
12月13日、第10Rの2歳重賞「第14回寒菊賞」で単勝4番人気に支持されたイチダイが3馬身差で優勝。この勝利で管理する板垣吉則調教師は岩手競馬調教師部門の年間最多勝となる114勝を達成した。
従来の記録は昭和45年(1970年)、故・小西善一郎調教師の113勝。板垣調教師は45年ぶりに岩手競馬記録を更新。しかも今回が板垣調教師のシーズン初重賞制覇。年間記録を初重賞で決めた。
板垣吉則調教師
「最多勝記録達成が今季初重賞なんて、できすぎですね。今日のイチダイは反応も良かったので、もしかしたらと思いました。
ジョッキーを引退して調教師開業6年目を迎えましたが、仕事内容がまったく違いました。ですから今でも反省と勉強の毎日です。
ジョッキー時代から数字をあまり意識しないタイプですが、この記録は素直にうれしい。
信頼して預けてくださるオーナー、そしてきゅう舎スタッフが一生懸命に頑張ってくれた結果だと思っています。
今後は調教師になってからの目標だった全国に通用する馬づくりを目指し、遠征にもどんどんチャレンジしていきたいと思っています。
岩手競馬はまだ1ヵ月ほどシーズンが残っていますが、気を緩めずさらに勝利を重ねていきたいですね」
今シーズンの板垣吉則調教師は出足から快調に飛ばし、8月時点で早くも100勝突破を噂されていた。
現在、岩手競馬の所属調教師は36名。小西善一郎調教師が113勝した昭和45年当時は約20名ぐらいと周辺環境がまったく違う。
それを裏付けるように2位の佐藤雅彦調教師が64勝だから、ほぼダブルスコア。いかに114勝が強烈かが一目瞭然だ。
今週を含め岩手競馬は14日間も開催があり、こうなると自身の記録をどこまで伸ばすかが興味の的。板垣きゅう舎の出走馬をしっかりチェックしてほしい。それが馬券対策にも直結するはずです。
19日メインはシーズンラスト重賞・トウケイニセイ記念(1月11日)トライアル「第25回白嶺賞」(水沢1600m)。
桐花賞へ向かう組とトウケイニセイ記念に向かう組の住み分けがはっきり。マイル適性、短距離タイプがずらり顔をそろえた。
主軸はワットロンクン。今季始動が5月までずれ込んだが、初戦を快勝。続いて伝統のみちのく大賞典へ駒を進めて4着に善戦したが、その後2ヵ月休養。順調さを欠いたが、ここにきてようやく上昇ムード。
南部杯12着からA級戦を快勝し、栗駒賞へ1番人気で臨んだ。レースも逃げたエゴイストの2番手をキープし、直線で先頭。鞍上・村上忍騎手も勝利を確信したに違いないが、大外からスフィンクスが一気に交わして完勝。ワットロンクンは完全に足元をすくわれた。前半、逃げたエゴイストを追いかけ、終いが甘くなったのも敗因だった。
しかし今度の舞台はベストの1600m戦。過去6勝(8戦)と最も得意としているうえ、エゴイストが出走を自重。主導権を握れるのはほぼ間違いない。
逆転筆頭はエーシンシャラク。名古屋から転入後、いきなり2連勝マーク。以降も短距離路線で毎回上位争いを演じている。
その反面、詰めが甘く勝ち切れないでいるが、ズブさが出ている今ならマイルの方が合いそうな印象。何とか突き抜けたいところだろう。
スフィンクスは中央1000万下から転入2戦とも二ケタ着順だったが、栗駒賞で思い切った待機策を取ったのがズバリ。ワットロンクンを並ぶ間もなく交わして0秒4差で完勝した。
ネックは1600m延長だが、坂口騎手「前半で脚を貯めれば距離も持つ」とのこと。栗駒賞の再現まで。
ドリームカトラスは中央5勝、東海6勝から転入。近走は白星から遠ざかっているが、格でアッサリも十分。
シルクアーネストは2500m・北上川大賞典で5着確保。マイル短縮と今の不良馬場を味方に一発を狙う。
マイネルコランダムは転入初戦が初ダートだったが、大外一気を決めて快勝。決め手は軽視できない。
◎(5)ワットロンクン
〇(8)エーシンシャラク
▲(6)スフィンクス
△(1)ドリームカトラス
△(10)シルクアーネスト
△(3)マイネルコランダム
<お奨めの1頭>
9R ケイジースワロー
岩手転入後、6戦5勝と連対パーフェクトを継続中。前走は2着に敗れたうっ憤を晴らし、1秒2差で圧勝した。もう一丁いける
★寒菊賞/転入2戦目 イチダイが優勝!
13日に行われた2歳重賞『寒菊賞』は4番人気のイチダイが優勝しました。
好位2番手から進んだ同馬は激しい後続争いを尻目に直線先頭、最後まで手応えを保ったまま4馬身差の完勝。北海道から岩手に転入2戦目で重賞制覇となりました。
2着には5番人気ディックカントウが入り、1着馬・2着馬が最近北海道競馬から岩手に転入した馬で占められる結果に。1番人気サプライズハッピーは伸びを欠き4着に終わっています。
また、イチダイ号を管理する板垣吉則調教師はこの勝利が今季114勝目。これが岩手競馬における「調教師のシーズン最多勝記録」更新の勝利ともなりました。
これまでの最多勝記録は1970年に小西善一郎(元)調教師が達成した113勝でした。
先日7日、岩手版グランプリレース「第41回桐花賞」ファン投票の中間発表があった。
1位・ナムラタイタン
2位・コミュニティ
3位・ライズライン
4位・モズ
5位・ラブバレット
6位・ココロノママニ
7位・レジェンドロック
8位・クロワッサン
9位・シャーク
10位・トーホクアロー
5日からファン投票がスタートし、今回の中間発表は3日間の募集結果。予想どおりナムラタイタンが402票、コミュニティが339票。3位のライズラインが147票だからトップ2頭が3位以下を大きく離している。
昨年は単勝1・1倍の圧倒的1番人気に支持されたナムラタイタンだったが、快調に飛ばしたモズを早めに捕えにかかり、直線一杯。替わって4番人気コミュニティが鮮やかなまくりを決めて2馬身半差で完勝。悲願の打倒ナムラタイタンを果たした。
あれから1年が過ぎても2強の基本は変わらないが、北上川大賞典でコミュニティの追撃を封じたライズラインがついに復活。年度代表馬の動向も分からなくなった。
今季5戦4勝のナムラタイタン、唯一の敗戦は南部杯のみ。この数字だけを考えれば2年連続の可能性は一見高いように見える。
しかし岩手根幹レースでの優勝はなく、実績ならシアンモア記念、北上川大賞典を制したライズラインも見劣りはない。
コミュニティも伝統のみちのく大賞典を圧勝し、あすなろ賞も優勝した。
また別路線ではラブバレットが交流重賞で活躍。さきたま杯4着、クラスターカップ3着。そして1000万レース・笠松グランプリを制している。遠征交流で岩手勢が優勝したのは2006年、パラダイスフラワーのエーデルワイス賞(GIII・当時)以来の快挙となった。
そのラブバレットは園田・兵庫ゴールドトロフィーに挑戦予定で、日程的に桐花賞は無理(距離的にも)だが、ナムラタイタン、コミュニティ、ライズラインはほぼ横一線。桐花賞が年度代表馬を左右する重要な一戦となるのは間違いない。
桐花賞の応募締め切りは12月20日。まだ時間があるので、みなさんも投票をお願いします。三陸名産が抽選で当たります。本当においしいですよ。
13日メインは金杯トライアル「第14回寒菊賞」(水沢1600m)。二冠馬メジャーリーガーが不在ならサプライズハッピーで中心は動かない。
デビュー4戦目の水沢1400m重賞・ビギナーズカップを5馬身差で圧勝。前々走・若駒賞はメジャーリーガーの積極策にしてやられたが、直線で肉薄。0秒2差2着まで迫った。
その後は南部駒賞を見送り、プリンセスカップ1本に絞って調整。強豪遠征馬を退けて早め先頭ラプレシオーサをキッチリ捕えた。
今回は牝馬で56キロを背負うが、地元同士ならすでに勝負付けの済んだメンバー構成。主役は譲れない。
ウマノジョーは北海道交流・知床賞で岩手最先着4着。詰めの甘さに課題を抱えているが、前々走で見事な好位抜け出しを決めた。前回も3着ながら0秒1差。ハンデが1キロ軽減され、反撃を狙う。
サンエイホープは前走の強さ一目。3番手キープから早め先頭に立ち、後続の追撃を完封。ダートでも好勝負を証明した。まだ3戦のキャリア。小柄だが、さらに成長する予感十分。
ディックカントウは距離延びて本領を発揮。移籍前の内容がすばらしい。1600mが舞台ならいきなりのシーンまで。
イチダイは北海道1勝から転入初戦、甲府おからの競馬を強いられながら直線台頭。サンエイホープの2着を確保した。コース2度目のアドバンテージを生かす。
ツネオーはムラだが着実に地力アップ。前走、大外一気を決めて周囲をアッと言わせた。流れ速くなれば再現まで。
◎(10)サプライズハッピー
〇(12)ウマノジョー
▲(1)サンエイホープ
△(9)ディックカントウ
△(8)イチダイ
△(5)ツネオー
<お奨めの1頭>
2R エアヴーヴレ
3戦連続2着は巡り合わせが悪かった。今回はメンバーが大幅に緩和され、絶好の勝機を迎えた
12日(土)メイン10Rは恒例となった岩手県調騎会騎手部会協賛による「震災復興 子ども達に夢と笑顔を」。今回はB1三組、水沢1600mが舞台。
話が横道にそれるが、岩手競馬は2週間ごとに格付けが行われる。今回の場合で言うと格付け編成表が決まるのは火曜日8日。前半3日間(12日~14日)と後半3日間(19日~21日)の出走予定馬がまとめて発表される。
あくまでも基本だが2、3歳馬の重賞は前半3日の間で行われ、古馬重賞は後半3日間に組まれる。
今開催2週間に当てはめると前半週の13日(日)に2歳重賞・寒菊賞、後半週の19日(土)に古馬(3歳以上)重賞・白嶺賞がある。この仕組みを理解すると、岩手競馬の流れが非常に分かりやすくなる。
そして開催替わり(今週は第9回水沢)の初日メインには、ほぼ調騎会騎手部会の協賛レースが組まれている。
震災後、騎手部会は途切れなく現在も実施し、進上金の一部を『いわての学び希望基金』へ寄付する。地味だが、この活動には頭が下がるばかり。村上忍調騎会騎手部会会長、そして所属騎手の活動を暖かく見守り、そして応援してほしい。
主軸にゴッドバローズを指名する。福島芝1800mの2歳新馬戦を逃げ切り快勝後、新潟2歳ステークスに駒を進めた。
今年9月、岩手に新天地を求め、盛岡ダ1800mをハイタイムで逃げ切り圧勝。3戦置いて水沢1600mも10馬身差で圧勝した。
そのパフォーマンスからB1特別・ひいらぎ賞で1番人気に支持されたが、マツリダアンバターのマクリに屈して2着。これは勝った相手を誉めるべき。1900mをしのいで2着を死守した。
今回は相手が甘くなり、距離も1600mへ短縮。逃げ同型のどうさばくかだが、強引にでも逃げれば直線で二の脚を披露。首位奪回のお膳立ては整った。
レディアントデイズはひいらぎ賞6着だが、ゴッドバローズとは0秒5差。それ以前2戦を2着にまとめ、復調の手ごたえは十分。ゴッドバローズと同様、マイル短縮で反撃に期待したい。
ハーモニーフェアは東京芝1400mの2歳新馬戦を勝ち、フェアリーカップへ挑戦した実績がある。その片りんを初戦の水沢1600m1着で披露した。その後は足踏みが続いているが、ひと息入れて反撃態勢。4走前の再現を狙う。
スパンコールは牝馬特有のシャープな切れがセールスポイント。近走は末脚に冴えがないのが気がかりだが、先行馬がそろってハイペース必至。久々の首位まで十分。
ドナエテルニテは前走逃げて3着だったが、前半3ハロン37秒台のハイペースで末が甘くなったもの。ここも同様の不安あるが、スンナリなら残り目ある。ゼンノブショウは成績振るわないが、近走内容は悪くない。押さえが必要。
◎(9)ゴッドバローズ
〇(8)レディアントデイズ
▲(10)ハーモニーフェア
△(7)スパンコール
△(5)ドナエテルニテ
△(6)ゼンノブショウ
<お奨めの1頭>
6R スカイトップ
ここ2戦は2着に敗れたが、巡り合わせが悪かった。前走は優秀戦でタイム差なし2着。メンバー緩和された今度は首位を譲れない
★北上川大賞典/ライズラインが2500mを押し切る
6日・日曜に行われたダート2500mの重賞「北上川大賞典」は2番人気のライズラインが優勝しました。
過去には2000m以上の経験を持っていない同馬でしたが、今回はペースを上手く掴んで上がりの競馬に持ち込んで最後はライバルを寄せ付けず3馬身差の完勝。春のシアンモア記念以来の重賞タイトルを手にしました。
1番人気、昨年の覇者コミュニティは2着、3番人気ブルースイショウが3着。以下も4番人気エアラギオールが4着、5番人気シルクアーネストが5着・・・と人気サイドの決着でした。
●11Rの買い目
馬単(5)=(8)、(5)=(6)、(5)→(4)、(5)→(9)、
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