
久しぶりのこのブログになります。この間に開催場は水沢に移り、冬の競馬がスタートしております。
10月にコースの砂入れ替えがあった水沢競馬場ですが先日の雪の影響が残って今週のコース状態は不良。各距離の走破タイムも今の所やや速めという感じになっています。どちらかといえば先行有利な決着が多いようにも見えますが、開催間隔が開いた分と、また今季ここまで盛岡開催が非常に長かったことから水沢でのレース経験がない馬も多いために、水沢経験がある馬がうまく乗りこなして有利に戦っている印象でもあります。来週あたりまではこれらの影響が残るのではないでしょうか。
12月9日の水沢競馬は10Rがメイン。2歳重賞の『寒菊賞』がそれです。年明けの金杯のトライアルにもなるレースですが、この間にも転入馬が増えて力関係は流動的。今回の11頭中7頭が北海道からの移籍馬ですから実質的には北海道所属馬の戦いの様相です。
しかし本命は数少ないというべき岩手デビュー馬の(4)グランコージーとしました。前走の南部駒賞では8着、北海道勢にかなわなかった形になりましたが、力云々というよりは自身初めてと言っていい超ハイペースの先行争いになってしまって崩れてしまったと見るべきでしょう。北海道からの転入馬が多いここは"地元馬同士だから"とも言い難い相手になっていますが、その前走の経験は活きるはずですし、先行しぶといタイプですから直線短い水沢はこなせれば悪い条件ではないはず。巻き返しに期待します。
対抗は(5)シンボ。南部駒賞は北海道所属として出走して7着。最内枠が災いして流れを掴みきれずに終わった印象でした。それ以前の結果で分かる通り、スムーズに流れに乗れさえすればこの辺で勝ち負けできる力があるのは間違いない馬。前残り傾向になった時が少し怖いですが門別では先行競馬もしておりあくまでも流れ次第のはず。
(6)バイクミレーは前走からまた一ハロン延長、引き続き距離との戦いになります。地力の高さは前走で証明済みと言えますし、このあと何度か戦うであろう水沢マイルという条件で力を出しきれるかどうかが試金石。
(8)エイシンハルニレ若駒賞でグランコージーの2着が目を引きます。前走は結果的に芝1000mが合わなかったと考えればダートマイルで見直し可能。(9)サンエイキングダムは今年の岩手デビュー馬の中でも素質では上位と思える一頭なのですがなかなか良い結果に繋がりません。地力発揮に期待しての△。
●10Rの買い目
馬単(4)=(5)、(4)=(6)、(5)=(6)、(4)→(8)、(4)→(9)
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次週15日からスタートする「ゴールデンジョッキーズシリーズ」全3戦に出場する騎手12名が発表された。紹介順は11月17日時点のリーディング1位から、()は勝利数。
・村上忍(137勝)
・山本聡哉(135勝)
・山本政聡(128勝)
・高松亮(85勝)
・岩本怜(80勝)
・坂口裕一(65勝)
・菅原辰徳(65勝)
・鈴木祐(62勝)
・菅原俊吏(60勝)
・高橋悠里(57勝)
・阿部英俊(48勝)
・陶文峰(37勝)
昨年度まで山本聡哉騎手が4年連続でリーディングトップを飾っていたが、今シーズンのジョッキー戦線は村上忍騎手がリードした。さらには園田・ゴールデンジョッキーカップ総合優勝を果たし、5年ぶりの首位奪回が濃厚になるかに見えた。
しかし2度の騎乗停止(合計10日間)によって首位が逆転。11月11日時点で山本聡哉騎手134勝、村上忍騎手131勝。村上忍騎手には厳しいムードが漂っていたが、翌週16日、17日の2日間で6勝を荒稼ぎ。また3位の山本政聡騎手も6勝マークして猛チャージ。初のリーディングも視界に入ってきた。
この接戦模様の中で「ゴールデンジョッキーシリーズ」を迎えるのは、ファンとしてうれしいこと。当人たちはプレッシャーを相当感じていると思うが、同シリーズの結果がリーディング争いを大きく左右する争いになること必至。今週はもちろんのこと、次週からのリーディング争いに注目してほしい。
8日メインはB2「ディセンバーカップ」(水沢1900m)。近走成績を重視するか、距離適性を重視するか―が焦点となる。
コログレッツォは高知C3から転入。盛岡芝でリズムが狂った時期もあったが、軌道修正に成功。特に近5走の内容は評価に値。勝ち切れないタイプだったが、ロングスパートが決まって2勝をあげた。
前走は2番手をキープしたアルアンダルスが3馬身差で完勝。コログレッツォは水を開けられたが、追い比べで2着を死守。地力強化を改めてアピールした。
今回のメンバー構成なら流れ落ち着く可能性が高いが、自力で動けるのが強み。父オルフェーヴル、母父ダンスインザダークの血統からも1900mは望むところだろう。
コウギョウネルソンは夏場に精彩を欠いたが、再び上昇気配。切れる末脚を武器に3走前、そして前走を快勝した。スローに落とされると苦しいが、早めスパートをかけて上位をもくろむ。
トーセンスプモーニはデビュー3戦目、大井1400mを快勝し、準重賞・ゴールドジュニア3着、重賞・ハイセイコー記念6着。
今季は休み休みの実戦で今回も3ヵ月半ぶり。レースを離れているハンデはあるが、南関東C1→岩手B2は恵まれた格付け。久々でも好勝負に持ち込める。
ヤマトタケルは前々走4着、前走3着にまとめて良化傾向。先行粘りを身上とし、盛岡より平坦水沢向きは明らか。ベストは1600mだが、マイペースの逃げが打てるメンバー構成。1900mも我慢できるとみる。
フォルシュナイトは4戦連続で着外に終わっているが、5走前の盛岡ダート1800mを快勝。ゆったりと流れる1900mは大歓迎。近走度外視で狙ってみたい。
リンネルクロスは距離が微妙だが、ヤマトタケルの2番手で折り合えば粘り腰を披露。スンナリなら残り目があるかも。
◎④コログレッツォ
〇⑦コウギョウネルソン
▲②トーセンスプモーニ
△③ヤマトタケル
△⑩フォルシュナイト
△⑧リンネルクロス
<お奨めの1頭>
3R ベルフォルテ
転入2連勝の強さが際立っている。今回は初の水沢だが、どんな展開にも対応できるのが強み。3連勝に王手をかけた
11月18日から12月2日まで開催取り止めとなっていた岩手競馬が7日(土)から再開します。詳細は岩手競馬公式ホームページをご覧になってほしいが、岩手競馬所属馬全頭の事前検査の結果、先に発表された陽性反応馬以外は陰性だったことが判明。2週間遅れて水沢競馬がスタートする。
水沢開催は8月26日以来、久々に加え、走路馬場を全面改修。毎回記すことだが、開催替わりは馬も人も手探り状態。時計が速いのか遅いのか。内が有利か外が有利か。先行有利か差し有利か。すべては実際に走ってみないことには分からない。
ひとまず仮説は手探り状態ゆえ、総合力と近走成績。そしてコース実績を重視して予想を組み立ててみた。果たして吉と出るか、それとも逆になるか。
もう一つチェックしてほしいのがパドックと馬体重の増減。レース間隔が開いた上、岩手周辺は寒波が襲来。思った以上に寒く、大型馬は絞るのに苦労しているかもしれない。
基本は水沢開催だから盛岡所属馬は輸送があるので、体重減は当たり前。また水沢所属馬は地元開催なのでプラス体重で出走する可能性が高い。小生も以上のことを念頭に置いて競馬に臨みたいと思っている。
7日メインはB1一組「クリスマスローズ賞」(水沢1800m)。水沢1800mはコーナー発走のため内枠有利がセオリーだが、マイネルバローネの総合力を重視した。
マイネルバローネは昨年3月、中央0勝、南関東3勝・C1から転入。岩手A級へ格付けされ、2勝マークでシーズンを終了。
今季始動は7月までズレ込み、当初は凡走を繰り返していたが、実戦を使われながら良化。B2降格も後押しし、復帰4戦目3着から7戦連続で3着以上。また現在、4戦連続で連対確保と抜群の安定感を誇っている。
前走は伏兵マリーグレイスの逃げ切りを許したが、直線で猛追。0秒1差にまとめ、大外強襲サンエイフラワーの追撃をしのいで2着を死守。負けて強しの一戦だった。
昨年2勝のうち1勝を水沢1600mであげ、コース替わりも問題なし。連軸に最もふさわしいと判断した。
エンドゲームは福島芝2000m1勝から南関東へ移籍。芝交流・せきれい賞へ参戦し、0秒9差6着。初戦はその実績を買われて3番人気に支持されたが、伸びを欠いて9着。ところがダートに替わって反応が一変。B2で3連勝を飾った。
今回が初の水沢コース。適性未知数の面が多いが、何よりも先行力あるのが魅力。このメンバーなら楽に先手を取ることができ、マイペースの逃げ必至。距離もOKとくればアッサリ首位まで十分。
サンシャンペーンは中央から転入後、格付けにも恵まれて7戦連続で連対。勢いに乗ってB1級でも1勝をマークし、JRA1勝クラスとの条件交流でも4着に善戦した。
気になるのは前走7着。盛岡ダート1800mで2着1回の実績があり、距離も問題ないと思っていたが、見せ場なく7着。勢いが止まったか、それとも流れが合わなかったか。今回が真価を問われる一戦となった。
ゴッドミラクルは笠松C級から岩手B1へ編入。クラスきついかと思ったが、水沢1勝2着1回3着1回にまとめ通用を証明した。
それに対し盛岡戦は3着最高。コースが合わなかったし、A級もきつかった印象。今回からB1へ降格して得意の水沢を迎えたのが心強い材料。軽視できない。
モズリュウオウは強烈な末脚を武器に4勝。追い込み脚質のため展開に左右されるのは否めないが、流れ速くなれば水沢も決め手さく裂。
サンエイフラワーはダート克服がネックだったが、前走思い切った待機策から直線一気に伸びて0秒1差3着。これでメドが立った。
◎⑦マイネルバローネ
〇⑤エンドゲーム
▲②サンシャンペーン
△⑧ゴッドミラクル
△④モズリュウオウ
△③サンエイフラワー
<お奨めの1頭>
8R ジェイケイブラック
岩手入り後、圧勝に次ぐ圧勝で4連勝。イーハトーブマイルは3歳トップ相手で3着に敗れたが、自己条件ならば負けられない
17日メインは今シーズン盛岡競馬のフィナーレ重賞「第9回絆カップ」(盛岡ダート1600m)。
思い出すのは8年前、第1回絆カップ。2011年3月11日、悪夢の東日本大震災が発生。岩手競馬も甚大な被害を受け、再開のメドがまったく立たなかった。特に水沢競馬場はダメージがひどかった。ひどすぎた。
しかし関係者、ファンの皆さんの支援などによって、5月中旬までずれ込みながらも盛岡競馬1場で再開。競馬サークルが一丸となって岩手競馬を盛り上げた。
とはいえ、看板レース・南部杯実施は体力的にも不可能。その年は開催見送りの可能性が高かったが、「岩手競馬を支援する」ため1回限りを条件に10月10日、東京競馬場で開催。
一方、盛岡では「第1回絆カップ」が行われ、その映像が東京競馬場ターフビジョンで流れ、心から感動したことが忘れられない。
岩手競馬はいまだ復興途上。まだ時間はかかるだろうが、みなさん温かく見守ってください。必ずや復興できると確信している。
今年の主役はロジストーム。春のマイル戦で赤松杯、シアンモア記念を連勝。その後は放牧に出て8月の復帰初戦も完勝。予定どおり青藍賞へと臨んだ。
しかし予期せぬ結末が待っていた。逃げたみちのく大賞典馬ハドソンホーネット、2番手キングジャガー、その外ロジストームが激しく競り合って超ハイペースを形成。
4コーナー手前でハドソンホーネットが脱落し、直線半ばでキングジャガーも競り落としたが、ロジストームは直線半ばで一杯。中団に待機したエンパイアペガサスに屈し2着に敗れた。
気分を取り直した前走・南部杯は岩手最先着9着。自身のマイル持ち時計タイで走り、意地を見せてくれた。
エンパイアペガサスは北國王冠へ臨んで3着。ラブバレットは笠松グランプリ4度目制覇を目指すため、ライバル不在。加えてベストのマイルなら主役は譲れない。
レプランシュはディープインパクト産駒。2歳時に2勝をマークし、きさらぎ賞はサトノダイヤモンドの2着。以降は勝ち星から遠ざかり、今年岩手へ新天地を求めてきた。
当初は芝が目標だったが、せきれい賞、OROカップとも二けた着順。しかし青藍賞で3着を確保し、前走も2着。ダートもこなすことを証明した。
前半は置かれるが行き脚ついてからの伸びは父ディープ譲り。ロジストームは不動だが、次位筆頭に位置するのは間違いないだろう。
ニットウビクトリーは今年10歳だが、大事に使われて馬体の良さをキープ。今季も3勝をマークし、前回も快勝。成績が示す通り岩手5勝、中央4勝もすべて左回りという典型的なサウスポー。水沢に替わる前に一発をかましたい。
パンプキンズは不来方賞3着で岩手三冠はならなかったが、その結果を見てマイル路線へ移行。南部杯は一線級の流れを経験する目的で挑戦し、その成果もあってイーハトーブマイル2着。3歳馬のアドバンテージ55キロのハンデを生かし、逃げ粘る。
マーブルフラッシュは3月開催4着後、8月まで休養したが、復帰後も毎回入着を確保。先行力と粘りを生かせれば馬券対象になる。
ハイパーチャージは思い切った追い込み策が奏功。2連勝を飾り、前走も2着。ここも自分の競馬に徹するのみ。
◎⑪ロジストーム
〇⑫レプランシュ
▲⑤ニットウビクトリー
△⑥パンプキンズ
△⑦マーブルフラッシュ
△⑧ハイパーチャージ
<お奨めの1頭>
9R コーラル
3歳重賞・イーハトーブマイルは相手が強く7着も仕方なし。自己条件に戻って首位を奪取する
今週16日(土)~18日(月)の3日間で今シーズンの盛岡競馬は全日程が終了する。特に今回は8月31日から11月18日までのロング開催。
昨年より盛岡競馬がひと開催増え、薄暮競馬も2週間伸びたことになる。参考までに本州で最も日の出が早いのは岩手県宮古市。必然的に日の入りも本州いち早く、内陸にある盛岡の16日予報では日の出が6時20分、日の入りが16時20分。
16時半過ぎるころには盛岡競馬場の周辺は完全に夜。18日の最終12Rは18時20分だから、照明施設の効果は絶大だ。今週3日間で薄暮競馬もシーズンラスト。
現在、盛岡競馬場の周辺は紅葉真っ只中。日が照っているときは山々の紅葉、日没後は照明競馬を楽しんでほしい。
馬券的なことで言えば先週は堅いレースもそれなりにあったが、波乱が多かった。特に11日(月)は強烈だった。
11Rは1着プリンスダム(9人気)→イスラドラーダ(5人気)、ブライトエンジェル(8人気)の順でゴールして3連単が53万900円。12Rも1着マリーグレイス(7人気)→マイネルバローネ(1人気)→サンエイフラワー(10人気)で3連単27万9430円。
こうなると我々予想人は手も足も出ないが、2レースに共通していたのは思った以上にペースが遅かったこと。正攻法で予想し、あとは逃げ2番手を押さえることだろうか。果たして開催替わり前の盛岡は大荒れになるか、それとも順当か。
16日メインはオープン「スプリント特別」(盛岡ダート1400m)。当初、登録があったナリタスターワン、メイショウオセアンが出走回避し、印の序列にあまり迷いはなかった。
サインズストームは昨年10月から2連勝を飾り、シーズン終了。今季も好調サイクルを維持し、初戦から3連勝。さらには1000m重賞・早池峰スーパースプリントをレコードで圧勝。
石川栄調教師は馬に無理をさせないのが一貫したポリシー。大事に使った結果、サインズストームは6歳にしてついに本格化を迎えた。
続いて水沢1400m重賞・栗駒賞ではラブバレット相手に果敢に逃げて2着。重賞レコード勝ちがダテではないことを証明したが、そのレースで脚部不安が発生。蹄骨を痛め、戦列離脱を余儀なくされた。
しかし3ヵ月余りの休養を経て復帰。初戦は3着に終わったが、前走ラブバレットの2着を確保。これで復活のメドが十分に立った。
1000mレコードホルダーだが、守備範囲は広くマイルまでもこなせるのが強み。今回の盛岡1400mも過去4戦3勝2着1回。休み明け3戦目で首位を奪回する。
スティンライクビーは3歳時に中央未勝利から転入後、アッサリ3連勝で再び中央入り。ダート1200mで3勝マークした。
今年9月、中央3勝クラスから再転入。初戦のマイル戦を逃げ切り、芝1000m・ハーベストカップへ駒を進めたが、盛岡芝が合わず6着。加えて体調も崩してOROターフスプリントは回避。仕切り直しの前走は1800mが長く5着に敗れた。
今回は距離短縮されて1400mが舞台。ベストは1200m以下だが、ペース次第でこなせる距離。絶好の1番枠も後押しする。
ミスティカルは転入後の5勝はすべて水沢コースだが、盛岡でも岩鷲賞3着、前々走2着と決して相性が悪いわけではない。加えて1400mは最も得意とする距離。一発あって不思議はない。
ツララは南関東から再転入後、2勝2着2回。一度着外は逃げ馬が総崩れのヴィーナススプリント8着のみで、毎回のように上位に粘っている。前回快勝で軌道修正にも成功。軽視できない。
サレンティーナは芝準重賞・桂樹杯を快勝。ダートは中央時代に1度のみと未知数だが、今回に限れば砂を被らなくて済む大外枠は歓迎。うまく流れに乗れれば連対の可能性。
トブガゴトクは長期休養明け3戦目。前走は明らかに距離の壁だったが、1400mならこなせる範囲。前々走1000m戦5着からも軽視できない。
◎⑩サインズストーム
〇①スティンライクビー
▲③ミスティカル
△⑦ツララ
△⑫サレンティーナ
△②トブガゴトク
<お奨めの1頭>
8R アブシンス
転入後、圧巻の4連勝をマークし、スピードの違いを見せつけている。今回はC1昇級戦だが、前走タイムも文句なし。追いかける一手だ