていたのでエンジン面は心配ない。同じ大会で同じく優出したのが金子大輔。こちらは節を通して勝ち星がなかったように、エンジンは完調とはいかなかったが、それでも優出してくるあたりは流石だ。金子と同期の佐藤貴也は前走が伊勢崎の29期期別戦。無難に予選をこなし、29期決定戦に進むと、2着に入った。エンジン、乗り手共に好調をキープ。その29期戦が前走になる岩科鮮太は、エンジンこそ良い状態だったが、連日のオープン戦で展開的に苦しんでいた。伊藤信夫、青島正樹の両者は共に前走が船橋GI。エンジン的にはあまり良くなかったので、地元での立て直しに期待。
外来勢で注目は、全国ランク1位の永井大介。前走は地元のGI。キッチリ優出し、地元記念7連覇がかかっていたが、雨走路で車の進みがイマイチで3着に終わった。予選、準決の晴れ走路は全く問題なかったのでエンジンは大丈夫。ただ、一つ不安は浜松の走路。永井にとって全国で最も相性の悪い走路なので、その点だけは気がかり。
地元開催で優勝しての参戦は篠原睦。4日間開催でオール連対。優勝戦でも良い走りを見せていた。今回も得意の速攻を決めてくるか。川口の森且行は前走が地元の開催で優出。しかし、その優勝戦は台風の影響で中止になってしまった。エンジンが良かっただけに残念な結果になった。そのウサを今回晴らしたいところ。同地区で同期の若井友和も調子は良い。前走は直前の地元開催だったが、エンジン的にはマズマズの状態だった。
絶対王者・高橋貢の前走は船橋のGI。初日こそ1着を取っていたが、そこからはエンジンが上昇せず、苦しい戦いを強いられていた。久門徹も前走は船橋のGI。それまでの勢いを欠いて、エンジンはイマイチだった。逆に、岡部聡は同じ大会で気配が良かった。岡部の場合はその大会に関わらず、このところエンジンは良いところで安定している。前田淳の前走は地元の一般開催。優勝戦まで進んでいたので、気配は悪くない。
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主な出場予定選手
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木村 武之〔浜松 S-6(26期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-7(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-9(29期)〕
永井 大介〔船橋 S-1(25期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-4(22期)〕
森 且行〔川口 S-10(25期)〕
前田 淳〔山陽 S-11(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-14(26期)〕
王者不在で優勝争いは激化!
今節は伊勢崎不動のエース・高橋貢が不在で、誰にでも優勝チャンスがある。地元S級は早川清太郎、浅香潤で、この2人が中心となって地元の牙城を守っていく。
早川の前走は地元の29期期別戦だった。連日、0メートルオープン戦で厳しい展開になっていたし、エンジンの方ももうチョイの状態だった。早川は通常のハンデ戦の方が向いている。浅香の前走も地元の開催だった。準決は台風の影響で中止になり、優勝戦には進めなかったが、最終日はキッチリ1着で締めていた。
対する外来勢のS級は5人の予定。最も有力なのは中村雅人だが、近況の動きはやや不安残り。私病明けの前節地元GIでは満足いく結果を残せなかった。エンジンの方も仕上がってはいない状態。しかし、それから多少、日にちも経っているので体の方も良くなっているかもしれないし、エンジンも整備で良化させてくるかもしれない。同じ船橋からは同期の西原智昭も参戦。今年前半は好調が続き、今期は全国ランクも12位と大幅アップ。エンジンの現状はイマイチなので、早々に立て直しが必要になる。
外来S級で勢いがあるのは滝下隼平。前走は地元の開催で優出し8着。優勝戦までの3日間は全て1着の素晴らしい内容。ここ伊勢崎は9月にSGで優出した相性の良い走路。冷える気候を味方に大駆けもありそうだ。同地区の重富大輔の近況は、滑りに悩まされている模様。それでも前走の船橋では日に日に解消されつつあったので、今回あたりは思い切った走りができるか。山陽からは浜野淳が登場。近況の成績はムラ。エンジンが安定していないようだが、試走タイムが出なくても結果を出すことがあるので注意は必要。
S級以外では、田中哲に注目。前回の伊勢崎開催で優勝している。その後の船橋GIではエンジンが合わなかったが、再び地元の走路ならば折り合いが付くかもしれない。ただし、ハンデ位置には注意したい。最重ハンに置かれるようだと苦戦が想定される。同じような境遇に置かれているのが押田和也。前々回の地元で自身初の優勝を経験すると、その後のGIではハンデが重化し、最重ハンに置かれてしまった。連日、苦戦を強いられていた。今回、ハンデの変動があるのかどうかは大きなカギだ。
他で、気配が上々なのは田中賢、荒川哲也、鐘ヶ江将平。逃げ展開で活躍しそうなのは、新井裕貴、平川博康。一発力があるのは丸山智史、稲原良太郎あたり。
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主な出場予定選手
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早川 清太郎〔伊勢崎 S-25(29期)〕
浅香 潤〔伊勢崎 S-31(23期)〕
中村 雅人〔船橋 S-2(28期)〕
西原 智昭〔船橋 S-12(28期)〕
浜野 淳〔山陽 S-13(24期)〕
重富 大輔〔飯塚 S-30(27期)〕
滝下 隼平〔飯塚 S-40(28期)〕
田中 賢〔伊勢崎 A-9(29期)〕
通常の勝ち上がりに加え、32期期別戦も開催!
今回は通常の勝ち上がりとは別に、32期生による32期期別戦も組まれている。予選中は連日2個レースを32期戦に当てられている。まだ2級車の32期にとって、これは新人王争いに近いモノがある。通常の勝ち上がりと、32期戦を分けて展望していく。
まずは通常の方。
今回、何と言っても注目なのは青山周平。直前の地元GIで優勝してきている。優勝戦は雨走路だったが、予選中は良走路。どの天気でも結果を残している。前期ランクから2つ下がり、全国ランク3位になったが、選手としての力は着実に付けている。今回も当然、優勝候補筆頭に挙げられる。
打倒・青山に燃える地元S級陣は7人の予定。ランク筆頭は若井友和だ。前走は船橋のGI。初日からエンジンは悪くなさそうだったが、3日目に反則してしまい失権。それでも節を通してエンジンは安定していた。地元勢を引っ張っていく存在になるだろう。他で、状態がマズマズなのは中野憲人と大木光。中野は持ち味であるレース後半の追い込みが決まっているし、大木は前々節で優勝。その後の節も動きは悪くなかった。また、岩田裕臣はスタートが早いので、短ハンデ戦なら力を出せそうだ。
外来勢で気になるのは鈴木一馬。地元のGIで準優勝している。優勝戦では軽快な逃げを見せていたが、先述の青山に捕まってしまった。しかし、天候に関わらず良い走りができるし、スタート力にも定評がある。エンジン状態が良い今は、乗り手も成長しやすい状況にある。永冨高志も地元の開催で優出し5着。ここ何節も安定したエンジン推移を見せている。
次に32期戦。
現在32期で最も活躍しているのは鈴木圭一郎。前走は地元のGIで、初日から最重ハンの10メートル前に置かれ、厳しいレースを強いられた。逃げ展開に持ち込めず、連日苦戦していた。しかし、今回は相手が違う。同じ排気量のエンジン同士の戦いならば、乗り手の技量が大きくレースに反映される。今回の同期戦では中心選手になるだろう。
次いで実力があるのは松本やすし、吉原恭佑、佐藤裕児のA級勢。松本、吉原の伊勢崎両者は独走ではかなりのスピードがある。目下の課題はスタート。序盤で展開を悪くして、力を出し切れずに終わることが多い。しかし、今回の同期戦ならそれほどスタートに気を付けなくてもよいだろうから、好結果を残してくる可能性大。佐藤は通常のレースでも、アウトから捲って行く姿がよく見られる。レース運びが巧い方なので、同期を相手に捌きを見せてくれそう。
地元の益春菜は前走が優出だったが、台風の影響で開催中止となってしまった。本人にとっても悔しかっただろうから、そのウサを今回晴らしたいところ。走り自体もだいぶ安定してきた。同じく、小林瑞季もエンジンは安定しているので活躍が見込まれる。他の32期は近況イマイチだが、1戦ごとに成長する可能性はあるので、節中もその動向から目が離せない。
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主な出場予定選手
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若井 友和〔川口 S-18(25期)〕
中野 憲人〔川口 S-28(24期)〕
大木 光〔川口 S-29(28期)〕
高橋 義弘〔川口 S-33(29期)〕
青山 周平〔船橋 S-3(31期)〕
新井 恵匠〔船橋 S-43(30期)〕
永冨 高志〔飯塚 S-44(17期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-48(25期)〕