
★栗駒賞/10番人気スフィンクスが優勝
22日に行われた重賞『栗駒賞』は10番人気、出走馬中最低人気だったスフィンクスが優勝。3連単11万超えの大波乱となりました。
JRA時代には1000万下まで進んだ同馬ですが直近は大敗が続いたこともあって単勝111.6倍の低評価。しかし直線の脚は他の馬を明らかに上回る素晴らしいキレを見せ、1番人気ワットロンクンを並ぶ間もなく交わしたうえに突き放してゴール。自身約2年ぶりの勝利を重賞制覇で飾ってみせました。
●10Rの買い目
馬単(9)=(11)、(9)=(3)、(9)→(4)、(9)→(6)
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23日、地方競馬全国交流「第28回ダービーグランプリ」は岩手競馬そのものを象徴するレースといっても過言ではない。
地方競馬の優等生と言われていた時代の1986年、全国に先駆けてダービー馬によるダービーを夢見て創設。当時、岩手競馬では破格の1着賞金2000万円を拠出した。
第1回から第3回まで地区レベルまざまざに南関東馬が3連覇。はるか高い壁に打ちひしがれたが、第4回で地元の雄スイフトセイダイが優勝。この時期を境に、岩手競馬のレベルは一気に登っていった。
その後、トミシノポルンガ、ミスタールドルフなど強豪が優勝馬に名を連ね、第7回以降は1着賞金が5000万円まで跳ね上がった。
第11回(1996年)から新盛岡競馬場(OROパーク)へ舞台を移し、JRAにも門戸を開放。皐月賞馬イシノサンデーが制し、新時代突入を高らかにアピールした。
以降もゴールドアリュール、ユートピア、パーソナルラッシュ、カネヒキリなどダート界を席巻した強豪が優勝。自他ともに認めるダート3歳で唯一のGIとして定着した。
しかし岩手競馬の売り上げが年々下がり、同時に新競馬場の借金が雪だるま式に増え、市民県民を巻き込んで岩手競馬の存廃問題に揺れ続けた。
それに追い打ちをかけるように2007年、馬インフルエンザが全国にまん延。ダービーグランプリは地元開催を余儀なくされ、翌年休止。
まさに首の皮一枚、綱渡りギリギリで競馬が存続した。前後してダービーグランプリ休止を惜しむ声、復活を願う声が高まり、2010年に復活。原点に立ち返って地方競馬交流で再スタートした。
以上がダービーグランプリをかいつまんだ歴史だが、今年は復活して最高のメンバーがそろった。ラッキープリンス、ストゥディウム、オウマタイム、ヴェスヴィオ、北海道三冠すべてに出走タイムビヨンド。そして不来方賞馬ダイワエクシード......。今からゲートが開く瞬間が待ち遠しい。
22日メインは「第27回栗駒賞」(水沢1400m)、11頭立て。ワットロンクンに初重賞のチャンスが巡った。
ワットロンクンは昨年12月に南関東から再転入。初戦を快勝し、桐花賞3着に善戦。いい形でシーズンを終えた。
今季始動は5月。久々を苦にせず逃げ切り、みちのく大賞典4着。その後、2ヵ月の休養に入り、復帰2戦目を圧勝。南部杯は12着だったが、前走再び1秒差で逃げ切り圧勝。ようやく本来のシャープさを取り戻して栗駒賞へ駒を進めた。
過去9勝はすべて1300mから1600mの距離。ベストの1400mで待望の重賞制覇に王手をかけた。
エーシンシャラクは名古屋から転入後、芝ダートを問わず短距離路線を歩んで2勝。また重賞でも毎回勝ち負けを演じてきた。最後の詰めに課題を残すが、通算7勝の1400mで逆転を狙う。
エゴイストは岩手の水が合い、ハーベストカップ、OROターフスプリントと芝1000m重賞2連勝。
今回は距離1400mに延長されたが、1周1200mの水沢ならコーナーで息が入ることができ守備範囲。自慢のスピードで押し切るか。
アカリロンドンは近走成績からは強気になれないが、右回りがベスト。素質比較では引けを取らず、相手強化は承知の上で印をつけた。
ミラクルフラワーは北海道2歳時に知床賞、プリンセスカップを優勝。格の見方では劣るが、岩手との相性抜群。
ランドオウジは年齢的な衰えを隠せないが、前走1800mで果敢に攻めて2着死守。ベストは盛岡だが、1400mなら軽視できない。
◎(10)ワットロンクン
〇(4)エーシンシャラク
▲(8)エゴイスト
△(7)アカリロンドン
△(1)ミラクルフラワー
△(6)ランドオウジ
<お奨めの1頭>
9R ウインペンタゴン
南関東A2から転入2戦目を圧勝。格上馬が弾みついたのは間違いない。相手強化感もなく、もう一丁いける
先週から舞台は晩秋に水沢に替わったが、雨の影響もあって馬場把握が非常に難しかった。
初日14日は各ジョッキーとも手探り状態のせいか逃げ先行有利だったが、後半になって差しも結構届いた。
それを象徴したレースがメインのB1・水沢1400m戦。主導権を握ると見られていたドナエテルニテの出鼻を大外マイネヴァイザー、タイセイゼニスが叩いて激しい先行争い。
結果、6番手外にいたマツリダアンバター、後方2番手カネツパワーが1、2着。前の馬が総崩れとなった。
翌日15日はさらに雨が激しく降り、水が浮く不良馬場。逃げた馬が極端に強いか、極端に失速するかの二極。7Rの伏兵キーマスコットは2着に9馬身差をつけて圧勝。最終11Rのゴッドバローズも10馬身差で逃げ切った。半面、前がつぶれるケースも多く前半ペースが勝敗を大きく左右した。
続く16日は馬場が乾き始め、差しタイプが有利。しかし先行して粘ったケースもあり、連対脚質は非常にバリエーションに富んでいた。
改めて3日間を振り返ると、抜けた馬がいる場合は別にしてどんなタイプでも活躍できるおもしろい競馬だった。
今週はどんな馬場傾向になるか。前半レースでしっかりと把握したいし、してほしいと思う。
21日メインはA級二組・B1一組による水沢1600m戦「小雪特別」。A級馬は57キロ、B1馬は55キロ(牝馬は2キロ減)を背負う。
主軸にシャークを指名する。昨年も7勝マークしたが、今季も順調に白星を積み重ねて6勝。2ヵ月の夏休み明けはレース勘を取り戻せなかったが、近4走2勝3着2回。一戦置きに1着を稼いでいる。
前走は3着に敗れたが、相手が翌日の重賞・栗駒賞でも人気を集めるであろうワットロンクンが相手。加えて後続のマークも厳しく直線一杯となった。
しかし今回は同型いてもさばける相手。枠順的にも逃げの手に出れる可能性が高く、得意パターンに持ち込めるはず。そうなれば直線で二の脚を使って首位奪回のチャンス。
逆転筆頭はリトルキング。今季も健在をアピールして5勝2着2回3着3回。着外はJRA相手の二戦のみと抜群の安定感を誇っている。前々走でシャークをアッサリ交わして快勝も強調材料となる。
ブルロックは南関東から転入して2、3、1着。そして前走は4着と過去実績を考えると物足りない印象。詰めの甘さが気になるが、今週の追い切りで絶好の動きを披露。2頭をまとめて負かすシーンまで。
カリスマアキラは南関東から再転入当初は好走の連続だったが、次第に尻すぼみ気味。精彩を欠いていたが、前走2着で復調ムード。岩手3勝マークの水沢でさらに期待が増す。
クロワッサンは南関東から再転入戦5着。昨年暮れの迫力を取り戻していないが、叩かれた変わり身を見込めるはず。
◎(5)シャーク
〇(8)リトルキング
▲(1)ブルロック
△(12)カリスマアキラ
△(4)クロワッサン
<お奨めの1頭>
8R シャイニーサン
転入後、5戦4勝2着1回。3走前の2着は勝った相手を誉めるべき。2連勝で軌道修正を果たし、昇級も問題にしない
★南部駒賞/地元メジャーリーガーが遠征勢を撃破!
15日の水沢競馬場で行われた2歳重賞『南部駒賞』は、1番人気に推された地元メジャーリーガーが2番人気・北海道のアンビリーバボーを抑えて優勝。このレースでは3年連続の地元Vを果たしました。
メジャーリーガー自身はこれで若駒賞・南部駒賞と岩手2歳"二冠"を達成。このあとは三冠最終戦となる金杯を目標に進むことになりそうです。
●10Rの買い目
馬単(5)=(4)、(5)=(7)、(5)→(1)、(5)→(9)
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15日メインは2歳伝統の「第43回南部駒賞」(水沢1600m)。今年は北海道から3頭が参戦。迎え撃つ岩手6頭の計9頭の争いとなった。
前哨戦・知床賞はリックカグラが優勝し、2着シグラップエリー、3着シュネルバレイと北海道勢が上位3着までを独占。地区レベル差がはっきりと出た。それを考えると南部駒賞も北海道重視が妥当かもしれない。
もう一つデータがある。2004年、地方交流に昇格して以降、岩手8勝、北海道3勝(ほかの地区の優勝はなし)。また過去5年でも岩手4勝、北海道1勝。岩手勢が3連覇を果たしている。
ただ不安点がない訳ではない。昨年から勝ち馬をさかのぼるとロールボヌール、ライズライン、オグリタイム(北海道)、アスペクト、ベストマイヒーロー、ロックハンドスター、ワタリシンセイキ、パラダイスフラワーとそうそうたる顔ぶれ。
果たして◎メジャーリーガーが肩を並べれるかどうか。これが今年の最大焦点。おそらく1番人気にも支持されると思うが、過去6年で1番人気<4.2.0.0>とパーフェクト連対を果たしている。
メジャーリーガーは5戦4勝3着1回。唯一の3着はテシオ杯ジュニアグランプリだったが、優勝したソロフライトとは0秒1差。
続く若駒賞では外強襲サプライズハッピーの追撃を封じ、重賞2勝目を飾った。心強いのは若駒賞1着馬が南部駒賞を制したのは過去6年で5回。二冠を達成する可能性が高いことも付け加えておきたい。
逆転筆頭はギガビーム。デビュー戦は門別新馬戦でもより上位のスーパーフレッシュチャレンジに出走。大差2着に敗れたが、相手が噂の大物ライゾマティクス相手では仕方なし。
その後、5戦目に初勝利を飾り、未勝利を脱出した。注目してほしいのは距離。これまで1600m4度、1700m2度。レースリプレイも見てもそうだが、行きたがる一方でピリッとした脚がない。1600mは望むところ。セレクションセール出身馬が素質開花させるか。
アンビリーバボーは新馬戦2着から3戦目に初勝利。前走は逃げて2着に敗れたが、門別1200m1分12秒3は優秀。同日のウイナーズチャレンジの勝ちタイムが1分12秒9を考えれば能力は推して知るべし。
ソロフライトは芝1000m・2歳新馬を快勝し、芝交流・テシオ杯ジュニアグランプリも優勝。2戦での制覇はプレイアンドリアル以来の快挙となった。
今回は未経験のダート戦。400キロを割る小柄な牝馬でパワー競馬対応に一抹の不安があるが、兄がダートで活躍中のリトルキング。こなせる素地はある。
タッチワールドは知床賞5着から連続で岩手参戦。勝負どころでもたついたのが気になったが、1400mより1600m向き。
チャイヨーは若駒賞9着大敗で評価が下がってしまったが、内で揉まれたのが致命傷。今回は外枠を引き当て自分の競馬ができれば巻き返して不思議はない。
◎(1)メジャーリーガー
〇(4)ギガビーム
▲(5)アンビリーバボー
△(3)ソロフライト
△(7)タッチワールド
△(9)チャイヨー
<お奨めの1頭>
9R アクティブボス
前走・不来方賞は勝ちに行っての5着だから仕方なし。自己条件に戻って雪辱を果たす